遥か未来。人間と同じような思考を持つ機械、HA達の物語
シリアスだがキャラの掛け合いの上手さか悲壮感はない
会話も戦闘も比較的あっさりとした印象をうける。

インターミッション中にメールという形で世界観を示したり
特定の装備をすることで専用技が発現したりするのは面白かった。



そのシナリオは先週クリアした。
クリア得点ありでキャラの入れ込ませ方もOK、20話近くあるのに新しい組織が登場してどうとか話があまり広がらないからいい具合に先が見易くて助かる。
ラストが不足に感じてしまうけどまぁオチとしてはこんなものかな……?
難点は戦闘、ワンパターンでなんつーかザコが規則的にちらばってそれをいつものメンバーで撃墜して2~3体配置されているボス倒してよしクリアってマップが殆どでラストマップが少し仕様が特殊かな?ぐらい。
まぁ逆を言えばそんな戦闘続きでもシナリオを続けさせる魅力があるしパターンさえ見つければ戦闘が楽でラッキーぐらいには思えばいいか。
それとアイコンも凄いね作者自作!MAPが見た目新鮮でやる気もでるね、ああでもサイトではMAPチップしか配布してくれないのね。
基本的にオリジナルオンリーのシナリオってのはキャラが受け付けないんだけどこれはすんなり入り込めました。
変なギャグ話に進展したら切ろうと思ったんだけどそれが最終話まで無かったのが嬉しい。

***ここからネタバレ***************

シナリオ名である戦場の花束ってのが話に深く絡んでこないのが微妙。
人間とHAってのがこのシナリオのテーマでこの戦場の花束って単語はHA→HAで完結しちゃってる感があってどうにも。
あとクリア得点はアイテム全て引き継がせてほしかった。
まぁ色々とテーマが分かりやすく伝わってきていいシナリオでした。



乙です。自分も戦闘が単調になりがちなのが欠点だと思った。
それにさえ目を瞑れば、それなりのレベルの作品かな。
2週目以降のプレイで条件を満たすとアナザーエンドが見れるようになるけど、
ノーマルエンドの方が良いと思う。今までの流れをぶった切るようなギャグノリだから。



「戦場の花束」

等身大でロボットもので、人に近い思考を持つ機械達を主体にしているという
ちと珍しい印象のお話。作者さんはマップチップを作っていて、それを使ってみようという
コンセプトも含まれている作品。
一作の中でいろいろな変容の要素が描かれていて、ひとたびハマるとその様子に
一喜一憂できるかもしれない話。自分は…後半で悲しみとかそういうので、
なんか涙を二度ほど流しました。
SRCやってて泣いたのは多分SDガンダム外伝SRC以来。

  • グラフィック
自作マップチップを使うぜ! というコンセプトが第一にあり、時たまそういうチップで
戦場が作られたりするのだがこれが雰囲気を出すのによく機能していると思う。普段の汎用には無い、
無機物感や暗さを感じさせる室内や窓ガラスの質感とか、戦闘の痕跡を感じさせるクレーターや
コンテナと荷車などが見当たり、配布マップチップの用法のアピールとしても、参考にできる筈。
新鮮さについても保障できるし、一部は既存ともそこそこうまくやってたりするし。

生身の登場人物が外部素材なのに対して、HA系統は「全て」ユニット・パイロットとも完全自作。
なんで「全て」かと言うと、主人公エクスのようないかにもな機械の形態を持つものだけでなく、人間型の
形態を持つHA(2人登場)までもが、外部素材で済まさないで自作してあるということに何か熱い拘りを感じさせた。
アイコンの感じはCG圧縮とかそういう系統に比べると、全体的に線とかが荒い感じがするのは否めない。が、
意図的かどうかはわからないが、金属光沢の目立たなさや、一部のHAが残している傷跡から見える
内部構造などに、ただの機械系キャラとは違う生々しさを、自分は第一印象で抱いた。
重要なHAのトゥルー登場から、彼絡みのイベント全てで、どんどん確信に近くなって、ラストにおける
あの変貌に現実味を持たせる伏線だったんじゃあないか…というのか流石に考えすぎだろうか。
美麗さや御洒落さに関しては微妙だけど、主要アイコンを自作することで独自性の形成の一端を担わせたのはポイント大。

カラーリング分けやパーツ分けができている感じなので、ネームドユニットアイコンに関しては
視認性については合格点。ただザコHAに関しては同じ名前で、所持武器の威力や射程、更には移動力が異なって
いたりする。隠蔽は使われていないんできっちり確認すれば見破れることは見破れるんだけどね。

黒と赤で構成されたタイトルコール(無音なのがイイ)と、よくよく見たら怖いラスボスの姿は忘れられそうにない。

  • 独自システム
ボタンや背景の柄からして、雰囲気を壊さないようにしようという何かが見て取れるものが多数。

用語解説
インターミッションから飛べる、ストーリーの進行と同時に項目が増える各種の用語やキャラクターについての
解説を、裏設定や作者のつぶやきを交えつつ再確認したりできるコーナー。
本編で語られない・伺えない裏設定に関しては裏設定で完結させている傾向だと、自分は思う。
世の中には、こういった辞典系機能に頼りすぎて、本編以上に気合を入れたりして失敗を起こしている
シナリオもあるらしいが、この作品に関してはおさらいの要素が強いので安心。
物語の雰囲気が気に入ったら、マメにチェックしておくと愛着が更に沸き起こるかもしれない。

メールシステム
メールシステムを介することで新情報を入手したり、後半になるとアイテム入手の恩恵もあったりするシステム。
プレイヤーの視点からHA達やこの荒廃世界を取り巻く世界の姿がうっすらと見えてきたり。すこしばかりカオスで、
会社同士の黒い怪しい闘争なんかも見えるが。しょっぱな、メール会社からのメールで幕を開いたり、特定のメールで
キャラ同士のやりとりがあったりして、見ているプレイヤーとキャラクターの距離感が縮んでいるような感覚に
させてくれることも。バックグラウンドでひと妄想したい方にもお奨め、かな?

ショップ
資金を消費することで、強化パーツや武器を購入することができる制度を採用。
本作品では改造でも資金を使うので、序盤に利用するべきか否かはちと慎重になるかも。
今作品では祝福持ちがいるのと撃破ボーナスで多めに資金を貰えるので、後半は結構いろいろ出資してみたが。
ボス撃破アイテムがあれば利用回数は減ると思いきや、それだけでは補えないものもあって死にシステムにはならない。
個人的には状態異常武器よりもビームガンとかの方が役に立ちました。2-4Pは爽快かつ助かる。

戦闘テスト
別にRPGツクールのようなテスト戦闘ではなく、バトルシミュレータ上で戦うことによって経験を積んだり
この戦闘を作った側へのデータ送信をしたりするという位置づけの中行われる、フリーバトルのようなもの。
資金はオマケで敵から得れる経験値がメイン。敵に関しては最初味方とのレベル差は高いけれど、もともとの
経験値が低いらしく、こっち側がレベル追い越しかけると途端に実入りが悪くなったり。
フリーバトルを組みこむのなら参考にしてもいいかもしれない。

条件を満たすことでさらなる猛者と戦えたり、しまいにはボーナス特典で参戦してしまったりする。
ちなみに自分は1周目は作者がもともと(公開当時に)大事にしていたと思われる雰囲気を尊重して、
猛者達の使用は自粛しておいた。2周目要素がここから広がっているらしいので、そん時に!

気になった点
ネームド敵は後半になるまでほぼ全員、HPが一定値割ると撤退するシステムなのだが
最後の1体相手にCT+援護がシールドや切り払いに阻まれず完全に入るまで狙うとなると、
「勝利条件達成しました。クリアしますか?」系統のシステムが導入されていないせいか、ロードが面倒なのが残念。
ちょっと遊んでいないが、バズヴァンカーとかでこの問題が解決されていたりしているといいんだが。

  • キャラクター
過去に拘りがあったり、そういう描写はされなかったりするのが混在してるけれど、総じて入れ込ませ方が上手い。
プレイヤーの知らないところであんた何を突然露出してるんだとか、裏設定はあれどあくまで裏設定に徹して、
本編中だけでうまく完結するような動きを見せてくれていた…と思う。
HA達も、一見人間らしさの多く含まれたものに感じられるけれど、ところどころで見せる行動原理や
人間とのつきあいに置いては、原則というものに縛られた機械的な面が隣にあるということを見せ付けてくれて、
まさに人間に近い、けど機械…という印象だけでは終わらず、そこから更に原則を超えたり、人間と同じように
覚醒を見せたり、人間から恐れられたり、新たな種としての可能性を見せたりと、
ただの「ロボット系キャラ」では終わらない様子を、どんどん思い知らせていくものとなっていた。

さまざまなHA達が登場するのだが、その中で半数ぐらいは物語の中で明確な変貌を見せて、
設定された個性だけでなく自我の獲得をいろいろな形で成し遂げていったのが垣間見える、いろいろな
変貌劇を味合わせてくれるキャラ揃いだった。特にエクス、ニュー、トゥルーの三人に関しては重要かつ、
三種三様のインパクトをプレイヤーに味合わせてくれる。この三人以外でも、いちいち妙な言い回しや拘りで
分かりやすい個性を示してくれたり、ストーリー中で重要なものを背負う者はそこら辺を劇中でオープンにして
(最遅は恐らくアレックスの戦う理由か)さらに取り込みを図ってくれようとしてたり。戦闘面でも、普通に隠し要素とか
無視して進めた場合は最終的に12人というそこそこの人数で進むことになるけれど、しっかり役割分担されてたり
時には隠し必殺技追加とかで印象を残してくれてます。結構正の意味で。
ただ、ガチガチのシリアスさやヘビーさやダークさを期待したりそれに身構えていたりすると、カンツェルやウラヌス以降の
敵・味方ネームドのくだけた雰囲気に幻滅を起こす人も少数いるのではないか、とは考えたりもする。
自分は期待は物語に入ってから抱いたり捨てたりしたいので、気にしないであるがままを追わせて貰ったら
そのカンツェルとウラヌスのくだりで…いや、別ルートもあるって知ったけれど、やはり初回はあれがスジじゃあないかな…

人間達も、HAたちとの関係に関してはなにかしら強いイメージや印象的な一場面を多数形成する活躍が。
伏線としてだけでなく、エクスが最後まで走る為の理由へとなっていったアヤカと、それに関与していく
HA達が主軸のFD(エクスが身を寄せた組織)だけでなく、開拓団側でも、政府側でも、人間達との
よき関係の一端が垣間見えたり、あくまでHAに対しては機械や兵器としての見方に固執していたりする、
HAに対して好意的な人類だけでなく、そうでない人類も合わせて描いているあたりは不思議な現実味に近い
味わいを堪能してもらったと思う。HAたちも、細かく気配っていると開発からまだ半世紀も経っていないという
裏設定を強く意識させられる、おさなさや純粋さに近いものが見て取れる人もいるかもしれない。

進めるうちに戦闘メッセージのフリーダムさや、HAが人間的な面と機械的な面を双方抱えていることを
描いているのをよく目にしたことと相まって、HA達の多くは本当にナチュラルなイメージを抱かせる。
これがこいつらにとっての自然さなんだ、というのを多角度からアピールしていることを
プレイヤーがキャッチできると、本当に暗い世界観なのに、浮きすぎない形で悲壮感を浮かばせないと
受け取ることが出来るのだろう。勿論、そう感じさせる要素の中には一部HAのはっちゃけ方や
掛け合いのノリの軽さも含まれているのだろうが。でも、そういう表面上のライトさを主体に、世界観から
ハズレ気味になったりすることもあるギャグで勝負しないで素のままで勝負している、もしくはしていると
感じさせてしまおうとしている点は、評価したいと思う。それで終始雰囲気の崩壊を感じさせない出来。
未体験の2周目隠しルートのラスト以外では、本当に。
※「浮いた形」で悲壮感を感じさせない…ってのは、キャラ崩壊属性を含むギャグとかそういう要素ってことで

あと好印象として忘れないで評価したいのは、あからさまに落としたりからかったりするのではなく
主に何気ない仕草や、やりとりの中でクスっとくる笑いを取っていた(と俺は思う)ところ。
どこまでも自然さというか純朴さみたいなものをにじませてくれます。そうなるとなんというか嫌えなくなるあたり、
自分ってこういうのには弱い人種なんだろうな、と自分の一面やツボ属性を探れたかもしれない。

  • シナリオ
ストーリーの流れは、荒廃して人類がいろいろと道を模索したり再起を図っているような雰囲気が
とれる世界観の中で、エクスの経験した大きな出会いから、彼の最後の時までを、人間とHA達の変革・接触やそれによって
発生した大きな事変の中で描いている…こんな感じだと思う。双方共に、無関係ということもない展開だったし。

背景設定や、自分たちの見えないところで何かが動いているということは結構抑え目にされてて、
キャラクター達がいろいろ動いてお話を作っていった感じだったと思う。そんなシナリオの流れや漂う雰囲気は、
序盤から終盤まで統一された落ち着きみたいなものが統一されて通っていて、結末を見届けたいという気持ちに
水を差すことがほとんどなく、個人的には水を得た魚のようにプレイを楽しむことができた。
淡々とした印象はあるが、はじめのうちに抱いた気持ちを裏切らないので、序盤で受け付けたらその雰囲気を
拠り所にしながら進めていける出来だと思う。安心感のある流れなので、周回プレイにも向いてるかも。
実際周回プレイすることで新たな解禁もあったりするし。下手にボリュームや味が濃い作品よりも、また触れたくなる。

シナリオにおいては新たなる事実の解明や隠された事実の解明というのはあれど、結構伏線とか張ってあったりして
そういうのに直面したときの違和感はそうそう感じさせない出来だった記憶が。
先が見易いけれど、それは安易にオチが読めてしまうとかそういう意味合いよりは、安心感があったり
無理を感じさせないという意味合いもしっかり含めていると思う。方針を保ち続けることで、安心感が呼び覚ますのに
手伝ってくれたせつなさ、やすらぎ、緊迫感を、実際遊んでるとマジで体感できた。特に14話以降からは、
変容や激動の様子を、本編だけでなくメールからも魅せてくれたり、時には不意にホロっとくる内容のメールが
飛び込んだりして、世界から浮いているという感覚を、プレイヤーに多角度で感じさせない努力を見た気がする。

微妙だったのは、戦場の花束とか傷は勲章みたいな考えとかそういうのが、中盤あたりでちと儚くなって
お話に深く絡んでこなかったりしたあたりが、こっちも第一に浮かぶかな。他には、ウラヌスやアイヴァルが後半だと
戦闘メッセージと劇中メッセージにおいて妙な落差を感じさせてしまう点だろうか…
後者はラストで「…ダイナミック」という感想をこぼした時逆に安心してしまったがw

エンディングも淡々とした中、オルゴール系の音色とテロップにおいてこれからを示しながらの終幕となっている。
ただ、このシナリオの雰囲気とキャラの生き様に強い『スキ』を抱いた個人としては、エンディングを見た後は
関与できなくとも、本当に幸せとかそういうのを願わせてくれる、いい〆をしてくれたと思っている。
…思い入れを抱いた感情で、犠牲になっていった様をいろいろ拝んだこともあって。
みんな、このことは無駄にしないでおくれよみたいな。

  • 戦闘バランス
個人的に、このシナリオは遊べてよかったいい作品だという認識だが戦闘に関しては、確かに単調なところが
存在するのは否定できないと思う。マップの大きさに関してもあまり冒険しておらず、敵の顔ぶれも中身の違いはあれど
外見的には一緒だったりすることが多く、それはステージ構成に関しても同様。本当に、ボス2~3体ザコ多数を全滅せよと
いうパターンは多い。時間制限がなく、まつたりと各キャラの性能や能力を活かした運用を楽しんだりして
戦うことができるが、雑魚敵が楽勝で倒せるようになる後半は、ターンオーバーでゲームオーバーとかいう
シチュエーションが1面だけあっても面白かったかな…と思ったりも。雰囲気だけを純粋に楽しむ心意気で、特別な戦いは
2戦闘周目以降の戦闘テストや、同サイト製の別のシナリオに求めることにしたいという方なら、
ラッキー、とも思えるかもしれない。サクサク進むし。

だが自分の場合、先に単調と述べたがそうとは思えない刺激を堪能できた。
進め方によってはそうならないのかもしれないが、一部の…なんと、Lv99もあるボスと
平均レベル47~50ぐらいの強さで戦う事態に自分は直面し、マジで戦慄したりドキドキさせられた。
二回行動がない分、しっかり受ける時は受けに専念すれば死ににくいものの、攻めにいく時はとても大変で
命中率0や相手側のクリティカル率59%など、その時だけなんか別世界で戦っているような錯覚だった。
最終的に、魂や覚醒よりも必中を最重要視させられたシナリオを遊ぶのは個人的には初体験だった。
ラスボスは、こういうことを考慮したせいか、倒し方が見切れれば楽勝で、そこから外れると途端に死ねるという
極端なイメージがあったのだが。ちなみに自分、明らかにSP必須なボスは嫌いじゃない。寧ろこれで更に好きに。
自爆は修理費の問題とかキャラに対する感情とかが絡んで使うのためらってしまうんだろうけれど。

他にも、本作におけるボスたちは全員逃亡イベントがある代わりに、どんなボスでも頑張りや周回次第では
撃墜をすることができる仕様。戦闘テスト機能とかそういうのをフルに活用して、1周目時点で全撃墜狙いとか
そういった楽しみ方もできる筈。後半までは撃破特典もあってバッチリ意欲を刺激してくれる。

各キャラクターごとに、いろいろな条件をクリアすると手に入る隠し必殺技は、実に強烈かつ楽しみを提供してくれた。
ただ、カドモスのは立場とか参戦速度を考えて大目に見ようとは思ったものの、アダムの隠し必殺技については
弾数とエネルギーを間違えたのではないかと思わせる性能の反則的マップ武器だったが。

  • BGM選曲
激しいとか穏やかとかそういう曲調の違いはあれど、ほぼ全てがなんか世界観やそこから生まれる雰囲気を
尊重して、浮いて聞こえなかったり、プレイヤーの心境と反発しなかったりするような選び方・流し方が
なされている、というのがだいぶやってから固まった感想。個人的な感覚で、少々浮いてたのは激しい方の
味方ターンBGMと、ラスボス戦で敵ターンで音楽が切り替わってしまう点ぐらいか。
というか、ラスボス戦はあの外見とテーマがマッチしており、聞くだけで戦いの記憶と外見が蘇りそうになった。確定。

  • トータルバランス
自分としては、実に高評価。淡々とした雰囲気ってのは確かに感じさせられるかもしれないが、途中でシナリオ自体が
プレイヤーを置いていく激情や暴走に駆られることがなく、急展開を見せるときも徐々にエンジンをかけていくように、
プレイヤーと一緒に進んで行ってくれるよう…そんなプレイ感覚が、保障されている。
音楽、画像、シナリオ、キャラ(の本質的部分)、ここら辺全てが、全体の雰囲気を尊重したまとまり方を見せており
遊んでいて浮いている点や突然沈むような違和感、突出しすぎていて惜しいとかいうのを、本当に感じさせない。
派手さや狙った感じというのは感じ取りにくいけれど、纏まりのよさでそれらを補っているというのが自分の感想。
強いて言うなら、システム回りで小さな難があった。多周回してみたくなった作品であるだけに、「クリアしますか?」系
インクルだけでも導入してくれればさらに評価上がったかも。
一つの作品としてしっかりしてて、地味ながら堅くいい体験が出来たと思う。

  • 実に残念な点
どうもバグが残っていたのでこの場を借りて。後で作者さんにも伝えておこうと思うが。

×各種最適化プログラムだが、どうも使ってみたものの効果が無い模様。Ver2.2.25で確認したがこれは書式ミスか
×用語解説で、項目名とそこから飛ぶ先の項目タイトルが誤字によって不一致しているらしく、
 「第二世代」とか「天上から~」のふたつでエラーを確認。一応項目名を統一して直せば解決するけれど。

  • 総評
序盤のうちに、全体通して流れ続ける淡々とした渋さやにハマったり、主要HA&人物に対して興味や惚れが出てきたら
最後まで突き進んで問題はないであろう作品。自然さや雰囲気の纏まり具合に関しては信頼できます。
あっさりした印象があるのも事実なんで、濃厚な作者の脳内世界に当てられてみたいとか、あらかじめ用意された
濃厚なキャラがいろいろな方面で動いて回って大活躍したり、こんな時は好きな唯我独尊系を見てスカーっとしてみたい、
という人には厳しめな気はする。戦闘に関しては無茶な条件へのチャレンジが行える場面もあったりはするので、五分五分か。
遊ぶ際には、静かな部屋とかの環境で、じわじわと進んでいく展開を楽しめるようにすると一層お得かと。
最後まで統一性を感じさせるシナリオの基盤を探りたい・作りたいって人にも、お奨めしてみるテスト。

そんな自分は、ばけもののくにをもっと応援したいとおもいます。複数の意味で。

今度こそは、有名作をレビューしてみたいと思いますが完全にギャグ方面に走った作品になりそうなので
なんか今回よりも乱れた面が垣間見えてしまうかもしれません。

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最終更新:2008年02月28日 00:50