唯「ごちそうさまぁ」

憂「お粗末様でした」

憂「お姉ちゃん明日は何か用事ある?」

唯「うん。明日は澪ちゃんとお買い物に出かけるんだぁ」ニコニコ

憂「え、そうなの?」

唯「そうだよ。あれ、憂と何か約束してたっけ?」

憂「ううん。予定なければお姉ちゃんとお出かけしようかなって思ってただけだから」

唯「そっかぁ。ごめんね、憂」

憂「いいよ。また今度一緒にお出かけしようね」

憂「お姉ちゃんアイス食べる?」

唯「あ、ちょっと澪ちゃんに連絡しなきゃだから、お風呂入ったらいただくよ」

憂「そう……」


唯「澪ちゃんもご飯食べ終わった頃かなぁ」カチカチ

唯「『明日何時頃がいい?』っと」

唯「…………」

唯「…………」

唯「…………」

唯「…………おーそーいー」

メルメルメル

唯「きたっ。『どこに行くかで時間が変わるよ。どこに行くの?』」

唯「『普通に駅前に買い物行くんだよ~』っと」

唯「…………」

メルメルメル♪

唯「えと、『なら十三時頃がいいかな』か」

唯「せっかくだから二人でご飯も食べたいなぁ」

唯「『ご飯食べたいから十一時頃にしない?』っと」

メルメルメル♪

唯「んと『わかった。駅の東口で待ち合わせな』」

唯「『了解です! 楽しみにしてるね!』っと」

メルメルメル

唯「『寝坊するなよ』って澪ちゃんひどーい」

唯「でもでも、楽しみで今晩はすぐに寝られそうにないよ~」

唯「…………」

唯「……ん?」

唯「まあいいや。早くお風呂入って歯みがいて風邪ひかないようにしないと!」


ピッ
澪「…………」ゴロン

澪「唯と二人きりで買い物か。ずっと前に一度あったけど相当振り回されたよな」

澪「ふふ」ゴロン

澪「何着ていこうかなぁ」スクッ ガチャッ

澪「う~。しもむらの服ばかりで恥ずかしい……。でも服は値段じゃない、よな」

澪「これ……はちょっと。少しいつもよりも可愛い格好していきたいな。ならこれは……」

~♪
澪「やっぱこれかなぁ。可愛くてお気に入りだけど恥ずかしくて一回しか通したことないんだよな」

澪「……私のイメージじゃないかもな。やっぱり無難にいこう」

澪「あ、もうこんな時間か。つい夢中になってしまった。なにやってんだ私」

~♪
澪「ふぅさっぱりー。さてと、日記書いたら寝るか。唯に寝坊するなって言っておいて私がしたら何言われたもんか」


メルメルメル♪

澪「律からメール? 『結局明日何しに行くの?』」

澪「何詮索してんだ。ったく。あいつも意地になると見境無くなるからなぁ」

澪「『やっぱり普通に買い物みたいだぞ。あとあんまり唯の詮索するようなことはするなよ』っと」

メルメルメル♪

澪「『めんごめんご。今度はみんなで遊びに行こうぜ』か」

澪「部活と帰りの買い食いくらいで、まともにみんなと遊びに行くのもあまりないもんな」

澪「『なら今度みんなで予定立てよう』っと」

メルメルメル♪

澪「『了解しました! 明日は楽しんできてねぇ~ん(はぁと)』って。ったく余計なお世話だ」

澪「おっと、日記日記」カキカキ

澪「よぉーし、ねるか」

澪「…………」

澪(ちょ、ちょっとだけ……///)カァ

澪(澪のポエム&小説集……。鍵付きの机に入れてるけど、どこに入れて置いても心配だ)キョロキョロ

澪(今日は何にしようかな。超恋愛巨編『濡れ濡れ時間~奪われた秘壺~』の続編はまだ思いつかないな)

澪(そうだ。新連載を始めよう。タイトルはえーっと、えーっと『碧いマシュマロ~禁断のラブモンスター~』)

澪(うん! いいな!)

澪(設定は……そうだな、女子校での禁断の同性愛///)カァァ

澪(そうだなぁ年の差はあったほうがいいよな。ふわふわ脳天気な先輩とまじめで素直になれない後輩が……)

澪(なんかいやだな)

澪(ふわふわ脳天気な同級生とちょっと口調が乱暴だけど恥ずかしがり屋な主人公の話……これだ!)

澪(何故かこの設定だと色々な妄想がどんどん浮かんでくるな///)

澪(ふわふわな同級生はきっと黒いパンストを履いていて足やま、股が蒸れるんだろうな。嗅いだらとても汗臭くて///)ハァハァ



~♪
澪「ブツブツ……」カキカキ

澪「あっ! もうこんな時間!? ね、寝ないと!」

澪「明日唯とあんなふうになれたらなぁ……///」

澪「はっ! 妄想モードから抜け出せてない。恥ずかしい/// 友達の唯とあんなことやこんなことできるわけないじゃないか///」ドキドキ

澪「でも四つん這いにされて唯にお尻叩かれたらどうにかなっちゃいそうだよぅ……」

澪「いやいやいや。よしさっさと寝よう!」バサッ

澪「…………」

澪「…………」ゴロン

澪「…………」

澪「…………楽しみで眠れない」


……

澪「はぁ、はぁ、はぁ、まずいこのままじゃ遅刻する!」タッタッタッ

澪「考え直す時間無くて結局服もお気に入りの着て着ちゃった///」

澪「唯気に入ってくれるかなぁ」

澪「ふぅ。やっと着いた時間ギリギリか。まあ唯は遅刻してくるだろうから大丈夫だろう」

唯「み~お~ちゃ~ん~」ヒタッ

澪「ひぇえええっ!」

唯「だれがちこくしてくるってぇ~」

澪「ゆっ唯! ごめんそんなつもりじゃ」

唯「いいよーもう」フイッ

澪「唯ー」オロオロ

唯「なんて、うそだよん。私も今さっき来たとこ」ニコッ

澪「ほっ。もう、驚かせないでくれよ」

唯「澪ちゃん今日の服可愛いね、似合ってるよ。いつもと雰囲気ちがうね」

澪「え、そ、そう?」ドキッ

唯「うん」ニコニコ

澪「ゆ、唯だって可愛いと思うぞ///」

唯「よかったぁ。ちょっと選ぶのに手間取っちゃってぇ」

澪(な、なんかデートみたい。……デート///)

唯「それじゃ天気もいいしまずはご飯たべにいこー」

澪「そうなりますよねー」

唯「澪ちゃんは何食べたい?」

澪「そうだな、朝食抜いてきたから少し多めに食べられる物がいいな。パスタとか?」

唯「パスタ屋さんは値段の割に少ないよ」

唯「牛丼大盛りとか?」

澪「も、もうちょっと女の子らしい食べ物にしようよ。私たち二人でも入りづらいし」

唯「ケーキバイキングとか?」

澪「唯……」

唯「あはは。うそうそ。ほら、そこのレストランなんか良さそうだよ」

澪「あ、ほんとだ。へぇ~。肉のランチコースと魚のランチコースかぁ」

澪「値段もほどほどだし。うん、ここにしよう」

唯「レッツラゴー!」

澪「な、なんか大人の人が多いな」キョロキョロ

唯「そうだねぇ。でも大丈夫だよ前にも憂と一緒に来たことあるから」

澪「そうなんだ」

唯「うん、そんでねそのとき食べた料理一回食べただけで憂ったら家でも同じ料理作ってくれたんだよ」

澪「さすが憂ちゃん……」

唯「他の料理もおいしそうだったから、機会があったらまた来ようと思ってたんだぁ」

澪「そういえば唯、お前昨日今月ピンチだって言ってた、よな?」サァ

澪(まさか注文までしてしまってからお金が無いなんてことに……)

唯「大丈夫だよぉ。貯めておいたお金を今日のために持ってきました!」

澪「そっか、よかった。はぁ~」

唯「さすがにデ、お出かけ誘ったのにお金無いなんて言わないよ」

澪「前一緒にでかけた時はそんな感じだったと思うんだが」

唯「あれぇ、そうだっけ?」

店員「お待たせしました。本日のランチです」

唯「お待ちしておりましたぁ」

澪「こら唯///」


唯「澪ちゃんの魚料理もおいしそうだね」

澪「おいしいぞ。少し食べるか?」ヒョイ

唯「うん。あ~ん」

澪「え゛っ///」

唯「あ~ん~」

澪「ほ、ほら///」

唯「ぱくっ。ふへへ、おいひいね~///」

澪「お前は子供か。恥ずかしいな」

唯「じゃあお返しに。はい、あ~んして」

澪「ちょ、それはさすがに///」

澪「小皿に分けてくれればいいから」

唯「いいからいいからぁ唯を信じてぇ、あ~んしてぇ」

澪「う、う~///」カァ

澪「あ、あ~ん///」

唯「ほいどうぞー」

澪「あむっ。んむんむ。お、おいしいな///」

唯「澪ちゃんってあ~んするとき目をつむるんだね~」ニコニコ

澪「ばっ、そういう恥ずかしいことを素で言うなよ……///」

唯「おいしかったね~」

澪「そうだな。また来たいくらいだ」

唯「またこようね!」

澪(唯……)

唯「みんなで!」

澪「そうだな」ヤッパリ

澪「良いお店教えて貰ったお礼にアイス奢るよ」

唯「え! いいのぉでもぉそんな悪いよぉ」クネクネ

澪「ならいいか」

唯「ごめんなさい奢ってくださいぃ」ポロポロ

澪「そんなに食べたいのか、アイス……」

澪「これだ」

唯「こるねっと? ソフトクリームみたいな感じだね」

澪「ソフトクリームでいうとコーンの部分が揚げパンになってるんだ。その上にアイスが乗ってる」

唯「へぇ~! おいしそう!」

澪「何味がいい?」

唯「ん? 伊達政宗味(抹茶)? 上杉謙信味(苺味)?」

澪「なんだこれ。前はこんな名前じゃなかったぞ」

唯「れきーじょふぇあ? なにそれ?」

澪「なんだか恥ずかしくて呼びにくい名前だなぁ」

澪「中身は同じみたいだし、とりあえず頼んでみよう」

唯「じゃあ私は上杉謙信で!」シュビッ

澪「わ、わかった。えーと、すみません。うっ上杉謙信味と伊達政宗味をひとつずつください///」

店員「はい苺と抹茶ね-。ちょっと待っててください」

澪「///」

唯「ブフッ!」

澪(メニュー通りに言ったのに!///)


唯「う~んデリィシャス♪」ペロペロ

澪(ほんとおいしそうに食べるなぁ)ペロペロ

唯「あっ! 澪ちゃん澪ちゃん」

澪「なに?」

唯「ほら、こうして、こう腕組んで~」

澪「な、なにするんだよ」

唯「ほらっ、こう二人で腕組むとお互いのアイスが舐められるんだよ!」

澪「腕組んだらそのまま自分のアイス舐めるようになってるじゃないか」

唯「あれ? あれぇ?」

唯「いいや。ほい澪ちゃん苺どうぞー」

澪(ええい、こうなったらヤケだ///)

澪「ん……///」ペロ

澪「おいしい///」

唯「んじゃ私も~ぱくっ」

澪「あー!」

唯「まっひゃつべたくておいひいぃ~」

澪「ゆ~い~」

唯「でへへ♪ 澪ちゃんも遠慮しないで私の食べていいよ♪」

澪「まったくもう……」


澪(今日の唯は妙に積極的っていうか、よく絡んでくるなぁ)

澪(まあいつもは五人いるところが二人だけだから、その分これで普通なのかな)

澪(むしろ普段あまり絡まないから嬉しいくらいだな)

唯「澪ちゃん、どうしたの?」

澪「ん、ああ。いつもみんなで遊んでるけどさ、こういう風に誰かと二人で遊ぶのもいいかなぁって」

澪「みんなといるときよりも別の面が見られて仲良くなれるだろ?」

唯「うん。今日は澪ちゃんの可愛い服着てるの見れたしね」

澪「そ、それはともかく///」

澪「律はいいとしてムギや梓ともこうして遊ぶのも悪くないな」

唯「そ、そうだね」

唯(どうしようなんだか胸が苦しいよ……)

唯「……ね、次あそこ行こうよ」

澪「雑貨物屋さんか。いいな」


澪「わぁ」

唯「澪ちゃんこういうの好きそうだよね」

澪「ゆ、唯だって可愛いの好きだろ」

唯「そうだよ~。ほら、この犬みたいなぬいぐるみ可愛いよね~」ダキッ

澪「犬……? にしては足みたいなのが六本あって羽だかひれだかわからないものがいっぱいついてるな」

唯「この顔も愛嬌あっていいよね」

澪「あ、愛嬌というより不気味というか、視線が虚ろだし、なんか涎垂らしてるのまで表現されているし」

唯「あ~なんか抱き心地よくて欲しくなってきちゃった。買っちゃおうかなぁ」

澪「やめとけって」

唯「あ~こっちもいいなぁ」

澪「気持ちはわかるが落ち着け。こんなのでも結構値が張るもんだろ」

唯「ぶー。澪ちゃんノリわるーい」ムー

澪「そんなこと言ったって……」

唯「りっちゃんだったらこういうのに付き合ってくれるのにぃ」ブー

澪「!」ムッ

澪「だったら律と遊びにこればよかったろ。悪かったな、ノリ悪くて」

唯「え? べ、別にそういう意味じゃなくて」

澪「もういいよ」フィ

唯「……。澪ちゃんごめん」シュン

澪「あっ……。その、私も言い過ぎた。ごめん、つい意地張っちゃって」

唯「ううん、ごめんね」

澪「うっ、そのっ」ジワッ

澪(だっ、だめだ。私が悪いんだから自分が泣いてどうする!)

澪「唯、顔あげて」

唯「んっ……」

澪「ごめんなさい」

唯「澪ちゃん、私が……」

澪「いいの。私が悪いんだから。だからこれでおしまいにして欲しい」

唯「う、うん」

澪「よかった。さ、他のも見てみようよ」

唯(澪ちゃん涙貯めてた。せっかく澪ちゃんと遊びに来てるのに)

唯(澪ちゃんは澪ちゃんで、りっちゃんじゃないのに)

唯(さっき澪ちゃんが他の子とも遊びたいみたいなこと言うの聞いて、つい私もひどいこと言っちゃったよね)

澪「唯ー?」

唯「うん今行くー」


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