【名 前】源光司(みなもと こうじ)
【位 階】<愚者>
【生 年】1987年
【性 別】男
【表の顔】フリーター
【裏の顔】探求者
【P L】雲
【データ】http://majyusen.web.fc2.com/char/kight/RM0.htm#7
【近況】
鬼従姫戦にて邪力の弱点を掴めない中、限界を超えて戦い続け力尽きる。戦闘後、病院で死亡が確認された。
騎士団本部から彼の親族・彼女達へ連絡がいき、恙無く葬儀が執り行われたという。

彼の装備であった【ランスロット】というインテリジェンスアイテムの行方は知れず。
病院に搬送されるまでは彼の手に握られていたことはわかっている。

以下、登録NPC(彼女、一人未申請)達のその後です。

篠原みゆき(1990)
DB-342 霧狂鬼戦にて知り合った女性。
魔獣によって両親・恋人を失った上、頼っていた義父がその魔獣であったため、孤独の身となる。
戦いの後、光司と恋仲に。光司の家で暫く同居していたが、
遺産を整理して現在は一人暮らし。ヴァイオリニストとして食べていくことが夢。
一般の恋愛常識が通用しない光司が相手ではあるが、うまくやっている様子。

⇒光司の死を知っても、表面上取り乱すことなく、彼の葬儀にあたっての雑事等を進んでこなす姿があった。
「彼、ふらーっと現れては楽しませてくれる人だったので。なんだかまだ実感がわかないのが正直なところです。
大変な仕事だっていうのはわかってたので、遠くに行ったんだ、って言われたらそうなのかな、って感じで。
多分、これから寂しくなっちゃうんだと思うんですけど、沈んでたら絶対悲しませちゃうと思うので、
頑張ってやっていこうと思います。・・・幸い、同じような境遇の仲間もいますしね」

不知火美智(1986)
DB-350 雪猿吼戦にて知り合った女性。
「美しすぎる退魔士」として名の通ったそれなりに実力のある退魔士。
魔獣と騎士の力を見て角が取れたのか、退魔の腕はさらに向上した。
普段はクールな癖に、光司にはデレデレである。
みゆきとはタイプが違うが、光司の預かり知らぬところで分かり合った様子。

⇒普段とのギャップ激しく、最も泣き叫んだのは彼女であった。
1か月以上仕事はおろか日常生活も手がつかず、篠原みゆきの世話を受けながら、呆然と過ごす日々であった。
現在では退魔業に復帰、騎士レベルには届かないが、以前より凄みの増した様子で実力をさらに上げたと評判である。
内心仇を討ちたいとの想いはあるが、自分の埋めがたい実力不足はわかっており、愚直にできることを、と立ち直っている。

志賀ひより(1988)
DB-440 破閃鎚戦にて知り合った女性。
魔獣となった義兄(姉の夫)を愛していたが、魔獣が妻の不倫で狂ってしまったように、決して報われない愛に狂い、
魔獣が滅びたことで完全に壊れてしまうかと思われたが、光司が虚ろな心に愛を注ぎ、半ば強引に関係をもったことで救われた。
PTSDか、大結界の効果か、義兄と姉の記憶の大半を失っているが、皮肉にも姉に教わった手芸の腕前は高く、コアなファンがいる。
自他共に認めるヤンデレ、というか、病んでる重い女。光司の他の彼女との関係は決してよいとは言えないが、
光司の言うことには盲目的に従うため、今のところnice boatな事態は起きていない様子。

⇒当初光司の死を信じられず、各所でトラブルを起こしていたが、得心した後は喪に服し、彼の葬儀を行った寺の
系列の本山に弟子入り、出家した。修行を始めて間もなく、既に世俗を捨てた超人的な境地に入っていると囁かれている。

赤羽冴子(1992)
DB-471 暴走騎戦にて知り合った女性。
現代に潜む忍者(退魔士)として魔獣と交戦し、重症を負うも生き延びる。
無理、無茶を重ねては光司に止められていた。自分の身を顧みない事が忍であるという人生を生きてきたからであるが、
段々光司の気を引くことに味をしめた傾向もある。術の無駄遣いで光司の部屋に忍び込んでいることもある。

⇒光司とは半年にも満たない期間の付き合いであったが、彼女なりに運命を感じていたためかショックが大きい様子。
葬儀をきっかけに篠原みゆきや不知火美智とも交流を深めていくようになる。
未だに情緒不安定な時もあるが、他の三人と違い、ゆくゆくは別の恋と巡り合うこともあるだろう。

12/10/27 DB-342 霧狂鬼 後日談(長文&NPC語りです!注意!)

+ ...
前にも、付き合ってる女の子は居た。
どのコも皆、好きだった。
本気で。
死ぬほど。
でも、満たされることはなかった。
俺はまた他の女の子を求めてた。
彼女は怒った。
「私がいるのに!なんで!?」と。
よくわからなかった。
誰か一人しか愛しちゃいけないのか?
流石に俺も馬鹿じゃない。
法律じゃ一人としか結婚できない。
大抵の女の子は彼氏が二股かけてたら怒り出す。
わかる。
でも、本当はわからない。
だから、曲げる気はさらさらなかった。

みゆきも他の女の子と一緒だ。
でも、引っかかる。
出会いがあんな事件だったから。
みゆきに身寄りがないと知ってるから。
自分が助けられなかったコだから。
同情心?
哀れみ?
違う!
…いや、多分違わない。
好きなことは間違いないけれど、その気持ちもきっとある。
だから、彼女を置いていくことができないんだ、と。

…そんなの間違ってる。
俺がホントに愛してないみたいじゃないか!
何股かけようと、俺は本気で好きなんだ。
俺はみゆきが好きだ。
その気持ちに嘘はない。
じゃあ、いいじゃないか。
今までどおり、他の女の子と同じように。
誰とデートして、誰と付き合ったって。
いいんだ、それで。

…でもやっぱり、みゆきの悲しむ顔を見たくない。
いや、悲しい顔はしないんだ。
みゆきはきっと我慢する。
信頼してた義理の父親に裏切られ。
残されたのは、ちいさな親父さんの写真だけ。
それだけを頼りに握り締めてたあの時のように。
視線は下の方を泳いで。
口元は変に曲がって。
それでも、言葉はなんとか震えずに。
バレバレな嘘の笑顔。
そんなことさせたくない。
絶対に、二度と。

…とかなんとか考えてたら。
どうやらみゆきは気づいたらしい。
2週間も慣れない同棲してたら仕方ないか、とも思うけど。
流石に馬鹿だろ、オレ。
カッコ悪りぃ…。
「光司さん、私が縛ってるんだったら」
「ここから出ていくし、二度と会わないよ。」
「心配して、想ってくれるのは嬉しいけど…」
多分、死ぬほど情けない顔してたんだろうな、オレ。
今考えるとホントに恥ずかしい。
みゆきは、ふっ、と笑って
「出てかないよっ!」
「あたしだって、好きなんだから。」
「二股、三股、オッケーオッケー。」
「あ、でも、わかんないようにやってよね。」
「流石に目の前でイチャイチャされたらムカつくし。」
ぽかん、としてるオレをよそに、そこまで言うとお茶を飲み。
「…まぁ正直、今光司さんに見捨てられたら泣いちゃうよ。」
「でも、あたしだって子どもじゃないんだから。」
「いつまでも依存してるの、嫌だもん。」
「まだ少し時間かかるかもしれないけど、」
「あの家の整理して、仕事探して。」
「自立して、頼るばっかりじゃなくて頼られるようになりたいの。」
そう言う彼女は、あの時の嘘の笑顔じゃなかった。

とはいえ、すぐに切り替えができないオレ。
気乗りしない姿を見かねてみゆきは半ば強引に合コンに行かせた。
オレは始まっても、まだみゆきのことを気にしてた。
しかし結局、酒が入り、女の子と盛り上がり…。
ちゃっかり楽しんでた。
馬鹿だなぁ、オレ。
…っていうかさ、みゆき。
もう、頼られるコになれてるよ。


13/02/ DB-350 雪猿吼 後日談(こちらも同上。多分に人を選びます)

+ ...
あやしい。
いや、光司さんが私以外の女の子と遊んでるのはわかってるし、
本人も「目の前では他の女の子とイチャイチャしない」って約束を守ってるだけで
隠す気無さそうだから、今更なんだけど。
何かいつもと違う気がする。

私が一日で九州に戻る事を決めたのは半ば勢いと、唯の勘。

そして、九州の某駅。

予想通り、それも希望的観測の方ではなく、現実的な読み通り。
彼は一人ではなく、隣に女の人を連れていた。・・・やっぱり。
遠くから何となく見ても綺麗な人なのがわかる。・・・むかつく。

それだけなら良かった。
だって、予想通りだから。
さあ、新幹線の中で溜めてた文句を言ってやろう、って思ってた。
でも。

「あ、みゆきー。お疲れ、大変だったろー? 一日でまた九州なんてさ」

満面の笑みで心底嬉しそうに手を振って駆け寄ってくる彼に、完全に出鼻をくじかれた。
喉元まで怒りがこみ上げてたのに、どこかに行ってしまった。

そして分かった、思い出した。 
ああ、そうだ。
こういう人だった、光司さんって。

何だか自分が馬鹿みたいで思わず笑った。
いや、馬鹿なのは、疑いようもなく、間違いなく、絶ーーーっ対、光司さんなんだけど。
でも。
すっかり忘れてた自分が馬鹿らしかった。
初めて会った時も一目見て好きだとか言ってホントに命まで賭けて助けてくれてその後もこうして落ち着くまで傍にいてくれて。
女の子の中で、私だけが特別じゃないんだろうけど、本気でそういうことしちゃう。
こんな馬鹿だから好きになったんだった。


「・・・ん? なんで笑ってんの? みゆき」
「いや、なんでもないよ」
と言って挨拶代わりに、彼の腹に軽くパンチする。
「?」
光司さんはきょとん、としてる。
時々びっくりするくらい勘が良くて、心を見透かしたようにドキドキさせる事を言う癖に、こういうところホント鈍感。

「いーの。・・・それより、そちらの方は?」
「・・・ああ、美智って言うんだけど、昨日知り合ってさ」
「どーせその人も彼女だ、って言うんでしょ?」
「勿論。好きな子じゃなきゃ、一緒に居ないし。約束通り、みゆきの前ではイチャイチャしてないよ」
「はいはい。わかってるってば。」

美智さん、っていう女の人に顔を向ける。
クールビューティ、って言葉は彼女のためにあるような、綺麗な人。
ちょっと光司さんに失礼だけど、ホントに光司さんの事好きなのかなって疑いたくなるくらい、しっかりしてそうな人。

「こんにちは、はじめまして。篠原み・・」
「光司から色々と聞かされたからいいわ。・・・あなたは『この状況』で納得してるの?」

単刀直入。
被せるように言ったけど、怒りとか嫉妬みたいな嫌な感情を含まない真っ直ぐな視線。
それと、すべてを取っ払って核心だけを突いた一言で、充分すぎるほどこの人の性格がわかった気がした。
だったら、私も恥ずかしがる必要はない。

「ええ。
 正直、此処に来るまでは彼が『ここまで』だってこと、ちょっと忘れてましたけど。
 こういう人だから好きになったんだと思います。
 ・・・それは、多分じゃなくて、絶対。」

その女の人はちょっと驚いたように目を見開いて、そして、微笑んだ。

まずいなぁ。
この人、さっきまでの澄ました顔も綺麗だけど、笑った時の方がずっと可愛い。

「そう、それなら長い付き合いになりそう。
 よろしく。不知火美智です。
 ・・・光司から聞いてたし、遠くから見た時も思ったけど・・・それ以上に手強い相手ね。」

そう言いながらも美智さんは笑って。
つられて私も思わず笑ってしまった。
友達とは違うけど、深いつながりをもった人が急に出来たような気がして。

「・・・ふたりとも何話してるのかよくわかんねーんだけど?」
「「光司(さん)はわからなくていいよ」」
「えー! なんだそれ、気になるなぁー。ま、二人が仲良くて良かったー!」
「なんで? 私達が仲良くなくってもお構いなしな気がしてたけど?」
「だって、三人で遊び行けると楽しいし・・・こんなこともできるし」

言いつつ、いきなり左右の手で私と美智さんの胸を触る。
「するな」
隙だらけの顎の下めがけてパンチ。
当然、さっきみたいな手加減したものじゃなくて。
はずみで後ろの壁に後頭部を打ったらしく、悶絶してる。・・・いい気味だ。

「・・・ったく、ね? 美智さん?」

「こんな場所じゃ・・・・・・」
俯いて赤面してる・・・けどちょっと嬉しそう。

うーん、前言撤回。
私が言えたことじゃないけど、惚れすぎでしょ。


最終更新:2018年03月24日 22:50