詐欺師はほかのプレイヤーの山札のカード1枚を、それと同コストのカード（そのカードと同じカードも含む）に変えることができる。コスト3。コイン3-4のスタートの場合1ターン目から手に入り、2コインの効果も持つ。ほかのプレイヤーのカードを役に立たないカードに変えてしまうことで、デッキ作りを妨害できるのが大きな利点。
何を何のカードに変えるか
詐欺師を使うときは「役に立つカードを役に立たないカードに変える」のが原則。とりかえられるカードはサプライによって異なってくるので、そのときごとに何のカードが役に立たないかを見極めて使う。具体的には以下を目安にする。
- 銅貨は呪いに、コスト2のアクションカードは屋敷に変える。呪いによる点数ダウンとコイン数ダウンは非常に厄介。
- サプライに木こり、宰相、銅細工師があるならば、コスト3のカードは木こりか宰相に、コスト4のカードは銅細工師に変える。アクション値を使用する分前者2つは銀貨に劣る。銅細工師は手札に銅貨が多くないと効果が低いため、（策士がある場合を除いて）ほかのアクションカードを銅細工師に変えると大体得になる。
- ゲーム開始後かなりターンが進んだあとは、改築・引き揚げ水夫・弟子以外の圧縮系のカードに変えてもよい。すでに何枚か持っている圧縮系カードが1枚増えてもそれほど得はないので有効。
- 民兵、詐欺師、魔女、拷問人、破壊工作員など、高めの妨害効果を持つカードには変えない。これらのカードはかならずほかのカードに変えるようにする。巾着切りや密偵など、妨害効果の低いものには変えてもよい。
- ほかのプレイヤーが漁村＋議事堂、鉱山の村＋研究所など、アクション系カードとドロー系カードの組み合わせをねらうときには、これらのカードをアクション値も手札も増やさない別のアクションカード（たとえば原住民の村に対して手先、漁村に対して願いの井戸、鍛冶屋に対して偵察員、議事堂に対して鉱山）に変える。
- ゲームが始まって早いうちはコスト5のアクションカードは公領に変える。逆にゲーム終了が近いときは公領をアクションカードに変えて、相手の点数を下げる。
- ポーションを買う利点があまりないときは、コスト4のカードはポーションに変える。サプライの中で購入にポーションが必要なカードが念視の泉だけのとき、またポーションを必要とするカードを使うよりも強力なカードがあるときが当てはまる。
- 相手が購入を狙っていないなら宝の地図に変えるのも有力。宝の地図は最低2枚購入してそれを手札にそろえる必要があるので、ターンがかなり進んでから1枚だけ宝の地図を渡されても使い道に困る。逆に手札に2枚そろえる前に別のカードに変えられてしまう危険があるので、宝の地図は堀・灯台があったとしても詐欺師と同時に出たときに使うには勇気が要る。
- コスト6以上のカードは強力なのが普通であるから、たとえば金貨→隠し財産のように詐欺師でとりかえてもはっきりした損得は現れない。その場に応じて適当に選ぶ。
- 宝物庫と市場、村と貧民街、研究所と船着き場のように、損得がはっきりしないものしかとりかえる選択肢がない場合は、その場に応じて適当に選ぶ。
- 詐欺師を使って属州を引くと（ほかにコスト8のカードがないため）属州を属州に変えることになり属州の枚数を空減らしする効果がある。属州の残り枚数が少ないときの詐欺師の使用はゲームの流れを早める可能性があるので注意。
詐欺師を防ぐ方法
詐欺師を直接的に防ぐには、堀か灯台を買う。堀・灯台が手札に来るとは限らないこと、堀・灯台自体が詐欺師に当たって屋敷に変えられてしまう可能性があることを考えると1枚では心もとない。しかし堀・灯台を買うのにターンを使うので、その分銀貨やほかのアクションカードの購入が立ち遅れる。このトレードオフを考えると詐欺師による多少の被害は甘受するしかない。1ターン目2タ―ン目でなくてよいが比較的早くに堀・灯台を2枚もち、デッキ作りを進める。掘・灯台をいきなり4枚以上買うのは過剰で、デッキ作りの立ち遅れる害が大きい。圧縮系カード、特に呪いをスムーズに廃棄できる改良・交易所・弟子があれば、デッキの質が落ちる被害はそこそこ抑えられる。堀・灯台がないときは、圧縮系カードに呪い廃棄の役目が加わるので、財宝カードにしか使えない金貸し、鉱山、借金の価値が少し下がる。堀・灯台も圧縮系カードもないときは、たがいに詐欺師を使ってデッキの質を落としあうことが防げないので（銀貨やアクションカードはデッキに入っていくものの）手札が強力になりにくく、ゲーム終了まで比較的ターンがかかる展開になる。このような展開では、アクション系カードとドロー系カードを買い集める作戦が通常よりやりにくくなる。
堀・灯台とならんで、礼拝堂を使うのが有効。礼拝堂は特にすばやく呪いを廃棄できる。礼拝堂を使った銀貨・金貨主体のデッキは確率的に銀貨に詐欺師が当たることが多く、被害が少なく抑えられる。
