黄金探偵ギルガメッシュ
※このお話はパロディです。
広い心でご鑑賞ください
広い心でご鑑賞ください
――英雄の座
「我の欲求を、この世界は満たしてくれなかった
ならば現世(した)だ。現世(した)に求めよう」
ならば現世(した)だ。現世(した)に求めよう」
男は笑う。
「最も複雑で、最も深淵で、そして最も美味な究極の謎を」
男は笑う。獰猛に。傲慢に。
そして深い闇の中へ、一歩足を踏み出した。
そして深い闇の中へ、一歩足を踏み出した。
□■□
――現代日本
混乱は日常を壊してやってくる。
あまりにも突然に。あまりにもあっけなく。
あまりにも突然に。あまりにもあっけなく。
『玖我家葬式会場』
数日前、あたしの知り合いが死んだ。
友人のような、宿敵のような、それでいてただの知り合いのようなそんな女だった。
友人のような、宿敵のような、それでいてただの知り合いのようなそんな女だった。
「結城さん……」
心配そうな顔であたしに近づいてくるのは玖我の同級生の鴇羽。
多分あたしのことを気遣ってるのだろうが、それだったら自分やあっちに一人でいる生徒会長のほうがきつそうな顔してるっての。
多分あたしのことを気遣ってるのだろうが、それだったら自分やあっちに一人でいる生徒会長のほうがきつそうな顔してるっての。
「あたしは大丈夫。だから藤乃についててやんなってば」
遠ざかってく二人のシルエットを見送る。
「ハァ……」
そして一人っきりで取り残されるアタシ。
この時間帯の公園には人通りもなく、誰にはばかることもなくため息をつける。
この時間帯の公園には人通りもなく、誰にはばかることもなくため息をつける。
決して仲がよかったわけではない。
むしろ喧嘩ばっかりしてた様な気がする。
ただそれも思い返してみれば、いい思い出のような気もするからやっかいだ。
むしろ喧嘩ばっかりしてた様な気がする。
ただそれも思い返してみれば、いい思い出のような気もするからやっかいだ。
「……くそっ」
あ、ヤベ。泣きそう。
「ほう、何故落ち込んでいる」
「そりゃ知り合いが死んだら誰でも凹むっつうの……!!」
「可笑しな話だ。貴様はここで泣くのではなく、笑うべきなのだ」
「そりゃ知り合いが死んだら誰でも凹むっつうの……!!」
「可笑しな話だ。貴様はここで泣くのではなく、笑うべきなのだ」
そこまできてやっと気付く。
そんな馬鹿な。まわりに人がいないのに。
そんな馬鹿な。まわりに人がいないのに。
「至近距離に絶世の美酒(なぞ)があるのだぞ?
笑い殺さんばかりに可笑しいことではないか?」
笑い殺さんばかりに可笑しいことではないか?」
そして男は現れた。
豪奢な金髪とルビーのような瞳をこちらに向けて。
あまりに突然に。あまりに傲慢に。
この世のものすべて見下す眼をした男は、重力を無視して公園のそばのビルの壁に立っていた。
これ以上頭が混乱することは……絶対、一生ないに違いない。
豪奢な金髪とルビーのような瞳をこちらに向けて。
あまりに突然に。あまりに傲慢に。
この世のものすべて見下す眼をした男は、重力を無視して公園のそばのビルの壁に立っていた。
これ以上頭が混乱することは……絶対、一生ないに違いない。
「ふむ……ここに来て最初の『謎』としては合格点だ。なかなかに良い幕開けだな」
「アンタ、いったい……」
「我か? 雑種風情に名乗るのもおこがましいが……まあいい。心して聞くがいい」
「アンタ、いったい……」
「我か? 雑種風情に名乗るのもおこがましいが……まあいい。心して聞くがいい」
その金色の男はあまりに利己的な、それでいて自身の塊のような笑みを浮かべ、言い放った。
「我の名はギルガメッシュ、英雄王ギルガメッシュ。
“謎”を我が宝物蔵に加えるために地上に来た――王だ」
“謎”を我が宝物蔵に加えるために地上に来た――王だ」
これがアタシと金ぴか――ギルガメッシュの最初の出会いだったのだ。
――
ギル「見ておけナオ、動きを封じるとはこういうことを言うのだ。
“英霊千の財宝”……天の鎖(エルキドゥ)!!」
“英霊千の財宝”……天の鎖(エルキドゥ)!!」