ツキ ♀
カザナリ ♀
トウキ ♂
01 トウキ『いいか、こういった局地戦を自らが望んだ場合は有利に進められるんだが、相手から望まぬ形で挑まれた場合は――』
02 カザナリ「……ねね、ツキちゃんツキちゃん」
03 ツキ「えっと、なんでしょうか」
04 カザナリ「ツキちゃんのお兄ちゃん、欲しいんだけれど?」
05 ツキ「――読めた! この話は途中で分岐する!」
06 カザナリ「もう話しかけるのはやめておくね、それじゃ」
07 ツキ「結構キツイよー、そのギャグは」
08 カザナリ「ハハハッ、君の唐突具合の方がコワイよ」
09 ツキ「そう? 結構抑えてるつもりなんだけど」
10 カザナリ「抑えてるの!? それで!?」
11 トウキ『そも敵が形状を――カザナリ、お前もしっかり聞いておけよー』
12 カザナリ「あー、大丈夫ですよ大丈夫。ツキちゃんに聞きますから」
13 ツキ「ナチュラル迷惑ですねー、カザナリさん。しっかりして下さいよ」
14 カザナリ「いや、今さっきの君には言われたくないのですが」
15 ツキ「仕方ないですよ、カザナリさんがおかしい発言をするんですから」
16 カザナリ「別におかしい発言をした憶えはないんだけど?」
17 ツキ「いえいえ、面白かったですよ? 他人の物に手を出しますーなんて、普通なら言いませんって」
18 カザナリ「ナチュラル所有宣言ですか、ツキちゃん。君も相当だよ」
19 ツキ「仕方ないじゃないですか。私が物心ついたときには、既に私の物だったのですから」
20 カザナリ「生まれる前から愛してるとか、ハードルがドンドン高くなっていく」
21 ツキ「私の物ですと宣言する必要も無いのです。私の物であると定義付けられて、トウキさんは、兄さんは生きているのですから!」
22 トウキ『ツキー、お前は少し頭を冷やせー、誤解を招くような発言も慎むようにー。いい加減お兄ちゃん泣いちゃうぞー』
23 ツキ「兄さんが私に困らされて泣く? 私に困らされて泣く? ――それは、甘露!」
24 トウキ『カザナリー、許可する。ヤレ』
25 カザナリ「えー、困ったなぁ。今日の私ってば、グローブ忘れてきたから道具が欲しいんだけれど」
26 ツキ「あぁ、兄さん。私はあなたに首輪をつけられる日を、いつまでも楽しく待っていますからね」
オチナイ
最終更新:2010年04月13日 01:28