最凶で最低で最悪の災厄 ◆WyVk2HGxbg



言峰綺礼、彼が気がついた場所は神社だった。
「クク。この神父が神社か。中々に皮肉が利いている。……さて、とりあえずギルガメッシュの奴を探す「おいあんた!シータを知らないか!」とする……」

言峰の独白は不意に一つの言葉に途切れる。
そこに居るのは一人の少年だった。
「……子供か。どうした?この私に何か用か。残念だが私は神父でね。仏なら宗教違い「そんなんじゃねえ。女の子を!シータを探しているんだ」

再び言峰の言葉を遮る。
男は酷く焦っている。それは言峰にも容易に見て取れた。

「……残念だが私はお前が始めてだ」
「……そうか。………じゃあな!」
「だが貴様が神に祈ると言うのなら、伝言を受け持つぐらいはしてやろう」

背を向けて走り出そうとする少年に、言峰は一言声をかけた。

「えっ」
「これでも神職でな。神に祈る者の願いを無碍にするわけにもいかん」
言峰の言葉は、少年にとっては予想外の物だった。
「えっ。ありがとう。俺はパズーだけど……シータに会ったら『必ず助けてやる。だから心配するな』って言ってくれ」
「必ず助けてやる……そうか。分かった。もし私がシータに出会えば必ず伝えてやろう」
「サンキュ。じゃあ行くぜ」
「待てっ!」
シータを探しに走り出すパズーを再び止める。
それにはパズーも足を止める。そのパズーに言峰は話しかける。
「必ず助けるといったな。それはつまり、『シータ以外の全てを殺す』と言う事か」
「えっ?」
言峰の言葉に、パズーは一瞬凍りつく。
しかし、言峰は構わず続ける。
「そうだろ。私達は最後の一人になるまで殺し合う。そして、お前はシータを生かすという。それはつまり、私や、あの場にいたシンヤという男。
いやそれだけじゃない。あの場には年端も行かぬ少女も居たが、それを全て殺すということだ。
何の罪もない、ただこの最凶で最低で最悪の災厄に巻き込まれたただの被災者に過ぎぬ者に一切の情を省みず、
自らの手で、苦痛に歪み、命を請う少女の胸に、容赦なく刃をつきたてる。返り血を浴びたまま殺し続け、最後には自分自身すらをも殺す。
この場で誰かを『必ず助ける』と言うのはそういうことだ」
「ちっ、違うっ!俺はみんなを助けるんだ!絶対に、そしてあの殺し合いを仕掛けた奴を倒すんだ」
「……全てを救う。全く持って綺麗な言葉だ。……なら問おう。お前はその信念を捨てずに最期の時まで全てを救うを誓うか。一切の後悔無く、
自身の誇りを捨てず、プライドを捨てず、理想を捨てず、絶望に墜ちようが前を向くと誓うか」
「……当たり前だっ!シータを救う為に他の人は殺すなんてしない!俺は絶対にシータもだけど、みんなを助けるんだっ!それに絶望なんてしないッ!!」
「……言い切ったな………………ならこれを渡そう。……私には要らぬ物だ」

言峰の言葉に負けず、強く反論をしたパズー。
そんなパズーに言峰はあっさり過ぎるほどあっさりと退き、一本の短剣を投げ渡した。
「餞別だ。貴様がそういっても、必ず悪というものは存在する。その悪を殺さぬにしても、跳ね除ける武器は必要だ」
「……ありがとう」
「礼など要らぬ。さっさと行け。シータと言う女が殺される前にな」
「って、あんたの話が長いからだろっ。じゃあなっ!」
その言葉を最後に、パズーは夜の闇に姿を消す。


「必ず救うか。その気持ちを忘れるな。感情を捨てるな……愛する人など、死してからでは気持ちなど永遠に分からぬのだから。
触れ合う事など永遠に出来ぬのだから」
自らもバックから一本の槍を取り出し構え、言峰も一人夜の闇へと姿を消す。

パズーが持つ剣は皮肉にも、魔女が持つ契約破りの短剣。
言峰が持つ槍は皮肉にも、正義を貫く少年の槍。
二人の持つ武器は、あまりにも本来の所持者とは別人過ぎた。


【H-4 市街地 一日目 深夜】
【パズー@天空の城ラピュタ】
[状態]:健康
[装備]:ルールブレイカー@Fate/stay night
[道具]:荷物一式 未確認支給品1~3
[思考]
1:とにかくシータを一刻も早く探す
2:言峰の言葉が気になる。だけど人は殺さない

【H-4 森 一日目 深夜】
【言峰綺礼@Fate/stay night】
[状態]:健康
[装備]:ストラーダ@魔法少女リリカルなのはStrikerS
[道具]:荷物一式 支給品0~1(本人確認済)
[思考]
1:殺し合いの動向を様子見しつつ、ギルガメッシュを探す。
2:シータに会えばパズーの伝言を伝える。


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パズー 052:銀鉱少年と魔法少女(?)
言峰綺礼 072:一日目・森林/オルター・エゴ





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