60 :名無しさん(ザコ):2012/10/27(土) 20:55:23 ID:87ZDVEl.0
ちょっと前に望まずして“メロス様が視てる”でレビュー踏んでしまったものです
グランプリスレで暴れたのが恥ずかしくなったのでしばらく井戸端きてませんでした
すげー遅くなりましたが書いたレビューおいて逃げます。こういうの書くの初めてなんで何か違ったらすまんこ
あ、セガバニは次の人に回します。

【作品:『メロスさまが視てる』】
 傑作Boys be heroicと作者が同一。
Bbhは終止暗いテンションで進んでいく群像劇で、しかしそれなりに全員がハッピーに終わる素敵作品だった。
個人的には「これグランプリ取ってもいいだろ……むしろ何で取れてないの?」くらいに思ってる素敵作品だ。
まあこないだのGP、うっかり票入れるの忘れちゃったけど。

【あらすじ/プロローグ】古代ギリシャだかローマ風の世界で、キャラクターの名前も何かそれっぽい。(学が無いので実際どうなのか良くわからん)
主人公は乱暴だが真っ直ぐなヒーローで、父から弱いものを守るよう教えられてそれを自分の『真っ白なテツガク』とした腕っ節の強い年増女。
舞台となるのは侵攻してきた異国の軍隊に降伏した街。
主人公はそこで兵士に暴行されようとする市民の女を助けに入り兵士をボコボコにボコすが、
予定調和的に反逆者としてひっとらえられ、異国の王に処刑を宣告されてしまう。
主人公には結婚式を間近に控えた妹がいた。妹の結婚式にはどうしても出たい(理由は省きます)がこうなってはそれも敵わず、主人公は悔し涙を流す。
しかしそこへ颯爽と現れた親友がセリヌンティウスムーヴを行い、主人公は三日間だけ猶予を得ることになる。
年増女は妹に会うため、親友を救うために必死こいて走るのだ!!!

……という走れメロススタートではじまる。後は違う。

【特徴と魅力?】
戦闘操作時間より幕間の方が長い。ノベルゲーか。
で、その幕間だが、人形劇は全く無く、キャラTalkと音と背景絵、画面操作だけで進んでいく。たまに地の文。
しかし、これがとてもいい。
個人的な経験の話になるんだけれど、
Bbhプレイ時はストーリーの進行に震えたものの、台詞回しの部分には特に魅力を感じていなかった。
が、この作品はまさにそれこそが最大のウリだ。
Bbhは群像劇だったと先に書いたが、この作品で描写される物は大概が主人公一人の限定された視点のもので、まあ小説じゃないけど一人称視点みたいなあれ。
だが、クソ大仰で芝居がかったそれぞれのキャラクターのセリフたちにはただの物語のパーツでしかないセリフやカサ増しは一つとしてなく、
そのキャラクターの人間に根ざした必然的な言葉だけがあり、でだからそこから各々の思想を汲み取れるんで、これはもう群像劇と言っていい。多分。
難しい漢字とか周りくッどい言い回しとか、哲学が云々、形而上の神々が云々、吾れだのリコリスの花だのトンコツ臭い文字が並びまくるが、
しかし本当に“濃い”のは見た目よりもその中身こそなのだ。メロ視てに捨てゼリフ無し!(このアルバムに捨て曲無し!のノリで)

ただ正直シリアスなシーンなのに笑ってしまう時もありました。多分俺の耐性の無さが原因です。
総評してテキストが最大の魅力の述べるゲーですね。

【戦闘システム】
見かけ上は標準システムと何も変わらないが、ちょっとしたギミックがあってコレが面倒くさい。
「毎ターン開始時に気力が100にリセットされる」というもの。
戦闘難易度自体はマップも狭く敵も味方も少ないので易しいものの、プロローグの戦闘何回かリセットした。
ユニットが交戦する度にSPが回復する仕組みもあるけど、こっちは結構どこにでもあるので特にやり辛さはなく。

また、先にもちょろっと書いたが戦闘の回数はクソ少ない。“全ルート合わせて”三回だけで、全て小規模に終わる。
これは手抜きという事でもなく、ストーリーを語る上でそうあるべきところのみに戦闘が挟まっているのだ……と俺は思う。
いや実際そうだろ。
と俺は思う。

【終わりに】
プレイ前は完結してるのかと思ったら別にしてなかった。
マルチルートなので、してるルートもあるっちゃあるけど一瞬で終わる。
最終更新が2010/8/09なので、今後も更新される見込みはもう殆どないだろう。
ただ、完結していない『本ルート』も、それなりにキリがよく、「ココで終わっても……まあ、いいかな」と思える場所ではあるし、
やはりそのセリフ回しが本当に魅力的なので、「完結作品以外ヤダ」という人もプレイして良い作品だと思う。
まあ王や宰相の内面が読み取れる所までストーリーが進まなかったのはかなり残念で悔しいけど……

あと本ルートはいちおう形式上百合だけど主人公に女性らしさは微塵もないです。それが目的だったのだろうけど。
いや別に俺は全然残念だとか思っていません。

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最終更新:2013年09月06日 17:49