NENGA11


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瀬戸   ♂
辛島   ♀
筒木島  ♀
来嶋   ♂
胡摂津  ♀

年越しの時




01 瀬戸「おーっす」

02 筒木島「ようやくきやがりましたね、この遅刻野郎!」

03 辛島「こんな寒い中、しかも深夜に女二人を待たせる対価は屋台おごり、ぐらいかしらね」

04 瀬戸「あんがい安くてオドロキデース財布に優しい判定ゴチ」

05 筒木島「わたあめの買い置きや、射的、輪投げ、型抜きの連コインはありでしょうか?」

06 辛島「もちろんよ。むしろ、そっちがメインなのだから」

07 瀬戸「明日マスターの店でパイを奢ってやろう!」

08 筒木島「この雰囲気の中で屋台巡りする、それがいいんですよ!」

09 辛島「そのとおり。でも、マスターのパイも頂いておくわ」

10 瀬戸「墓穴を掘ったら掘り抜けられましたってことなかこれは」

11 辛島「大丈夫、一口ぐらいは食べさせてあげるから……さっ、温まりに行きましょう。最初は年越しそばからかしら」

12 筒木島「それはメインディッシュではないですかね? 最初は豚汁とかからにしましょうよー」

13 瀬戸「財布が軽くなるのは良い事だって思うようにしよう人に幸福を分け与えてるってことでな!――ってお前ら容赦なく置いていくなよ待てって!」



14 来嶋「これでよし、っと。うーん、明日からの新春甘いもの祭りは好評に終わるだろうか」

15 胡摂津「いつも三日目がカレーとかスパゲティの注文ばっかりで泣いてるくせに、どうして今年もやるんだい?」

16 来嶋「なんだ、起きてたのか。年の瀬は来年の運勢占いで忙しいとかいってたから、もう寝たのかと思ったよ」

17 胡摂津「家長が仕事をしていて、私が寝るわけにはいかないだろう。ほれ、これでも飲んで落ち着け」

18 来嶋「ありがとさん。でもよ? 今日の大掃除、新年の飾り、餅つき道具の掃除などなど。全部を押し付けて女性陣と会話してたお前が言うか?」

19 胡摂津「昼働きは男の甲斐性だろうに」

20 来嶋「俺よりも先に定職見つけた人に言われるのは胸が痛むな。おし、この話題はやめようぜ!」

21 胡摂津「そうか? 夜働きは女の勤めかと思っていたが、そう言われてしまってはな」

22 来嶋「お前は古風なのか平等派なのか、しっかりしたら良いと思うのだが?」

23 胡摂津「客によって主義主張すら変える人間になにを言うか」

24 来嶋「それで占いやるってんだからスゲェよ。コロコロ変わったらたまったもんじゃないだろよ」

25 胡摂津「逆に主義主張の固定は悪影響なんだがね……こんな話をしにきた訳じゃなかったんだがな」

26 来嶋「ん? なにか言いたいことがあったのか?」

27 胡摂津「――いや、良いか。それよりも部屋に戻ろう。別に暇していた訳でもないんだ。年越しそばを拵えてある、食べながら待つとしようじゃないか」



28 筒木島「101……」

29 瀬戸「あいつはどうして子供っぽい所が治らないのかね」

30 辛島「私たちがドライなのよ。除夜の鐘は並んだ人の数だけ打ち鳴らされる。最後まで聞けば108は超えてるし、数なんて気にしない」

31 瀬戸「108の瞬間を捉えてもどうせ一分経たずに次の人が鐘を打つその短時間に価値を見いだせないな」

32 辛島「短いからこそ価値がある、そう考えてるのかもしれないし……もしかしたら、ただ108つ目の音色が聞きたいだけかもしれないし」

33 瀬戸「それはそれで欲求なんじゃねーかね?」

34 辛島「欲求には良いのと悪いの、二つがあるってだけでしょ」

35 筒木島「102……」

36 瀬戸「いったいどっちなんだろうねぇ」

37 辛島「さぁ? それよりも、時計を見てみなさい」

38 瀬戸「周りの人達が時間気にし始めた時点で気づいてるよそろそろカウントダウンだな」

39 辛島「あと、一分か。今年も色々あったわねぇ」

40 瀬戸「歴史には残らない退屈な一年だった気もするぜ」

41 辛島「そう何度も歴史に刻まれるような事があったら、疲れてしまうわよ」

42 筒木島「103……」

43 瀬戸「何事も程々が一番だしたまには休みましょうってことなのかね」

44 辛島「嵐の前の静けさ、かもしれないけれど」

45 瀬戸「どうして不吉な事言うんだよ……おっ、ラスト30秒」

46 辛島「ねぇ、瀬戸」

47 瀬戸「ん? なんだよいきなり名前なんか呼んでさ」

48 辛島「楽しい一年だった?」

49 瀬戸「――あぁ最高の一年だったぜ」

50 辛島「そう、なら良かった。さっ、カウントダウンね」

51 瀬戸「おう」

52 辛島「10、9、8」

53 瀬戸「7、6、5」

54 辛島「瀬戸」

55 瀬戸「ん?なんだよいった――むぐっ」

56 辛島「――あけまして、おめでとう。今年もよろしくね」

57 瀬戸「お、おう……よろしく」



58 瀬戸「結局お前は108つ目がどれかわからなかったと」

59 筒木島「だって、あけましておめでとうございますって言いたかったんですよ!?」

60 辛島「言うだけなら時間かからないでしょ。とりあえず言ってしまってから、直ぐに数え始めたらよかったじゃない」

61 筒木島「いやだって、先輩たちの方向を向いたらですよ? すごい光景が目に飛び込んできたわけですし」

62 瀬戸「すごい光景?」

63 筒木島「そうでしょう、さっきのは! なにせですよ、辛島先輩が――」

64 辛島「ちょ、ちょっと、そんな大声で言わなくても」

65 筒木島「瀬戸先輩の口に、わたあめ押し付けてたんですから!!」

66 瀬戸「当事者である俺も理由はわからなかったが別に大声で告知しなくてもいいんだぜ?」

67 筒木島「いえ、あんな不可思議な風景、滅多になくて興奮してしまうのですよ! 辛島先輩、あれの意図はなんだったんですか!?」

68 辛島「えぇと、あれはその、なんていうか」

69 瀬戸「確かにそうだよなカウントダウンしてたのにどうしてだよ」

70 辛島「大した意味はないし、別に気にしなくても」

71 筒木島「いえ、私の除夜の鐘完全制覇を邪魔したのですから、しっかり言っていただかなくては!!」

72 辛島「ううぅ。えっと、あの時急に思いついたんだけどね。私が先に、おめでとうって言いたくなって、つい……」

73 筒木島「なっ、なんと、いう……」

74 辛島「い、いや、やっぱなし! 今のはなーし!!」

75 瀬戸「ふむ久しぶりにギャップ萌え辛島が出てきたのか」

76 筒木島「そんな先輩を目の前で体験した時の心境を、どうぞ!」

77 瀬戸「――きたね」

78 筒木島「うひゃー、こいつぁノロケ話ですかい? ノロケ話なん、です、かい!?」

79 辛島「うぬぬぬっ。もう、この話はおしまい! さっ、早く屋台巡りに戻るわよ!」

80 瀬戸「そんな露骨に逃げんでも」

81 筒木島「せんぱいかわいー」

82 辛島「かわっ……ッ! ほら、先に行くからね! さっさとついてこい!」

83 瀬戸・筒木島「ハーイ」



A Happy New Year! It is good also this year.




あとがき

というわけで。あらためまして、あけましておめでとうございます。

せっかくなので、奴らに出張ってもらいました。こんな感じで年越ししてんじゃねー? みたいな想定。カラシマハカワイイデスヨ。


昨年を振り返ると、上半期の仕事の忙しさにかまけて作品の提供が少なく、下半期なんかは6月以降音沙汰なし。。。コレハヒドイ

個人的な活動も少なく、生産者としてはグダグダしてた一年にございました。いっつ後悔。

2011年はそんな後悔を残すことのないよう、小説、台本、その他も含めて色々作って提供していけたらな、なんて考えております。

さしあたってGEかな。 五月には小説と台本でも刷ってみようかな。とかなんとか!

夢と希望と容赦のない現実に導かれたり阻まれたりしながら頑張っていきますので、今年も本サイト・ツイッターなどなど、よろしくお願い致します!

平成23年1月1日 キャップ 〆