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**始まりは終わりの始まり(後編) ◆EA1tgeYbP.
――しばしの沈黙。
自分を残して誰もいなくなった玉座の間の中でルルーシュは視線を落とした後、手元にあるものを見て小さく笑みを浮かべる。
状況は大きく動いた。ろくな予想も立てることはできないが、この状態でアンチ=スパイラルとの交渉はやる他ないという覚悟は決まった。
――ならば、アンチ=スパイラルとの交渉をその主な目的としてきた彼ら7人の同志達、その目的の第一段階が果たされることがほぼ確定した今、
ギアスの制御下にあるチミルフを除いた他5名の動向、とりわけグアームに関しては確実に把握しておく必要がある。
確かに東方不敗やニコラス=D=ウルフウッドに関しても警戒をする必要はある。だが、仮に何かたくらんでいるとしてもこの両名がルルーシュが知り得ぬ事実を知っている可能性は低い。
そして知りえる情報から動きを予想、知恵比べならばこの二人に負けることはない。
だが、情報という見地から見て6人中唯一ルルーシュを上回っているのがグアームだ。
ルルーシュのもつ情報のほとんどはグアームから与えられたものだ。もちろん、状況が状況だけに与えられた情報に嘘があるとまでは思わない、しかし与えられた情報が全てではない、
隠されている情報があることもまた間違いない。
そして今、ルルーシュの手元にはつい先ほど機械から引き出したデータ、とある資料がある。
それはこの月そのものに偽装されている戦艦、カテドラル=テラのものだった。
グアーム、そしてアディーネの二人は未だ隠しおおせているつもりなのかもしれないがこまめに全員の所在をチェックしていたルルーシュにとってアディーネが見せた動き、
突然単独で無意味なエリアへと移動したことからカテドラル=テラのことを掴むのはそれほど難しいことではなかった。
(事を成す前から逃げ出す算段か……。ふっ、その用心深さは認めてやらんでもない……。
が、死を覚悟して事を成すという気概で挑まねばならないこともあるということを学んでおくべきだったなグアームよ)
心の内においてルルーシュはグアームを冷笑する。
(しょせんは獣か、成すべきことを成さずに逃げ出した後、一体貴様はどう生きるつもりなのだグアームよ)
自分は違う、ナナリーが平和に笑って過ごせる世界を作るため、そして皇帝に復讐するためならばそのほか全てのものを犠牲にするだけの覚悟がある。
そう、ナナリーが笑って暮らせる世界を作るためならどんなものをも犠牲にするはずだった。
彼の作る世界には欠かせないはずだった少年スザク、それを奪ったヴィラルは先ほど彼自身が言った通り一枚きりの手札であるが故に今はまだ手を出せない。
しかし、他の天元突破覚醒を果たしたものが現れれば、その時はアンチ=スパイラルへの贄として彼自身の手でヴィラルを……。
どの道、すでにヴィラルの運命は決まっている。
アンチ=スパイラルとしてもスパイラル=ネメシスを引き起こしかねない存在となったヴィラルを生かしておくだけの理由はない。
つまり、後はそれ、ヴィラルの運命に幕を下ろすのを果たすのが自分か、アンチスパイラルかの違いでしかない。
とはいえできるものならば彼自身の手で始末をつけたいのもまた事実だ。
(ウルフウッド……貴様には期待しているぞ)
闇の中、少年はただ嗤う。
◇
「……ふっ」
「なんだい急に、気持ち悪いねえ」
通路を共に歩くアディーネとグアーム。
そのグアームが突然浮かべた笑いに言葉通りアディーネは心底気持ち悪そうな表情を浮かべた。
「いや何、少々思い出したことがあっての。まあ、おぬしが気にするようなことではない。それよりもアディーネ、アレのほうはどうなっている?」
「……起動するだけなら今すぐにでも。ただ、あいつに気がつかれないように起動まで持っていくには正直もう少し時間が欲しいね」
アディーネは答える。
アレ、すなわち戦艦カテドラル=テラ。
実際のところその起動だけならばそれほど時間はかからない。だが、そのシステムの一部はこの会場の運営に利用されているのだ。
具体的にはこのテッペリンから会場内への転移システム、図書館に隠してある螺旋界認識転移システム。
これらのシステムの制御の大元はカテドラル=テラの制御システムに依存している。
よってルルーシュに気がつかれないようにカテドラル=テラを起動しようと思えばそれら複数のプログラムから一気にシステムの制御を抜き取り、起動まで持っていく必要がある。
「なるほどな、では引き続き任せてよいか」
「ああ」
それだけ聞くとグアームはアディーネと別れ格納庫、そこにおいてある彼専用ガンメンたるゲンバーの元へと向かう。
「……思惑通り、そうおぬしは思っておるのかもしれんの?」
アディーネと別れ一人になったグアームはにいと、その口を大きく歪ませる。その口から出てくるのはルルーシュへの嘲りの言葉だ。
「じゃがのう……、アンチ=スパイラル。アレはそんなに生易しいものではないぞ? おぬしの頭では及びもつかぬ相手というものも世の中には存在するのじゃ。
確かに天元突破者を作り出すというおぬしの考えは一応今のところ成功しておる。じゃが、あれを相手に圧力をかけるなど言うのは少々身の程を知らなさ過ぎじゃ」
今となってはただ一人、アンチ=スパイラルのことを知るが故にグアームはロージェノムが逃げ出した気持ちも理解できないわけではない。
彼がロージェノムに怒りを覚えるのはその逃げ出したということ、それ自体ではなく、彼を置いて自分ひとりで逃げ出したこと、そこに尽きる。
「ルルーシュよ、お主はお主でせいぜいあがくが良い。ワシは一足先に逃げ出させてもらうかがの」
ヴィラルが覚醒したことはグアームにとってはある意味幸運であり、ある意味不幸なことではあった。
幸運な点はヴィラルへの復讐をルルーシュが諦めていないこと。本人は気が付いていないかもしれないが第二、第三の天元突破者を作ろうという考えは
当初ルルーシュから聞かされた考えからすれば余分だ。ヴィラルへの復讐心がある限り、彼の目は曇りつづける。
不幸な点はヴィラルをグアームが利用できるだけの余地がゼロになったという点だ。
「まったく……新たに二人も都合つけなければならんとはやっかいじゃのう」
人数の都合。それこそがグアームがルルーシュに隠している最大の秘密だ。
戦艦カテドラル=テラ、最悪、その存在まではルルーシュにばれても構わない。その真の機能を悟られることさえなければ
ルル―シュは単にグアームたちが逃走の準備をしているだけと考えるに違いない。
だが、その真の機能までは決して彼には知られてはならない。
もし、ルルーシュにカテドラル=テラの真の機能がばれてしまうようなことこの状況の全てがひっくり返りかねない。
それはすなわち、カテドラル=テラに搭載されている螺旋界認識転移システム。
その最初の目的は螺旋の戦士達が別次元に潜むアンチ=スパイラルを討つ、その為に搭載されたものだったのだ。
――これはつまり。
十分な螺旋力さえあれば、カテドラル=テラによって別次元に移動できるということだ。
とはいえ、生半可な螺旋力では別次元に移動することは不可能だ。
目安として最低でも図書館の封印を破るほどの量、平均的な螺旋戦士4人分の螺旋力が必要となる。
……逆にいうならそれだけの数の螺旋覚醒者さえいれば、元の世界に帰還することも、ロージェノムの後を追いかけることも不可能ではない。
(ワシは一言も嘘をついておらんぞ?)
グアームは笑う。
確かにルルーシュに協力を要請した際、彼に語ったロージェノムが次元移動に必要な道具を持って行ったために彼を追いかけることは不可能という話は嘘ではない。
何せ獣人には螺旋力がないのだから。
螺旋界認識転移システムが残されていようともそれは彼らにとってはロージェノムを追う役には立たない。
ロージェノムが奪っていったのはガンメンに搭載されているものと同じく、獣人でも扱える電力で作動する転移装置の類だった。
そしてもう一つ、ルルーシュによってアンチスパイラルの動向が明らかになるまでうかつに動くこともできなかった。
ロージェノムの逃亡が発覚した直後、グアームが適当な螺旋覚醒者を会場内から回収せずに
ルルーシュ達少数をアドバイザーにするという方法をとったのもこちらが下手に動けばアンチ=スパイラルに襲撃される恐れがあったためだ。
(せいぜいおぬしはアンチ=スパイラルを相手に好き勝手やるが良い)
だが今や、それらの問題は解決された。
今のルルーシュにとっての関心事はアンチ=スパイラルとヴィラルに向いている。
そしてアンチ=スパイラルも単なる螺旋覚醒者程度を引き連れて逃亡するグアームにはそれほどの注意を払いはすまい。
どれほど上手く行くかまではわからないが天元突破覚醒者が出てくるであろう会場内にその注意は向けられるはずだ。
そう、囮としてこれ以上のものはない。
すなわち、これ以上ないほどに上出来な、脱出と復讐のチャンスが回ってきたのが今なのだ。
(……あまりやりすぎてくれるなよ?)
ウルフウッドへ胸中でそっと呟く。
彼が襲撃するのは後々彼の手ごまとなりうるもの達だ。適当に死にかけたところでルルーシュにばれないように回収して螺旋力を搾り出すエンジンとなってもらわねば困る。
それともあるいは……
天元突破覚醒者の可能性があるものとしてルルーシュが纏め上げた残る参加者のデータ。
その中の螺旋遺伝子の覚醒を果たした何人かをグアームは思い出す。
カミナやガッシュ・ベルといったものたちは強い螺旋力とは裏腹に甘く、愚かだ。
小早川ゆたかや菫川ねねねといったもの達はその螺旋力と裏腹にその戦闘能力は脆弱だ。
こういった参加者を利用することもあるかもしれない。
思惑を胸に獣は進む。
己のために他の全てを犠牲にして。
◇
(……そういうことか)
目の前を歩いていくグアームを前に東方不敗は心の中で納得する。
……人であれ、獣であれ、その瞳に映っていようともまるで気配を発しないものは
意識の中に入ってこない。俗に隠行と呼ばれる技術によって東方不敗はグアームの傍らに潜む。
先の会談の最中から感じ取っていたグアームの余裕。
それが気になった東方不敗はこっそりとグアームの後を追尾しその余裕の正体に思い当たる。
(おそらくは宇宙船か、何か……。アンチ=スパイラルの襲撃をも想定済みだとするならば宇宙戦艦とでも言ったところか)
そのようなものがあると知れたのは二重に僥倖だ。
一つは、東方不敗自らがアンチ=スパイラルの元に行くことができる手段の確保。
そしてもう一つ。
(ふむ……こやつが戦艦の起動をも視野に入れておるならば、ワシもある程度動く準備をしておかなくてはならんな)
このままルルーシュの指示に従ったままアンチ=スパイラルとの交渉を待つ、などという甘い考えでは気がついたときにはこの自分さえもが彼らの攻撃目標へと成り果てていることは十分考えられる。
(どうせお主もそうなのであろう?)
目の前をある獣人に東方不敗は届かぬ言葉を投げつける。
目の前の獣人がアディーネ以外他の誰にも宇宙船艦のことを語ってはいない以上、いざという時、自分達だけが逃げ出すつもり、自分のために他者を利用し使い捨てるつもりでいることは明白だ。
ならば何を遠慮することがあろうか。
他者を利用しようとするものは己もまた利用されるものであると知るが良い。
交鈔に使える天元突破者とアンチ=スパイラルの下へ移動するだけの手段。
その両方が今や東方不敗の間近に転がっている。
(あと少し、もう少しだ)
目指すものはもう少し。
東方不敗はグアームから距離をとる。
(おぬしは破滅の道をいけ。ワシはワシの道を行く)
最後にそう呟くと東方不敗もまた自らの道を歩みだす。
その先にある未来を見据えて。
◇
(……なあ、トンガリ。おどれは一体どう思っとるんや)
心の中で、ウルフウッドはヴァッシュへと問い掛ける。
先の天元突破の場においての構図、対主催陣とヴィラル・シャマル達との戦いはウルフウッドにとっては特別な意味合いがあった。
片や元獣人と元戦闘プログラム。
片や異能を持ちこそすれどただの人間。
そして
「愛こそ至高。愛こそ……天下だぁあああああああ!!」
愛を叫ぶモノ達と
「バオウ・ザケルガァアアアアアアアアアア!!」
容易く相手、いや全てを破壊し尽くすだけの力を持ちながらも、他者の命は奪わずに戦闘能力を奪い去るだけに留めた甘い者達。
それら全ての要素がウルフウッドの中で一人の男のイメージと結びつく。
「ラーヴ アーンド ピース!!」
争いに満ちたあの星でそんなふざけた言葉を叫びながら数多の争いを何とかして止めようと首を突っ込みつづけた男。
話をするために、その手に敢えて銃を取りながらも、決して誰一人としてその手で命を奪うことなどなかった男。
ヴァッシュ・ザ・スタンピート。
ヒトではない「プラント」の人型の突然変異種という存在でありながら、誰よりも人間らしくあろうとし的その通りに生きてきた男。
結局人間らしくあろうとした彼はこの殺し合いの舞台のさなかにその命を失った。
そして、彼の代わりにこの殺し合いの場において愛を叫び、そのために平気で他者を傷つける人でなき者達がこの舞台における切り札、その輝きを手に入れた。
「なあ、トンガリ。おどれの代わりにワイが確かめたるわ。おどれが本当に正しかったのか。おどれが本当はどんな生き方をするべきだったのかをな」
ヴィラルとシャマルの回収に成功した後、会場内に残されるのは基本的には平和を貫く人間達のみだと考えて良い。
他者を傷つけることがあっても命を奪うことを避けようとする彼らの生き方は、ある意味ヴァッシュ・ザ・スタンピートのそれと変わらない。
もし仮に残された者たちがウルフウッドに敗北、あるいは勝利したとしても
彼らが天元突破の輝きを持ち得ないということになれば、それはヴァッシュの生き方が誤りだったことの証明。
あの男がもっと傲慢に自分のために力を振るってさえいれば、より早く
この殺し合いを止めることも可能だったということ、結果的により多くの命を救うことができたということだ。
(そん時はあの世のあいつを思いっきり嘲笑ったる。おまえの人生はこんな下らんやり直しをさせられたワイなんかよりももっと下らんものやったんや)
そして、万が一にも残された者たちが新たな輝きを手に入れるというのであれば、それはウルフウッドの敗北だ。
(そうやな、そん時はおどれに思いっきり謝った後。おどれみたくラーブアーンドピースとか叫びながら争いを止めるために戦ってやってもええわ。誰一人として殺さんとな)
――そうして、男は再び会場へと向かう準備を整える。
男が背負うは罪の証たる十字架。
最強の個人用兵装バニッシャーを背負って男は進む。
その先に待つのは新たな血の道かあるいは――。
【王都テッペリン/二日目/午後(実験場内時間)】
【チーム:七人の同志】
(ルルーシュ、チミルフ、アディーネ、シトマンドラ、グアーム、ウルフウッド、東方不敗)
[共通方針]:各々の悲願を成就させるため、アンチ=スパイラル降臨の儀式を完遂する。内容は以下の通り。
1:真なる螺旋力覚醒者(天元突破)をアンチ=スパイラルを誘き出す餌とする。
2:ルルーシュの指揮の下、頃合を見計らって『試練』となる戦力を投入。参加者たちに意図的に逆境を与え、強引にでも螺旋力の覚醒を促す。
3:投入する戦力は現在のところチミルフ、ウルフウッド、東方不敗の三名を予定。生存者たちの状況により随時対応。
4:試練を与える前に真なる螺旋力者が現れた場合、また別途にアンチ=スパイラルとの接触の機会が訪れた場合には、逐一対応。
5:同志七人の立場は皆対等であり、ルルーシュとチミルフを除いて支配従属の関係にはならない。
6:アンチ=スパイラルとの接触に成功した後は、ルルーシュが交渉を試み、その結果によって各自行動。
[備考]
※その他、詳細な計画の内容は「天のさだめを誰が知るⅢ」参照。
※ルルーシュの推測を含めた実験の全容については、「天のさだめを誰が知るⅡ」「天のさだめを誰が知るⅣ」参照。
※多元宇宙を渡る術は全て螺旋王が持ち去りましたが、資料や実験を進める上で必要不可欠な設備、各世界から強奪した道具などは残って
います。
※ルルーシュら実験に参加していた四名は、テッペリンの設備で体力と怪我を回復しました。
※会場の空間凍結の解除のタイミング、ならびにチミルフ、グアーム、東方不敗がいつ会場内に進入するかは後続の書き手にお任せします。
【ルルーシュ・ランペルージ@コードギアス 反逆のルルーシュ】
[状態]:首輪解除、健康
[装備]:ベレッタM92(残弾11/15)@カウボーイビバップ、ゼロのコスチューム一式@コードギアス 反逆のルルーシュ
[道具]:支給品一式(-メモ)、メロン×10個 、ノートパソコン(バッテリー残り三時間)@現実、消防服 、
アンチ・シズマ管@ジャイアントロボ THE ANIMATION、予備マガジン(9mmパラベラム弾)x1、
毒入りカプセル×1@金田一少年の事件簿、支給品一式(一食分消費)、ボン太君のぬいぐるみ@らき☆すた、
ジャン・ハボックの煙草(残り15本)@鋼の錬金術師
『フルメタル・パニック!』全巻セット@らき☆すた(『戦うボーイ・ミーツ・ガール』はフォルゴレのサイン付き)
『イリヤスフィール・フォン・アインツベルンに捧ぐ』@アニロワ2nd オリジナル
参加者詳細名簿(ルルのページ欠損)、詳細名簿+(読子、アニタ、ルルのページ欠損)
支給品リスト(ゼロの仮面とマント欠損)、考察メモ、警戒者リスト、ダイヤグラムのコピー、携帯電話@アニロワ2ndオリジナル
ゼロの仮面@コードギアス反逆のルルーシュ、ゼロのマント@コードギアス 反逆のルルーシュ
[思考]
基本:何を代償にしてでもナナリーの下に帰る。七人の同志の一人として行動。
1:ヴィラルの回収を待ってアンチ=スパイラルとの交渉を開始する。
2:それまで、手持ちの情報を再度洗い直す。
3:他の同志たちの行動にも目を配る。特にウルフウッド、東方不敗、グアームを要注意。
4:アンチ=スパイラルのより詳細な情報が欲しい。
5:謎のハッキングについて警戒する。
[備考]
※螺旋王の残した資料から、多元宇宙や実験の全容(一部推測によるものを含む)を理解しました。
※謎のハッキングについては外伝「かつてあったエクソダス」参照。
※カテドラル=テラの存在を知りました
【怒涛のチミルフ@天元突破グレンラガン】
[状態]:敗北感の克服による強い使命感、ギアス(忠誠を誓う相手の書き換え)
[装備]:愛用の巨大ハンマー@天元突破グレンラガン
[道具]:デイパック、支給品一式、ファウードの回復液(500ml×1)@金色のガッシュベル!!
ビャコウ(右脚部小破、コクピットハッチ全損、稼動には支障なし@天元突破グレンラガン)
[思考]
基本A:獣人以外を最終的には皆殺しにする上で、ニンゲンの持つ強さの本質を理解する。
B:王であるルルーシュの命に従い、ルルーシュの願いを叶える。
0:ルルーシュの臣下として務めを果たす。七人の同志の一人として行動。
1:ルルーシュの命に従い会場内からヴィラル、シャマル、グレンラガンを回収。
2:螺旋王の第一王女、ニアに対する強い興味。
3:強者との戦いの渇望(東方不敗、ギルガメッシュ(未確認)は特に優先したい)。
[備考]
※ヴィラルには違う世界の存在について話していません。同じ世界のチミルフのフリをしています。
※シャマルがヴィラルを手玉に取っていないか疑っています。
※チミルフがヴィラルと同じように螺旋王から改造(人間に近い状態や、識字能力)を受けているのかはわかりません。
※ダイグレンを螺旋王の手によって改修されたダイガンザンだと思っています。
※螺旋王から、会場にある施設の幾つかについて知識を得ているようです。
※『怒涛』の二つ名とニンゲンを侮る慢心を捨て、NEWチミルフ気分です。
※自分なりの解釈で、ニンゲンの持つ螺旋の力への関心を抱きました。ニンゲンへの積極的交戦より接触、力の本質を見定めたがっています。(ただし手段は問わない)
※『忠誠を誓うべき相手は螺旋王ではなく、ルルーシュである』という認識の書き換えをギアスで受けました。
螺旋王に対して抱いていた忠誠が全てルルーシュに向きます。武人たる彼は自害しろとルルーシュにいわれればするでしょう。獣人としての誇りは持っていますが、螺旋王に対する忠誠心は失っています。
※夜なのに行動が出来ることについては余り考えていなません(夜行性の獣人もいるため)。
【流麗のアディーネ@天元突破グレンラガン】
[状態]:健康、螺旋王に対する強い憎悪、ルルーシュに対する不信
[装備]:不明
[道具]:不明
[思考]
基本:七人の同志の一人として行動。
1:カテドラル・テラを調査する
2:ルルーシュのギアスに対して警戒する
【神速のシトマンドラ@天元突破グレンラガン】
[状態]:健康、螺旋王に対する強い憎悪
[装備]:不明
[道具]:不明
[思考]
基本:七人の同志の一人として行動。
1:任務に戻る。
2:ウルフウッドや東方不敗が情報を欲したとしても、ルルーシュのギアスに関しては悟られないよう根回しする。
3:螺旋王とルルーシュ、どちらが自分の"王"に相応しいか考える。
【不動のグアーム@天元突破グレンラガン】
[状態]:健康、螺旋王に対する強い憎悪、ルルーシュに対する不信
[装備]:不明
[道具]:不明
[思考]
基本:七人の同志の一人として行動。
1:自身の生存を最優先とする
2:ルルーシュの行動を手伝うと見せかけ、コントロールする。
3:カテドラル=テラのエンジンとなりうる螺旋覚醒者を見繕う。
【ニコラス・D・ウルフウッド@トライガン】
[状態]:首輪解除、軽いイライラ、聖杯の泥、自罰的傾向、螺旋力覚醒
[装備]:アゾット剣@Fate/stay night、デザートイーグル(残弾:8/8発)@現実(予備マガジン×1)、
パニッシャー(重機関銃残弾100%/ロケットランチャー100%)@トライガン
[道具]:支給品一式、ヴァッシュ・ザ・スタンピードの手配書@トライガン、予備弾セット@アニロワ2ndオリジナル
[思考]
基本思考:自分を甦らせたことを“無し”にしようとする神に復讐する(①絶対に死なない②外道の道をあえて進む)。
人間を“試し”、ヴァッシュへの感情を整理する。七人の同志の一人として行動。
1:もうすこしぶらぶらする。
2:試練役を買って出る意志はある。が、もやしっ子の言いなりになるんは癪や。
3:売られた喧嘩は買うが自分の生存を最優先。チミルフ含め、他者は適当に利用して適当に裏切る。
4:神への復讐の一環として、殺人も続行。女子供にも容赦はしない。迷いもない。
5:自分の手でゲームを終わらせたいが、無謀なことはしない。
6:ヴァッシュに対して深い■■■。
7:ヴァッシュの意思を継ぐ者や、シモンなど自分が殺した人間の関係者に倒されるなら本望(本人は気付いていません)。
8:チミルフに軽く失望。
9:生きる。
[備考]
※迷いは完全に断ち切りました。
※ヴッシュ・ザ・スタンピードへの思いは――――。
※シータを槍(ストラーダ)、鎌鼬(ルフトメッサー)、高速移動、ロボットの使い手と認識しました。
※言峰の言葉により感情の波が一定していません。躁鬱的な傾向が見られます。
※シータのロボットは飛行、レーザー機能持ちであることを確認。
※螺旋界認識転移システムの場所と効果を理解しました。
※五回目の放送を聞き逃しました。
※チミルフから螺旋王の目的やアンチスパイラルに関する情報を聞きました。
※螺旋力覚醒
※ルルーシュの指示だとウルフウッドの投入のタイミングはチミルフ達が回収に成功してから少し後です。
しかしこのタイミングをウルフウッドが守るかどうかはわかりません。
【東方不敗@機動武闘伝Gガンダム】
[状態]:首輪解除、螺旋力覚醒、疲労(小)、火傷
[装備]:天の鎖(エルキドゥ)@Fate/stay night、ボロボロのマント、マスタークロス@機動武闘伝Gガンダム
[道具]:ロージェノムのコアドリル×1@天元突破グレンラガン、ファウードの回復液(500ml×1)@金色のガッシュベル!!
風雲再起(首輪解除)@機動武闘伝Gガンダム、ゼロの衣装(仮面とマントなし)@コードギアス 反逆のルルーシュ
[思考]:
基本方針:現世へ帰り地球人類抹殺を果たす。アンチ=スパイラルと接触、力を貸す。七人の同志の一人として行動。
0:アンチ=スパイラルの力を得たい。
1:マスターガンダムの調子を見るついでに、傷を癒す。
2:アンチ=スパイラルとの接触を図るため、ルルーシュに賛同。が、完全には信用しない。
3:アンチ=スパイラルを初め、多元宇宙や他の参加者、実験の全容などの情報を入手したい。
4:ルルーシュがチミルフを手懐けられた理由について考える。
5:ドモンと正真正銘の真剣勝負がしたい。
6:しかし、ここに居るドモンが本当に自分の知るドモンか疑問。
7:ジン、ギルガメッシュ、カミナ、ガッシュを特に危険視。
8:カミナに……
[備考]
※クロスミラージュの多元宇宙説を知りました。ドモンが別世界の住人である可能性を懸念しています。
※ニアが螺旋王に通じていると思っています。
※クロスミラージュがトランシーバーのようなもので、遠隔地から声を飛ばしているものと思っています。
※螺旋遺伝子とは、『なんらかの要因』で覚醒する力だと思っています。
『なんらかの要因』は火事場の馬鹿力であると推測しました。
Dボゥイのパワーアップを螺旋遺伝子によるものだと結論付けました。
※自分自身が螺旋力に覚醒したこと、及び、魔力の代用としての螺旋力の運用に気付きました。
※カミナを非常に気に入ったようです。
※チミルフから螺旋王の目的やアンチスパイラルについての情報を入手しました。
※計画に参加する上で、多元宇宙や実験に関する最低限の情報を入手しました。
※治療のせいで病状が加速していることが判明しました
※カテドラル=テラの存在を察知しました。(細かい機能などに関しては未だ理解していません)
◇
彼、彼ら、それ、それら。
その存在を指し示すのにこれらの呼び方は全てが正しく、全てが間違っている。
アンチ=スパイラル、螺旋族からはそう呼ばれる存在。元は螺旋の民でありながらも螺旋の力の進化の果てにある
破滅を知って自らの進化、肉体をさえをも封印し、他の螺旋族を統制しつづける道を選んだ存在。
彼はアンチ=スパイラルというただ一つの思念体であり、それらはアンチ=スパイラルという名の
螺旋の民を管理するためのプログラムの集合体だ。
彼らは進化の先にある破滅、スパイラル=ネメシスからこの宇宙を守るという総意であり、それはそのための単一的なプログラムだ。
そうして今、便宜上彼と呼ぶその存在はとある箱庭の様子を注視する。
螺旋族の元戦士、ロージェノムによって数多くのの世界から螺旋遺伝子を持つ者どもを集めて、行われた殺し合い。
無数の多元世界の中においてただ一つアンチ=スパイラルを打ち破った存在、
天元突破覚醒者を自ら作りださんとしたその試みはロージェノムの逃走によって、その幕を下ろした。……はずだった。
「……愚かなる螺旋の者達よ、何故に螺旋の進化を促す? 何故自ら滅びへの道を歩む?」
事実、アンチ=スパイラルとしてはロージェノムが逃亡した時点で
かの箱庭に残された螺旋の者に対しての興味はほとんど失っていたのだ。
力も数も足りぬ螺旋族なぞ、わざわざ滅ぼしに行くまでもない。
そしてそれは逃げ出したロージェノムに対しても同様だ。
無駄な試みで螺旋遺伝子を持つ者を無駄に使い潰すだけの存在などほんのわずかの恐喝を加えて、後は放置しておいてもかまわない。
だが、ロージェノムの逃亡したあと、わずかな時を経て殺し合いという名の実験は再開された。
――そして。
「……まさかあのような試みで真なる螺旋覚醒が引き起こせるとはな」
驚きとわずかの哀れみを込めてアンチ=スパイラルは呟く。
「ほとほと理解に困る存在だよ、螺旋族というものはな」
放置しておいて構わなかったはずの実験は真の覚醒を果たしうることが判明した時点で一気にその危険度は跳ね上がった。
だが箱庭にいる者達、その数の少なさゆえにあの世界に埋め込んである殲滅プログラムは作動しない。
つまり、あの螺旋覚醒者はアンチ=スパイラル自らが滅ぼさなければならないということだ。
無論、その様子は箱庭に残されし螺旋族どもに見せつける。
それによって絶望を引き起こし箱庭の中の螺旋の力をそぐためだ。
そして、逃げ出したロージェノム。
彼自身は未だ気がついてはいないだろうが、螺旋覚醒を果たすだけの舞台を作り出すことが可能な彼を放置しておくこともできなくなった。
それはあの実験を続けるもの達も同様だ。
いかなる意図があってロージェノムの実験の後を引き継いだのかまでは理解できないが、それでも螺旋覚醒を引き起こすすべを知る者を生かしておくのは危険すぎる。
いや、ロージェノムの逃亡後螺旋覚醒が果たされたことを鑑みれば、その危険度は未だに無知なるロージェノムより高いとさえ言えよう。
――だが、動くにはまだ早い。最後に後一つだけ確かめることがある。
「はたしてあの螺旋覚醒者は箱庭から抜け出せるのかな?」
真なる螺旋覚醒を果たした箱庭の螺旋族。
だが、その覚醒にはあの特別な箱庭の空間、螺旋遺伝子の覚醒を促す特殊なフィールドもその要因となっている。
わかりやすく言ってしまえば、子供が自転車に乗るときに補助輪を付けて乗っているのと同じ事だ。
だが、真なる螺旋覚醒を果たし、そのまま箱庭の外に出るということはその補助輪を外すということに他ならない。
ただの螺旋遺伝子の覚醒というだけならば目覚めた螺旋遺伝子のバランスはそれほど崩れることはないだろう。
だが、真なる螺旋覚醒ともなれば話は別だ。
その圧倒的なパワー、普通の螺旋覚醒とは比較にならないそれを御し損ねればそれはスパイラル=ネメシスには及ばぬとはいえ大きな破壊を引き起こす。その破壊に螺旋覚醒者のからだ自体も耐えられまい。
アンチ=スパイラルの見立てではその可能性はおよそ5割。
「……さて、どうなるかな?」
ロージェノムによって行われた今回の実験。
その真なる観察者としてアンチ=スパイラルはその結果が導き出されるのを待ちつづける。
【アンチ=スパイラル@天元突破グレンラガン】
[状態]:???
[装備]:???
[道具]:???
[目的]スパイラル=ネメシスをくい止める。
0:真の螺旋覚醒者が箱庭から無事に出てこれるかどうか見極める。
1:出てこれるようなら実験を続けた者達ごと攻撃を加える。その際そのシーンを箱庭に残る者たちに見せつけることによって彼らの絶望を誘う。
2:事が終わったらロージェノムを補足する。
3:一応、箱庭に残る者達の監視は続ける。
**時系列順に読む
Back:[[始まりは終わりの始まり(前編)]] Next:[[HAPPY END(1)]]
**投下順に読む
Back:[[始まりは終わりの始まり(前編)]] Next:[[HAPPY END(1)]]
|284:[[始まりは終わりの始まり(前編)]]|ルルーシュ・ランペルージ|285:[[HAPPY END(10)]]|
|284:[[始まりは終わりの始まり(前編)]]|ニコラス・D・ウルフウッド|285:[[HAPPY END(10)]]|
|284:[[始まりは終わりの始まり(前編)]]|東方不敗|285:[[HAPPY END(1)]]|
|284:[[始まりは終わりの始まり(前編)]]|チミルフ|285:[[HAPPY END(1)]]|
|284:[[始まりは終わりの始まり(前編)]]|不動のグアーム|285:[[HAPPY END(1)]]|
|284:[[始まりは終わりの始まり(前編)]]|流麗のアディーネ|285:[[HAPPY END(10)]]|
|284:[[始まりは終わりの始まり(前編)]]|神速のシトマンドラ|285:[[HAPPY END(10)]]|
||アンチ=スパイラル|285:[[HAPPY END(20)]]|
**始まりは終わりの始まり(後編) ◆EA1tgeYbP.
◇
――しばしの沈黙。
自分を残して誰もいなくなった玉座の間の中でルルーシュは視線を落とした後、手元にあるものを見て小さく笑みを浮かべる。
状況は大きく動いた。ろくな予測も立てることはできないが、この状態でアンチ=スパイラルとの交渉はやる他ないという覚悟は決まった。
――ならば、アンチ=スパイラルとの交渉をその主な目的としてきた彼ら7人の同志達、その目的の第一段階が果たされることがほぼ確定した今、
ギアスの制御下にあるチミルフを除いた他5名の動向、とりわけグアームに関しては確実に把握しておく必要がある。
東方不敗やニコラス・D・ウルフウッドに関しても警戒をする必要はある。
だが、仮に何か企んでいるとしてもこの両名がルルーシュが知り得ぬ事実を知っている可能性は低い。
そして知り得る情報から動きを予測、知恵比べならばこの二人に負けることはない。
だが、情報という見地から見て6人中唯一ルルーシュを上回っているのがグアームだ。
ルルーシュの持つ情報のほとんどはグアームから与えられたものだ。もちろん、状況が状況だけに与えられた情報に嘘があるとまでは思わない。
しかし与えられた情報が全てではない。隠されている情報があることもまた間違いない。
そして今、ルルーシュの手元にはつい先ほど機械から引き出したデータ、とある資料がある。
それはこの月そのものに偽装されている戦艦、カテドラル・テラのものだった。
グアーム、そしてアディーネの二人は未だ隠しおおせているつもりなのかもしれないが、
こまめに全員の所在をチェックしていたルルーシュにとって、
アディーネが見せた動き――突然単独で無意味なエリアへと移動したこと――からカテドラル・テラのことを掴むのはそれほど難しいことではなかった。
(事を成す前から逃げ出す算段か……ふっ、その用心深さは認めてやらんでもない……
が、死を覚悟して事を成すという気概で挑まねばならないこともあるということを学んでおくべきだったなグアームよ)
心の内においてルルーシュはグアームを冷笑する。
(所詮は獣か。成すべきことを成さずに逃げ出した後、一体貴様はどう生きるつもりなのだグアームよ)
自分は違う。ナナリーが平和に笑って過ごせる世界を作るため、そして皇帝に復讐するためならばその他全てのものを犠牲にするだけの覚悟がある。
そう、ナナリーが笑って暮らせる世界を作るためならどんなものをも犠牲にするはずだった。
彼の作る世界には欠かせないはずだった少年スザク。それを奪ったヴィラルは先ほど彼自身が言った通り一枚きりの手札であるが故に今はまだ手を出せない。
しかし、他の天元突破覚醒を果たしたものが現れれば、その時はアンチ=スパイラルへの贄として彼自身の手でヴィラルを……
どの道、すでにヴィラルの運命は決まっている。
アンチ=スパイラルとしてもスパイラル=ネメシスを引き起こしかねない存在となったヴィラルを生かしておくだけの理由はない。
つまり、後はそれ、ヴィラルの運命に幕を下ろすのを果たすのが自分か、アンチ=スパイラルかの違いでしかない。
とはいえできるものならば彼自身の手で始末をつけたいのもまた事実だ。
(ウルフウッド……貴様には期待しているぞ)
闇の中、少年はただ嗤う。
◇
「……ふっ」
「なんだい急に、気持ち悪いねえ」
通路を共に歩くアディーネとグアーム。
そのグアームが突然浮かべた笑いに、言葉通りアディーネは心底気持ち悪そうな表情を浮かべた。
「いや何、少々思い出したことがあっての。まあ、おぬしが気にするようなことではない。それよりもアディーネ、アレのほうはどうなっている?」
「……起動するだけなら今すぐにでも。ただ、あいつに気がつかれないように起動まで持っていくには正直もう少し時間が欲しいね」
アディーネは答える。
アレ、すなわち戦艦カテドラル・テラ。
実際のところその起動だけならばそれほど時間はかからない。だが、そのシステムの一部はこの会場の運営に利用されているのだ。
具体的にはこのテッペリンから会場内への転移システム、図書館に隠してある螺旋界認識転移システム。
これらのシステムの制御の大元はカテドラル・テラの制御システムに依存している。
よってルルーシュに気がつかれないようにカテドラル・テラを起動しようと思えば、
それら複数のプログラムから一気にシステムの制御を抜き取り、起動まで持っていく必要がある。
「なるほどな、では引き続き任せてよいか」
「ああ」
それだけ聞くとグアームはアディーネと別れ格納庫、そこに置いてある彼専用ガンメンたるゲンバーの元へと向かう。
「……思惑通り、そうお主は思っておるのかもしれんの?」
アディーネと別れ一人になったグアームはにいと、その口を大きく歪ませる。その口から出てくるのはルルーシュへの嘲りの言葉だ。
「じゃがのう……アンチ=スパイラル。アレはそんなに生易しいものではないぞ? お主の頭では及びもつかぬ相手というものも世の中には存在するのじゃ。
確かに天元突破者を作り出すというお主の考えは一応今のところ成功しておる。じゃが、あれを相手に圧力をかけるなど言うのは少々身の程を知らなさ過ぎじゃ」
今となってはただ一人、アンチ=スパイラルのことを知るが故に、グアームはロージェノムが逃げ出した気持ちも理解できないわけではない。
彼がロージェノムに怒りを覚えるのはその逃げ出したということ、それ自体ではなく、彼を置いて自分ひとりで逃げ出したこと、そこに尽きる。
「ルルーシュよ、お主はお主でせいぜいあがくが良い。ワシは一足先に逃げ出させてもらうがの」
ヴィラルが覚醒したことはグアームにとってはある意味幸運であり、ある意味不幸なことではあった。
幸運な点はヴィラルへの復讐をルルーシュが諦めていないこと。
本人は気が付いていないかもしれないが第二、第三の天元突破者を作ろうという考えは、当初ルルーシュから聞かされた考えからすれば余分だ。
ヴィラルへの復讐心がある限り、彼の目は曇りつづける。
不幸な点はヴィラルをグアームが利用できるだけの余地がゼロになったという点だ。
「まったく……新たに二人も都合つけなければならんとはやっかいじゃのう」
人数の都合。それこそがグアームがルルーシュに隠している最大の秘密だ。
戦艦カテドラル・テラ。最悪、その存在まではルルーシュにばれても構わない。その真の機能を悟られることさえなければ。
ルル―シュは単にグアームたちが逃走の準備をしているだけと考えるに違いない。
だが、その真の機能までは決して彼には知られてはならない。
もし、ルルーシュにカテドラル・テラの真の機能がばれてしまうようなことがあれば、この状況の全てがひっくり返りかねない。
それはすなわち、カテドラル・テラに搭載されている螺旋界認識転移システム。
その最初の目的は、螺旋の戦士達が別次元に潜むアンチ=スパイラルを討つ、その為に搭載されたものだったのだ。
――これはつまり。
十分な螺旋力さえあれば、カテドラル・テラによって別次元に移動できるということだ。
とはいえ、生半可な螺旋力では別次元に移動することは不可能だ。
目安として最低でも図書館の封印を破るほどの量、平均的な螺旋戦士4人分の螺旋力が必要となる。
……逆にいうならそれだけの数の螺旋覚醒者さえいれば、元の世界に帰還することも、ロージェノムの後を追いかけることも不可能ではない。
(ワシは一言も嘘をついておらんぞ?)
グアームは笑う。
確かにルルーシュに協力を要請した際彼に語った、ロージェノムが次元移動に必要な道具を持って行ったために彼を追いかけることは不可能という話は嘘ではない。
なにせ獣人には螺旋力がないのだから。
螺旋界認識転移システムが残されていようともそれは彼らにとってはロージェノムを追う役には立たない。
ロージェノムが奪っていったのはガンメンに搭載されているものと同じく、獣人でも扱える電力で作動する転移装置の類だった。
そしてもう一つ、ルルーシュによってアンチ=スパイラルの動向が明らかになるまでうかつに動くこともできなかった。
ロージェノムの逃亡が発覚した直後、グアームが適当な螺旋覚醒者を会場内から回収せずに、
ルルーシュ達少数をアドバイザーにするという方法をとったのも、こちらが下手に動けばアンチ=スパイラルに襲撃される恐れがあったためだ。
(せいぜいお主はアンチ=スパイラルを相手に好き勝手やるが良い)
だが今や、それらの問題は解決された。
今のルルーシュにとっての関心事はアンチ=スパイラルとヴィラルに向いている。
そしてアンチ=スパイラルも単なる螺旋覚醒者程度を引き連れて逃亡するグアームにはそれほどの注意を払いはすまい。
どれほど上手く行くかまではわからないが、天元突破覚醒者が出てくるであろう会場内にその注意は向けられるはずだ。
そう、囮としてこれ以上のものはない。
すなわち、これ以上ないほどに上出来な、脱出と復讐のチャンスが回ってきたのが今なのだ。
(……あまりやりすぎてくれるなよ?)
ウルフウッドへ胸中でそっと呟く。
彼が襲撃するのは後々彼の手駒となりうるもの達だ。
適当に死にかけたところでルルーシュにばれないように回収して螺旋力を搾り出すエンジンとなってもらわねば困る。
それともあるいは……
天元突破覚醒者の可能性があるものとしてルルーシュが纏め上げた、残る参加者のデータ。
その中の螺旋遺伝子の覚醒を果たした何人かをグアームは思い出す。
カミナやガッシュ・ベルといったものたちは強い螺旋力とは裏腹に甘く、愚かだ。
小早川ゆたかや菫川ねねねといったもの達はその螺旋力と裏腹にその戦闘能力は脆弱だ。
こういった参加者を利用することもあるかもしれない。
思惑を胸に獣は進む。
己のために他の全てを犠牲にして。
◇
(……そういうことか)
目の前を歩いていくグアームを前に東方不敗は心の中で納得する。
……人であれ、獣であれ、その瞳に映っていようともまるで気配を発しないものは意識の中に入ってこない。
俗に隠行と呼ばれる技術によって東方不敗はグアームの傍らに潜む。
先の会談の最中から感じ取っていたグアームの余裕。
それが気になった東方不敗はこっそりとグアームの後を追尾し、その余裕の正体に至る。
(おそらくは宇宙船か、何か……アンチ=スパイラルの襲撃をも想定済みだとするならば宇宙戦艦とでも言ったところか)
そのようなものがあると知れたのは二重に僥倖だ。
一つは、東方不敗自らがアンチ=スパイラルの元に行くことができる手段の確保。
そしてもう一つ。
(ふむ……こやつが戦艦の起動をも視野に入れておるならば、ワシもある程度動く準備をしておかなくてはならんな)
このままルルーシュの指示に従ったままアンチ=スパイラルとの交渉を待つ、などという甘い考えでは、
気がついたときにはこの自分さえもが彼らの攻撃目標へと成り果てているだろうことは十分考えられる。
(どうせお主もそうなのであろう?)
目の前を歩く獣人に東方不敗は届かぬ言葉を投げつける。
目の前の獣人がアディーネ以外他の誰にも宇宙船艦のことを語ってはいない以上、
いざという時、自分達だけが逃げ出すつもり、自分のために他者を利用し使い捨てるつもりでいることは明白だ。
ならば何を遠慮することがあろうか。
他者を利用しようとするものは己もまた利用されるものであると知るが良い。
交渉に使える天元突破者とアンチ=スパイラルの元へ移動するだけの手段。
その両方が今や東方不敗の間近に転がっている。
(あと少し、もう少しだ)
目指すものはもう少し。
東方不敗はグアームから距離をとる。
(お主は破滅の道を行け。ワシはワシの道を行く)
最後にそう呟くと東方不敗もまた自らの道を歩みだす。
その先にある未来を見据えて。
◇
(……なあ、トンガリ。おどれは一体どう思っとるんや)
心の中で、ウルフウッドはヴァッシュへと問い掛ける。
先の天元突破の場においての構図、対主催陣とヴィラル、シャマル達との戦いはウルフウッドにとっては特別な意味合いがあった。
片や元獣人と元戦闘プログラム。
片や異能を持ちこそすれどただの人間。
そして
――愛こそ至高。愛こそ……天下だぁあああああああ!!
愛を叫ぶモノ達と
――バオウ・ザケルガァアアアアアアアアアア!!
容易く相手、いや全てを破壊し尽くすだけの力を持ちながらも、他者の命は奪わずに戦闘能力を奪い去るだけに留めた甘い者達。
それら全ての要素がウルフウッドの中で一人の男のイメージと結びつく。
――ラーヴ アーンド ピース!!
争いに満ちたあの星でそんなふざけた言葉を叫びながら数多の争いを何とかして止めようと首を突っ込み続けた男。
話をするために、その手に敢えて銃を取りながらも、決して誰一人としてその手で命を奪おうとしなかった男。
ヴァッシュ・ザ・スタンピード。
ヒトではない「プラント」の人型の突然変異種という存在でありながら、誰よりも人間らしくあろうとし、その通りに生きてきた男。
結局人間らしくあろうとした彼はこの殺し合いの舞台のさなかにその命を失った。
そして、彼の代わりにこの殺し合いの場において愛を叫び、そのために平気で他者を傷つける人でなき者達がこの舞台における切り札、その輝きを手に入れた。
「なあ、トンガリ。おどれの代わりにワイが確かめたるわ。おどれが本当に正しかったのか。おどれが本当はどんな生き方をするべきだったのかをな」
ヴィラルとシャマルの回収に成功した後、会場内に残されるのは基本的には平和を貫く人間達のみだと考えて良い。
他者を傷つけることがあっても命を奪うことを避けようとする彼らの生き方は、ある意味ヴァッシュ・ザ・スタンピードのそれと変わらない。
もし仮に残された者たちがウルフウッドに敗北、あるいは勝利したとしても、
彼らが天元突破の輝きを持ち得ないということになれば、それはヴァッシュの生き方が誤りだったことの証明。
あの男がもっと傲慢に自分のために力を振るってさえいれば、より早くこの殺し合いを止めることも可能だったということ。
結果的により多くの命を救うことができたということだ。
(そん時はあの世のあいつを思いっきり嘲笑ったる。おどれの人生はこんな下らんやり直しをさせられたワイなんかよりももっと下らんものやったんや)
そして、万が一にも残された者たちが新たな輝きを手に入れるというのであれば、それはウルフウッドの敗北だ。
(そうやな、そん時はおどれに思いっきり謝った後、おどれみたくラーブアーンドピースとか叫びながら争いを止めるために戦ってやってもええわ。誰一人として殺さんとな)
――そうして、男は再び会場へと向かう準備を整える。
男が背負うは罪の証たる十字架。
最強の個人用兵装バニッシャーを背負って男は進む。
その先に待つのは新たな血の道かあるいは――
【王都テッペリン/二日目/午後(実験場内時間)】
【チーム:七人の同志】
(ルルーシュ、チミルフ、アディーネ、シトマンドラ、グアーム、ウルフウッド、東方不敗)
[共通方針]:各々の悲願を成就させるため、アンチ=スパイラル降臨の儀式を完遂する。内容は以下の通り。
1:真なる螺旋力覚醒者(天元突破)をアンチ=スパイラルを誘き出す餌とする。
2:ルルーシュの指揮の下、頃合を見計らって『試練』となる戦力を投入。参加者たちに意図的に逆境を与え、強引にでも螺旋力の覚醒を促す。
3:投入する戦力は現在のところチミルフ、ウルフウッド、東方不敗の三名を予定。生存者たちの状況により随時対応。
4:試練を与える前に真なる螺旋力者が現れた場合、また別途にアンチ=スパイラルとの接触の機会が訪れた場合には、逐一対応。
5:同志七人の立場は皆対等であり、ルルーシュとチミルフを除いて支配従属の関係にはならない。
6:アンチ=スパイラルとの接触に成功した後は、ルルーシュが交渉を試み、その結果によって各自行動。
[備考]
※その他、詳細な計画の内容は「天のさだめを誰が知るⅢ」参照。
※ルルーシュの推測を含めた実験の全容については、「天のさだめを誰が知るⅡ」「天のさだめを誰が知るⅣ」参照。
※多元宇宙を渡る術は全て螺旋王が持ち去りましたが、資料や実験を進める上で必要不可欠な設備、各世界から強奪した道具などは残っています。
※ルルーシュら実験に参加していた四名は、テッペリンの設備で体力と怪我を回復しました。
※会場の空間凍結の解除のタイミング、ならびにチミルフ、グアーム、東方不敗がいつ会場内に進入するかは後続の書き手にお任せします。
【ルルーシュ・ランペルージ@コードギアス 反逆のルルーシュ】
[状態]:首輪解除、健康
[装備]:ベレッタM92(残弾11/15)@カウボーイビバップ、ゼロのコスチューム一式@コードギアス 反逆のルルーシュ
[道具]:支給品一式(-メモ)、メロン×10個 、ノートパソコン(バッテリー残り三時間)@現実、消防服
アンチ・シズマ管@ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日-、予備マガジン(9mmパラベラム弾)x1
毒入りカプセル×1@金田一少年の事件簿、支給品一式(一食分消費)、ボン太君のぬいぐるみ@らき☆すた
ジャン・ハボックの煙草(残り15本)@鋼の錬金術師
『フルメタル・パニック!』全巻セット@らき☆すた(『戦うボーイ・ミーツ・ガール』はフォルゴレのサイン付き)
『イリヤスフィール・フォン・アインツベルンに捧ぐ』@アニロワ2nd オリジナル
参加者詳細名簿(ルルのページ欠損)、詳細名簿+(読子、アニタ、ルルのページ欠損)
支給品リスト(ゼロの仮面とマント欠損)、考察メモ、警戒者リスト、ダイヤグラムのコピー、携帯電話@アニロワ2ndオリジナル
ゼロの仮面@コードギアス 反逆のルルーシュ、ゼロのマント@コードギアス 反逆のルルーシュ
[思考]
基本:何を代償にしてでもナナリーの下に帰る。七人の同志の一人として行動。
1:ヴィラルの回収を待ってアンチ=スパイラルとの交渉を開始する。
2:それまで、手持ちの情報を再度洗い直す。
3:他の同志たちの行動にも目を配る。特にウルフウッド、東方不敗、グアームを要注意。
4:アンチ=スパイラルのより詳細な情報が欲しい。
5:謎のハッキングについて警戒する。
[備考]
※螺旋王の残した資料から、多元宇宙や実験の全容(一部推測によるものを含む)を理解しました。
※謎のハッキングについては外伝「かつてあったエクソダス」参照。
※カテドラル・テラの存在を知りました
【怒涛のチミルフ@天元突破グレンラガン】
[状態]:敗北感の克服による強い使命感、ギアス(忠誠を誓う相手の書き換え)
[装備]:愛用の巨大ハンマー@天元突破グレンラガン
[道具]:デイパック、支給品一式、ファウードの回復液(500ml×1)@金色のガッシュベル!!
ビャコウ@天元突破グレンラガン(右脚部小破、コクピットハッチ全損、稼動には支障なし)
[思考]
基本A:獣人以外を最終的には皆殺しにする上で、ニンゲンの持つ強さの本質を理解する。
B:王であるルルーシュの命に従い、ルルーシュの願いを叶える。
0:ルルーシュの臣下として務めを果たす。七人の同志の一人として行動。
1:ルルーシュの命に従い会場内からヴィラル、シャマル、グレンラガンを回収。
2:螺旋王の第一王女、ニアに対する強い興味。
3:強者との戦いの渇望(東方不敗、ギルガメッシュ(未確認)は特に優先したい)。
[備考]
※ヴィラルには違う世界の存在について話していません。同じ世界のチミルフのフリをしています。
※シャマルがヴィラルを手玉に取っていないか疑っています。
※チミルフがヴィラルと同じように螺旋王から改造(人間に近い状態や、識字能力)を受けているのかはわかりません。
※ダイグレンを螺旋王の手によって改修されたダイガンザンだと思っています。
※螺旋王から、会場にある施設の幾つかについて知識を得ているようです。
※『怒涛』の二つ名とニンゲンを侮る慢心を捨て、NEWチミルフ気分です。
※自分なりの解釈で、ニンゲンの持つ螺旋の力への関心を抱きました。ニンゲンへの積極的交戦より接触、力の本質を見定めたがっています。(ただし手段は問わない)
※『忠誠を誓うべき相手は螺旋王ではなく、ルルーシュである』という認識の書き換えをギアスで受けました。
螺旋王に対して抱いていた忠誠が全てルルーシュに向きます。武人たる彼は自害しろとルルーシュに言われればするでしょう。
獣人としての誇りは持っていますが、螺旋王に対する忠誠心は失っています。
※夜なのに行動が出来ることについてはあまり考えていなません(夜行性の獣人もいるため)。
【流麗のアディーネ@天元突破グレンラガン】
[状態]:健康、螺旋王に対する強い憎悪、ルルーシュに対する不信
[装備]:不明
[道具]:不明
[思考]
基本:七人の同志の一人として行動。
1:カテドラル・テラを調査する
2:ルルーシュのギアスに対して警戒する
【神速のシトマンドラ@天元突破グレンラガン】
[状態]:健康、螺旋王に対する強い憎悪
[装備]:不明
[道具]:不明
[思考]
基本:七人の同志の一人として行動。
1:任務に戻る。
2:ウルフウッドや東方不敗が情報を欲したとしても、ルルーシュのギアスに関しては悟られないよう根回しする。
3:螺旋王とルルーシュ、どちらが自分の"王"に相応しいか考える。
【不動のグアーム@天元突破グレンラガン】
[状態]:健康、螺旋王に対する強い憎悪、ルルーシュに対する不信
[装備]:不明
[道具]:不明
[思考]
基本:七人の同志の一人として行動。
1:自身の生存を最優先とする
2:ルルーシュの行動を手伝うと見せかけ、コントロールする。
3:カテドラル・テラのエンジンとなりうる螺旋覚醒者を見繕う。
【ニコラス・D・ウルフウッド@トライガン】
[状態]:首輪解除、軽いイライラ、聖杯の泥、自罰的傾向、螺旋力覚醒
[装備]:アゾット剣@Fate/stay night、デザートイーグル(残弾:8/8発)@現実(予備マガジン×1)
パニッシャー(重機関銃残弾100%/ロケットランチャー100%)@トライガン
[道具]:支給品一式、ヴァッシュ・ザ・スタンピードの手配書@トライガン、予備弾セット@アニロワ2ndオリジナル
[思考]
基本思考:自分を甦らせたことを“無し”にしようとする神に復讐する(①絶対に死なない②外道の道をあえて進む)。
人間を“試し”、ヴァッシュへの感情を整理する。七人の同志の一人として行動。
1:もう少しぶらぶらする。
2:試練役を買って出る意志はある。が、もやしっ子の言いなりになるんは癪や。
3:売られた喧嘩は買うが自分の生存を最優先。チミルフ含め、他者は適当に利用して適当に裏切る。
4:神への復讐の一環として、殺人も続行。女子供にも容赦はしない。迷いもない。
5:自分の手でゲームを終わらせたいが、無謀なことはしない。
6:ヴァッシュに対して深い■■■。
7:ヴァッシュの遺志を継ぐ者や、シモンなど自分が殺した人間の関係者に倒されるなら本望(本人は気付いていません)。
8:チミルフに軽く失望。
9:生きる。
[備考]
※迷いは完全に断ち切りました。
※ヴッシュ・ザ・スタンピードへの思いは――――
※シータを槍(ストラーダ)、鎌鼬(ルフトメッサー)、高速移動、ロボットの使い手と認識しました。
※言峰の言葉により感情の波が一定していません。躁鬱的な傾向が見られます。
※シータのロボットは飛行、レーザー機能持ちであることを確認。
※螺旋界認識転移システムの場所と効果を理解しました。
※五回目の放送を聞き逃しました。
※チミルフから螺旋王の目的やアンチスパイラルに関する情報を聞きました。
※螺旋力覚醒
※ルルーシュの指示だと、ウルフウッド投入のタイミングはチミルフ達が回収に成功してから少し後です。
しかしこのタイミングをウルフウッドが守るかどうかはわかりません。
【東方不敗@機動武闘伝Gガンダム】
[状態]:首輪解除、螺旋力覚醒、疲労(小)、火傷
[装備]:天の鎖(エルキドゥ)@Fate/stay night、ボロボロのマント、マスタークロス@機動武闘伝Gガンダム
[道具]:ロージェノムのコアドリル×1@天元突破グレンラガン、ファウードの回復液(500ml×1)@金色のガッシュベル!!
風雲再起(首輪解除)@機動武闘伝Gガンダム、ゼロの衣装(仮面とマントなし)@コードギアス 反逆のルルーシュ
[思考]:
基本方針:現世へ帰り地球人類抹殺を果たす。アンチ=スパイラルと接触、力を貸す。七人の同志の一人として行動。
0:アンチ=スパイラルの力を得たい。
1:マスターガンダムの調子を見るついでに、傷を癒す。
2:アンチ=スパイラルとの接触を図るため、ルルーシュに賛同。が、完全には信用しない。
3:アンチ=スパイラルを初め、多元宇宙や他の参加者、実験の全容などの情報を入手したい。
4:ルルーシュがチミルフを手懐けられた理由について考える。
5:ドモンと正真正銘の真剣勝負がしたい。
6:しかし、ここに居るドモンが本当に自分の知るドモンか疑問。
7:ジン、ギルガメッシュ、カミナ、ガッシュを特に危険視。
8:カミナに……
[備考]
※クロスミラージュの多元宇宙説を知りました。ドモンが別世界の住人である可能性を懸念しています。
※ニアが螺旋王に通じていると思っています。
※クロスミラージュがトランシーバーのようなもので、遠隔地から声を飛ばしているものと思っています。
※螺旋遺伝子とは、『なんらかの要因』で覚醒する力だと思っています。
『なんらかの要因』は火事場の馬鹿力であると推測しました。
Dボゥイのパワーアップを螺旋遺伝子によるものだと結論付けました。
※自分自身が螺旋力に覚醒したこと、及び、魔力の代用としての螺旋力の運用に気付きました。
※カミナを非常に気に入ったようです。
※チミルフから螺旋王の目的やアンチスパイラルについての情報を入手しました。
※計画に参加する上で、多元宇宙や実験に関する最低限の情報を入手しました。
※治療のせいで病状が加速していることが判明しました
※カテドラル・テラの存在を察知しました。(細かい機能などに関しては未だ理解していません)
◇
彼、彼ら、それ、それら。
その存在を指し示すのにこれらの呼び方は全てが正しく、全てが間違っている。
アンチ=スパイラル、螺旋族からはそう呼ばれる存在。
元は螺旋の民でありながらも、螺旋の力の進化の果てにある破滅を知って自らの進化、肉体をさえをも封印し、他の螺旋族を統制し続ける道を選んだ存在。
彼はアンチ=スパイラルというただ一つの思念体であり、それらはアンチ=スパイラルという名の螺旋の民を管理するためのプログラムの集合体だ。
彼らは進化の先にある破滅、スパイラル=ネメシスからこの宇宙を守るという総意であり、それはそのための単一的なプログラムだ。
そうして今、便宜上彼と呼ぶその存在は、とある箱庭の様子を注視する。
螺旋族の元戦士、ロージェノムによって数多くの世界から螺旋遺伝子を持つ者どもを集めて行われた殺し合い。
無数の多元世界の中においてただ一つアンチ=スパイラルを打ち破った存在、天元突破覚醒者を自ら作り出さんとしたその試みは、
ロージェノムの逃走によってその幕を下ろした……はずだった。
「……愚かなる螺旋の者達よ、何故に螺旋の進化を促す? 何故自ら滅びへの道を歩む?」
事実、アンチ=スパイラルとしてはロージェノムが逃亡した時点で、
かの箱庭に残された螺旋の者に対しての興味はほとんど失っていたのだ。
力も数も足りぬ螺旋族なぞ、わざわざ滅ぼしに行くまでもない。
そしてそれは逃げ出したロージェノムに対しても同様だ。
無駄な試みで螺旋遺伝子を持つ者を無駄に使い潰すだけの存在など、ほんのわずかの恐喝を加えて、後は放置しておいてもかまわない。
だが、ロージェノムが逃亡したあと、わずかな時を経て殺し合いという名の実験は再開された。
――そして。
「……まさかあのような試みで真なる螺旋覚醒が引き起こせるとはな」
驚きとわずかの哀れみを込めてアンチ=スパイラルは呟く。
「ほとほと理解に困る存在だよ、螺旋族というものはな」
放置しておいて構わなかったはずの実験は、真の覚醒を果たしうることが判明した時点で一気にその危険度は跳ね上がった。
だが箱庭にいる者達、その数の少なさゆえにあの世界に埋め込んである殲滅プログラムは作動しない。
つまり、あの螺旋覚醒者はアンチ=スパイラル自らが滅ぼさなければならないということだ。
無論、その様子は箱庭に残されし螺旋族どもに見せつける。
それによって絶望を引き起こし箱庭の中の螺旋の力を削ぐためだ。
そして、逃げ出したロージェノム。
彼自身は未だ気がついてはいないだろうが、螺旋覚醒を果たすだけの舞台を作り出すことが可能な彼を放置しておくこともできなくなった。
それはあの実験を続けるもの達も同様だ。
いかなる意図があってロージェノムの実験の後を引き継いだのかまでは理解できないが、それでも螺旋覚醒を引き起こすすべを知る者を生かしておくのは危険すぎる。
いや、ロージェノムの逃亡後螺旋覚醒が果たされたことを鑑みれば、その危険度は未だに無知なるロージェノムより高いとさえ言えよう。
――だが、動くにはまだ早い。最後に後一つだけ確かめることがある。
「はたしてあの螺旋覚醒者は箱庭から抜け出せるのかな?」
真なる螺旋覚醒を果たした箱庭の螺旋族。
だが、その覚醒にはあの特別な箱庭の空間、螺旋遺伝子の覚醒を促す特殊なフィールドもその要因となっている。
わかりやすく言ってしまえば、子供が自転車に乗るときに補助輪を付けて乗っているのと同じ事だ。
だが、真なる螺旋覚醒を果たし、そのまま箱庭の外に出るということはその補助輪を外すということに他ならない。
ただの螺旋遺伝子の覚醒というだけならば目覚めた螺旋遺伝子のバランスはそれほど崩れることはないだろう。
だが、真なる螺旋覚醒ともなれば話は別だ。
その圧倒的なパワー。普通の螺旋覚醒とは比較にならないそれを御し損ねれば、それはスパイラル=ネメシスには及ばぬとはいえ大きな破壊を引き起こす。
その破壊に螺旋覚醒者の身体自体も耐えられまい。
アンチ=スパイラルの見立てではその可能性はおよそ5割。
「……さて、どうなるかな?」
ロージェノムによって行われた今回の実験。
その真なる観察者としてアンチ=スパイラルはその結果が導き出されるのを待ち続ける。
【アンチ=スパイラル@天元突破グレンラガン】
[状態]:???
[装備]:???
[道具]:???
[目的]スパイラル=ネメシスをくい止める。
0:真の螺旋覚醒者が箱庭から無事に出てこれるかどうか見極める。
1:出てこれるようなら実験を続けた者達ごと攻撃を加える。その際そのシーンを箱庭に残る者たちに見せつけることによって彼らの絶望を誘う。
2:事が終わったらロージェノムを補足する。
3:一応、箱庭に残る者達の監視は続ける。
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