グート ♂
カザナリ ♀
ツキ ♀
トウキ ♂
01 グート「ツキちゃんに告白するためにはどうしたら良いんでしょうか」
02 トウキ「気にしないで貰っておくれ。最近の言動に耐えられるならば、だがな」
03 グート「あまりにも兄ラブ過ぎますからね。それも俺が乗り越えるべき障害の一つですが」
04 トウキ「お前が本気なら、俺の役割は『娘を貰われていく父親は長い沈黙の後、一言だけつぶやいた。「俺の屍を超えて、いけ」と』みたいな感じでどうだ」
05 グート「なめんな。さっきは無条件でくれるような事言っておいて。というか、あんたは実際の所ツキちゃんの事をどうするつもりなんですか」
06 トウキ「普通の生活をしてもらえれば満足だったんだがな、あいつは望まなかった。その時点で、俺はあいつの人生に関与するつもりはなくなったよ」
07 グート「あぁ、だから気にしないで貰っておくれ、なんですか。というか、ならどうしてあんたの屍を超えていかないといけないんだよ」
08 トウキ「親っぽいことさせてくれよー」
09 グート「あんたの中の父親像が数千年単位で停止している気がする。……つかさ、あんたの今までの行動が親っぽくなかった、なんて否定できるやつはいないって」
10 トウキ「だから、それは周りからの反応だろう? 俺が俺に了承できるかってーのとは、また話しは別だ(ろうが)」 被せて
11 ツキ「居た! 見つけた! お兄様-!」
12 トウキ「お前は本当、バリエーション豊かに俺を呼ぶよなげぐふぉ!!」
13 グート「ワーオ、トウキ選手フットンダー」
14 ツキ「――あぁ! お兄様、私からどうして離れようとするのですか」
15 グート「しかーし、ツキ選手それを許さなーい! ショートダッシュで直ぐさま追いつくと、繰り出したのは右のショートフック! 鋭い動きで、トウキ選手の首根っこを掴んだー!」
16 トウキ「ぐおぉぅ、お前は、すぐに、体当たりするの、を、やめろと前、から」
17 ツキ「違います、兄君が私の熱い抱擁から逃げるのがいけないんです!」
18 カザナリ「ツキー、いきなり走り出して、どこいこうって――あっ、センセを見つけたのか」
19 グート「おー、カザナリか。よっす」
20 カザナリ「はろーグート。なになに、センセを独り占めしてたのはグートだったわけ? なに話してたのよ」
21 グート「独り占めって、移動教室の間に話しを聞いて貰おうかなってだけなんだがな。話の内容は……なんだろうな」
22 カザナリ「なにその訳ありな言い方。いかにも悩みなんかナイって感じの天然系その場のノリ型人間にしては、珍しいじゃない」
23 グート「どういうカテゴライズされてんだよ、俺って。いや、さ。なんだ。なんというか、あの二人、仲が良いなって」
24 カザナリ「センセとツキちゃん? 兄弟にしては仲良すぎるよねぇ。いやほんと、あれで他人同士だったら私なんかじゃ相手に――まて、そこに口付けるのは私が最初だと、あれほどー!」
25 グート「忙しい奴らだなぁ、ツキちゃんも、カザナリも。あぁ、しっかし、仲良すぎんだよなぁ。二人の事情しらなかったら、耐えられたものじゃないって」
オチナイ
最終更新:2010年04月13日 01:16