(後日談)


皆さん、お久しぶりです
突然ですが私こと中野梓は琴吹紬、ムギちゃんと同棲しています
私が高校三年になった春から二人一緒に
あれから十年が経ちました
大学卒業後、ムギちゃんはお父義さんの会社に入りました
毎日遅くまで働いててちょっと心配です……
私は両親が始めたお店で働いてます
仕事終わりのムギちゃんが遊びに来てくれるんです
でもあまり話し込んでるとお父さんに叱られて……
あ、少し脱線してしまいましたね
それでは短い間ですが私達の生活をご覧ください

……

チュンチュン

梓「ん……」ムクッ

梓「ふわぁ……」

梓「……よし!」

梓「お米は炊けてるし、おかずはどうしようかな」

梓「卵焼きとお味噌汁は基本だよね。あとはー」

……

梓「完璧!お弁当もOK!」

梓「ムギちゃーん。朝ご飯出来ましたよー」カチャ

梓「ムギちゃん、朝です。起きてください」

紬「」スヤスヤ

梓「会社遅刻しちゃいますよー」ユサユサ

紬「……あと五分」

梓「ダメです」

紬「……」

梓「琴吹さん」ボソッ

紬「」ガバッ

梓「はい、おはようございます。ムギちゃん」

紬「……あずにゃんのいじわる」

……

紬「うーん。今日もあずにゃんの朝ご飯おいしい!」

梓「どうもです」

梓「……それよりそのあずにゃんって、他では言わないでくださいよ」

紬「ふふっ、わかってる。二人きりの時だけ、ね」

梓「わかってるならいいんですけど……」

梓「それと今日の夜はお願いします」

紬「うん!」

紬「みんなで演奏楽しみねぇ」

梓「ですね」

紬「一ヶ月ぶりくらい?」

梓「そうですねぇ。前回集まったのが確か……」

梓「あ、もうこんな時間です!早く行かないと」

紬「本当!?えーっと、忘れ物はないわね?」ドタバタ

梓「お弁当忘れてますー!」

紬「あぁー。一番大切な物を……」

梓「それと……」ジーッ

紬「……うん。いってきます」チュッ

梓「ふふっ。いってらっしゃいです」

パタン

……はい。毎朝こんな感じです///
朝ご飯とお弁当は交代で作ってます
ムギちゃんを見送ったら掃除、洗濯、お買い物
夕方になったらお店に行って開店の準備です
両親のライブハウスなんですけどみんなと話し合って放課後ティータイムのライブもやっています
憂と純も加わってメンバーは七人になりました
自分で言うのもなんですが結構人気あるんですよ
休みの日に集まって練習してると学生時代に戻ったみたいでとても楽しいです
唯先輩も律先輩も澪先輩も憂も純も
みんな行き先は違っても音楽はずっと一緒なんだなぁって
……なんかすみません///
ちょっとお買い物行ってきます

……

唯「おつりです。ありがとうございましたー!」

カランカラン

唯「いらっしゃいませ!」

律「おーっす」

唯「あ、りっちゃん!澪ちゃん!」

澪「やぁ。二人なんだけど大丈夫?」

唯「どうぞどうぞー。こちらへー」

律「相変わらず繁盛してるなぁ」

澪「この前テレビで見たぞ。姉妹が営む絶品お食事処」

唯「いやぁ〜」テレテレ

憂『お姉ちゃん。オーダーお願ーい』

唯「はいはーい。それじゃあ決まったら教えてね」

澪「あぁ」

律「うーむ。脱サラして憂ちゃんとお店開くと相談された時は驚いたが、繁盛してなにより」

澪「二人とも料理の腕は物凄いしな」

律「会社に勤めてた時よりいい顔してるよ」

澪「だな」

カランカラン

唯「いらっしゃいませ!あ、梓ちゃん!」

梓「?」

唯「りっちゃん達来てるんだよ。テーブル一緒でいい?」

梓「え、あ、はい!」

梓「(自分で言い出しておいてなんだけど唯先輩に梓ちゃんって言われるの慣れない……)」

梓「(でもこの歳でにゃんはやっぱり恥ずかしいし……)」

梓「(このモヤモヤは一体……)」

唯「合席お願いしまーす」

澪「お、梓だ」

律「おっす。ちょうどいいや、今日のライブで色々聞きたくてさー」

梓「こんにちは。なんですか?」

律「純ちゃんはちゃんとこっちに来てるのか?」

梓「大丈夫ですよ。昨日戻ってきたそうです」

澪「それはよかった。今はどこに行ってるんだっけ?」

梓「京都ですよ」

律「あれ、私聞いたときは北海道だったのに」

澪「え?私は愛知って聞いたぞ」

梓「北海道、愛知、京都の順番ですね。徐々に南下してます」

澪「転勤大変だなぁ」

梓「本人は楽しんでますよ。会社のお金で色んなところに行けるって」

律「純ちゃんたくましいな……」

梓「さーて。今日はどれにしようかなぁ」ペラッ

澪「あ、そういや私達まだ注文してなかったな」

律「梓、呼んでいいか?」

梓「……うーん。はい、決めました」

律「すみませーん」

唯「はーい」

律「日替わりランチ二つと、梓はなんだ?」

梓「私もそれでお願いします」

唯「日替わりランチ三つっと」メモメモ

梓「唯先輩。今日は遅刻しないでくださいよ」

唯「大丈夫!和ちゃんも来るからね!一緒に行くよ」

律「おー。和も来るのか」

澪「前は仕事で来られなかったからな。楽しみだ」

梓「和さんとさわ子先生には一番いい席取ってありますから」エッヘン

律「出た!職権乱用!」

憂『お姉ちゃーん』

唯「はーい。ごめんごめん」パタパタ

梓「ライブ終わった後も時間ありますよね?」

律「おう。明日は休みだからぱーっと楽しむぞ!」

澪「酔い潰れても部屋まで連れてかないからな」

律「なにぃ!?」

梓「食事は用意しますけどお酒は程々にしてくださいよ」

澪「そういえば和の脱ぎ癖治ったのかな?」

律梓「……」

澪「あまり飲み過ぎないようにしような!」

律「だな……」

梓「ですね……」

唯「へいお待ちー!」

律「おっ!今日もうまそうだ!」

律澪梓「いただきます!」

……

唯「梓ちゃん達来てるよ。憂も顔出してきたら?」

憂「うーん。それじゃあ少ししたらデザート持っていこうかな」トントントン

唯「お、例の?」

憂「うん!感想聞いてくるね」

憂「よっと。それじゃあこれ三番さんお願い」コトッ

唯「はいっ!」

憂「ふふっ」

……

律「ふいー。満腹……」

澪「今日もおいしかった……」

梓「さすがですね」

憂「みなさん、こんにちは」

律「おー、憂ちゃん。今日も最高だったよ」

憂「ありがとうございます。あとこれ、サービスです」コトッ

梓「わぁ。いいの?」

憂「うん。新しいデザート考えててね。昨日お姉ちゃんと作ったんだ」

律「ほほう。私達はデザートに関しては厳しいぜぇ」

憂「ぜひお願いします。好評でしたらメニューに載せようと思います」

澪「責任重大だな」

梓「まぁ律先輩の作ったケーキよりおいしいのは確実ですね」

澪「それは間違いないな」

律「なにをー!」

憂「くすっ。ではごゆっくり」

梓「……というか二人ともゆっくりしてていいんですか?」

律「大丈夫大丈夫ー」パクッ

律「おぉっ!こりゃうまい!」

澪「さすがだなぁ」

梓「ん、おいしい……」

憂「どうでした?」

律「さすが憂ちゃんと言ったところだな」

澪「すごくおいしいよ。特にこのホイップ」

憂「えへへ。ありがとうございます」

憂「梓ちゃん。よかったらこのケーキ今日持っていっていいかな?」

梓「本当!?みんな喜ぶよ!」

憂「よかったぁ。それじゃあ用意するね」

律「よーし!俄然やる気が出てきたぞー!」

澪「仕事のやる気は?」

律「それはまた別」キリッ

梓「ちゃんとしてくださいよ」

……

さわ子「まさか梓ちゃんのピアノを聴きながらお酒を飲む日が来るとは思わなかったわ」

梓「どうでしたか?」

さわ子「うん、とてもよかったわよ。講師がムギちゃんだからかしら」

梓「どうもです」

さわ子「ピアノ始めたのってやっぱりムギちゃんの影響?」

梓「……まぁ」

さわ子「ふぅーん」ニヤニヤ

梓「な、なんですか」

さわ子「気分がいいので同じのをもう一杯お願い」

梓「……あまり飲みすぎないでくださいよ。この後私達のライブなんですから」

和「あら。梓ちゃんの曲聞きそびれちゃったみたいね」

梓「和さん。こんばんは」

和「こんばんは。唯達と一緒に来たわ」

梓「わかりました。ではこれで失礼します」

さわ子「ライブ、頑張りなさい」

梓「はい!」

……

唯「こんばんはー。私達最後?」

律「おう。梓はすぐ来るだろ」

憂「純ちゃん久しぶり!」

純「久しぶりー。八つ橋買ってきたから食べてよー」

紬「じゃあお茶にしましょう!」

律「くすっ」

澪「どうした?」

律「何年経ってもこのやりとり変わらないなって思ってさ」

澪「……だな」

紬「高校の時初めてライブハウスで演奏したときもお茶したよね」

唯「あー。大晦日のときだよね」

澪「懐かしいなぁ」

純「まさか観客からライブする側になるとは思ってませんでしたよ」

憂「ねーっ」

ガチャ

梓「皆さん、揃ってますか?」

唯「揃ってまーす!」

梓「では最後の打ち合わせ始めますね」

律「お茶飲みながらな」

紬「うん!」

……

さわ子「結構混んできたわね」

和「……みんな唯達のライブを見に来たんですよね」

さわ子「ソロライブだからね。みんな放課後ティータイムのファンよ」

和「すごいわ」

ザワザワ

和「入場が始まったみたいですね」

さわ子「では行きますか!」

……

純「うわー。今日もいっぱい入ってるよ」コッソリ

梓「皆さん。準備はいいですか?」

紬「大丈夫!」

唯「いけるよ!」

憂「うん!」

律「今日は飛ばしていくぜ!」

澪「一人で突っ走るなよ」

純「いつでも!」

梓「それでは、放課後ティータイム!いきます!」

全員「おー!!」

さわ子「あ、きたきた」

和「みんな!がんばって!」

梓「すー、はぁ……」

梓「今日はお集まりいただきありがとうございます!」

梓「それでは一曲目!いきます!」

……

律「あずさー。おかわりー……」グデーッ

紬「私にもー」フワフワ

梓「もうやめといた方がいいですよ……」

律「なにおー!私の活躍ぶりを見てなかったのかー!」

梓「はいはい」

和「今日のライブもとってもよかったわ」

さわ子「和ちゃん。そのセリフ五回目」

唯「えへへ。何回でも嬉しいよ」

紬「ふふっ。あずにゃんが二人ー」ギューッ

梓「ムギちゃんも飲みすぎです」

純「ほほぉ〜。やっぱりムギ先輩はあずにゃんって呼ぶんだぁ〜」

梓「ち、違うよ!酔ってるからだよ!」

純「ふぅ〜ん」ニヤニヤ

梓「あーもう」

澪憂「」スヤスヤ

和「あら。いつの間にか憂まで寝ちゃってる」

梓「打ち上げもそろそろお開きにしますか」

律「反省会はまた今度だなー……」

梓「そうですね。素面な時に」

梓「唯先輩、帰りは大丈夫ですか?」

唯「うん。憂と和ちゃんは任せて!」

梓「律先輩も。澪先輩を頼みましたよ」

律「部屋までたどり着く自信ないからタクシー呼ぶ……」

さわ子「まったくもう。みんなだらしないわね」

純「片付け手伝おうか?」

梓「いいよ。みんな疲れてるだろうし明日やるよ」

紬「ムニャムニャ」

梓「はい。ムギちゃんも帰りますよー」

さわ子「じゃあ改めて」

さわ子「今日のライブも最高だったわよ。次も呼んでね」

梓「はい!ありがとうございます!」

唯「今日も楽しかったよ。またみんなで集まって次の予定決めようね」

梓「唯先輩もお疲れ様でした。またお店に行きますね」

律「梓、私はもうだめだ……」

梓「だから飲みすぎって言ったじゃないですか。澪先輩と早く帰ってください」

純「じゃあ私もこれで。次もよろしく!」

梓「うん。転勤先でもがんばってね」

純「あとケーキすごくおいしかったです!」

唯「ありがとー!憂にも伝えておくね」

さわ子「それじゃあ解散!」

……

ガチャ

梓「……ふぅ。ただいま」

梓「ムギちゃん。部屋に着きましたよ」

紬「ごめんね。ちょっと飲みすぎちゃった……」フラフラ

梓「お水です」

紬「うん……」ゴクゴク

梓「たまにはいいですよ。……毎日だと困りますけど」

紬「今日の演奏、よかったね」

梓「はい。ムギちゃんと私のパート、完璧でした」

紬「ふふっ。私とあずにゃんだもん」

梓「私とムギちゃんですから」

紬「これからもいっぱい新曲作って、いっぱい演奏しようね」

梓「私も曲作り手伝います。次が楽しみです」

紬「うん。それから……」

紬「それから……」

紬「」スゥスゥ

梓「……くすっ」

梓「もう。ちゃんとベッドで寝ないと風邪引きますよ」

梓「よいしょ」

……

私はムギちゃんが好きです
一緒に笑ったり、泣いたり、驚いたり
たまには喧嘩もして
それでもムギちゃんは大好きで、ムギちゃんも私を好きでいてくれて
私達はとても幸せです
これからもこの生活がずっと、ずーっと続きますように……


梓「ムギちゃん。おやすみなさい」チュッ


おわり

2015年5月4日桜高新入生歓迎会5じかんめ
サークル:桜高SS部
タイトル:ifのけいおんSS より