オンライン=オンライン3

~ギルド『青色ウェーブ』の一日~


とあるオンラインゲーム上でのお話。
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スキル




ヘイト♂♀          大人タイプのアバター推定25歳、ジョブクラスはアサシン。
(以下もヘイト)       声は両性チックなのをイメージ。意識して情報屋をロールしている。
                今回は、ギルド「青色ウェーブ」メンバーの一人として登場。
                学生をやっています。

ファーレン♂         大人タイプのアバター推定25歳、ジョブクラスはホーリーナイト。
(以下ファー)        声はガッツリ成人男性してればOK。
                独特の言い回しと、落ち着いた雰囲気を持つ。
                中の人は……読んでくれ、台本読めばわかる。

アミ猫♀           少女タイプのアバター推定17歳、ジョブクラスはウィンドウィズ。
(以下もアミ猫)       声はテンション高めの女子高生をイメージ。猫っぽくロールしている。
                中の人は、大学生やってます。たぶん文型の四年制大学。
                余りまじめに学生をやっていないようだ。

レティキュル♀        大人タイプのアバター推定25歳、ジョブクラスはハイプリースト。
(以下レティ)        落ち着きのある頼れる女性といったイメージの声。
                主婦です、超主婦です。

大塚さん♂          青年タイプのアバター推定17歳、ジョブクラスはアイスウィズ。
(以下も大塚さん)      声は青年をイメージしつつも、毒を持った感じを表現してほしい。
                 キャラネームから見て取れるように、ちょっと曲がってる奴。

アンドレ♂          青年タイプのアバター推定17歳、ジョブクラスはローグ。
(以下もアンドレ)      口数が少ないのでクールな印象を受ける、声もクールに。
                ただし、実はタイピングが遅いだけと言う。
                とても強烈な萌えポイントを搭載している。

システムボイス♂♀    ゲーム本体からのシステムメッセージです。
(以下システム)      なんかこう、機械が発しているそんなイメージ。
                お昼のニュースを読んでいるニュースキャスターのような感じ。
                オンライン=オンラインには欠かせない存在。

下に用語解説付いてます。


配役表(奨励七人 3;2;2)

ヘイト♂♀:
ファー♂:
アミ猫♀:
レティ♀:
大塚さん♂:
アンドレ♂:
システム♂♀:



1ヘイト  「チェインスラッシュ!」

2システム  ヘイトさんのレベルが上がりました。 ボーナスとしてスキルポイントが3ポイント与えられました。

3ヘイト  「平日の昼間は、人が少なくて快適快適。 テスト休みは満喫しないとね!」

4システム  ギルド:ファーレンさんがログインしました。

5ヘイト  「ん、この時間ログインしてるのかー、なるほどなぁ。」

6システム  ギルド:アミ猫さんがログインしました。

7ヘイト  「おおう、アミ猫さんまで。」

8システム  ギルド:レティキュルさんがログインしました。

9システム  ギルド:大塚さんさんがログインしました。

10ヘイト  「おいおいおい……」

11システム  ギルド:アンドレさんがログインしました。

12ヘイト  「どういう事なの!?」





13システム  『青色ウェーブ』ギルドルーム。

14ヘイト  「ちわー」

15ファー  「珍しい、この時間にインしてる事は中々見ないな」

16アミ猫  「お、ヘイトちんじゃん、ちわー」

17ヘイト  「えぇ、珍しくインしてみたらなんかメンバーが多くてびっくりデスよ」

18レティ  「んー、まあこの時間はこんなもんなんよ」

19アミ猫  「そだよ!そだよ!いっつもこんな感じだって!」

20大塚さん 「ヘイトさん、初めまして」

21ヘイト  「初めまして、大塚さんさん。 その斬新な名前だけは、昔から拝見してましたよ」

22大塚さん 「そうでしょう、キャラメイクの時に一時間ぐらい迷ってつけたんだよ」

23ヘイト  「システムメッセージにネタを振りまく辺り、流石です」

24レティ  「私はどうしても、朝の番組に出ているキャスターをイメージしてしまう」

25アミ猫  「案外本人だったりして、朝の番組だから夜と朝はイン出来ないとか!」

26ファー  「なるほど、とりあえずの筋は通るな」

27大塚さん 「……」

28ファー  「……ん?」

29ヘイト  「……うん。えっと、アンドレさんも初めまして」

30アンドレ 「……よろしく」

31レティ  「アンドレさんはちょっと口数少ないけど、いい子よ」

32ヘイト  「へぇ、なるほど。そうゆうロールでもしてるのかな? 自分は恥ずかしながら、情報屋なんてロールしてるんだけど」

33アミ猫  「でも、格好だけだにゃあ」

34レティ  「言ってやるなよ、本人傷ついちゃうでしょ?」

35ヘイト  「好きでやってるんだから、ほっといてくださいよー」

36ファー  「しかし、なるほど。アンドレは、何かロールをしているのだろうか?」

37大塚さん 「似たような痛い子がいるから、言いやすいかもね」

38ヘイト  「大塚さんさん、結構毒舌なんですね……覚えておきます」

39大塚さん 「キミも中々、ここまでしつこくさん付けなのは、キミぐらいだよ」

40ファー  「こらこら、火花を散らさない、ソコ」

41レティ  「えー、面白そうなバトルが見れると思ったのに」

42アンドレ 「私は、その」

43ヘイト  「……?」

44アミ猫  「ワクワク、どきどき」

45ファー  「その、なんだい?」

46アンドレ 「文字を打つのが遅いだけ」

47レティ  「あーー」

48アミ猫  「なるほどにゃん」

49ファー  「把握した」

50大塚さん 「なるほど、ロールの痛い子は一人だけということで」

51ヘイト  「ぬおっ!酷い大塚さんさん、流石に酷い!」





52ファー  「で、ヘイト君は休みか何かなのか?」

53ヘイト  「テスト休みなんですよ、のんびり出来て最高です」

54大塚さん 「……勉強は?」

55ヘイト  「あー、きーこーえーなーいー」

56大塚さん 「……ほむ、なるほどね」

57ヘイト  「何か察せられた、凄く腹が立つ。 んで、皆さんはどうなんです?休みなんですか?」

58アンドレ 「そういう職業」

59ヘイト  「なるほど、じゃあ大塚さんさんも?」

60大塚さん 「黙秘権を行使します」

61アミ猫  「はいはーい、私は学校からだよ!」

62ヘイト  「……ん?昼休み中ですか?」

63アミ猫  「いんや、授業中」

64ヘイト  「……。状況がイメージできない!!」

65アミ猫  「世の中には、知らないほうが良いことだって、有るのにゃよ」

66ヘイト  「どういう事なの?」

67アミ猫  「女性はミスティリアスを持つことで、魅力的ににゃるのさ」  ミスティリアスはティの所を強調。

68ヘイト  「てか、この人の猫ロールはいいの?許していいの!?」

69大塚さん 「かわいいから許します」

70ファー  「かわいいは正義さね」

71レティ  「かわいいは天地よ!」

72アミ猫  「勝った!アイアムニャンバーワン!」

73ヘイト  「昼組みのテンションに、ついていけてない気がする……」

74レティ  「そのうち慣れるよ」

75ファー  「うむ、慣れてみれば心地よいものさね」

76ヘイト  「努力します、じゃあお二人は?」

77レティ  「主婦やってるからねぇ、この時間はのんびりオンラインってね」

78ヘイト  「へぇ、なるほどぉ」

79レティ  「なんだかんだで退屈だからねぇ、主婦ってのも。 良い刺激だよ、若い子と喋れるからねぇ」

80アミ猫  「レティきゅんは、みんなのお母さん役だよねぇ アミも、たまにお話聞いてもらうし」

81アンドレ 「うん」

82レティ  「こっちも楽しくやってるから、バンバン来いって感じ」

83ヘイト  「ほーう、なるほどなるほど。 じゃあ、ファーレンさんはどうなんですか?」

84ファー  「あ、私か」

85大塚さん 「ええ、ファーレンさんのターンですね」

86ファー  「私は、もう退職して年金生活ゆえ、基本的にいつでも暇をしているな」

87ヘイト  「ほー、年金」

88レティ  「……ん?年金?」

89アミ猫  「退職って……定年?」

90大塚さん 「ということは……」

91ファー  「つまり、そういうことさね」

92ヘイト  「えええええええ!?」

93大塚さん 「なんと!!」

94アミ猫  「にゃにいいいいいい!?」

95アンドレ 「わあお」

96レティ  「私より、年上ってことに!?」

97ファー  「そう考えるのが妥当よな」





98ヘイト  「なんかすっごく衝撃的な会話があった気がしますが。気を取り直して、冒険でも出ませんか?」

99アミ猫  「ごめん、授業中だから冒険は無理かな」

100大塚さん 「授業を受けてください」

101レティ  「クレストハイム高原にそろそろボスが沸くね」

102ファー  「うむ、見に行って見るかね」

103ヘイト  「いいんじゃないでしょうか」

104アンドレ 「賛成」

105レティ  「ではでは、出発!」

106システム  パーティ「ヘイト討伐部隊!」が結成されました。

107ヘイト  「なんか、自分が討伐されそうなパーティ名……」

108レティ  「珍しいから、前面に押し出そうかと」

109大塚さん 「そろそろ時間なのに、沸きませんね」

110ファー  「もう出現しているのかもしれぬ、少しうごいてみるか」

111アンドレ 「あれ……違う?」

112大塚さん 「ん……、何ぃ!?」

113システム  大塚さんさんが、戦闘不能になりました。

114ファー  「姿を隠していたか!?」

115レティ  「くるよ!」

116ヘイト  「まにあわなっ!?」

117システム  ヘイトさんが、戦闘不能になりました。

118ヘイト  「あー、ヤラレタ」

119大塚さん 「さすが、グレートガゼル。攻撃力もグレートですね」

120レティ  「詠唱を始めた?止めなきゃ!!」

121ファー  「潰さねばやられる!行くぞ!」

122レティ  「了解よ!って、詠唱とまった!?」

123ファー  「フェイントとな、なんてAIだ!」

124システム  レティキュルさんが、戦闘不能になりました。

125システム  ファーレンさんが、戦闘不能になりました。

126大塚さん 「残るは、アンドレさんのみですか」

127ヘイト  「あー、これはマズイかもですねぇ」

128ファー  「いいや」

129レティ  「アンドレが残ってるなら、心配ないね」

130アンドレ 「チャージ!」

131ヘイト  「盾持ちのローグ……珍しいですね」

132アンドレ 「トリックスラッシュ!」

133ファー  「前面範囲攻撃を読んで、攻撃後に後ろに回りこむスキルを選んだか、さすがだな」

134アンドレ 「アルカレイド・ラッシュ!」

135レティ  「スキルとスキルの流れに無駄がない、ローグの特性とはいえ見事ね」

136大塚さん 「もう、決まりますね」

137アンドレ 「スラッシュ!チャージ!スラッシュ!トリックスラッシュ!アルカレイド・ラッシュ!!」

138システム  フィールドボスを撃破しました、所属ギルドに討伐功績が記録されます。





139アミ猫  「おっ、おかえりー!やっつけたネ!」

140ヘイト  「でっかくて、ハンパなかったですよ……」

141ファー  「アンドレの一人相撲だったな」

142アミ猫  「さすがアンドレ兄ぃ、乙!」

143大塚さん 「まったく、いつ見ても見事ですよ」

144アンドレ 「自分だけじゃ、倒しきれなかった」

145レティ  「ふふっ、謙虚だねぇアンドレは」

146アンドレ 「みんなで倒した」

147ヘイト  「……ですね」

148ファー  「良いことを言ったな」

149大塚さん 「頼りっきりは良くないし、僕らもちゃんとレベル上げしないとですね」

150アミ猫  「あ……」

151レティ  「どうした?」

152アミ猫  「教授に見つかった……」

153アンドレ 「……乙」

154大塚さん 「南無」

155レティ  「なむなむっ!」

156ファー  「うむ、生きて帰れよ」

157システム  ギルド:アミ猫さんがログアウトしました。

158ヘイト  「……そろそろ勉強しよう、そうしよう」










授業中にオンラインゲームをしてはいけません。

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ネットゲーム用語解説集


アバター-自分の分身となるキャラクター

チャージ-盾装備時のみ使える突進の攻撃スキル、溜める訳じゃない。

南無orなむなむ 念仏である、キャラクターが戦闘不能になった人にかける言葉。

AI-人工知能のこと、今回はモンスターの行動パターンのこと。読みは「エーアイ」

グレートガゼル ガゼルタイプの最上級モンスター。
           プレイヤーキャラの6倍ぐらいのグラフィックを持つフィールドボスモンスター。    
           デカイ、硬い、強い、二足歩行で、ガゼルの頭、そして筋肉隆々。
           そして、強烈な魔法を使い、戦闘時以外は身を隠し必ず先制攻撃を仕掛けてくる。
           やっぱり敵はガゼルだったよ、父さん。




書いた人:柿崎  何かやりたかったことを一気に吐き出した感じ心地よい疲労感。
最終更新:2010年04月14日 19:42