3-383 :綾子 夏の昼の夢1:2010/08/21(土) 11:38:18 ID:0wNVB6Ig
・・・いい夜だったな。
ベッドに寝転がりながら、綾子は昨夜のことを思い出していた。
恋人同士が「結ばれる」という表現があるけれど、]
確かにあの瞬間、物理的にも、精神的にも私たちは「結ばれ」た。
緊張の中で高ぶる性感が上り詰めていく感じは、しばらく忘れられそうもない。
他人に触られるというだけで、どうしてあんなに感じ方が違うんだろう。
それに、私の性癖を、彼は満たしてくれそうなことをほのめかす。

今朝はどちらともなく早起きして、朝食をとって、海を見に行った。
その後、大学の課題があるからと断って、家まで送ってもらったのだ。
ずぅっと、体の芯が熱かった。
激しいオナニーを繰り返していた綾子の体は、1度イったくらいでは満足しないのだ。

時計を見た。
まだ、11時か・・・
体はうずいていたけれど、それよりも体中を満たす幸福感が勝っていた。
このまま、ちょっと寝ちゃおうかな・・・
うとうとするうちに、綾子は眠りに落ちていった。


*   *   *

3-384 :綾子 夏の昼の夢2:2010/08/21(土) 11:38:59 ID:0wNVB6Ig
「んぁっ、?!」
下半身からの性感で目が覚めた。
カビくさくて暗い牢屋の中だ。
綾子は身ぐるみを剥がれ、両腕は天井から伸びた縄につるされ、更に股縄がかけられており、
身動きをすると股縄が陰核をとらえるようになっていた。
「これは、とんだ勘違いをしてしまいましたな。」
背後から男性の声。
振り向こうとすると、ギシっと縄がきしみ、性感となって綾子を襲う。
「んぁ・・・だ、誰!」
「やはり、貴女はニセモノだったようですね。」
その一言が鍵となり、ぼんやりした記憶が蘇ってくる。
そうだ、私は姫の影武者として、姫の代わりに捕らえられたのだ。
影武者だとバレるのはわかっていた。
姫が無事ならば、自分は捨ておかれる存在なのだ。
下手なことをしゃべってまう前に、舌を噛みきって死ななければいけないと思った。
恐ろしくて、歯がガチガチ鳴った。
「おっと」
迷っている間に、背後から手が伸びてきて、口の中に何かをつっこんだ。
ギャグボールだ。
「ふんふふふんふーー!(ふっざけんなー!)」
何もしゃべれない。抗議もできない。もちろん、死ねない。
「少し今立て込んでおりましてね、そのままお待ちください。悪いようにはいたしませんよ」
そう言い残すと、足音は遠ざかっていった。

為す術なし、とはこのことで、身動きもとれず、助けも呼べず、
綾子は逃げるチャンスが訪れるのを待つしか無かった。

3-385 :綾子 夏の昼の夢3:2010/08/21(土) 11:40:42 ID:0wNVB6Ig
静寂は、すぐに破られた。
正面から足音がして、マントに包まれた人影が見えた。
身構えると・・・現れたのは、
(雅樹?!)
そう、恋人の雅樹だった。
彼は鍵を取り出して開け、ゆっくりと近づいてきた。
コツ、コツ、コツ・・・
無機質な足音が響く。
(助けにきてくれたの?)
自分が今ひどい姿だということも忘れ、期待を膨らませていると、
「助けにきたんじゃないよ。」
「・・・綾子には、見てほしくないな。」
と言い、布を取り出したかと思うと、手際よく目隠しされてしまった。
「ふんふんっふふんふー!(外しなさいよ馬鹿ー!)」
次の瞬間、綾子の首筋にヌルリとした感触が走った。
(何・・・?!)
逃れようと身をよじると、陰核に刺激が走る。
「んんっぅーっ」
ヌルリとした何かは、数を増し、背中や乳房を愛撫する。
その度に身をよじり、下半身からも快感が走る。
頭の中が白黒してきた。早くも、絶頂が近いのだ。
(なんだってこんなときに・・・!)
「ああぁ、あぁ、あっ、あっ、あぁー・・・」
すると、突然ヌルリとした感触はやんだ。
「楽にしてあげないよ。」
(どうして・・・いや、だいたい何でこんな・・・!)
「ふんふふんふふふんふー!(これを外しなさいよ!)」
「ああ、それ。」
あっさりと、ギャグボールは外された。

3-386 :綾子 夏の昼の夢3:2010/08/21(土) 11:41:13 ID:0wNVB6Ig
「あんた自分が何やってるか・・・んんっ!」
ーーわかってるんでしょうね!
と言う前に、口で口をふさがれた。体が密着する。
「んんーっ!んぅーーっ!」
頭がおかしくなりそうだった。
そして、同時に綾子は、彼が「見てほしくない」と言った訳を悟った。
(このヌルヌルしたの・・・雅樹のカラダだ・・・!)
恐らく、触手。
手と、胴体からも伸びていて、綾子の体を弄んだ。
粘性のある液体をまとった触手は、耳の穴の中まで入り込み、足の指先一本一本までもを丁寧に這い回る。
飽くまで優しく愛撫を続ける触手に、綾子は酔っていた。
イきそうでイかない、一番気持ちいい時間。
いつしか口は解放され、綾子は間延びした喘ぎ声を上げ続けていた。
「ぁぁー、ぁぁー、ぁっ、あっ、あぁ、ぁー・・」
その時、
「そろそろ良いでしょう。」
と、目を覚まして最初に聞いた、あの男性の声がした。
触手の責めはやみ、背後から近づいてきて、目隠しが外された。
綾子の目の前に広がっていたのは、広場だった。
綾子は一段高い場所で、衆目に晒される形となっていた。
老若男女が綾子を見ていた。
ある者は目を爛々と輝かせ、ある者は汚らわしいものでも見るように。
中には幼い子供もいて、舐め回すように綾子を見ている。
「や、やめてぇええ!見ないで!お願いです!!」
そう叫んだはずなのに、同時に愛液がドロリと太股を伝って垂れてくる。
少年と親の会話が聞こえる。
「ねえ、あのお姉ちゃん、言ってることとやってることが別々じゃない?」
「女の人の体は、正直にできているのよ。口で嘘をつくことはできても、体は嘘をつけないのよ。」
屈辱だった。

3-387 :綾子 夏の昼の夢5:2010/08/21(土) 11:41:57 ID:0wNVB6Ig
背後から、
「もう少しだけ我慢したら、楽にしてあげるよ。」
と優しげな声ー雅樹の声が聞こえ、伸びた触手が乳首を締めあげた。
「ふあっ!」
続いて、下半身に向かって2本の触手が伸びてきて、綾子の秘所の入り口をカパっと開けた。
「では、お一人ずつどうぞ。」
すると、広場にいた老若男女たちが、1列になって、綾子の秘所を観察しにくる。
羞恥で涙が止まらない。それなのに、相変わらず愛液の分泌は盛んだ。
先ほどの少年が、陰核にかけてある縄を触った。
あまりの快感に、綾子は一瞬、気を失った。
「はっ・・・あっ・・・」
遠くの方で、少年が親に叱られている。
触ってはいけない決まりだったようだ。
少年が最後の番だったようで、雅樹は
「みなさま、ご協力ありがとうございました。」
と丁寧に礼を述べ、拍手をもらっていた。

気がつくと、牢屋に戻っていた。全ての縄は外され、綾子は床に投げ出されている。
「綾子・・・気がついたね。」
目の前にいるのは、人間の体から、触手が生えているバケモノだった。
触手おばけだ・・・と、綾子は思った。
緑色の触手は、ぬめりを帯びて光っている。
「やめて雅樹・・・やめて・・・」
狭い、四角いコンクリートの部屋の中を、腰が抜けて立てない綾子は、四つん這いで逃げ回った。
雅樹はゆっくりゆっくりと綾子に近づいてくる。
狭い部屋の中で、いくら逃げても、逃げきれるはずはないのだ。
綾子が部屋の角に追いつめられてしまうまで、そう時間はかからなかった。

3-388 :綾子 夏の昼の夢6:2010/08/21(土) 11:42:30 ID:0wNVB6Ig
「雅樹・・・その体・・・どうして・・・」
綾子は泣きながら、言葉を絞り出した。
「綾子が、喜んでくれると思ってね。」
そう言って、人間のものではない、真っ黒でぬらぬらと光った陰茎を取り出した。
それは、綾子の知る雅樹の陰茎よりも一回り大きかった。
「ま、待って!」
「待たないよ。」
遠慮なく綾子の中に侵入してきたのにも関わらず、痛みはなく、ただ壊れそうな快感があるのみだった。
「あああああああああっああああっあああああ!!!!」
そしてピストン運動が開始される。
「イくときは、イくって言うんだよ。」
もともと性感の高まっていた体は、十数秒で限界を迎えた。
「んぁあああああああ!ああああ!イっく・・・いやああああ!イっくううう!あああああああああ!!」

*   *   *

ミーンミンミンミンミーンミンミンミン・・・
蝉の声で目を覚ます。
す、すごい夢を見てしまった・・・。
大体、設定がベタすぎて、自分でも恥ずかしくなってくる。
雅樹を触手おばけにするなんて、私は一体彼をなんだと思っているんだろう。一応、大切な恋人のはずなんだけどなぁ。
台無しな感じがハンパない。
それに、ブラジャーははだけてるし、パンツはびしょびしょだし・・・。
もしかして私、夢見ながら喘いでたかなあ。
お隣さんに聞かれてないと良いなあ・・・。
次からは、オナニーは我慢しないようにしよう。
それで、今日は洗濯しよう。
自分の性欲に自分で呆れながら、綾子は起きあがった。


おわり。

3-389 :綾子 夏の昼の夢 おまけ:2010/08/21(土) 11:46:29 ID:0wNVB6Ig
後日
「綾子おはよう」
「おはよう。
ねえ雅樹、自分が触手おばけになった夢見なかった?」
「はあ?」
「いや、見てないなら・・・いいや。」
(一体、どんな夢だったんだ・・・?)

最終更新:2010年08月22日 16:29