これは、「Gネツの英雄」と「Gネツの村長」の物語―――
話はG鯖開設当時にまでさかのぼる・・・
G鯖開設当時は「175時代」と呼ばれ、流入する175によってその国力の大半が決まっていた。
そんな中でネツァワルにはG鯖でも屈指の有名部隊により175に左右されないほどの国力を誇っていた。
「SI」と「ラブカス」である。
そのラブカスに英雄はいた。
いや―――
SIだったっけ?まぁいいやどっちでも。
名を「アルメイダG」
Gカセの古参ならば名前を聞くだけで震えあがったりなんかしちゃったりだろう。
一方、「火暴弓単女良(後のシ包女臣)」という部隊で隊長をしているものがいた。
名を「木寸女良」
首都で範囲チャと愛嬌を振りまくそれはそれはかわいらしいいやなんでもない。
そんな感じの「アルメイダG」と「木寸女良」のお話。
発端はG開設後初めてのMST。
腕の覚えのあるアルメイダ、かたや「バンクェ」のバの字も知らない木寸女良。
この2人が同じチームになる。
その他のメンバーにも恵まれ優勝候補のひとつに数えられた。
そんなつわものひしめく中で一人初心者な木寸女良は当然補欠。
練習には参加するがそれでもベンチを暖めることしか出来なかった。
次第に木寸女良は練習時にも部隊員と戦争に行くなどしサボることが多くなった。
結局、大会当日にも顔を出さず
その後、アルメイダ達と絡むこともなく疎遠状態。
―――それから1年後、奇跡は起こる。―――
そろそろ残暑も過ぎ去り涼しくなってきたかな…と、いう頃
木寸女良の地元では「祭り(日本三大喧嘩祭りに数えられる)」が有名で
そのことをネタに首都で範囲チャを垂れ流していた。
木寸女良とその連れの会話、その会話にぽつりと反応を返したのが―――
アルメイダ(RX)である。
しかし、このときの木寸女良は「アルメイダ本人とは思っていなかった」
というのも、アルメイダ人気の影響で、∞、RX、γ…etc
と「アルメイダシリーズ」が作られたからである。
木寸女良はその「RX」を「量産機」だと思い込んだ
(実際は半数以上がアルメイダ本人であったのだが)
とは言っても、同じ町に、同じ鯖で、同じ国に身をおくものがいる
この事実は木寸女良にとって経験したことのないある種の「奇跡」であった。
こういうこともあるんだなぁ…と
木寸女良の胸を熱くした。
以上。
―――の、はずだった。
しかし、この話はここで終わらない
G鯖2年目のMST
チーム割りで最後のフラグが立つ
再び、アルメイダと木寸女良が同チームとなる。
前回とは違いメンバーには恵まれなかった。
ほぼ全員が無名プレイヤー、さらにはGネツを脅かした・・・まぁ、その・・・
ねぇ?
あれですよ、ジャイでキプ砲撃に行っちゃう人のことですよ?
うん、そんな感じ。
そんな状況で練習に参加する中でのこと、スカイプにて
ア「そういや、木寸って○○市だったよな?」
不意に切り出すアルメイダ
木「そそ(あぁ、あん時のって本人だったんだ…)」
いまさら気付く木寸女良
ア「前に○○店で携帯変えたって言ってたけど、もしかしたら家近いかもなw」
携帯ショップで働くアルメイダはその近所に住んでいるらしい
木「おwそうなのかwじゃあ今度オフ会とか・・・あ、ところで何歳?」
切り返す村娘にアルメイダは
ア「2*歳やけど?」
木「えっ…?同い年やんか!!」
スカイプの会話が慌しくなる
その中で誰が発したのか「もしかしたら元クラスメイトとかかもw」
の一言に木寸女良が黙り込んだ
木寸女良が通っていた小、中学校はほぼ、校区でのエスカレーター式で校区は広い
その携帯ショップの位置から考えても、同校区は間違いない。
「クラスメイト」
その言葉が現実味を帯びてくる
ア「ははwそうなったら奇跡だなwww」
この声、クラスメイトとアルメイダがつながった瞬間
木寸女良は思い出した。
モニターの向こう、旧友の名
木「お、おま・・・もしかして○○じゃね・・・?」
木寸女良の問いにアルメイダは
ア「え・・・なんで?え・・・?」
動揺するアルメイダ
ア「本名・・・晒されたし」
木「あ・・・すまん・・・つい」
アルメイダと木寸女良
再会の瞬間であった。
今ではちょくちょく顔をあわすようになり
最近ではついに「ブラザー」になったという。
ネットの世界とは広大である
しかし、そんな広大な世界の、数あるゲームの中で
同じサーバー、同じ国、同じ時期に、同じチームとして
すでに顔を合わせていたのである。
そう考えると意外とネットの世界というのも狭いのかもしれない。
再会していながら1年以上も気がつかなかったパラドックス
これもネットの世界ならではということだろうか・・・。
「再会のアルメイダ」これにて完
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