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*JING in ROYAL『E』 ◆hNG3vL8qjA
その昔 若き穴掘りがいた
思いのまま進む穴掘りがいた
(中略)
地を貫き 天に近づき
無理を通し 道理を蹴っ飛し
やがて穴掘りはあっけなく死んだ
恋人と約束をした日に死んだ
いくばくかの涙が流れ
葬送がとり行われたが
穴掘りのドリルはまだ動いていた
彼を慕う人々の心に
穴を掘りつづけていた
■ ■ ■
【C-7】に位置する消防署の車庫。
その中に、一人の女性が座っていた。
豊満なボディに赤い長髪。纏う服装の大胆さは男を惑わすショーガールのようだ。
彼女は大グレン団一のスナイパー、ヨーコ。
遥かな未来の世界。多くの人々が地中で暮らす中で、彼女は少数派――いわゆる地上で暮らす女だった。
彼女が大グレン団に入るキッカケになったのは、ある人物との邂逅。
自分の住む村に毎日のように襲い掛かる敵・ガンメンとの戦いの最中で出会った男。
逃げない、引かない、振り向かない、常に前を見続ける漢・カミナだった。
気がつけば……ヨーコは大グレン団の専属スナイパーとして活躍し、カミナと愛を紡ぐ仲になっていた。
それだけ、彼には人を惹きつける何かがあった。
しかしそれも彼女にとってはもう昔の話。
ヨーコのいた「世界」のカミナは、螺旋王ロージェノムの部下の襲撃を受けて戦死したのだから。
「……10倍返しって言ったのに……心に10倍穴を開けてどうゆうつもりよ……馬鹿カミナ」
そう、ヨーコは大グレン団によるカミナの葬儀の真っ最中に、螺旋王によってこの世界に招かれたのだ。
突然の情景の変化、未知なる戦士と螺旋王の衝突。
目の前で起こるほとんどの情報は、恋人の死で思考が停止していた彼女に受け入れられる事はなかった。
彼女は気づいていなかった。そこに死んだはずのカミナがいたという事実さえも。
「……アタシ……夢でも見てるのかな。何が……何だか……」
「――お姉さん、さっきからずっとここに座ってるけど『これ』の管理人さん? 夢心地なとこ悪いけど、どいてくんないかな。
俺、あんたがもたれている『こいつ』に用があるんだけど」
彼女は気づいていなかった。自分の目の前に、さっきからずっと少年が立っていたことも。
「………………え、あ、だ、誰? 獣人? ガンメン乗り……? 」
「顔?……別にどこも海苔なんて着いてないけど。 これでも清潔にしてるんだぜ? 職業の分もカバーしちまうくらい。
あ、車庫のシャッター勝手に開けさせてもらったから。さぁ立ってよ……」
少年はため息をつきながら、ヨーコの体を支えて立ち上がらせる。
突然のエスコートにヨーコは赤面して声をあげたが、少年は構わず彼女を『それ』から離れさせる。
そして右手から鍵を出して『それ』の『扉』に差し込み、錠を開けた。
「何なら『こいつ』でお姉さんの寝耳に水をかけてあげようか? 」
「……ここは一体どこなの? 夢にしては……」
「『皆で殺しあう』なんて、悪夢にしては笑えないけどね」
「……こ、『殺し』? ……あは、やっぱアタシどうかしちゃったのかな」
「そんな格好してる時点でどうかしてるとは思うけど……夢の中では自分をさらけ出すタイプ? 」
皮肉交じりに笑いながら、少年は扉を開いて『それ』の中に飛び乗り『エンジン』を吹かす。
この時ヨーコは、初めて自分が今まで背もたれに使っていた物体に気がついた。
箱のようなフォルム。全身に塗りたくられた血のような赤色。足元には黒い輪。
グルグル巻きにまとめられた長い管。前方についたブタ鼻と妙な角。
世間一般に知られている形とは若干異なるものの、それはまさしく『消防車』。
彼女の世界にはない、火消しの仕置き役。
「これ……『ガンメン』!? 」
「じゃあね。お姉さん」
「あ、ちょっと、待ちなさいよ! 」
慌ててヨーコが消防車に付いていた梯子に飛び乗り、そのまま外回りを伝って助手席まで移動する。
そして少しづつスピードを上げていく消防車に振り落とされないように気をつけながら、彼女は助手席の窓から車の中へ侵入した。
こっそり少年が助手席の窓を開けていたとも知らずに。
「ね、ねぇ! これあんたのガンメン? あなた人間じゃないの? 」
「正真正銘夢見がちなお年頃の少年でーす……ちょっと普通じゃないけどね」
少年は左ポケットからピッと一枚の紙を取り出す。そこには流れるような文字でこう書かれていた。
『悪夢のようなパーティーの主催役
盗ませていただきます
HO! HO! HO!
居眠り中の王ドロボウ』
「ど、泥棒……あんたその歳で泥棒なの!? 」
「ビンゴ! ちなみにこいつは宴の不手際を取っちまった主催者サマへの“辞任勧告”。
これだけ集まった来賓客を『悪夢』で持て成そうなんて“事前通達”がなってないぜ。
さっさと居場所を見つけて、あの螺旋王とかいう爺さんのネジを締め直しに行ってやらないと。
そうだ……ついでに謝罪(目覚まし時計)と賠償(気持ちのいい朝)でも要求しようかな」
「は、はは……何がなんだか……」
「悪いけど発車時刻は過ぎちゃったから、このままお姉さんを乗せて行かせてもらうよ。
なんてったってコイツは……夢の世界から現実という終点まで連れてってくれる、極上の特急列車だぜ? 」
少年はアクセルを思いっきり踏んで、消防車を驀進させる。
彼にとって人生は祭りだ。
喜びは踊りに、怒りは叫びに、哀しみはメロディーに。そしてお楽しみは、これから。
音頭盗ります王ドロボウ。新たな伝説の始まり始まり……。
【C-7/消防署の外/1日目-深夜】
【ジン@王ドロボウJING】
[状態]: 健康。HO! HO! HO!
[装備]:めぐみの消防車@サイボーグクロちゃんを運転中。
[道具]:デイバッグ、予告状のメモ、支給品一式(ランダムアイテムがあと1~2つあります)。
鈴木めぐみの消防車の鍵と運転マニュアル@サイボーグクロちゃん
[思考]
基本:螺旋王の居場所を消防車に乗って捜索し、バトル・ロワイアル自体を止めさせ、楽しいパーティに差し替える。
1:どこに行こうかなっと。
2:キールはそのうち会えるだろうから今はいいかな。
※ジンの参戦時期はアニメ本編終了後です。
※めぐみの消防車@サイボーグクロちゃんの機能説明の情報等はマニュアルに書いてある模様。
貯水量は現在(100/100)。ちなみにゲル○グには変身出来ません。
【ヨーコ@天元突破グレンラガン】
[状態]:健康。しかし精神が不安定
[装備]:無し(隠し武器のかんざし、超伝導ライフルは没収されました)。
[道具]:デイバッグ、支給品一式(詳細不明なアイテムが1~3つ入っています)
[思考]
基本:混乱。早く夢から覚めなきゃ……。
1:あんた何者なの?
2:成り行きで彼のガンメン(消防車)に乗ってしまったわ!
※ヨーコの参戦時期はアニメ第8話のラストから。(つまりカミナ死亡後)です。
※ヨーコは最初の螺旋王の説明をまるで聞いていません。カミナがいたことすら気づいてません。
*時系列順で読む
Back:[[THE OPENING]] Next:[[この血塗られた指先で救えるのなら]]
*投下順で読む
Back:[[THE OPENING]] Next:[[この血塗られた指先で救えるのなら]]
|ジン|055:[[車上の戦い]]|
|ヨーコ|055:[[車上の戦い]]|
*JING in ROYAL『E』 ◆hNG3vL8qjA
その昔 若き穴掘りがいた
思いのまま進む穴掘りがいた
(中略)
地を貫き 天に近づき
無理を通し 道理を蹴っ飛ばし
やがて穴掘りはあっけなく死んだ
恋人と約束をした日に死んだ
いくばくかの涙が流れ
葬送がとり行われたが
穴掘りのドリルはまだ動いていた
彼を慕う人々の心に
穴を掘りつづけていた
■ ■ ■
【C-7】に位置する消防署の車庫。
その中に、一人の女性が座っていた。
豊満なボディに赤い長髪。纏う服装の大胆さは男を惑わすショーガールのようだ。
彼女は大グレン団一のスナイパー、ヨーコ。
遥かな未来の世界。多くの人々が地中で暮らす中で、彼女は少数派――いわゆる地上で暮らす女だった。
彼女が大グレン団に入るキッカケになったのは、ある人物との邂逅。
自分の住む村に毎日のように襲い掛かる敵・ガンメンとの戦いの最中で出会った男。
逃げない、引かない、振り向かない、常に前を見続ける漢・カミナだった。
気がつけば……ヨーコは大グレン団の専属スナイパーとして活躍し、カミナと愛を紡ぐ仲になっていた。
それだけ、彼には人を惹きつける何かがあった。
しかしそれも彼女にとってはもう昔の話。
ヨーコのいた「世界」のカミナは、螺旋王ロージェノムの部下の襲撃を受けて戦死したのだから。
「……10倍返しって言ったのに……心に10倍穴を開けてどうゆうつもりよ……馬鹿カミナ」
そう、ヨーコは大グレン団によるカミナの葬儀の真っ最中に、螺旋王によってこの世界に招かれたのだ。
突然の情景の変化、未知なる戦士と螺旋王の衝突。
目の前で起こるほとんどの情報は、恋人の死で思考が停止していた彼女に受け入れられる事はなかった。
彼女は気づいていなかった。そこに死んだはずのカミナがいたという事実さえも。
「……アタシ……夢でも見てるのかな。何が……何だか……」
「――お姉さん、さっきからずっとここに座ってるけど『これ』の管理人さん? 夢心地なとこ悪いけど、どいてくんないかな。
俺、あんたがもたれている『こいつ』に用があるんだけど」
彼女は気づいていなかった。自分の目の前に、さっきからずっと少年が立っていたことも。
「………………え、あ、だ、誰? 獣人? ガンメン乗り……? 」
「顔?……別にどこも海苔なんて付いてないけど。 これでも清潔にしてるんだぜ? 職業の分もカバーしちまうくらい。
あ、車庫のシャッター勝手に開けさせてもらったから。さぁ立ってよ……」
少年はため息をつきながら、ヨーコの体を支えて立ち上がらせる。
突然のエスコートにヨーコは赤面して声をあげたが、少年は構わず彼女を『それ』から離れさせる。
そして右手から鍵を出して『それ』の『扉』に差し込み、錠を開けた。
「何なら『こいつ』でお姉さんの寝耳に水をかけてあげようか? 」
「……ここは一体どこなの? 夢にしては……」
「『皆で殺しあう』なんて、悪夢にしては笑えないけどね」
「……こ、『殺し』? ……あは、やっぱアタシどうかしちゃったのかな」
「そんな格好してる時点でどうかしてるとは思うけど……夢の中では自分をさらけ出すタイプ? 」
皮肉交じりに笑いながら、少年は扉を開いて『それ』の中に飛び乗り『エンジン』を吹かす。
この時ヨーコは、初めて自分が今まで背もたれに使っていた物体に気がついた。
箱のようなフォルム。全身に塗りたくられた血のような赤色。足元には黒い輪。
グルグル巻きにまとめられた長い管。前方についたブタ鼻と妙な角。
世間一般に知られている形とは若干異なるものの、それはまさしく『消防車』。
彼女の世界にはない、火消しの仕置き役。
「これ……『ガンメン』!? 」
「じゃあね。お姉さん」
「あ、ちょっと、待ちなさいよ! 」
慌ててヨーコが消防車に付いていた梯子に飛び乗り、そのまま外回りを伝って助手席まで移動する。
そして少しづつスピードを上げていく消防車に振り落とされないように気をつけながら、彼女は助手席の窓から車の中へ侵入した。
こっそり少年が助手席の窓を開けていたとも知らずに。
「ね、ねぇ! これあんたのガンメン? あなた人間じゃないの? 」
「正真正銘夢見がちなお年頃の少年でーす……ちょっと普通じゃないけどね」
少年は左ポケットからピッと一枚の紙を取り出す。そこには流れるような文字でこう書かれていた。
『悪夢のようなパーティーの主催役
盗ませていただきます
HO! HO! HO!
居眠り中の王ドロボウ』
「ど、泥棒……あんたその歳で泥棒なの!? 」
「ビンゴ! ちなみにこいつは宴の不手際を取っちまった主催者サマへの“辞任勧告”。
これだけ集まった来賓客を『悪夢』で持て成そうなんて“事前通達”がなってないぜ。
さっさと居場所を見つけて、あの螺旋王とかいう爺さんのネジを締め直しに行ってやらないと。
そうだ……ついでに謝罪(目覚まし時計)と賠償(気持ちのいい朝)でも要求しようかな」
「は、はは……何がなんだか……」
「悪いけど発車時刻は過ぎちゃったから、このままお姉さんを乗せて行かせてもらうよ。
なんてったってコイツは……夢の世界から現実という終点まで連れてってくれる、極上の特急列車だぜ? 」
少年はアクセルを思いっきり踏んで、消防車を驀進させる。
彼にとって人生は祭りだ。
喜びは踊りに、怒りは叫びに、哀しみはメロディーに。そしてお楽しみは、これから。
音頭盗ります王ドロボウ。新たな伝説の始まり始まり……。
【C-7/消防署の外/1日目-深夜】
【ジン@王ドロボウJING】
[状態]: 健康。HO! HO! HO!
[装備]:めぐみの消防車@サイボーグクロちゃんを運転中。
[道具]:デイバッグ、予告状のメモ、支給品一式(ランダムアイテムがあと1~2つあります)
鈴木めぐみの消防車の鍵と運転マニュアル@サイボーグクロちゃん
[思考]
基本:螺旋王の居場所を消防車に乗って捜索し、バトル・ロワイアル自体を止めさせ、楽しいパーティに差し替える。
1:どこに行こうかなっと。
2:キールはそのうち会えるだろうから今はいいかな。
※ジンの参戦時期はアニメ本編終了後です。
※めぐみの消防車@サイボーグクロちゃんの機能説明の情報等はマニュアルに書いてある模様。
貯水量は現在(100/100)。ちなみにゲル○グには変身出来ません。
【ヨーコ@天元突破グレンラガン】
[状態]:健康。しかし精神が不安定
[装備]:無し(隠し武器のかんざし、超伝導ライフルは没収されました)。
[道具]:デイバッグ、支給品一式(詳細不明なアイテムが1~3つ入っています)
[思考]
基本:混乱。早く夢から覚めなきゃ……。
1:あんた何者なの?
2:成り行きで彼のガンメン(消防車)に乗ってしまったわ!
※ヨーコの参戦時期はアニメ第8話のラストから。(つまりカミナ死亡後)です。
※ヨーコは最初の螺旋王の説明をまるで聞いていません。カミナがいたことすら気づいてません。
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