::Traité entre la Belgique et le Japon ::
調べ物をしている途中で、1866年8月1日にベルギーと日本の間で締結された
「日白修好通商航海条約」(⇒条約全文)
Traité d'amitié, de commerce et de navigation entre la Belgique et le Japon
の文章を発見。
「日白修好通商航海条約」(⇒条約全文)
Traité d'amitié, de commerce et de navigation entre la Belgique et le Japon
の文章を発見。
そんなにも「不平等」ではないなぁと思いながら、眺めていると
非常に面白い・興味深い条文を発見。
非常に面白い・興味深い条文を発見。
Art. 22. Le présent traité est fait en quatre expéditions, dont deux sont écrites en japonais et en hollandais et les deux autre en français et en hollandais. Les trois versions ont le même sens et la même portée, mais la version hollandaise sera considérée comme le texte original du traité, de manière que, dans le cas où une interprétation différente serait donnée au texte français et au texte japonais, le texte hollandais ferait foi.
最後の一節:
« le texte hollandais ferait foi »「オランダ語の法文が正文である」
« le texte hollandais ferait foi »「オランダ語の法文が正文である」
当時の状況としては、
・1863年: 下院で Jan-Jacob De Laet が初めてフランデレン語で宣誓
・1865年:Coucke と Goethals 事件(冤罪事件)
・1867年:初めての言語法の法案が否決
・1863年: 下院で Jan-Jacob De Laet が初めてフランデレン語で宣誓
・1865年:Coucke と Goethals 事件(冤罪事件)
・1867年:初めての言語法の法案が否決
などなど、フランデレン運動が政治化してくるまさに黎明期
こんな時期に「オランダ語の法文が正文である」なんて!
よっぽど日本は「蘭学」の影響が強かったんだな、と
こんな時期に「オランダ語の法文が正文である」なんて!
よっぽど日本は「蘭学」の影響が強かったんだな、と
当時は、フランデレン運動が要求するのは「フランデレン語」だし、
1866年に「国語(landtalen/langues nationales)」として言及
されたのも「フランデレン語」だったわけで、
条約の中で、「オランダ語」が登場するのは当時の文脈からして気持ち悪い。
1866年に「国語(landtalen/langues nationales)」として言及
されたのも「フランデレン語」だったわけで、
条約の中で、「オランダ語」が登場するのは当時の文脈からして気持ち悪い。
これは、当時のベルギー政府が「オランダ語」と「フランデレン語」を
別言語と認識していた証ではないかと、興味
別言語と認識していた証ではないかと、興味
条約締結にまつわる議論が見つからない
日本側には何かあるのかな
日本側には何かあるのかな
いしべ (2007-11-28 10:12:8)
:: foot et "parité" ::
ベルギーのサッカーのナショナルチーム「Rode Duivels / Diables Rouges」は
来年の欧州選手権の予選で敗退、本大会では見れません。
来年の欧州選手権の予選で敗退、本大会では見れません。
foot:
サッカーは「文化」
ベルギーでは「文化的事項」については、「共同体」が排他的に権限を
行使することが憲法で規定されている。
サッカーは「文化」
ベルギーでは「文化的事項」については、「共同体」が排他的に権限を
行使することが憲法で規定されている。
ナショナルチーム(nationale ploeg/équipe nationale)はどうするのか?
サッカー協会はもしかして連邦政府の直轄!?と思ってたけど、
どうやら、作家胃協会はASBLらしい、非営利団体(http://www.footbel.com/)
KBVB:Koninklijke Belgische Voetbalbond
URBSFA:Union Royale Belge des Societes de Football Association
サッカー協会はもしかして連邦政府の直轄!?と思ってたけど、
どうやら、作家胃協会はASBLらしい、非営利団体(http://www.footbel.com/)
KBVB:Koninklijke Belgische Voetbalbond
URBSFA:Union Royale Belge des Societes de Football Association
parité:
「パリテ=数的同数の原則」といえば、フランス共和国では「男女の同数」。
一方で、ベルギーでで「パリテ」といえば、「フランデレン人とワロニー人の同数」。
大臣の数やらいろいろこの「数的同数」が厳格に遵守されている。
「パリテ=数的同数の原則」といえば、フランス共和国では「男女の同数」。
一方で、ベルギーでで「パリテ」といえば、「フランデレン人とワロニー人の同数」。
大臣の数やらいろいろこの「数的同数」が厳格に遵守されている。
9月13日の対フィンランド戦、奇しくも欧州選手権予選の敗退が決まった試合。
フランデレン人の選手の先発メンバーはわずか4人。
現在の監督(René Vandereycken)はこれまで常に最低でも7人はフランデレン人を
起用してきたのに(最高で11人中9人ということもこの予選中に2試合あったということ)、
この試合では、ワロニー人選手の割合が半数を超えた。
こんなことがわざわざ新聞の記事(Le Soir)になるくらい、
フランデレン優勢のサッカー事情。
フランデレン人の選手の先発メンバーはわずか4人。
現在の監督(René Vandereycken)はこれまで常に最低でも7人はフランデレン人を
起用してきたのに(最高で11人中9人ということもこの予選中に2試合あったということ)、
この試合では、ワロニー人選手の割合が半数を超えた。
こんなことがわざわざ新聞の記事(Le Soir)になるくらい、
フランデレン優勢のサッカー事情。
サッカーでは、「数的同数の原則」は関係ないらしい・・・あたりまえか
いしべ (2007-11-27 10:29:24)
:: 『De Leeuw van Vlaanderen』 ::
『フランデレンの獅子』の続き
1838年の初版(?)が以下のサイトで参照可能:
http://www.dbnl.org/tekst/cons001leeu01_01/
http://www.dbnl.org/tekst/cons001leeu01_01/
Hendrik Conscience の「フランデレン語/オランダ語」について。
本人は自らの著作によって、フランデレン人に「読むこと」を教えるという
意図をもっていたらしいけど、
本人は自らの著作によって、フランデレン人に「読むこと」を教えるという
意図をもっていたらしいけど、
彼自身、「本からしかオランダ語を学んでなかった」のであって、
彼のことば自体が、相当に当時のフランデレン語だったらしい。
(Jan W. De Vries, Roland Willemyns and Peter Burger (1994) Het verhaal van een taal: Negen eeuwen Nederlands, pp. 118-9.)
彼のことば自体が、相当に当時のフランデレン語だったらしい。
(Jan W. De Vries, Roland Willemyns and Peter Burger (1994) Het verhaal van een taal: Negen eeuwen Nederlands, pp. 118-9.)
その言葉には多くのフランス語的用法、方言的用法、古語的用法が 混ざっており、[刊行から]150年が経た今、『フランデレンの獅子』 は読むのが非常に困難である。フランデレンの出版社が20年ほど前に 『フランデレンの獅子』の新しい改訂版を出版しようとしたが、書き直す ことは困難な仕事だということが分かった。 結局、まずフランス語の翻 訳を選んで、それをオランダ語に再び翻訳することにした」(ibid, p.119.)
これってわりと驚きの裏話。
どの程度違うのか、気になる。
確かめようとしたんだけど、大学(フランデレンの)の図書館にあるのは
20世紀前半の版ばかり。
つまりは、もうフランデレン人でもあまり読まないってことかな???
確かめようとしたんだけど、大学(フランデレンの)の図書館にあるのは
20世紀前半の版ばかり。
つまりは、もうフランデレン人でもあまり読まないってことかな???
いしべ (2007-11-26 11:4:58)
:: 『Le Lion de Flandre』 ::
かつて、岩本先生に『フランデレンの獅子』のフランス語版は古本屋にも
ほとんどない、と聞いていていたので、古本屋めぐりの際に確認。
ほとんどない、と聞いていていたので、古本屋めぐりの際に確認。
確かに、ない!
5件ほどまわってみたけど、ない
「フランス語版はあるけど、今はない」との答え
店の人に話を聞くと、あまり読まれないらしい。
「フランス語版はあるけど、今はない」との答え
店の人に話を聞くと、あまり読まれないらしい。
で、とうとう発見!
おもわず購入、10EUR。
出版社が Copernic で、出版が1979年。
おもわず購入、10EUR。
出版社が Copernic で、出版が1979年。
これまた、岩本先生から聞いていたことですが、
『フランデレンの獅子』の邦訳があるとの話し/噂。
(僕自身も、以前ネットでちらっとそんなのを見た記憶がある)
『フランデレンの獅子』の邦訳があるとの話し/噂。
(僕自身も、以前ネットでちらっとそんなのを見た記憶がある)
この版の裏表紙にも以下の様に:
Ses romans furent traduis dans toutes les langues d'Europe, et même en arabe, en arménien et en japonais.
けど、これだと他の作品かも?
他の作品って???
他の作品って???
いしべ (2007-11-26 10:48:36)
:: De/La Brabançonne ::
ベルギー国家「ラ・ブラバンソヌ(De/La Brabançonne)」。
その成立過程や歌詞の変遷、フランス国歌との類似性などは
岩本(2007)『周縁の文学:ベルギーのフランス語文学にみるナショナリズムの変遷』
にゆずって、
岩本(2007)『周縁の文学:ベルギーのフランス語文学にみるナショナリズムの変遷』
にゆずって、
ブリュッセルには、この「ブラバンソンヌのモニュメント」がある。
1930年、独立100周年の年に建立されたらしい。
場所は、Place Surlet de Chokier。
1930年、独立100周年の年に建立されたらしい。
場所は、Place Surlet de Chokier。
ちなみに、10月17日に、「ボードゥアン・スタジアム」で
アルメニア戦を観戦してきました。
試合前の国歌斉唱の際、サポーターは国歌をどのように歌うのか、興味あったのですが、彼ら・・・歌いませんでした・・・
アルメニア戦を観戦してきました。
試合前の国歌斉唱の際、サポーターは国歌をどのように歌うのか、興味あったのですが、彼ら・・・歌いませんでした・・・
いしべ (2007-11-25 20:36:8)