人の名前を変えんじゃねえ!!(前編) ◆WcYky2B84U
月明かりだけが辺りを照らす、薄暗い森の中。そこに、一人の男が立っていた。
その男に、名前は無い。代わりにあるのは、『組織』より与えられた偽りの名。
「………随分大胆な事をする人間もいたものだ」
その男――――BF団十傑集が一人、コードネーム・素晴らしきヒィッツガラルドはそう呟いた。
「我らBF団に手を出すだけではなくこの十傑集を拉致し、あまつさえこんなくだらん物を着けるとは…」
そういいながら、そっと自分の首を撫でる。鉄特有の冷たさをその手に感じながら、ヒィッツガラルドは顔を歪める。
全く、忌々しい…こんな物が無くとも、この『うまい話』を自分が見逃す事は無いというのに。
ククククッ――思わず小さな笑い声が漏れる。
あの奇妙な男……螺旋王ロージェノムとやらが望むのは人間達による殺し合い。
常人ならば眉を顰め、嫌悪感を露にするようなその『ゲーム』を、ヒィッツガラルドは喜んで受け入れた。
集められた数十人の参加者。
その者達と、出会い、戦い、追い詰め、悲鳴を聞きながら真っ二つにし―――破壊する。
「素晴らしい……!!最高のショーだと私は思うぞ……!!」
最早小さく笑うだけでは飽き足らず、喜色満面の笑みを浮かべながら暗い喜びに浸るヒィッツカラルド。
迷いなど微塵も無い。自分はこのゲームを全力で楽しむだけだ。
「さぁ、せいぜいイイ悲鳴を聞かせてもらおうか……まだ見ぬ参加者達よ!!」
夜空の月を見上げながら、歓喜の叫びを上げたヒィッツガラルドは―――
その男に、名前は無い。代わりにあるのは、『組織』より与えられた偽りの名。
「………随分大胆な事をする人間もいたものだ」
その男――――BF団十傑集が一人、コードネーム・素晴らしきヒィッツガラルドはそう呟いた。
「我らBF団に手を出すだけではなくこの十傑集を拉致し、あまつさえこんなくだらん物を着けるとは…」
そういいながら、そっと自分の首を撫でる。鉄特有の冷たさをその手に感じながら、ヒィッツガラルドは顔を歪める。
全く、忌々しい…こんな物が無くとも、この『うまい話』を自分が見逃す事は無いというのに。
ククククッ――思わず小さな笑い声が漏れる。
あの奇妙な男……螺旋王ロージェノムとやらが望むのは人間達による殺し合い。
常人ならば眉を顰め、嫌悪感を露にするようなその『ゲーム』を、ヒィッツガラルドは喜んで受け入れた。
集められた数十人の参加者。
その者達と、出会い、戦い、追い詰め、悲鳴を聞きながら真っ二つにし―――破壊する。
「素晴らしい……!!最高のショーだと私は思うぞ……!!」
最早小さく笑うだけでは飽き足らず、喜色満面の笑みを浮かべながら暗い喜びに浸るヒィッツカラルド。
迷いなど微塵も無い。自分はこのゲームを全力で楽しむだけだ。
「さぁ、せいぜいイイ悲鳴を聞かせてもらおうか……まだ見ぬ参加者達よ!!」
夜空の月を見上げながら、歓喜の叫びを上げたヒィッツガラルドは―――
ガシャッ、ガシャッ、ガシャッ、ガシャッ、ガシャッ。
「………………は?」
森の中を歩く、奇妙な『V』に思わず目を留めた。
森の中を歩く、奇妙な『V』に思わず目を留めた。
薄暗い。まず最初に感じたのはそれだった。
陽の光の届かぬ、冷たい石畳に囲まれた部屋。
円形に作られた部屋は天井も高く、広い。
その中心部は高く盛り上がっており、そのさらに中心には四角い石の箱……棺が見て取れる。
出入り口は二つ。棺の右手側と左手側に向かい合うように作られたそこからは、これまた薄暗い通路が覗いている。
照明用として辺りに取り付けられた、松明の心許ない光だけが辺りを照らす。
この中途半端な明るさが、自分の大嫌いな故郷や、旅の途中で訪れた忌々しい村を思い出させて―――。
陽の光の届かぬ、冷たい石畳に囲まれた部屋。
円形に作られた部屋は天井も高く、広い。
その中心部は高く盛り上がっており、そのさらに中心には四角い石の箱……棺が見て取れる。
出入り口は二つ。棺の右手側と左手側に向かい合うように作られたそこからは、これまた薄暗い通路が覗いている。
照明用として辺りに取り付けられた、松明の心許ない光だけが辺りを照らす。
この中途半端な明るさが、自分の大嫌いな故郷や、旅の途中で訪れた忌々しい村を思い出させて―――。
「……クソッ……飛ばすんならもっとマシな所に飛ばしやがれ」
苛立ちながら、特徴的なサングラスを掛けた男―――カミナは毒づいた。
「最悪な気分だぜ、ったくよ……何がどうなってやがるんだ?」
せめて気分を紛らわせようと、今の自分の状況を確認する。
獣人の拠点、戦艦ダイガンザンを相棒・シモンの機転で撃退し、
その後、各地から駆けつけた荒くれどもと大グレン団の旗を掲げ、ダイガンザン奪回作戦を立てたのが昨夜の事。
そのままその日は大グレン団の仲間たちと騒ぎながら眠りに落ち―――――
気がついたら、あの場所にいた。
「最悪な気分だぜ、ったくよ……何がどうなってやがるんだ?」
せめて気分を紛らわせようと、今の自分の状況を確認する。
獣人の拠点、戦艦ダイガンザンを相棒・シモンの機転で撃退し、
その後、各地から駆けつけた荒くれどもと大グレン団の旗を掲げ、ダイガンザン奪回作戦を立てたのが昨夜の事。
そのままその日は大グレン団の仲間たちと騒ぎながら眠りに落ち―――――
気がついたら、あの場所にいた。
「何が『殺し合い』だよ、クソッタレが……!」
紛らわせるどころか、より一層気分を悪くしながら、カミナは元凶の人物を思い浮かべた。
螺旋王ロージェノム。
宿敵、獣人どもの親玉であるその男は突然この理不尽なゲームの開催を宣言し―――
そのまま、表情を変えずに人を殺した。
思わず自分の首に手を伸ばす。硬く、冷たい感触がそこにはあった。
「畜生、気色の悪いモンつけやがって…」
怒りとともに、もう一つの『重要な事』に考えを巡らせる。
あの場所にいたのは、自分だけではなかった。
シモンとヨーコ。故郷にいた頃から一緒だった自分の弟分と、共に旅をしていた少女。
カミナの大切な仲間であるこの二人も、この最低最悪の『ゲーム』に巻き込まれているのだ。
「あいつらの事だ、そう簡単にくたばる様な事は無ぇだろうが……」
巨大ガンメンに、生身のままライフル一本で果敢に立ち向かうほどの度胸のあるヨーコ。
普段は気弱だが、いざという時の根性は人一倍にあるシモン。
カミナ自身が認めた人間である彼らは、これぐらいで命を落とす程に柔ではない。
だが―――――。
紛らわせるどころか、より一層気分を悪くしながら、カミナは元凶の人物を思い浮かべた。
螺旋王ロージェノム。
宿敵、獣人どもの親玉であるその男は突然この理不尽なゲームの開催を宣言し―――
そのまま、表情を変えずに人を殺した。
思わず自分の首に手を伸ばす。硬く、冷たい感触がそこにはあった。
「畜生、気色の悪いモンつけやがって…」
怒りとともに、もう一つの『重要な事』に考えを巡らせる。
あの場所にいたのは、自分だけではなかった。
シモンとヨーコ。故郷にいた頃から一緒だった自分の弟分と、共に旅をしていた少女。
カミナの大切な仲間であるこの二人も、この最低最悪の『ゲーム』に巻き込まれているのだ。
「あいつらの事だ、そう簡単にくたばる様な事は無ぇだろうが……」
巨大ガンメンに、生身のままライフル一本で果敢に立ち向かうほどの度胸のあるヨーコ。
普段は気弱だが、いざという時の根性は人一倍にあるシモン。
カミナ自身が認めた人間である彼らは、これぐらいで命を落とす程に柔ではない。
だが―――――。
「すぐにまた会えりゃいいんだけどよ……お?」
その時、カミナは自分の足元のあるディバックに気づいた。
そういえば、先の説明で参加者に支給品がどうこうと……。
「あの野郎からってのが気に食わねえが、遠慮をする気もさらさら無ぇしな」
ひょいとデイバックを持ち上げ、中身をあさる。
ハナから名簿やら紙やらコンパスやらには興味は無し。
というより、文字の読み書きが出来ないカミナにとってはそんな物はただの荷物でしかない。
その時、カミナは自分の足元のあるディバックに気づいた。
そういえば、先の説明で参加者に支給品がどうこうと……。
「あの野郎からってのが気に食わねえが、遠慮をする気もさらさら無ぇしな」
ひょいとデイバックを持ち上げ、中身をあさる。
ハナから名簿やら紙やらコンパスやらには興味は無し。
というより、文字の読み書きが出来ないカミナにとってはそんな物はただの荷物でしかない。
「ビクトリー「ん、なんだこりゃ?」
デイバックの中のある物がカミナの目にとまる。
それは、ビニールパックされたパンのようだった。
「飯か?なんだよ少ねぇな…しかもマズそうじゃねえか」
一瞬取り出しかけた味気ない不味そうなパンを再び押し込み、物色を再開する。
自分が今欲しいのはこんな物ではない。
「ちっ、暗くてよく見えねえな………」
松明の心許ない照明だけでは、デイバック内部を完全に見る事が出来ず、カミナが苛立った声を上げる。
デイバックの中のある物がカミナの目にとまる。
それは、ビニールパックされたパンのようだった。
「飯か?なんだよ少ねぇな…しかもマズそうじゃねえか」
一瞬取り出しかけた味気ない不味そうなパンを再び押し込み、物色を再開する。
自分が今欲しいのはこんな物ではない。
「ちっ、暗くてよく見えねえな………」
松明の心許ない照明だけでは、デイバック内部を完全に見る事が出来ず、カミナが苛立った声を上げる。
「ビクトリー「お、こいつは!?」
思わず歓喜の声を上げながら、デイバックの中からそれを引き抜く。
明らかにデイバックの容量以上の長さを見せるそれは……巨大な剣だった。
「いいねえいいねえ!この俺にこいつを寄越すっつー事は、あのロージェノムって野郎もちょっとは見る目があるって事か。
ま、だからっつってタダで済ます気はさらさら無ぇがな……よっと」
ぶんぶん、と何度か剣を振り回す。普通の剣よりも多少長いが、普段から扱っている刀を考えるとこれぐらいの方がちょうどいい。
「さて、武器はこんだけか?他にもまだ何か
思わず歓喜の声を上げながら、デイバックの中からそれを引き抜く。
明らかにデイバックの容量以上の長さを見せるそれは……巨大な剣だった。
「いいねえいいねえ!この俺にこいつを寄越すっつー事は、あのロージェノムって野郎もちょっとは見る目があるって事か。
ま、だからっつってタダで済ます気はさらさら無ぇがな……よっと」
ぶんぶん、と何度か剣を振り回す。普通の剣よりも多少長いが、普段から扱っている刀を考えるとこれぐらいの方がちょうどいい。
「さて、武器はこんだけか?他にもまだ何か
「ビィィィィィィィクトルィィィィィィィィィィィィム!!!!!」
「……っ!?」
突然の絶叫。カミナの背後から上がった特徴的な野太いその声は、石室の中を山彦のように反響しながら遠ざかっていく。
「敵かっ!!」
持っていたデイバックを投げ捨て、剣を持ち直し、すぐに体を反転させる。
振り返ったカミナが目にしたのは――――――!!
突然の絶叫。カミナの背後から上がった特徴的な野太いその声は、石室の中を山彦のように反響しながら遠ざかっていく。
「敵かっ!!」
持っていたデイバックを投げ捨て、剣を持ち直し、すぐに体を反転させる。
振り返ったカミナが目にしたのは――――――!!
出入り口の前に立つ、『V』、だった。
「…………………は?」
さすがのカミナも目の前の異形、もしくは『V』としか説明しようがない物体に思わず気が抜ける。
「ぐぅ、ぐぬぅぅぅぅぅぅぅぅ……!!!ブルァァァァァァ………!!!」
当の物体は見るからに怒りを露にし、こちらへの敵意を隠そうともしない。
「チッ…見た目は妙でもやる気はマンマンって訳かよ…面白ぇ!!そのケンカ買った!!」
『V』の様子を見て気を取り直し、剣を構えるカミナ。
だが………カミナの脳裏に、ある大きな疑問が浮かぶ。
さすがのカミナも目の前の異形、もしくは『V』としか説明しようがない物体に思わず気が抜ける。
「ぐぅ、ぐぬぅぅぅぅぅぅぅぅ……!!!ブルァァァァァァ………!!!」
当の物体は見るからに怒りを露にし、こちらへの敵意を隠そうともしない。
「チッ…見た目は妙でもやる気はマンマンって訳かよ…面白ぇ!!そのケンカ買った!!」
『V』の様子を見て気を取り直し、剣を構えるカミナ。
だが………カミナの脳裏に、ある大きな疑問が浮かぶ。
………何だよこれ?
「てめぇ、一体何者だ!?獣人…じゃねえか…ガンメン…にしちゃあ顔だけじゃねえし…!?」
いつ襲ってきても対応できるように警戒しながら、カミナが奇妙なVに叫ぶ。
「ブルァァァァァァ!!貴様!!なぁぁぁにをブツブツ言っている!?」
つい先ほどから苛立ち続けている様子のVは一人悩んでいるカミナが気に入らないようで、怒りを込めた野次を飛ばしてくる。
「うるせぇ!!てめぇが妙ちくりんな格好してっから何が何だかわかんねえんだよこのっ……」
ここまで言い返した所で、カミナの声が止まる。
いつ襲ってきても対応できるように警戒しながら、カミナが奇妙なVに叫ぶ。
「ブルァァァァァァ!!貴様!!なぁぁぁにをブツブツ言っている!?」
つい先ほどから苛立ち続けている様子のVは一人悩んでいるカミナが気に入らないようで、怒りを込めた野次を飛ばしてくる。
「うるせぇ!!てめぇが妙ちくりんな格好してっから何が何だかわかんねえんだよこのっ……」
ここまで言い返した所で、カミナの声が止まる。
何だ。どう言えばいいんだ。どう罵倒すればいいんだこのVは。
カミナは考える。この無機質な体、Vをベースにした鋭角的なボディ、どう考えても人には見えない。
というか生物にも見えない。生物ではないという事はガンメンか。
しかし、カミナの知るガンメンとは、『巨大な顔面に手足が生えたタイプのロボット』。
このVには顔だけではなく、きっちり胴体まで存在している。生意気じゃねえかこの野郎。
人でもなく、生物でもなく、かといってガンメンでもなく…だから何なんだよこれは!?
どちらかといえばガンメンに近く、だが致命的に別物で、しかし他に近い物も無く……。
ここまで思考したところで、カミナの脳裏にある言葉が閃く。
これだ。この言葉しかねえ。迷うことなく、カミナは閃いた言葉をVにぶつけた。
カミナは考える。この無機質な体、Vをベースにした鋭角的なボディ、どう考えても人には見えない。
というか生物にも見えない。生物ではないという事はガンメンか。
しかし、カミナの知るガンメンとは、『巨大な顔面に手足が生えたタイプのロボット』。
このVには顔だけではなく、きっちり胴体まで存在している。生意気じゃねえかこの野郎。
人でもなく、生物でもなく、かといってガンメンでもなく…だから何なんだよこれは!?
どちらかといえばガンメンに近く、だが致命的に別物で、しかし他に近い物も無く……。
ここまで思考したところで、カミナの脳裏にある言葉が閃く。
これだ。この言葉しかねえ。迷うことなく、カミナは閃いた言葉をVにぶつけた。
「この…………『ガンメンモドキ』がッ!!!」
「も、もど、モドキィ!?ベリィィィィィィィシィィィィィィィィット!!!」
よし、効いた!
予想以上に取り乱した相手を見て、心の中でほくそえみながらガッツポーズを取る。
「この唯一無二!!絶対無敵!!究極V字な華麗なるビクトリーム様に向かって、モドキだと……!
散々この私を無視した挙句、その罵倒の言葉……ちくしょう…ちくしょぉぉーーーーー!!!
もうよい!!貴様など優しくするフリすら必要ないわぁぁぁぁぁ!!!!」
どうやら偽者を表す言葉に甚だ自尊心を傷つけられたらしく、こちらに対する敵意を更に高めるVことビクトリーム。
「御託はいいからとっとと来やがれ!!タイマン勝負だったら喜んで受けてやらぁ!!!」
売り言葉に買い言葉、更にテンションを挙げながらカミナがビクトリームを挑発する。
よし、効いた!
予想以上に取り乱した相手を見て、心の中でほくそえみながらガッツポーズを取る。
「この唯一無二!!絶対無敵!!究極V字な華麗なるビクトリーム様に向かって、モドキだと……!
散々この私を無視した挙句、その罵倒の言葉……ちくしょう…ちくしょぉぉーーーーー!!!
もうよい!!貴様など優しくするフリすら必要ないわぁぁぁぁぁ!!!!」
どうやら偽者を表す言葉に甚だ自尊心を傷つけられたらしく、こちらに対する敵意を更に高めるVことビクトリーム。
「御託はいいからとっとと来やがれ!!タイマン勝負だったら喜んで受けてやらぁ!!!」
売り言葉に買い言葉、更にテンションを挙げながらカミナがビクトリームを挑発する。
が、予想に反して、その言葉を聞いた瞬間、今まで怒りの表情だけを見せていたビクトリームの顔が変わった。
「タイマン……今、タイマンと、一対一だと言ったのか貴様?」
そういいながら、ビクトリームはニヤリと笑顔さえみせる。
突然の敵の豹変に、思わずカミナの眉が寄った。
何かが、何かがある……?
「クククククッ……ブァァァーーカがぁ!!私のような魔物の子が、一度出会ったパートナーとそう簡単に離れる訳があるまい!!」
「パートナーだと……っ!まさかてめぇ、仲間がいるのか!!」
「ブルァッハッハッハッハァァ!!もう遅いわぁ!!もう一人いるのだよ!!」
笑い声と同時に、ビクトリームがカミナへ右手を突きつけた!
「タイマン……今、タイマンと、一対一だと言ったのか貴様?」
そういいながら、ビクトリームはニヤリと笑顔さえみせる。
突然の敵の豹変に、思わずカミナの眉が寄った。
何かが、何かがある……?
「クククククッ……ブァァァーーカがぁ!!私のような魔物の子が、一度出会ったパートナーとそう簡単に離れる訳があるまい!!」
「パートナーだと……っ!まさかてめぇ、仲間がいるのか!!」
「ブルァッハッハッハッハァァ!!もう遅いわぁ!!もう一人いるのだよ!!」
笑い声と同時に、ビクトリームがカミナへ右手を突きつけた!
「さぁ、来るが良い!我が最高のパートナーよ!!!」
「チィッ!!」
2対1の戦闘、こちらの武器は剣一本。状況はかなりマズイ。
しかし…それでもカミナは諦めない。
「増えるってんなら両方叩く、来るってんなら迎え撃つ!!相手になってやろうじゃねえかこの野郎!!」
威勢良く啖呵を切りながら、気合を入れなおす!
「チィッ!!」
2対1の戦闘、こちらの武器は剣一本。状況はかなりマズイ。
しかし…それでもカミナは諦めない。
「増えるってんなら両方叩く、来るってんなら迎え撃つ!!相手になってやろうじゃねえかこの野郎!!」
威勢良く啖呵を切りながら、気合を入れなおす!
だが、しかし。
…………………………………………………………………………………………………………静寂。
「………さぁ出て来い!我が究極のパートナーよ!!」
…………………………………………………………………………………………………………静寂。
「……おーい、モヒカン・エース?どーこ行ったんだわさ「うぉぉぉぉぉぉりゃぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
全く反応の無いパートナーを心配して、思わず後ろを振り向いたビクトリームへ、カミナが気合と共にジャンプしながら距離を詰める!
これだけの隙を見せた相手を見逃すほど、この男は甘くはない!!
「思いっきり隙だらけだこの大馬鹿野郎斬りぃぃぃぃぃぃぃ!!!」
即興で考えた技名と共に、右から左へ真一文字に切りつける!だが――――
「ブ、ブルァァァァァ!?」
カミナの攻撃に気づいたビクトリームが思い切り上体を逸らした為、紙一重で剣が空しく空を斬った。
気合を入れるために絶叫と共に近づいたのが仇となり、一瞬早く相手に攻撃を気づかせてしまったのだ。
「クソッ、避けやがったか!!」
即座に追撃しようとするカミナだが、慣性が付いた長剣を引き戻すのに手間取り、敵に時間を与えてしまう。
「この……卑怯者がぁ!!」
逸らした上体を持ち上げる力を利用して繰り出したビクトリームの右腕が、カミナの腹に決まった!
「ぐっ……野郎ッ!!」
予想以上の威力の一撃に息が詰まるが何とか持ちこたえ、カウンターの要領で足を繰り出す!
「ブルァァァ!?胴体ダメージ18!!モヒカン・エース!いないのか、モヒカン・エース!?早く術を使えぇぇぇ!!!」
キックがヒットし、叫びながら吹き飛ばされるビクトリーム。
自分のパートナーの名前を呼ぶも、帰ってくるのは山彦ばかり。
全く反応の無いパートナーを心配して、思わず後ろを振り向いたビクトリームへ、カミナが気合と共にジャンプしながら距離を詰める!
これだけの隙を見せた相手を見逃すほど、この男は甘くはない!!
「思いっきり隙だらけだこの大馬鹿野郎斬りぃぃぃぃぃぃぃ!!!」
即興で考えた技名と共に、右から左へ真一文字に切りつける!だが――――
「ブ、ブルァァァァァ!?」
カミナの攻撃に気づいたビクトリームが思い切り上体を逸らした為、紙一重で剣が空しく空を斬った。
気合を入れるために絶叫と共に近づいたのが仇となり、一瞬早く相手に攻撃を気づかせてしまったのだ。
「クソッ、避けやがったか!!」
即座に追撃しようとするカミナだが、慣性が付いた長剣を引き戻すのに手間取り、敵に時間を与えてしまう。
「この……卑怯者がぁ!!」
逸らした上体を持ち上げる力を利用して繰り出したビクトリームの右腕が、カミナの腹に決まった!
「ぐっ……野郎ッ!!」
予想以上の威力の一撃に息が詰まるが何とか持ちこたえ、カウンターの要領で足を繰り出す!
「ブルァァァ!?胴体ダメージ18!!モヒカン・エース!いないのか、モヒカン・エース!?早く術を使えぇぇぇ!!!」
キックがヒットし、叫びながら吹き飛ばされるビクトリーム。
自分のパートナーの名前を呼ぶも、帰ってくるのは山彦ばかり。
それもそのはずだ。彼のパートナーであるモヒカン・エースは、この会場には『存在しない』のだから。
「ぐっ、ぐぅぅぅぅ…ええい、もういい!!こうなれば予定変更だ!!」
体勢を立て直しながら、パートナーの不在にようやく気づいたビクトリームが叫ぶ。
そのまま、距離の開いたカミナの所へと全力で駆け出した!
「貴様のようなザコなど、術無しでも私の華麗なるキックで沈めてくれるわぁ!!」
「真っ向勝負たぁいい度胸だ!!きっちりガンメンらしくしてやるから覚悟しやがれ!!」
カミナも、威勢良く叫びながら剣を振り上げ、自分からも全速力でビクトリームへと向かっていく!
そのまま二人の体が交差する―――――と思われたが!?
「針路変更!!左カーブ35°!!そのまま……Vの体勢で飛び上がれぇぇぇぇ!!!」
突如、ビクトリームが斜め方向へと大ジャンプし、カミナの脇をすり抜けた!
「なにぃ!?」
衝突覚悟で突進していたカミナは突然のビクトリームの行動に対応ができず、見送ってしまう。
「てめぇ、逃げる気か!?」
「だまらっしゃい!!腹立たしいが、貴様を倒すのは我がパートナー、モヒカン・エースと合流してからだ!!
今は……最初の目的を果たすのみよぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
そう叫ぶビクトリームが目指す物は……先ほど投げ捨てた、カミナのデイバック!
「取ったぁぁぁぁぁぁ!!!」
ビクトリームの手がデイバックを掴み、そのまま内部をあさり始める。
「ここだぁ!!ここに……私の求めている物がああぁる!!」
歓喜の雄たけびを上げながら、デイバックの中を覗き込むビクトリーム。
だが、それを黙って見ているカミナではない。
「野郎ッ!!この俺から荷物を盗もうとはいい度胸じゃねえか!!」
幸いな事に、ビクトリームはデイバックを持って逃げ出すより先にこちらに背を向け物色を始めている。
逆を言えば、そこまでして手に入れたい程に重要なアイテムが存在しているという事。
何故この妙ちくりんな生物(仮)が自分のデイバックにそんな物があるのを知っていたかは謎だが、そんな事を考える暇は無い!
体勢を立て直しながら、パートナーの不在にようやく気づいたビクトリームが叫ぶ。
そのまま、距離の開いたカミナの所へと全力で駆け出した!
「貴様のようなザコなど、術無しでも私の華麗なるキックで沈めてくれるわぁ!!」
「真っ向勝負たぁいい度胸だ!!きっちりガンメンらしくしてやるから覚悟しやがれ!!」
カミナも、威勢良く叫びながら剣を振り上げ、自分からも全速力でビクトリームへと向かっていく!
そのまま二人の体が交差する―――――と思われたが!?
「針路変更!!左カーブ35°!!そのまま……Vの体勢で飛び上がれぇぇぇぇ!!!」
突如、ビクトリームが斜め方向へと大ジャンプし、カミナの脇をすり抜けた!
「なにぃ!?」
衝突覚悟で突進していたカミナは突然のビクトリームの行動に対応ができず、見送ってしまう。
「てめぇ、逃げる気か!?」
「だまらっしゃい!!腹立たしいが、貴様を倒すのは我がパートナー、モヒカン・エースと合流してからだ!!
今は……最初の目的を果たすのみよぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
そう叫ぶビクトリームが目指す物は……先ほど投げ捨てた、カミナのデイバック!
「取ったぁぁぁぁぁぁ!!!」
ビクトリームの手がデイバックを掴み、そのまま内部をあさり始める。
「ここだぁ!!ここに……私の求めている物がああぁる!!」
歓喜の雄たけびを上げながら、デイバックの中を覗き込むビクトリーム。
だが、それを黙って見ているカミナではない。
「野郎ッ!!この俺から荷物を盗もうとはいい度胸じゃねえか!!」
幸いな事に、ビクトリームはデイバックを持って逃げ出すより先にこちらに背を向け物色を始めている。
逆を言えば、そこまでして手に入れたい程に重要なアイテムが存在しているという事。
何故この妙ちくりんな生物(仮)が自分のデイバックにそんな物があるのを知っていたかは謎だが、そんな事を考える暇は無い!
「おおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
カミナが全力でビクトリームの所へ駆け出し…………!
カミナが全力でビクトリームの所へ駆け出し…………!
「おお、見えた!!見えたぞ!!これこそが……!!」
ビクトリームが、デイバックの中から目的の物体を見つけ出し……!
ビクトリームが、デイバックの中から目的の物体を見つけ出し……!
「さぁぁぁせぇぇぇぇぇぇるぅぅぅぅかぁぁぁぁぁぁぁ!!」
カミナが剣を振り上げ…………!
カミナが剣を振り上げ…………!
「これこそ、これこそが………私の追い求めていた……!!」
ビクトリームが、ついに見つけ出したそれを……デイバックからとりだし掲げ挙げる!!
ビクトリームが、ついに見つけ出したそれを……デイバックからとりだし掲げ挙げる!!
「これこそが……私の最高の宝!!ベリーなメロンだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
「うっだらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
「うっだらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
どう見ても普通のメロンです。本当にありがとうございました。
あまりにもあんまりなオチに、流石のカミナも脱力し、勢いそのままにこける。
「ああ、芳しきこの香り…正に最高のメロン!!かの伝説の『夕張・ベイリー・メロン』にも勝るとも劣らない…!!
さぁ愛しの我がベリーなメロンよ!!今すぐに味わって…」
いざメロンを食そうとしたビクトリームだが…
「待ちやがれコラァ!!」
「ブルァ?」
思わず、背後からの声にメロンを抱えたまま振り返ってしまう。
そこに立っていたのは早くも脱力から回復したカミナ。
「何勘違いしてやがる……俺の攻撃はまだ終わっちゃいねえぞ!!」
そう叫ぶと同時に、ビクトリームの抱えてるメロンを両手で捉える!
「ブルァァァ!?なぁにをするかぁぁぁ!!私からメロンを奪う気かぁぁ!?」
対するビクトリームも負けじと、抱えたメロンを全力で引き返す!
あまりにもあんまりなオチに、流石のカミナも脱力し、勢いそのままにこける。
「ああ、芳しきこの香り…正に最高のメロン!!かの伝説の『夕張・ベイリー・メロン』にも勝るとも劣らない…!!
さぁ愛しの我がベリーなメロンよ!!今すぐに味わって…」
いざメロンを食そうとしたビクトリームだが…
「待ちやがれコラァ!!」
「ブルァ?」
思わず、背後からの声にメロンを抱えたまま振り返ってしまう。
そこに立っていたのは早くも脱力から回復したカミナ。
「何勘違いしてやがる……俺の攻撃はまだ終わっちゃいねえぞ!!」
そう叫ぶと同時に、ビクトリームの抱えてるメロンを両手で捉える!
「ブルァァァ!?なぁにをするかぁぁぁ!!私からメロンを奪う気かぁぁ!?」
対するビクトリームも負けじと、抱えたメロンを全力で引き返す!
「うるせぇ!!こいつは元々俺のモンだ!!テメェに食わせる道理はねぇ!!道理があっても蹴っ飛ばす!!!」
答えるカミナの顔は本気である。
最初のディパック確認にて、支給された食料が非常に不味そうなパンだという事は確認済み。
そこに降って湧いた、カミナの目から見ても美味そうに見えるメロンの存在。
今後の豊かな食生活の為、このメロンは何としてでも手に入れる!
実際には、デイパックの中にはまだ幾つものメロンが入っているのだが、それを知ったとしてもカミナは手を離さないだろう。
何故なら、『メロンが食いたいから』という理由だけではなく……
『こんなガンメンモドキがいい思いするのがすげぇ気に入らねぇ!!』という何とも言えぬ感情が含まれているからだ。
答えるカミナの顔は本気である。
最初のディパック確認にて、支給された食料が非常に不味そうなパンだという事は確認済み。
そこに降って湧いた、カミナの目から見ても美味そうに見えるメロンの存在。
今後の豊かな食生活の為、このメロンは何としてでも手に入れる!
実際には、デイパックの中にはまだ幾つものメロンが入っているのだが、それを知ったとしてもカミナは手を離さないだろう。
何故なら、『メロンが食いたいから』という理由だけではなく……
『こんなガンメンモドキがいい思いするのがすげぇ気に入らねぇ!!』という何とも言えぬ感情が含まれているからだ。
「ベリィィィィシィィィィィットォォ!!私のメロンに対する愛情の深さをなめるなぁぁぁぁ!!!」
ビクトリームの方は、最初から本気も本気、超本気である。
妙なワープで森の中に飛ばされ、その後に偶然見つけた古墳への入り口から
忘れもしない愛しいメロンの香りが常人では気づかないほどに微かに漂ってきた時の喜びは筆舌にしがたい。
そのままパートナーの存在も忘れ、古墳の中を歩き回り、ようやく目当てのメロンを持つ男に出会えたと思えば
無視された挙句に罵倒され……苦難の連続の末にようやく手に入れたメロンなのだ。
そう簡単に手放す気は――――全く無い!
ビクトリームの方は、最初から本気も本気、超本気である。
妙なワープで森の中に飛ばされ、その後に偶然見つけた古墳への入り口から
忘れもしない愛しいメロンの香りが常人では気づかないほどに微かに漂ってきた時の喜びは筆舌にしがたい。
そのままパートナーの存在も忘れ、古墳の中を歩き回り、ようやく目当てのメロンを持つ男に出会えたと思えば
無視された挙句に罵倒され……苦難の連続の末にようやく手に入れたメロンなのだ。
そう簡単に手放す気は――――全く無い!
「ブルァァァァァ!!ベリーメロン!!ベリィィィィィメロォォォォォォン!!!」
「オオォォォォォ!!お・れ・を・だ・れ・だ・と・お・も・っ・て・や・が・るゥゥゥゥゥゥ!!!」
「オオォォォォォ!!お・れ・を・だ・れ・だ・と・お・も・っ・て・や・が・るゥゥゥゥゥゥ!!!」
たかがメロン。されどメロン。
メロンを求める二人の男の戦いはどこまでも熱く……そしてどこまでも馬鹿馬鹿しかった。
メロンを求める二人の男の戦いはどこまでも熱く……そしてどこまでも馬鹿馬鹿しかった。
「オラァァァァァァァァァァ!!!」
カミナが引く。
「ムダァァァァァァァァァァ!!!」
ビクトリームが引き返す。
「ドラァァァァァァァァァァ!!!」
カミナが引く。
「ブォォォルァァァァァァァ!!!」
ビクトリームが引き返す………。
カミナが引く。
「ムダァァァァァァァァァァ!!!」
ビクトリームが引き返す。
「ドラァァァァァァァァァァ!!!」
カミナが引く。
「ブォォォルァァァァァァァ!!!」
ビクトリームが引き返す………。
数分が経過しても、男と男の意地と食欲のぶつかり合いは拮抗状態を保っていた。
「この野郎ぉぉぉ……!」
思わずカミナが唸りを上げる。
ビクトリームの腕力は、見かけに反して妙に強い。これもメロンへの愛情が成せる技か。
武器を使って攻撃しようにも、カミナが使用していた剣は1m程離れた所に放置されている為に不可能。
つい先ほどの一件で、カミナの手から滑り落ちたのだ。
何より、今はメロンから片手でも離せばその瞬間に……カミナは負ける。それだけは、何があってもカミナのプライドが許さない。
その為、彼は何があってもこの物体と全腕力のみで戦い続けなければならないのだ。
共に全力でメロンを引き合い続ける不毛な戦い………。
「この野郎ぉぉぉ……!」
思わずカミナが唸りを上げる。
ビクトリームの腕力は、見かけに反して妙に強い。これもメロンへの愛情が成せる技か。
武器を使って攻撃しようにも、カミナが使用していた剣は1m程離れた所に放置されている為に不可能。
つい先ほどの一件で、カミナの手から滑り落ちたのだ。
何より、今はメロンから片手でも離せばその瞬間に……カミナは負ける。それだけは、何があってもカミナのプライドが許さない。
その為、彼は何があってもこの物体と全腕力のみで戦い続けなければならないのだ。
共に全力でメロンを引き合い続ける不毛な戦い………。
だが、その戦いは意外な形で終わりを告げる。
「醜い争いだな………手伝ってやろうか?」
突然、石畳の部屋の中に響いた『第三者』の声。
「なっ!?」
「何者ぉッ!?」
思わず、カミナとビクトリームが声のした方向…つい先ほど、ビクトリームが入ってきた出入り口へと視線を向ける。
「なっ!?」
「何者ぉッ!?」
思わず、カミナとビクトリームが声のした方向…つい先ほど、ビクトリームが入ってきた出入り口へと視線を向ける。
「…………ただし、真っ二つだ!!」
―――――――――――――――――――――――――パチン!!
―――――――――――――――――――――――――パチン!!
奇妙な音が二人の耳に入った次の瞬間、彼らの腕の中にあったメロンが刃物で斬られたかのように『真っ二つ』になる!
引っ張り合っていた物体が二つに分かれた反動で、逆方向へと吹き飛ばされるカミナとビクトリーム。
「くっ……敵かッ!?」
カミナは体勢を立て直すと、即座に自分の手に残った半分のメロンを投げ捨て、放置されていた剣を取りに向かう!
対するビクトリームは―――――
「おお!!メロンよ!!我がベリーなメロンよぉ!!Vの体勢で齧り付けぇ!!!!」
同じく吹き飛ばされながらも、ただただ喜びのまま奇妙な体勢でメロンにむしゃぶりついていた。
そんなビクトリームを無視し、(実際は汚いメロンの咀嚼音が聞こえる為不快極まりないが)
通路を見据え、奥にいるであろう敵を見極めようとするカミナ。
引っ張り合っていた物体が二つに分かれた反動で、逆方向へと吹き飛ばされるカミナとビクトリーム。
「くっ……敵かッ!?」
カミナは体勢を立て直すと、即座に自分の手に残った半分のメロンを投げ捨て、放置されていた剣を取りに向かう!
対するビクトリームは―――――
「おお!!メロンよ!!我がベリーなメロンよぉ!!Vの体勢で齧り付けぇ!!!!」
同じく吹き飛ばされながらも、ただただ喜びのまま奇妙な体勢でメロンにむしゃぶりついていた。
そんなビクトリームを無視し、(実際は汚いメロンの咀嚼音が聞こえる為不快極まりないが)
通路を見据え、奥にいるであろう敵を見極めようとするカミナ。
「ブハァァァァァ!!最高だぜーー!!ミュージックゥスタート!!」
メロン食い終わったら歌って踊りだしやがったよオイ。うぜぇ。後で絶対ボコる。
メロン食い終わったら歌って踊りだしやがったよオイ。うぜぇ。後で絶対ボコる。
そんなカミナの独白を他所に、暗闇の中からある男が徐々に姿を現し始める。
………何故かこちらも踊るように指を鳴らして歩きながら。
(どいつもこいつもバカばっかりかよこん畜生がぁ!!)
………何故かこちらも踊るように指を鳴らして歩きながら。
(どいつもこいつもバカばっかりかよこん畜生がぁ!!)
だが、即座に嘆いている場合ではないという現実が、カミナに突き付けられる。
パチン!!
「なっ!?」
指パッチンの音がした瞬間に、自分のすぐそばの地面が割れたのを見たカミナが驚愕の声を上げた。
その間にも音は響き、その度にあちこちの壁や地面が切断される。
「あの野郎、ありゃ踊りじゃなくて攻撃か!?」
あまりにも意外すぎる攻撃方法に、カミナは驚きを隠せない。まるで見せ付けるかのように、音と破壊は更に続いていく。
「なっ!?」
指パッチンの音がした瞬間に、自分のすぐそばの地面が割れたのを見たカミナが驚愕の声を上げた。
その間にも音は響き、その度にあちこちの壁や地面が切断される。
「あの野郎、ありゃ踊りじゃなくて攻撃か!?」
あまりにも意外すぎる攻撃方法に、カミナは驚きを隠せない。まるで見せ付けるかのように、音と破壊は更に続いていく。
―――――――――――――――――――――――――パチン!!
棺、切断!
棺、切断!
―――――――――――――――――――――――――パチン!!
壁画、分断!!
壁画、分断!!
―――――――――――――――――――――――――パチン!!
「おぉぉぉくちにとろけるぅぅぅぅ!!ベリィィィィィィメブルァァァァァァァ!!???」
華 麗 な る V 、 『 真 っ 二 つ 』 ! ! !
「………………」
「おぉぉぉくちにとろけるぅぅぅぅ!!ベリィィィィィィメブルァァァァァァァ!!???」
華 麗 な る V 、 『 真 っ 二 つ 』 ! ! !
「………………」
一瞬だけ、頭部と胴体が二つに分かれた状態で吹っ飛び、動かなくなったビクトリームを確認すると、
(正直、奇妙な歌と踊りが消えたので大分すっきりしたが)
目の前に現れた敵を睨み付ける。
クリーム色のスーツを着た、白目が特徴的過ぎる奇妙な男はただニヤニヤとカミナを見ているだけだ。
「………てめぇ、一体何者だ」
最大限の威嚇も込めて、低い声でそれだけ尋ねる。
今さっきまでそこにいたガンメンモドキとは、何もかもが違う。
奴は(非常にムカツク奴ではあったが)、ここまで気分が悪くなるような邪気は纏っていなかった。
容赦なく人を殺せそうな……しかも、その『過程』を最も楽しみそうな……最低な気配。
「私は、BF団十傑集の一人…素晴らしきヒィッツカラルド…
……しかし驚いたな…ここを簡単に破壊する程の私の力を見ても、怯まずにいるとは」
「何だと………オウオウオウオウオウ!!俺を誰だと思ってやがる!!」
ヒィッツガラルドの言葉を聴いたカミナが、啖呵を切りながら剣を肩に担ぎ上げ、胸を張りながら不敵に笑う。
(正直、奇妙な歌と踊りが消えたので大分すっきりしたが)
目の前に現れた敵を睨み付ける。
クリーム色のスーツを着た、白目が特徴的過ぎる奇妙な男はただニヤニヤとカミナを見ているだけだ。
「………てめぇ、一体何者だ」
最大限の威嚇も込めて、低い声でそれだけ尋ねる。
今さっきまでそこにいたガンメンモドキとは、何もかもが違う。
奴は(非常にムカツク奴ではあったが)、ここまで気分が悪くなるような邪気は纏っていなかった。
容赦なく人を殺せそうな……しかも、その『過程』を最も楽しみそうな……最低な気配。
「私は、BF団十傑集の一人…素晴らしきヒィッツカラルド…
……しかし驚いたな…ここを簡単に破壊する程の私の力を見ても、怯まずにいるとは」
「何だと………オウオウオウオウオウ!!俺を誰だと思ってやがる!!」
ヒィッツガラルドの言葉を聴いたカミナが、啖呵を切りながら剣を肩に担ぎ上げ、胸を張りながら不敵に笑う。
「暗ぇ場所にゃあ似合わねぇ、光り輝くいい男!!
ガンメンなんかは目じゃねえし、ガンメンモドキもぶっ倒す!!
大グレン団団 「ベェェェェェリィィィィィィシィィィィィィット!!!」 んだとぉ!?」
ガンメンなんかは目じゃねえし、ガンメンモドキもぶっ倒す!!
大グレン団団 「ベェェェェェリィィィィィィシィィィィィィット!!!」 んだとぉ!?」
カミナ渾身の口上に割り込んできた奇っ怪な叫び声、そして物理的にも二人の間に割り込んできた物体を見た瞬間、
「は、はぁ!?」
「ぬぅ…?」
「ぬぅ…?」
流石の二人も、この時ばかりは全く同じ感情を抱いていた。
「なぁぁぁにが『素晴らしきヒィッツカラルド』じゃぁぁぁぁぁ!!」
ヒィッツガラルドに前面を向けたビクトリーム…『頭部だけとなり、完全にVその物となった』ビクトリームの叫びが木霊した。
ヒィッツガラルドに前面を向けたビクトリーム…『頭部だけとなり、完全にVその物となった』ビクトリームの叫びが木霊した。
…………一体何なんだろう、この『V』は。
「貴様にいい事を教えてやろう!!我が名はビクトリーム!!『華麗なるビクトリーム様』だ!!
わかるかぁ!?『様』がついてる分貴様よりも偉いわぁぁぁぁ!!!」
「……………」
「……………」
Vその物が宙に浮かんで喋りだすという、あまりにもシュールな光景に声を失うカミナとヒィッツカラルド。
先に我を取り戻したのはカミナの方だった。僅かながらもビクトリームと関わっていた為に、耐性が出来ていたのかもしれない。
丁度フリーになっていた方の手を見つめ、ゆっくりと、力を込めて握りしめる。
よし。行ける。
わかるかぁ!?『様』がついてる分貴様よりも偉いわぁぁぁぁ!!!」
「……………」
「……………」
Vその物が宙に浮かんで喋りだすという、あまりにもシュールな光景に声を失うカミナとヒィッツカラルド。
先に我を取り戻したのはカミナの方だった。僅かながらもビクトリームと関わっていた為に、耐性が出来ていたのかもしれない。
丁度フリーになっていた方の手を見つめ、ゆっくりと、力を込めて握りしめる。
よし。行ける。
「人の名乗りを邪魔するんじゃねえこのガンメンモドキがパァァァァァァンチ!!!!」
「ブルァァァァァァ!?頭部ダメージ25!!」
「ブルァァァァァァ!?頭部ダメージ25!!」
カミナの拳が直撃したビクトリームが、転がっていた胴体の所へと吹き飛ばされる。
もちろん、ただ転がっていただけの胴体が頭部を受け止められるはずも無く……。
「着地失敗!!我が身体に直撃!!追加ダメージ22!!耐えるのだ我が体よ!!そして私よぉぉぉぉぉ!!」
連続したダメージに悶えているビクトリームを、カミナが冷たいまなざしで見る。
なんで首がもげてるのに生きてるんだよアレは。やっぱアレか、モドキでもガンメンって事か。
つー事はもしかしてああ見えて中に操縦者が―――ッ!?
もちろん、ただ転がっていただけの胴体が頭部を受け止められるはずも無く……。
「着地失敗!!我が身体に直撃!!追加ダメージ22!!耐えるのだ我が体よ!!そして私よぉぉぉぉぉ!!」
連続したダメージに悶えているビクトリームを、カミナが冷たいまなざしで見る。
なんで首がもげてるのに生きてるんだよアレは。やっぱアレか、モドキでもガンメンって事か。
つー事はもしかしてああ見えて中に操縦者が―――ッ!?
「チィッ!!」
突然の殺気を感じ首を逸らした瞬間に、今まで掛けていたサングラスが『見えない何か』に吹き飛ばされる。
「余所見をするとは感心しないな…まぁ、よく気づいた物だと言っておこう」
指を突き出した格好のまま、ヒィッツカラルドがカミナに告げる。
「うるせぇな…ついさっきの俺のセリフ、聞いてなかったのかよ?
あのガンメンモドキの所為で中途半端になっちまったが、肝心の部分はきっちり言ったんだがな」
スッと目を細め、顔だけをヒィッツカラルドに向けた状態で睨み付ける。
「ほぅ…そうだったか?私からしてみれば、その肝心の部分が丁度邪魔されたように思えたが」
「ケッ、鈍い野郎だなてめぇは…じゃあもう一回言ってやるから、今度は聞き逃すんじゃねえぞ」
そう言った直後……カミナの目がカッと見開かれ、そのまま全力でヒィッツガラルドへと飛び掛った!!
突然の殺気を感じ首を逸らした瞬間に、今まで掛けていたサングラスが『見えない何か』に吹き飛ばされる。
「余所見をするとは感心しないな…まぁ、よく気づいた物だと言っておこう」
指を突き出した格好のまま、ヒィッツカラルドがカミナに告げる。
「うるせぇな…ついさっきの俺のセリフ、聞いてなかったのかよ?
あのガンメンモドキの所為で中途半端になっちまったが、肝心の部分はきっちり言ったんだがな」
スッと目を細め、顔だけをヒィッツカラルドに向けた状態で睨み付ける。
「ほぅ…そうだったか?私からしてみれば、その肝心の部分が丁度邪魔されたように思えたが」
「ケッ、鈍い野郎だなてめぇは…じゃあもう一回言ってやるから、今度は聞き逃すんじゃねえぞ」
そう言った直後……カミナの目がカッと見開かれ、そのまま全力でヒィッツガラルドへと飛び掛った!!
「俺をッ!!誰だと思ってやがるぅぅぅぅぅぅぅッ!!!」
大上段から、脳天を目掛けて全力で剣を振り下ろす!!
だが、対するヒィッツカラルドの動きも素早かった。
パチン!!
左手を上に向け即座に指を鳴らす事でカマイタチを生成し、それがカミナの剣に直撃する!!
「ぐぅッ!!」
その衝撃により、剣が後ろへと押し戻され、両手を上げた無防備な体勢を取ってしまう。
「ボディががら空きだぞ?……終わりだ」
余った右手がカミナの胴体へと向けられ……再度、指が鳴らされる!
その攻撃に対しカミナは、そのまま後ろに倒れこむ事で回避運動を取ろうとする。
しかし……間に合わない!!
「なん、のぉッ!!」
苦肉の策で、体を捻り致命傷だけは避けようとするカミナ。
果たして、胴体への直撃へは回避できたものの……カマイタチは左肩を掠めた!
そのまま、重力に従い右肩から石畳へと叩きつけられる。
「かっ……野郎ッ…!!」
地面に倒れながら、左肩へと目を向けて傷口を確認する。
今の衝撃で軽く血が噴き出したが、まだ動かせないほどではない。
「おやおや、どうした?結局は隙だらけのままだぞ?」
安堵する暇も与えないかのように、ヒィッツカラルドが言葉を掛ける。
そのまま起き上がる時間も与えずに、連続でカマイタチが発射された!
カミナは、それを地面を転がる事で回避する!
傷ついた左肩が体の下へ回る度に体に痛みが走るが、構ってはいられない。
「ククククッ、粘るねぇ……」
ヒィッツカラルドの嘲笑と共に、カマイタチの雨が止んだ。
その隙に、カミナはすぐに体勢を立て直す。しかし…………。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……」
カミナの荒い息、そして肩から流れ指先からポタリポタリと零れ落ちる血の音が、辺りを支配する。
剣を地面に突き立て、片膝で座るカミナからは、疲労の色が感じられた。
「随分とお疲れのようだな?まぁ、それも自明の理か…君の武器はその重そうな大剣。
その上、君自身も随分とムダに体力を消費するタイプのようだ…対する私は」
そこで一旦言葉を切り、手を横に向け、指を鳴らす。
「攻撃に必要な行動はこれだけ…常識的に考えてみたまえ。消耗が激しい君が私に勝てるかね?」
ガラガラと石の壁が崩れるのを聞きながら、ヒィッツカラルドが馬鹿にしたように尋ねる。
ギリ、と歯を食いしばる音が響いた。
だが、対するヒィッツカラルドの動きも素早かった。
パチン!!
左手を上に向け即座に指を鳴らす事でカマイタチを生成し、それがカミナの剣に直撃する!!
「ぐぅッ!!」
その衝撃により、剣が後ろへと押し戻され、両手を上げた無防備な体勢を取ってしまう。
「ボディががら空きだぞ?……終わりだ」
余った右手がカミナの胴体へと向けられ……再度、指が鳴らされる!
その攻撃に対しカミナは、そのまま後ろに倒れこむ事で回避運動を取ろうとする。
しかし……間に合わない!!
「なん、のぉッ!!」
苦肉の策で、体を捻り致命傷だけは避けようとするカミナ。
果たして、胴体への直撃へは回避できたものの……カマイタチは左肩を掠めた!
そのまま、重力に従い右肩から石畳へと叩きつけられる。
「かっ……野郎ッ…!!」
地面に倒れながら、左肩へと目を向けて傷口を確認する。
今の衝撃で軽く血が噴き出したが、まだ動かせないほどではない。
「おやおや、どうした?結局は隙だらけのままだぞ?」
安堵する暇も与えないかのように、ヒィッツカラルドが言葉を掛ける。
そのまま起き上がる時間も与えずに、連続でカマイタチが発射された!
カミナは、それを地面を転がる事で回避する!
傷ついた左肩が体の下へ回る度に体に痛みが走るが、構ってはいられない。
「ククククッ、粘るねぇ……」
ヒィッツカラルドの嘲笑と共に、カマイタチの雨が止んだ。
その隙に、カミナはすぐに体勢を立て直す。しかし…………。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……」
カミナの荒い息、そして肩から流れ指先からポタリポタリと零れ落ちる血の音が、辺りを支配する。
剣を地面に突き立て、片膝で座るカミナからは、疲労の色が感じられた。
「随分とお疲れのようだな?まぁ、それも自明の理か…君の武器はその重そうな大剣。
その上、君自身も随分とムダに体力を消費するタイプのようだ…対する私は」
そこで一旦言葉を切り、手を横に向け、指を鳴らす。
「攻撃に必要な行動はこれだけ…常識的に考えてみたまえ。消耗が激しい君が私に勝てるかね?」
ガラガラと石の壁が崩れるのを聞きながら、ヒィッツカラルドが馬鹿にしたように尋ねる。
ギリ、と歯を食いしばる音が響いた。
「ゴチャゴチャうざってぇ事言ってんじゃねぇぞ……」
剣を握る手に更に力を込め、地面へと突き立てる。
「常識?道理?そんなんが一体何になんだよ?」
そのまま、地面に両足を付けゆっくりと立ち上がる。
「無茶を通して………道理を蹴っ飛ばす……」
地面から剣を抜き、両手で構え、ヒィッツカラルドへと突きつける。
剣を握る手に更に力を込め、地面へと突き立てる。
「常識?道理?そんなんが一体何になんだよ?」
そのまま、地面に両足を付けゆっくりと立ち上がる。
「無茶を通して………道理を蹴っ飛ばす……」
地面から剣を抜き、両手で構え、ヒィッツカラルドへと突きつける。
「それが……俺たち大グレン団なんだよッッッッ!!!!」
俯いていた顔を上げ、まっすぐに目の前の敵を睨み付ける!!
その目に、絶望や恐怖などは一欠けらも無い。
あるのはただ勝利への渇望、枯れない戦意、さらに……溢れんばかりの強い怒り!!
俯いていた顔を上げ、まっすぐに目の前の敵を睨み付ける!!
その目に、絶望や恐怖などは一欠けらも無い。
あるのはただ勝利への渇望、枯れない戦意、さらに……溢れんばかりの強い怒り!!
そして……溢れんばかりの強い怒りを持つ者がここにも一人。
「ブルァァァァァ……許さん、許さんぞあのグラサンがぁぁ……!!」
ようやくダメージから立ち直り、胴体と合体したビクトリームが怒りに震える体で呻く。
しかし、その怒りは今までの怒りよりも深く、重く、熱い。
その理由は…………
ようやくダメージから立ち直り、胴体と合体したビクトリームが怒りに震える体で呻く。
しかし、その怒りは今までの怒りよりも深く、重く、熱い。
その理由は…………
「だが、それ以上に許せんのはぁぁぁぁぁ!!!我がベリーメロンを邪魔しおったあの白目よぉぉぉ!!!」
ベリーメロン。それは神聖な踊り。
ベリーメロン。それは至福の一時。
ベリーメロン。それは誰も侵してはならない、唯一無二にして最優先事項の重要な儀式。
心を掴む、最上級のメロンに出会った時にのみ行われる、メロンへの感謝と最大級の賛辞を持って行われるそれを妨害する事は、
ビクトリームに取って、何よりも許せない『罪』なのである。
ベリーメロン。それは至福の一時。
ベリーメロン。それは誰も侵してはならない、唯一無二にして最優先事項の重要な儀式。
心を掴む、最上級のメロンに出会った時にのみ行われる、メロンへの感謝と最大級の賛辞を持って行われるそれを妨害する事は、
ビクトリームに取って、何よりも許せない『罪』なのである。
「てめぇは!!」
倒すべき邪悪な敵に向かい、カミナが吼える。
倒すべき邪悪な敵に向かい、カミナが吼える。
「ぜぇっっっったぁぁぁいぬぃぃぃぃぃぃ!!!」
許せぬ罪を犯した敵に向かい、ビクトリームが雄たけびを上げる。
許せぬ罪を犯した敵に向かい、ビクトリームが雄たけびを上げる。
『ブッ倒してやるぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!』
同じ敵への怒り。同じ敵への戦意。
二つの同じ言葉が一つになった時…………それは起きた。
同じ敵への怒り。同じ敵への戦意。
二つの同じ言葉が一つになった時…………それは起きた。
時系列順で読む
Back:睡蓮-あまねく花 Next:人の名前を変えんじゃねえ!!(後編)
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素晴らしきヒィッツカラルド | 004:人の名前を変えんじゃねえ!!(後編) |
カミナ | 004:人の名前を変えんじゃねえ!!(後編) |
ビクトリーム | 004:人の名前を変えんじゃねえ!!(後編) |