歴史再現

【用語名】 歴史再現
【読み方】 れきしさいげん

【詳細】

境界線上のホライゾン…というよりGENESIS時代において行われている試み。

争いで疲弊し、地球に戻ってきた人類が再び天上へ戻るために聖譜を用いて前代の地球の歴史をやり直す。
聖譜は運命と同期することで100年単位で前時代の歴史を示すため、それを元に人々はかつての人々が行った発明、発見、争いを管理して文字通りかつての歴史を再現していくわけである。

古代は土地問題解決のため異空間にコピーされた重奏神州神州の二つの土地で並行して再現を行っていたが、
南北朝戦争が原因で重奏神州が崩壊したため、神州改め極東と諸外国が合体した状態となっており、前時代において存在していた国の名前をやや改編して用いている。
合体した国々は英国を除いてAHEAD時代の神州世界対応論で合致する国々であり、終わりのクロニクルを読んでいるとわかりやすい。

何故この世界の人々が聖譜などを使い、歴史再現という形で再び天上へ行こうとしているかというと、
人々が疲弊し天上から地上へと帰ってきた時に、環境神群の頑張りで神州以外の土地が開拓不可能なほど過剰に自然が回復していたため人々は神州から外に出られなくなっていた。
その為、狭い神州において土地問題が勃発し、激しい騒乱が起きた結果、全滅寸前に陥り、これでは天上に戻るどころの問題ではなくなってしまったため、
安全な方法としてこのような手法に方針転換したのである。

なお天上へ行くための技術を全員一丸となって開発しようにも、そのリーダーの選別方法及び適正か否か、その技術が実を結ぶにはどれぐらいの時間がかかるのか等、
そういった技術の再開発以前の問題もあった。
それ故にそれぞれが好き勝手やるのではなく、足並みをそろえるため聖譜に表示される歴史を辿るという共通の目標を持ち、
世界の行く末を人任せにしないことで全滅を避け、かつてやってきたことを再び積み上げながらもう一度天上へ至ろうという、考えが広く浸透するようになる。
この考えは非衰退調律進行と言われる。

なお「歴史再現」というが、決して歴史の順番通りにやっているわけではなく、利権上やると危ないものなどは先延ばしにしていたり(作中で代表的なのは本能寺の変)、
前倒しにやってしまったりもするため(禁教令など)、必ずしも実際の年にそれを再現しているわけではない。
というか聖譜歴に比べ現在行っている歴史再現はだいぶ遅れてしまっており、日本史でわかりやすく言うなら「織田信長が生きているのに秀吉が朝鮮に出兵し徳川が禁教令を発布している」というレベル。

紀元前10000年から紀元前1000年までを100倍、紀元前1000年から紀元元年までを10倍解釈で手早く再現を済ませ、紀元後からは等倍で再現を開始しているが、
聖譜がヴェストファーレン会議以降の更新を停止している状態であるため、人々は世界が終る末世がやってくるのではないかと噂している。

過去の歴史再現では、なまじ聖譜によってかつて起こった歴史を知ることが出来るゆえに、
カエサルの襲名者が暗殺される時に「ブルータス、またお前か!」と言ってしまったりすることもあったらしく、
決して上手く再現出来るとは限らない。
上記のカエサルのケースはギャグのようだが、実際にカエサルの最期である暗殺はきっちり再現されているため、当の襲名者は実際にブルータスの襲名者の手によって命を落としている。
それ以後は襲名元の死亡時期になると「引退」という体裁を整える事でフォローするようになったとされ、
厳島の海戦では多数の死傷者が出ているなど、根底にあるのは人の生死があるシリアスなものである。

だが、時に引退などでは済まされない、襲名者の「死」が厳密に再現され、あまつさえそれが強制されるという事例が過去からあり、
クリスティーナの調査や、彼女と巴御前のやり取りにより、「歴史再現を強要する何らかの存在」がいることが判明。

過去、とある人物の死去の再現に関することをに報告しに言った結果、事前に話していたものではない実際の襲名者の死亡という事を招いたため、
内裏かは不明だが、何かしらの力が働いている可能性があるとされた。
それ以上のことはクリスティーナでも調べきれなかったが、9巻下にて末世公主における真実が明らかになったことで、
歴史再現の強制は疲弊する運命の負担を軽減するためであったことが判明した。

P.A.OdaM.H.R.R.が進める創世計画が実行に移された場合、今まで行ってきた歴史再現は無意味となる。
さらに、このまま事態を放置すれば最終的に運命の自殺によって世界そのものは消滅してしまう。

この歴史再現という境界線上のホライゾンの世界を象徴する"大前提"は、今その是非が問われようとしている…かもしれない。

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最終更新:2018年12月09日 17:25