※極一部ネタバレ。ストーリー面については極力抑えたつもり
「AREA_JUNKS」
参加者の手によって歴史が形成されていくシェアワールド企画、
「撃鉄のクロニクル」関連作品。本作品は3つある時代の枠の中で、
「宇宙統一編」の2385年を舞台とした一話完結モノ。
撃鉄関連の話題になったとき、知人が進めてくれたのでえいっと
遊んでみることに。そしたら、予想以上に琴線に触れる代物だったのだ。
いわゆる「拾ったり自作したりする画像」+「SRCの機能で演出できる画像」
と分けた上で読んでくれれば幸い。
グラフィックはそこそこ。各方面からの素材の拾い方も悪くないし、
自作画像として表現するべきところの場所もいい線いってると思う。ユニットで
あるだけでなく、独立したキャラクターなだけに…
そして、個人的に各方面で惚れたのがテロップ系統の演出効果。
OPでプレイヤーを引き込む役目や、場面・時系列を解説する場面でテロップが
投入されるのだが、この使い方が個人的に憧れていたものに近いので、プレイしていて
「これだ、これ」という、喜びの気持ちを高めてくれた。
この小気味の良さだけでも、触れれた価値は大きいと思う。
ネタバレを知る前に、一気に食べてこその短編だと思うので詳しくは書かないが
この作品には「似たもの同士」が生み出せる、微笑ましさと、強く流れに
乗っているという感じが一緒に味わえる内容になっていると思う。
仮に、「撃鉄のクロニクル」に触れて間もない身でも、知識を要せず
傍から見て、それだけで人によっては楽しめる場面があると保障する。
シナリオの展開もある程度オーソドックスだが、設定の回収や他の作品とリンクした
ワードがあるので、撃鉄からすこし離れた身でも触れていくうちに思い出しで
ニヤけれる可能性がある(というか、自分なんだけれどね)。そして再加熱して
また見逃せなくなったりしてるワケですが。
しかしこの作者、他の人の設定の収集能力はいい感じだったな…
一戦だけだが比較的長期戦になる可能性はある。短期戦も狙えそうだが、
使えるSPの絶対量が少ないので割と無茶をするのが難しかった印象がある。
幸い、自機には回復チャンス2回、暗礁空域、ボスは超命中ではないという
条件下なので、弾薬とENを工面してザコを乗り切ることに集中できれば…
いや、まさか、自分が気に入っていたサイトから堂々選曲されるとは
夢にも思っていなかった。各場面に合わせた選曲のセンスも良く、
やっているだけで雰囲気に浸ってズイズイ進めたり、じっくり読み進めてみたり。
この項目については人のセンスとか分かれるけれど、
個人的には好評価をつけたいところ。
素材や話の分量が多い長編と違い、一話完結ということもあるので、
この項目についてはあまり触れられないことに。ただ「良かった」とだけ。
以前、宇宙統一編は食傷気味かなって「宇宙の荒野」の最後の方でこぼして
しまったが、思い出した頃に今回の作品に触れなおすとそういう気持ちも
申し訳なくなってしまった。いやホント。
やっぱシナリオは自分で飛び込んでナンボなのかもしれない…
一話完結でも、小気味よい作品やSF作品に触れてみたい方には胸を張ってオススメする。
某氏と被るけれど、「撃鉄」を知らない方or知りはじめの方や、どんな作品から触れて
みようかなとお悩みの方でも手を出し、味わえるオススメ作品だと思う。
勿論、ある程度「撃鉄」を知った方で、一行目の条件に当てはまるならやって損はない筈。
現在、作者のアズミ氏は続編的なシナリオをリリースしはじめている。
この作品もマイペースで平らげ次第、触れてみたいと思っている。
最終更新:2008年07月21日 00:12