アルファ・コンプレックス

目次


概要

アルファ・コンプレックス(Alpha complex)
フェイルディラシア星系を公転する惑星パラノイアを統合する都市機構。
惑星パラノイアはかつての面影を残すことなく、戦略核級の物理的攻撃にも耐えうるように設計されたシェルターで覆われている。
アルファ・コンプレックスは高度な交通システムと通信網が構築されている。サービスグループの業務地区と居住区を完璧に分離し、労働時間外は業務地区への立ち入りは許可されない。
電力エネルギーは全て原子炉によって賄われており、一千基の原子炉が稼働している。
完璧で清潔なアルファ・コンプレックスを汚染する行為などは一切禁止されるため、自動車から何までマイクロ原子炉で動く。
ジャンクヤードには正規ルートでは手に入らない原子炉部品が流通している。しかしあまりに正規ルートからの部品入手が困難なためPower Services (Power)もジャンクヤードの部品で老朽化した原子炉を改修し、延命している。もちろん安全性に問題はない。

歴史

空間断裂に呑みこまれた結果、星団ネットワークから遮断され、惑星の中枢コンピュータは断片的情報からネイティヴによる侵略戦争中にあると判断。
外側の世界である星団社会は全て制圧され、自国だけが正常に営まれていると結論するに至った。
以後数百年に渡ってコンピューターは厳重に「ネイティヴの攻撃」と「汚染」から市民を隔離し、奉仕という名の管理下に置いている。
※この情報にアクセスできるセキュリティー・クリアランスはUltra-Violet(白)のみです。

この惑星に居住し始めて以来、完璧で幸福な歴史が続いている。
コンピュータは市民の幸福のため、外側の死と汚染の世界からアルファ・コンプレックスを防護している。
この防護は非の打ちどころのない完璧なものでしたが、防護前にネイティヴに毒された反逆者がアルファ・コンプレックスの市民の中に紛れ込んでいる。
反逆者は処刑されければならない。

体制

  • コンピュータ
アルファ・コンプレックスでの最高権力。完璧かつ公平で常に市民の友人である。

  • セキュリティー・クリアランス
セキュリティー・クリアランスとはどの市民階級に属するかを示す証。
アルファ・コンプレックスではコンピュータによる完璧なセキュリティーの下に情報管理が行われており、クリアランスとはこのセキュリティーを解除するキーとなる。つまり一定の情報への接続が可能になる。
自分より上のセキュリティー・クリアランスの命令は絶対であり、これを拒否することは反逆者である。
また上のセキュリティー・クリアランスに属する市民と基本的に会話するときは相手のセキュリティー・クリアランスと様付けをすることが必須。なぜならあなたのセキュリティー・クリアランスでは相手の名前は公開されていないからだ。

文字 セキュリティー・クリアランス
U Ultra-Violet
V Violet
I Indigo
B Blue
G Green
Y Yellow
O Orange
R Red
なし InfraRed

都市の外側についてはOrangeクリアランス指定以上であり、RedとInfraRedは知ることが出来ない。

  • トラブルシューター
コンピューターが指令する様々な課題を解決する忠実なる市民。そのための様々な技能を有している。

  • 反逆者
アルファ・コンプレックスを破壊することを企むネイティヴ・シンパサイザーであり、即刻処刑されなければならない。

  • パラノイア憲章
第一条:コンピューターは完璧である。またその市民は完璧である。完璧で幸福であることは義務である。
第二条:コンピューターは常に市民の友人であり、市民はコンピューターにとって常に完璧なトラブルシューターである。
第三条:セキュリティー・クリアランスは絶対であり、クリアランスに応じて公開される情報以上を知り得てはならない。
第四条:前三条に違反する市民は反逆者である。
第五条:反逆者は即刻処刑されなければならない。
第六条:反逆者の芽を抱いている者について、市民はコンピュータに報告しなければならない。
第七条:市民は満16歳で適性試験を受け、公平で完璧な評価の下、サービスグループに配属される。
第八条:市民は功績に応じてセキュリティー・クリアランスが引き上げられる。

  • サービスグループ
市民が満16歳で受ける適性試験を元に配属される。
Technical Services (Tech)
Technical Servicesは、ロボット、車輌、通信器、生産システムなど、ありとあらゆる電子機械類のメンテナンスを行います。鉄道網もこのサービスグループの管轄です。
鉄道網は普通、IRの市民は利用できません。R以上の市民の特権です。招集をかけられ急がなければならないトラブルシューターが頼ることの多い交通機関ですが、メンテナンスが行き届いていないのはいつものことです。
コンピューターそのもののメンテナンスに関わる為、非常に発言権があります。
Housing Preservation and Development, and Mind Control (HPD and MC)
住宅、娯楽、情報の供給を行うサービスグループです。市役所とテレビ、ラジオ局と学校を合計した感じ、と言えばいいでしょうか。PLCと並んで民衆に馴染み深いサービスグループで、このためややもすれば少し格下に見られがちですが、実際には洗脳によって大衆を動員できる為、非常に力があります。
職員のモラルが低いことでも有名で、一日中書類のシャッフルと問題のたらい回ししかしていないというのが実情です。彼らに仕事をやらせる為には賄賂が必要不可欠です。
The Armed Forces (Army)
いわゆる軍である。防衛に専念し、侵攻能力を持たないとされるがR&Dの試作兵器を積極的に導入した結果、過大な火力偏重になったという。そのためR&Dとは極めて親密である。
しかし実際に戦争はしないので、年末になると予算消化のためだけに不必要な演習を繰り返している。またその装備から防災はもちろん治安維持、建設工事にも駆り出される。
秘密警察まがいの任務も行っており、IntSecとは関係が険悪。
Production, Logistics and Commissary (PLC)
生産・兵站・配給を行うサービスグループです。HPD&MCと全く逆に、非常に手際がよいことで知られています(「今日配給されるはずのチョコは届いてます?」「ないよ。次」)。彼らに言うことを聞かせる為には賄賂が必要、という点では全くHPD&MCと変わらないのですが。
アルファ・コンプレックスは慢性的に物資が不足しており、PLCによる配給は破綻状態です。このため、いつもPLCの配給所にはIRの市民たちの人だかりが出来ています。
トラブルシューターたちは主に兵站によって関わる(つまり武器や道具の配布を受けたり、装備を調えたりする)ことになりますが、その際にはIRの市民の人だかりをまずどうにかしなければならないでしょう。
Power Services (Power)
エネルギー供給を職掌とするサービスグループです。Techと職掌の一部が重なる為、よく問題を起こします。
このサービスグループも発言権を持っています。なぜならコンピューターに供給される電力はPowerの発電所によるものだからです。発電方法は原子力で、よくメルトダウンを起こして青い光を出します。
Research and Design (R&D)
アルファ・コンプレックスをよりよくする為、日夜発明に励むサービスグループです。簡単に言えばマッドサイエンティストの集団です。
トラブルシューターたちがなにかしらのミッションを行う場合、R&Dから試作品の動作テストを依頼されるのが普通です。それらは荒唐無稽でよく爆発しますが、完璧なR&Dの手違いということがあるわけもないので、「反逆者の陰謀によって爆発。しかしテストは成功」と記録されるのが常です。
Internal Security (IntSec)
いわゆる秘密警察です。IntSecのエージェントは他のサービスグループに潜り込んでおり、密かに共産主義者や秘密結社のメンバーを調査して摘発します。そのためIntSecは、他のサービスグループから恐れられています。
IntSecによる告発は、他の一般市民による告発に比べてコンピュータに信用されやすい特典があります。
Central Processing Unit (CPU)
官僚管理のエキスパート達で、他のすべてのサービスグループを統括する、上部組織です。
一般民衆とはもっとも関わりの薄いサービスグループですが、トラブルシューターとしてはおなじみです。なぜならトラブルシューターの活動はここに管轄されているからです。

  • MBD
MBDとはMandatory Bonus Dutyの略称で、コンピュータよりトラブルシューターに課せられる個人的な任務のことで、一層幸福になるためのものである。
トラブルシューターたちは基本的にチームを組む必要があるので、MBDによるロールシェアリングはチーム全体のミッション成功率にも寄与する。

Team Leader
文字通りチームリーダーである。ミッション全体の責任を負います。
チームの他のトラブルシューターに対し「任務遂行上不可欠」という名目によって命令を下す権限が与えられます。
この命令に従わない場合、反逆的性向としてLoyalty Officerにより記録され、コンピュータに報告されることとなります。

Loyalty Officer
トラブルシューター達の忠誠心について責任を負います。
もちろん「反逆を冒した者を告発する」のは、全ての市民に共通している義務です。しかし Loyalty Officer は単に反逆者を摘発するのみならず、「まだ反逆を冒してはいないが、潜在的に反逆の芽を抱いている者」、すなわち反逆的性向を持つ者を発見し、それをコンピュータに報告しなければなりません。

Hygiene Officer
チームのトラブルシューター達の身だしなみについて責任を負います。不潔であることは反逆的ですから。
Hegiene Officerは、他のトラブルシューターたちにPersonal Hegiene Test(PHT)を実施することができます。このテストは、トラブルシューターがどれだけ清潔かを計るものです。Hegiene Officerには、いつ何時でもこれを実施する権限が与えられています。PHT を拒むことは反逆です。PHT にはいろいろなやり方がありますが、一番好まれるのはSkin-Core Sample法です。これはR&Dによる輝かしい発明、Skin-Core Sampler Type VIを使うやり方で、相手の皮膚を一部削りとって埃と皮膚成分との割合を計ります。
Hegiene Officerは、皮膚をどの程度の深さまで削り取るかをSCS-6にセットします。深度は、1ミクロンから30cmまで自由にセットできます。清潔さは皮膚成分に占める埃の割合によって示されますので、なるだけ深く削り取った方が清潔メーターの表示は良くなります。

Communications and Recording Officer
ミッションの報告に直接関わる非常に重要な役職です。彼は何でも録音/録画できるマルチコーダーを持ち、ミッションの一部始終を記録してコンピュータに提出する義務を負っています。

Equipment Guy
チーム全体の装備のメンテナンスについて責任を負います。故障した装備は通常彼が修理します。もちろん、修理できないからと言って反逆というわけではありません。その際は持ち帰ってから修理します。
さらに Equipment Guy は、装備の故障を未然に防ぐため、Random Surprise Inspection「抜き打ち検査」を実施することができます。この検査はミッション遂行中、頻繁に行われることが奨励されています。

Happy Officer
トラブルシューターたちが常に明るく幸福でいることについて責任を負います。トラブルシューターたちが暗く沈みかけたとき、Happy Officerの出番がやって来ます。歌ったり踊ったりジョークを飛ばしたりして、皆を幸福にしなければなりません。
明るく幸福でない状態のことを、Sub-Standard Morale(SSM)状態と呼びます。SSM は、ミッションを失敗に導く最も大きな原因であると考えられています。ミッションに失敗した Team Leader の 63% は、失敗理由の一番目もしくは二番目に、SSM の存在を挙げています。
Happy Officer は、他のトラブルシューター達の感情をモニターし、SSM に陥っている者がいないかをチェックします。「SSM かどうか」を判定するチェック項目があり、例えば以下のような点が挙げられています。

  1. 一緒に歌を歌うのを拒否する
  2. 自殺的な任務を嫌がる
  3. Happy Officerのジョークを聞いても笑わない

Happy Officerの努力に関らず、以上のような兆候が見られる場合はあります。その際は、SSM 患者を治療することが Happy Officerの責務となります。
治療法ですが、コンピュータの長年の経験によって、薬物療法のみが唯一の根本的な解決である、ということがわかっています。Happy Officerは、SSMに陥っているトラブルシューターに薬物を投与する権限を与えられています。

  • 秘密結社
市民たちはコンピュータが完全に狂っていることについては既に感づいており、それぞれがアルファ・コンプレックス打倒を目指す結社に所属している。
ネイティヴを信仰するUFO協会などはその代表。

住民

  • 人類(コーディネーター)
コンピューターは、愛や性欲というものに無縁であり、無理解です。
このため、コンピューターは非理性的なセックスという行為によって市民たちが偶然に生まれるというシステムを嫌悪し、否定しました。
アルファ・コンプレックスの市民たちは、すべて遺伝子操作によってコンピューターが生み出す試験管ベビーです。
しかし、市民たちは天涯孤独であるというわけではありません。コンピューターは、市民たちにもバックアップを用意しているのです。
簡単にいえば、すべての市民は自分の他に5体のクローンを持っていて、もし死亡してしまったら次のクローンが動き出すように出来ています。もっと簡単にいえば、残機5ということになります。
市民の名前のうち末尾の数字は「クローンナンバー」です。このクローンナンバーは、今稼働しているのが何人目のクローンであるかを示す数字です。
クローンナンバーは死亡するたびに上昇し、クローンナンバー6が死亡したとき、その市民は本当の意味で死亡したことになります。

住民登録

人名 セキュリティー・クリアランス サービスグループ 備考
CHIHA-U-RB7-2 Ultra-Violet (白) 不明 18歳の少女。アルファ・コンプレックスの唯一のUVであり、コンピュータに次ぐ権限を有する。どのような経緯でUVに選ばれたかは不明。
HARU-R-UNN-3 Red(赤) R&D 優秀なトラブルシューターであり、MBDはHappy Officer
YUKI-R-DRL-3 Red(赤) Power Service MBDはHygiene Officer
MAKO-Y-ZED-4 Yellow(黄) Tech(IntSec)

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最終更新:2011年12月21日 20:21
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