目次
基礎データ
国の標語 |
全ては皇帝陛下のために |
国歌 |
素晴らしき皇帝陛下 |
国花 |
白ユリ |
公用語 |
リルタニア語 |
国家元首 |
アリエッタ・クローリス皇帝 |
首都 |
アスモデウス |
種族 |
コーディネーター |
所属星系 |
ディルタニア |
公式略称 |
リルバーン |
英語国名 |
Imperial State of Lilbern |
民主的 |
------◆ |
独裁的 |
政治的左派 |
----◆-- |
政治的右派 |
開放社会 |
-----◆- |
閉鎖社会 |
自由経済 |
----◆-- |
中央計画経済 |
常備軍 |
-◆----- |
徴兵軍 |
タカ派 |
--◆---- |
ハト派 |
介入主義 |
--◆---- |
孤立主義 |
歴史
バイオテクノロジー技術の進歩、とりわけ遺伝子工学や人口子宮などが実用化の目処が立ち、いわゆるコーディネーターが出現しはじめると、その遺伝技術は世界規模でマスコミ、宗教関係者、社会学者など数多くの反対論に晒された。
特に最初期のコーディネーターは技術的未熟さにより身体機能が欠損していたり、免疫能力が極端に低かったりと問題を抱えており、多くの命が技術進歩の犠牲となって失われていた。
リルバーン帝国ではロスト・アルテミス後の気候変化に対応するため、早くからその技術に着目しており、遺伝子改変種の穀物への転換が行われていた。
帝国はそれらの非難をものともせず、コーディネーターへの技術に対して莫大な資金を投じ続けた。だが帝国が投じた技術は筋力の増大化や免疫能力の強化などではなく、専ら長命化と外見操作に費やされた。当時の帝国は"女性による世界支配"を標榜する「リリスの道」の影響力が強く、その意向が反映されたものとされている。
長命種として生まれた彼女たちはリリスの道に入信するとともに英才教育を受け、更なる遺伝子工学の発展のために投入されることになる。
この頃には現在のコーディネーター技術の基礎部分が完成していたが、気がつけば遺伝子技術者は全員がリリスの道の女性たちになっていた。
彼女たちは設定された年齢から姿が変わらず、また例外なく美女、美少女であり、また妊娠能力を持たず、性行為は快楽を得るだけの行為に過ぎなかった。それらの環境からメンタリティも通常の人間とは異なっていた。
技術が確立し、安全性が確かめられていくにつれて、帝国では富裕層を初めとして徐々にコーディネーター化していく。
コーディネーターとしての最初の皇帝が即位したのもこの頃である。
しかし帝国のコーディネーター化事業団はリリスの道の影響化にあり、帝国のコーディネーターは次のような条件が課せられていた。
1:女性であること。
2:リリスの道に入信すること。
かくして帝国のコーディネーターは全員がリリスの美女たちとなる。
数十年後には帝国の権力階級、富裕階級の殆どがリリスとなった。
男性は政治や経済の中枢から追放されつつあり、またリリス達は姿こそ美しかったがその殆どは同性愛者であり、男性は恋愛の対象にもならなかった。
この歪んだ帝国を憂え、リリスの道やコーディネーターに反抗する者は数多く存在した。だが、彼らが行動を起こしたときは何もかもが遅すぎたのである。
度重なる暴動や蜂起の失敗は、その都度男性の権利や経済力、知識や教育を奪っていった。
リルタニア男性の最後にして最大の叛乱。彼らは監視の目を逃れて綿密に計画を練り、大規模な兵員と武器の確保、同時多発的な陽動暴動を行い、王宮やリリスの道教団、コーディネーター化事業団に対して大規模な攻勢をかけた。
だが、その叛乱の情報は事前に察知されており、起死回生の全力攻撃は全て空振りに終わった。
その後帝国政府は叛乱勢力とその関連のある者達、つまり全ての男性に対しての根絶を決定した。
男性は有害生物とカテゴライズされ、美しき指導者も実行者も、この生物に対してのひとかけらの慈悲も憐憫も持ち合わせていなかった。
有害生物処理施設は数年間休みなく稼働し、産業が停滞するほどであったが、わずか十年足らずで全ての有害生物はリルバーンから根絶された。
また、コーディネーター化が義務づけられ、非コーディネーターの女性も数世代で姿を消すことになる。
男性の叛乱そのものもリリスの道の計画であったという説も根強い。
政治
リルバーン皇帝は国家元首として国を代表し、元老院議員の互選で選出されるが、クローリス氏族の独占状態が続いている。
皇帝の権能は儀礼的・象徴的なものが中心であり、具体的な行政は政務官が行う。主な権能として以下が挙げられる。
1. 法律の公布
2. 代議院の決定に基づく執政官の任免
3. 勲章・栄誉称号の授与
4. 特赦令、戒厳令の発布
5. 戦争状態の宣言及び動員令発令
6. 外交官の接受
7. 元老院の決定に基づき、外国の大公使の派遣・召還を行い、条約等の批准及び廃棄を行うこと
帝国議会は代議院と元老院の二院制で、代議院はコーディネーターからの直接選挙で選出された議員によって構成されるのに対し、元老院は、リルタニア系コーディネーターである22氏族の当主で構成される。
元老院は代議院の決定を不適切だと認めた場合、自由に法律案などを改められるので、貴族たちの既得権益を保護するために使われている。
元老院名簿(一部)
アリエッタ・クローリス |
ヴィットーリア・テティス |
マリー・アントワネット・エルツ・ユウェンタース |
参事官会議とは代議院から互選で選出された参事官によって構成される行政府である。議長は輪番制で、参事官議長と呼ばれる。政務官は担当する省によって、○○担当政務官と呼ばれる。
外交
経済
麻薬産業はクローリス朝から生産が始まり、販売は非公式ながら国家の独占産業となり莫大な収入となっている。
特に魔女達にとって神聖な物であるコカインは、多くの人に愛用され、他にも覚醒剤などの薬物は特に若者の間でのファッションとなっている。
売春宿は首都アスモデウスに集中する。近年では、生活苦から少女が路上売春をする事例が増えており、売春婦のうち4割は18歳未満であるという報告もある。帝国内に来た人ならば、一度は苦痛で暴れる少女を親が押さえつけているという光景を目にするだろう。
リルバーンの売春産業の特徴として、麻薬の密輸と売春が密接不可分の関係にあるという点が挙げられる。売春婦が、麻薬の運び屋を兼ねていることが多い。
国内外のブローカーと手を組んだ政府高官が作った斡旋組織によって、毎年多数の人々が売り飛ばされているという。典型的な人身売買の方法は、拉致された後に国外に連れ去られ、そこで売春をさせられるのだが、中には研究に使われている場合もあるらしい。
地理
ディルタニア星系第四惑星
旧名シク・カサル
ディルタニア星系第七惑星
リルバーン帝国の主星であり、発見時には地表のほとんどが赤色の砂漠で覆われていたが、テラフォーミングにより極めて人類の母星に近い状態と成りつつある。
- アスモデウス(帝都)
- アスモデウス大宮殿(美紅宮)
- フリージア宮殿(花鏡宮)
- フィグラーレ
国民
コーディネーター
リルタニア系コーディネーターとは、リルタニア系人類を元に遺伝子改変された、コーディネーターによって構成される種族のことである。
外見的特徴について、髪や肌、瞳の色などに大きな幅があるが、外見的特徴が最重要視され、すべて芸術品とも呼べる美女である。さらに、氏族の外見的特徴である「家徴」が、遺伝子レベルで刻み込まれている。蒼玉のような「クローリスの蒼瞳」などが有名な家徴として知られている。
生殖については、親の遺伝子を元に、趣味・美意識・子供への希望に沿って塩基配列を変更するのが一般的だが、他人の遺伝子と自分の遺伝子の接合などの方法も取られる。
どれも他の種族には見られないものではあるが、その中でも堕落遺伝子は、他の種族から最も奇妙に思われているものである。
堕落遺伝子とは、ある一定の年齢に達すると強烈な性的快感に襲われ、脳内麻薬が大量分泌されることである。「価値観や道徳観を破壊する破滅的な快楽」「常態の人間が一生のうちに体感し得る全ての『快感』の合計を上回る快感を瞬時に得ることに等しい」とまで言われている。別名「フォールンダウン」。この発作は数時間にわたって続き、彼女たちの精神と肉体に重大な影響を与える。彼女たちの身体はこの時点で成長・老化が停止し、文化的に成人と見なされる。
フォールンダウンにより彼女達は恋愛観はもとより、人格まで変わってしまうケースも多い。
コーディネーター学会の見解では、フォールンダウンは成熟期に差し掛かる際のホルモンバランスの一時的暴走と説明されているが、リリスの道の意向を受けた意図された効果という説もある。
氏族名 |
家徴名 |
外見的特徴 |
クローリス |
クローリスの蒼瞳 |
蒼い虹彩 |
バーンロード |
バーンロードの舌 |
蛇のような舌 |
フィンレック |
フィンレックの羽 |
天使のような黒い羽 |
シンドレッテ |
シンドレッテの髪 |
緑色の髪 |
アウラ |
アウラの銀髪 |
銀色の髪 |
イーリス |
イーリスの瞳 |
虹色の虹彩 |
エリス |
エリスの牙 |
発達した犬歯 |
カリス |
カリスの指 |
細く繊細な指 |
テティス |
テティスの妖瞳 |
左右色違いの虹彩 |
スアデラ |
スアデラの氷の瞳 |
銀色の虹彩 |
セレーネ |
セレーネの髪 |
グラデーションのある髪 |
テーテュース |
テーテュースの星 |
虹彩にある銀色の斑点 |
フォルトゥーナ |
フォルトゥーナの冠 |
光沢のある髪 |
フリッグ |
フリッグの冠 |
柔らかい巻き毛 |
フレイヤ |
フレイヤの金瞳 |
黄金色の虹彩 |
ヘケート |
ヘケートの目 |
虹彩に青い縁取りのある目 |
ヘスティア |
ヘスティアの額 |
宝石のはまった額 |
ベローナ |
ベローナの髪 |
桃色の髪 |
ミエリッキ |
ミエリッキの髪 |
蒼い髪 |
ユウェンタース |
ユウェンタースの紅瞳 |
紅色の虹彩 |
ユスティティア |
ユスティティアの体 |
アルビノの人体 |
ルーナ |
ルーナの胸 |
膨らみの無い胸 |
文化
宗教
リルバーン帝国で最も一般的な宗教といえば、ウィッカ(魔女宗)である。ウィッカは、子を産み育むという能力のある女性(今では人工子宮でしか行われていないが……)が男性に優越するという意識を持っている。そのため、遺伝子改造によって男性を作ることは可能ではあるが、誰も作りたがらない。主に地母神を崇拝し、満月の夜に儀式を行って神々を讃える。この宗教は放縦を美徳とし、肉体的・精神的及び感情的な満足させるために人類は生きていると教えられている。
リリス協会は、魔女団の中で最も大きなものの1つである。自分たちリルタニア女性だけが、この世界で唯一の知的生命体「リリス」あると教え込まれており、男狩りを行ったことで有名。この協会の前身は、貴族子女の中で信仰されていた宗教的秘密結社「リリスの道」であり、今でも多くの帝国貴族が信仰している。
メディア
バーチャルネットワークは感覚接続式の情報伝達装置を使用した惑星間コンピューターネットワークの事を指す。リルバーンのバーチャルネットワークでは、多くの娼館があり、アイドルから異星人、聖職者、はては国家元首まで、あらゆる希望の相手(を模したAI)を選ぶ事ができる。「エンドレス・ドリーム」が有名。
軍事
リルバーン帝国の軍隊は、宇宙軍と地上軍の二軍種から成り立っており、指揮権は皇帝が有している。
宇宙軍は、惑星外での戦闘を前提にした軍隊で、大型艦を中心として編成されている。他国からは大艦巨砲主義と揶揄されているが、艦載機の機数増加や高性能化に伴うコスト増大、運用難度上昇への解決策として効果を発揮している。
帝国の軍艦は、指揮管制を瞬時に行う事が出来る様に特化させた人工知能を搭載し、原則として無人化された。また各軍艦の間で、ネットワーク型接続による情報の共有を行い、従来の階層型の上意下達という弊害を除去することに成功している。
リルバーン帝国最精鋭艦隊「ロサ・ギガンティア」。
司令官は元老院の一員にして怜悧なる美女、マリー・アントワネット・エルツ・ユウェンタース。
ディルタニア星系外縁部のアクティブジャンプゲート『降魔の鏡』に巣を構え、常時厳戒態勢のままで駐留する意味を問われれば、「帝国の意志を遂行すること」と大抵の帝国人は答えるだろう。
だが、実際に彼女たちに課せられた任務は「降魔の鏡の側に存在し続けること」。
彼女たちが存在することによって帝国の平和と秩序が保たれる。
異空間を隔てたゲートの向こう側にはアシュテリアの神衛艦隊が不気味に蠢いている。
麻薬戦争では一度は休戦協定を結んだものの、二大国家間の一触即発の対立関係が解消したわけではない。
彼らが失地を奪回するべく再度の戦闘が始められたとき、ルクスリアの帝国本国が反撃体制を整えることができるまで、時間を稼ぐことが彼女たちに与えられた唯一の使命。
如何なる理由に於いても退くことは許されない。
リルタニアの乙女たちは麻薬と快楽なしでは生きていけないのだから。
地上軍は、惑星内での戦闘を前提にした軍隊で、機動兵器を中心とする。
機動兵器は脳と通信接続され、安全な地域から操作することが出来るようになっている。
著名人一覧
統率65 運営96 情報95 機動10 攻撃10 防御10 陸戦78 空戦10
宮廷雀。テティス家の当代当主。毒蛇の巣とまで呼ばれる陰謀渦巻く宮廷の中でも最も影響力を持つ人物。
外見こそ十代前半の少女だが、帝国の噂や醜聞の発信源であり、慣習と伝統、誘惑と賄賂を巧みに使い分けて発言力を伸ばしている。
皇帝のお気に入りであり、有ること無いことを吹き込み、貴族の宮廷に於ける立場を左右させる。
彼女の不興を買った者は二十年は権力の最下層に落とされると言われている。
統率93 運営75 情報86 機動82 攻撃80 防御62 陸戦76 空戦58
宇宙軍第二艦隊司令官。ユウェンタース家の当主であり、入植動乱から現在に至り最も実戦を経た歴戦の勇士である。ヴィットーリア・テティスとは不仲で、常に危険な前線に配属され、またマリー・アントワネット自身もそれを望んでいる様である。三十代後半の容姿を持ち、彼女を嫌う者からはおばはんと陰口を叩かれている(本人は意に介していない)。
外部リンク
最終更新:2009年02月08日 20:10