【エンゼルギア 天使大戦SRC】
版権巨大ロボ。テーブルトークRPGが原作のシナリオ。
ただし、メカもキャラもオリジナルないし史実のパロディがほとんど。オフィシャルなど知らずとも良い。
むしろ、現実の歴史と兵器に詳しくないと付いていくのが厳しいかもしれない。その意味で高難度。

使用Optionはユニット情報隠蔽、母艦収納時気力低下小。= 乱数系列は保存され、反応200で二回行動。


シナリオ・ストーリー・演出
1950年に『天使兵』の出現と、日本をモデルにした『ヤシマ』のバリアによる封鎖で太平洋戦争(もどき)が中断した1963年が舞台。
第二次大戦中のドイツ、および、1960年代前半のアメリカが押さえるポイントである。
知らなくともエースコンバットだのTRPGだののネタで楽しめるだろうけれど。

「新型兵器シュネルギアに適正がある」ということで徴用された、虫も殺せぬような少年『レイ』が
実戦に引きずり込まれ、その中で自分を見失わないよう右往左往七転八倒ラヴラヴコメコメする軸と、
『統一帝国』出身の軍人『レオーネ』が自らの因縁に決着をつけるため戦う軸の二つで進行する。
のだが、シリアスに走ろうとしつつ要らん茶々を入れてみたりするTRPGのセッション的ノリが紛れているので、
気軽に楽しめるのではなかろうか。経験者ならば特に。

きちんと死亡フラグを立てから、様式美に則って見事に散っていく人々(名前の有無に関わらず)も見ものか。
特に第14話などは『満天の死兆星』と言わざるを得ない激戦であった。

視覚的演出にも凝っている。メインウィンドウに地図を表示し現在位置や状況を示す辺りは判りやすくて良い。
画面中央に小さく空港の絵が出て、その中にシュネルギア(のユニットアイコン)が立っているカットは秀逸。

ただ、「淡い色使いの地図に白い文字」「山のマップチップを背景に黒い文字」
「敵味方に同型機が居るのにSunsetコマンド」などといった配慮に欠ける部分も散見されるのが惜しい。


  • 戦闘・データ
ローカル属性『天』が重要。天使兵にまともに通用する唯一の属性。天使兵の武器属性でもある。
シュネルギアは全武装についているが、戦闘機もミサイルに標準装備されており、新兵器の有用性が疑われる。
シュネルギアは天属性以外を激減させる特殊能力を持つが、ミサイルのためにほぼ意味が無い。

全機がパイロット依存のアビリティを持つ。これはTRPGのルールを再現した部分。
天属性付与に始まり、HP回復、すり抜け移動、ZOC、CT率上昇、回避強化などが戦術の幅を広げる。
利用しなければクリアもままならない、半ばパズルなステージも存在する。

数値自体は実在兵器に合わせたものであり、結果『避け辛く耐え難い』が常態となる。
一撃でHPの4割5割が消し飛び、その命中率は8割程度。集中は分の良くない賭けである。
こうなるとSPひらめきが欲しくなるが、早い時期から使用可能なキャラクタは8ユニット中の2名。
3人目が16~7話辺りで出て来るが、ユニット的に余り有用ではない感じ。
それでも一気に安定感が増す辺り、まさに『ミサイル避けの魔法』である。
なお、メインとなるシュネルギア2機のパイロット4名はひらめきを覚えない。

対地対艦の攻撃力が低めな点も気になるが、それ以前の問題だった。
主砲の威力12200、ではなく、優秀極まる対空ミサイルの雨あられでゲームオーバー直行。

反撃が怖くて攻撃すらおっかなびっくりの世界である。援護攻撃を絡めて早め早めにつぶしていくしかない。
インターミッションでリペアキットの陳情でも出来れば気軽にすすめられるシナリオだったのだろうけれど。
修理装置と回復アビリティはあるが、まるで足りない。そういうシナリオだ。

ストーリー上の激戦をよく表したバランスと言えるだろう。が、厳しい。


  • お勧め対象・なのだろうか
●ハードな戦闘が好き、ないし耐えられる
●歴史(戦史)ファン、特にナチスドイツ・戦後アメリカ
○ベタな死亡フラグが大好物
○伊達と酔狂で戦争やる奴らが大好き
◎原作「エンゼルギア」のファンないしプレイヤー(および各種TRPG好み)
○エースコンバットやエリア88のファン
○方言丸出しで喋る女の子に萌える
○ショタコン(細かい属性には関知しない)


  • 愚痴
単語の使い方にどうかなー、と思う部分はいくつかあったんだが、原作でどうだったか思い出せないので保留。痒い。

8話のSunsetはマジで驚いた。双方にファントムⅡが居るのに。
なんとか判る程度にはアイコンが違うんだけど、解像度次第では区別できないんじゃないか。

9話、キャラの士気がだだ下がり。見てて辛い。しかも、第七艦隊は伊達じゃなさすぎた。
対空ミサイルと対空砲が乱舞して、簡単に味方機が落ちまくる。撃墜即ゲームオーバーなので何度やり直した事か。
攻撃もS防御でしのがれる、二名ほど完全な役立たずがいる、SPかけた囮が通用しない、云々。
『五度目のゲームオーバーの原因は?』
『急にマップ兵器が来たので』

14話、9話の船が要塞砲に変わっただけ。数は減ったけどその分爆撃機の大群が飛んでくるし。
『A-10の攻撃一発くらいなら、HP満タンの戦艦は耐えるよ!』→『接触したらそこでゲーム終了だよ』
HPマックスで防御してても耐え切れない30mmガトリング、おいしゅうございました。

15話、ゲームしない内にゲームオーバーになられたのは確率の問題だが、かなり凹んで不貞寝した。
PCはまだ何の干渉もできない状況で、護衛対象のNPCがクリティカルヒット食らって一気に落ちた。確率2%くらい。
その後もレベルと行動しだいで簡単に詰むし、ここだけでも数日。

真紀のしゃべくりは読みづらいと感じるのに、由羽の広島弁はそうでもないと思うのは何故だろう。
それはさておき、方言を文字表記するのには結構な問題があるよなぁ。鹿児島弁とか考えたくもない。

フェルヴァント、援護攻撃とは言わん、防御SPの一つも覚えてくれ。現状ではマスコット『戦場のわんこ』だ。

純格闘機マサムネの火力が戦闘機と同等ってのは哀しすぎやしませんか。ミサイルの射程は普通に4ありますよ?
縛り屋やるにはクリスの支援が必須ですよ? クリスもフェルヴァントにほど近い訳ですが、援護持ちなんで。

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2009年11月03日 00:21