- t02-035 名前:コンパイル :08/01/14 16:46:35 ID:8LDekdT7
- 誰もいなくなった運動場で、野球部員の山田誠司は玉拾いをしていた。空が黄金色
に染まり、寒気が肌を刺してくる中、他の部員と共にバケツへせっせと玉を放り込む。
まだユニフォームすら着せてもらえぬ一年生だが、いつかは甲子園の土を踏みたい
などと思っていると、背後からマネージャーの岩田真紀がやってきた。
「誠司」
「どうした」
「悪いけど、先に帰ってて。私、用事残してるの」
「わかった」
真紀はそう言って踵を返し、部室がある方へ走っていった。同い年の幼なじみで、野球
好き。かつてはリトルリーグのチームでエースの看板を背負っていた真紀も今は野球
をやめ、選手を管理する道を選んでいる。
小柄な真紀はリトルリーグでしか通用せず、中学ではソフトボールへの転向も試みた
が、選手として光る物は無かった。一方、誠司は中学に入るなり、野球部へ入った。夢
を諦めざるを得なかった真紀の代わりに、自分が頑張ろうと思ったからだ。そして、名門
といわれる野球の強豪校へ真紀と共に進んだ。それからまもなく一年が過ぎようとして
いるが、誠司は今も玉拾いの位置に甘んじている。
運動場を均した後、誠司は一年生を代表して部室に後片付けが済んだ事を報告に行っ
た。部室は狭く、ロッカーを利用できるのはレギュラーのみで、誠司のような者が中に入
る事は許されていないが、例外的に一人だけ自由に入れる人間がいる。
「山田です。後片付け終わりました」
部室の前で報告すると、中から誰かが帰ってよしと言った。誠司は扉の向こうに一礼し
て、部室の前から去った。
- t02-036 名前:コンパイル :08/01/14 17:18:54 ID:8LDekdT7
- 去り際、部室の中から笑い声が聞こえた。レギュラー達の大声と、もうひとつは女の
声だった。この野球部でレギュラー以外に部室へ入れるたった一人といえば、真紀
しかいない。そして週に一度か二度、真紀の帰りは遅くなる。誠司はそのまま帰ろう
とはせず、裏口へ回った。壁をよじ登り、明かり取りのある場所へへばりついて誰に
も悟られぬよう部室の中を覗いた。
狭い部室にレギュラー部員が数人、真紀を囲むように立っている。真紀は裸で、部
員も裸。膝をついた真紀は両手に男根を握り、可憐な唇にも男根を含んでいた。
部室には真紀の物と思しき衣服が散乱し、使用済みの避妊具がそこいらに放って
ある。明かり取りから覗く誠司の耳にも真紀が男根を啜る音が届き、部員達の嘲笑
が脳に刻まれる。
「おらおら、手がお留守だぞ」
「あはっ、ごめんなさい」
男根を握っている部員に叱咤されると、真紀はおどけてみせた。
「おしゃぶりに夢中になっちゃって」
「お前は俺達の玩具なんだから、しっかり頼むよ」
「すみません」
真紀は部員達に媚びるような上目遣いをし、再び三本の男根に奉仕を開始した。
その間、手持ち無沙汰となった部員たちは真紀の乳房を弄った。華奢な体の割りに
は二つの山は小高く、餅のような白い肌は揉み解されて紅に染まっている。
「おお……出るぞ、真紀」
口唇愛撫中の部員が腰をわななかせると、真紀は目を細めて男根を絞るように唇
を窄めた。そして、ごくり、ごくりと男根から放たれた子種を飲む。
- t02-037 名前:コンパイル :08/01/14 17:49:56 ID:8LDekdT7
- 「ふーッ……凄く濃いね」
男根と唇を粘液が繋ぎ、真紀の口元は淫らに輝いている。子種を一気に飲み干した
幼馴染の姿を見ると、誠司は心臓を掴れるような悪寒に襲われた。
「俺もいくぞ」
「俺もだ」
手で愛撫されていた部員たちも達し、一時に白濁液が全身に注がれると、真紀は嫌
がる素振りも見せずに笑った。
「あはは。凄く出てる!笑っちゃうくらい出るね」
「真紀の手コキが巧みだからさ」
「もう、私の体に飽きてきたのかな、なんて思ってたけどね」
真紀は立ち上がり、短めに揃えた髪を手で梳いた。
「飽きるもんか、この体に」
部員が背後から真紀を抱きしめ、下半身を密着させた。真紀は自ら腰を前後に動か
すと、淫らに笑う事で部員の望みに応えようとする。
「なあ、今日はケツの穴でやらせてくれよ」
「いいけど、これで甲子園に出られなかったら、承知しないわよ」
「やった。この前は嫌がってたもんな」
「あまりいい気分じゃないもの、あれ。でも、嫌いじゃないわ」
「よくわからないが、OKって事だよな」
「はまりそうで、ね。怖いのよ」
真紀は床に四つんばいとなり、尻を部員たちの方へ向けた。すぼまりはしっかりと
閉じており、まだ穢れを知らぬように見える。
「ゴムだけはお願いね」
「心得てるさ」
部員の一人が真紀の尻に乗り、腰を突き出した。
「うッ……」
「入っていくぞ」
「ああ……恥ずかしいけど、いいわ」
避妊具を装着した男根は、大した抗いも受けずにすぼまりの中へ埋まっていく。
- t02-038 名前:コンパイル :08/01/14 18:15:43 ID:8LDekdT7
- この時、壁にへばりついていた誠司の力はつき、明り取りから下に落ちた。しかし、
「ああ、いいッ!全員で、お尻を可愛がって……ああ……」
という真紀の叫びを聞き、中で何が行われているかを察する事は出来たのであっ
た。
しばらくして一年生部員の間で、妙な噂が流れるようになった。
「マネージャーがこの前、男子トイレに連れ込まれる所を見たんだ」
ある一年生が、男子生徒数人と真紀が一緒に男子トイレに入って行く姿を見たと
言うのである。それを聞き、誠司の胸は痛んだ。
「そういえば、最近、顔出さないな、マネージャー……」
「不良の玩具らしいぜ……」
誠司自身もこの所、真紀とは顔を合わせていない。気にはかけていたが、レギュラ
ー部員たちとの荒淫を見て以来、話しかける気には到底、ならなかった。
そしてある日、誠司がいつもの通り玉拾いをしている時の事。
「誠司」
背後から自分の名前を呼ぶのは、制服姿の真紀であった。
「ああ」
誠司には言葉がない。ただ、玉を拾うしかなかった。
「最近、どうしてるんだ。部に顔も出さずに」
「ちょっとね。またそのうち……」
しかし、誠司はその言葉を信じられなかった。むしろ、別れの挨拶のようにすら思
える。
「誠司は野球頑張ってね」
「ああ」
それだけ言葉を交わすと、真紀は校門の方へ走って行った。その先には改造バイク
が何台も並び、見るからにやさぐれた輩が何人も立っている。そして真紀はそのうち
の一台にまたがり、男と一緒に去って行った。
「くだらねえ!」
玉を拾っていた誠司は急に何もかもが嫌になった。玉の入ったバケツを放り出し、
運動場で大の字になると、流れて行く黄金色の雲ばかりを見ていた。
おすまい
最終更新:2009年07月19日 17:54