ある日、放課後ティータイムのベーシストにして、メインシンガーでもあった秋山澪は、音楽雑誌のインタビューに答えていた。
話題は、先日突如リリースが発表された彼女のソロアルバムについて――。

記者「この度の取材で聞きたいのではですね、なぜこのタイミングでソロアルバムを発表したかということなんですよ」

澪「…………」

記者「貴方の1stソロアルバム『MIO』聴かせていただきました。確かに良い出来でしたけれど……」

澪「私たちのバンド、放課後ティータイムが停滞状態にある今、なぜあえてそっちを放置してソロ活動を行うのか、ということですか」

記者「いや、停滞とまでは言いませんが、最近の放課後ティータイムにはメンバー間の不和、
グループ解散の噂が絶えないのは事実ですよね? それで今までソロでの活動をいくら待望されても頑としてバンドとしての活動に拘った貴方がソロアルバムを発表するというのは……」

澪「放課後ティータイムは解散することになると思います」

記者「え?」

澪「確かに法的にはまだ解散していないし、権利関係とかレーベルの運営とか色々、片付けなきゃいけない金銭的な問題もある。でも、もうメンバーの心はあのバンドにないんです」

記者「ほ、本当ですか?」

澪「ムギは今以上に曲を発表する場に飢えていて、梓もギタリストして独立したいはず。
律は……わからないけど……極めつけは唯だ。あの子の心はもう完全に放課後ティータイムから離れてしまっている」

記者「やはり噂は本当だったのですか……。と、いうことは貴方のこのタイミングでのソロアルバムのリリースが意味することは……」

澪「ええ。私、秋山澪は放課後ティータイムを脱退しました」

記者「!!」

澪「もう、夢の時間は終わったんです」

こうして翌日のスポーツ紙には
『秋山澪、ソロアルバム発表を区切りに放課後ティータイム脱退。グループは解散へ――』
の大見出しが躍った。

レコード会社、特に彼女たちのマネージャーであり、
誰よりもメンバーのことをよく知る人物でもあった山中さわ子(彼女は教師からロックバンドのマネージャーへ華麗な転身を遂げていた)は、グループの解散は否定したものの、澪の脱退については口をつぐんだ。

そして、その衝撃的なカミングアウトをきっかけに、他のメンバーも徐々に独自の活動を展開し始め、放課後ティータイムは自然消滅的に事実上の解散を迎えた。
日本の音楽界の歴史を変えたといっても過言でないスーパーバンドの、余りにもあっけない幕切れであった。

律「よっ、ムギ」

都内のとある高級レストランのVIPルーム。
律は久方ぶりに顔を合わす友人にして元バンドメイト――琴吹紬を手招きした。

紬「わざわざ来てもらっちゃって、ごめんなさいね」
律「いいってことよ。それよりこの店もお前の家が経営してるんだってなぁ。さすがお金持ち!」

澪が放課後ティータイムからの脱退とグループの解散を暴露してからというもの、律たちもまた、好奇心旺盛なマスコミに追われる生活が続いていた。
そして、紬が琴吹家経営のこの店を会合の場所に選んだのは、外野に余計な気を使う必要がないからだった。

律「それで話っていうのはなんだい?」
紬「実は私、今度ソロアルバムをレコーディングすることが決まったの」
律「本当か!? そりゃめでたいなー。そういやムギは放課後ティータイムの最後の方から、かなり曲書き溜めてたもんな」
紬「…………」

そこまで言って律は自分が地雷を踏みかけていることに気付いた。

律「あ……ごめんな。それより用件に戻るけど……」
紬「ええ、話というのは他でもないの。律ちゃんに今度の私のソロアルバムで、数曲叩いて欲しくて」
律「何だよ、そんな話か。断る理由がないね!」
紬「じゃあ……」

「勿論OKさ! 全曲でも叩いてやるよ」――と、律はご自慢の明るい笑顔で快諾して見せた。
そして紬にとっても久しぶりに見る仲間の明るい表情――それこそ高校時代に返ったような――は何よりの心の清涼剤だった。

紬「アルバムには律ちゃんの他に、梓ちゃん、澪ちゃん……そして唯ちゃんにもゲスト参加してもらう予定よ」
律「そうなのか!」

律は驚いたと同時に、『ゲスト参加』という言葉は余りにも悲しく感じてしまったのも確かだった。

紬「もっとも、皆が一緒にスタジオに集まってレコーディングするのは難しいから、バラバラで録音したパートを編集することになるんですけれど……」
律「そうか……」

眉毛を伏せる紬を見て、律は溜息を一つ吐いた。

律「確かに、今の私たちじゃ、一緒のスタジオ内には居れないだろうね」
紬「律ちゃん、私たち、またいつか5人揃って演奏できる日が来るのかしら……」
律「先のことはわからないよ。でも少なくとも私は諦めてはいない」
紬「私もです」

そうして二人は、少しだけ過去のことに思いを馳せた。

放課後ティータイム。
桜高校の軽音部の仲良し部員5人組で結成されたこのバンドは、在学中にメジャーのレコード会社に見初められ、
『今、最も熱い現役JKバンド』の触れ込みでアルバム『プリーズ・プリーズ・ミオ』でデビューを飾った。

その話題性にたがわず、楽曲の質も高く、出すシングルは軒並みオリコン上位。
アルバムも、ただのアイドルバンドでない上質なクオリティで玄人筋の評論家を唸らせ、
名曲揃いの『タクアン・ソウル』や実験精神旺盛な『リツルバー』等の作品は、
その年のロッキンオンジャパンのディスクオブザイヤーに輝くなど、輝かしいスタートを切った。

ライヴツアーは満員御礼、テレビで彼女達の姿を目にしない日はなく、関連グッズも売れに売れた。

そして、この頃は顧問教師兼彼女たちのマネージャーであったさわ子がブチ上げる。

さわ子「日本は制覇したに等しいわ! 次は海外よ!」

満を持してのアメリカ遠征。
期待と不安の中、空港に降り立った5人は、大勢のアメ公の群れが彼女達の到着を待って群れを成す光景に、心から驚愕した。

この時、『日本の民族衣装』という触れ込みで、5人はコスプレをしており(唯:スク水、梓:猫耳、紬:ナース服、律:浴衣、澪:メイド服)、
飛行機のタラップから彼女達が手を振りながら降りてくる姿は、今ではアメリカの歴史の教科書に載るほど有名なシーンとなった。

紬「あのコスプレ、澪ちゃんは相当こたえてたみたいですね」
律「なにせ、そのあとのテレビ生出演まで引きずって、『出たくない!』なんて駄々こねてたもんなぁ」

そのまま、全米へ生中継される音楽番組に出演した放課後ティータイム。
東洋の島国からやってきた『FAB5(ファブ・ファイヴ)』達にすっかり魅了されたアメ公達は、こぞってテレビの前に陣取り、番組は恐るべき視聴率をたたき出したという。

律「あの番組に私たちが出演してた時間帯だけ、全米での犯罪発生率が減少したなんて話もあるくらいだったからなぁ」
紬「本当、素晴らしい体験でしたね」

その後、全米を横断したライヴツアーも軒並みソールドアウトの大好評。
あまりの人気ぶりに混乱して前後不覚となった唯が

唯『放課後ティータイムはもはやキリストより有名』

と発言し、バッシングを受けるという事件も発生したが、それすら彼女達の名前を更に有名にする宣伝効果しかなかった。

律「ほんと、あの頃は楽しかったよ。私たち5人の力でなんかデッカイこと成し遂げてる気分でさ」
紬「寝る間もないくらい忙しかったですけど、充実していましたよね」

同時刻――。ところは変わって某スタジオ。

エンジニア「それじゃ梓ちゃん、もう1回、アタマから通しでいくよー」
梓「はい。お願いします」

ドラマーの流れるようなフィルインとともに、梓が愛機のフェンダー・ムスタングを掻き毟ると、暴れ馬のいななきの如き活きのよいサウンドスケイプがスタジオ中に広がった。
そして放課後ティータイム時代は見られなかった可愛らしい歌声で梓がマイクに向かう。

梓『レイラぁ~、怒ってオナニー~♪』

放課後ティータイムの自然消滅後、梓はこれまでの活動で培ったツテを頼りに腕利きのミュージシャンを集め、ちょっとキュートで骨太グルーヴのブルースロックを標榜する『アズニャン・アンド・ザ・ドミノス』を結成。
そして今日はバンドのお披露目ライヴのスタジオリハーサルであった。

エンジニア「しかし梓ちゃん、ライヴ活動をするのも久しぶりだよね」
梓「そう……ですね。ほぼ2年ぶりくらいでしょうか」
エンジニア「後期の放課後ティータイムはツアーどころか、単発のロックフェス出演とかもなかったもんね」
梓「……はい」
エンジニア「いやぁ~、ファンの人は待ってたと思うよ。あの元放課後ティータイムの中野梓の空気を切り裂くギタープレイがまたナマで拝めるっていうんだから」
梓「…………」

サウンドエンジニアの賞賛に恐縮しながら、梓もまた過去の回想に耽っていた。

ちょうど2年前――。
日本全国を横断する大規模なライヴツアーの千秋楽を迎えようとしたある日の楽屋。

律「さわちゃん、ちょっと相談があるんだが……」

バンドのリーダー(部長)として、マネージャーのさわ子にそれを提案したのは律であった。

律「私たち、ライヴ活動をしばらく休止したいと思うんだ」

律の提案には誰もが同意するところであった。
実際、放課後ティータイムの人気ぶりはもはや狂信者的なところがあり、ライヴ会場が阿鼻叫喚の地獄絵図と化すことが日常茶飯事となっていたのだ。

もはや悲鳴ともいうべき異常なほどの歓声で、自分達のMCも演奏もマトモに聴こえない。
客席を見ればファン同士が暴動寸前の小競り合いをしていたこともあった。
酷い時には興奮したファンがステージに乱入。
さらに酷い時には、将棋倒しでゲガ人が出る始末――。
こんな状況で、良い音楽など演奏できるわけはない。

唯「ライヴに来るのは私たちの姿が見たいだけの人たちばかり。私たちの音楽を聴きたい人たちはCDを聴けばいいと思うよ~」

辟易した唯からこんな皮肉じみたセリフが飛び出すほど、状況は深刻だった。
彼女は特に長く続くホテル暮らしで、妹の憂とも会えず、その愛情の籠った手料理を食べる機会も少なくなった生活に、一番嫌気がさしていたメンバーであった。

澪「確かに、毎日ホテルからホテルへ。常にマスコミとSPに囲まれ、眠れるのは移動中だけ。こんな家もないみたいな今の状況にはみんなちょっと疲れてきていたんだ」

梓「ちょっと休息が必要って皆で話していたところなんです」

紬「ライヴ活動は休止しても、勿論レコーディングはするしシングルもアルバムも出すつもりですからね♪」

当初、彼女たちは可愛らしいルックスで売れ始めたアイドルバンド。
それが急にファンへの露出が減るとなれば……危惧する声がないでもなかったが、

さわ子「確かに……。貴方たちはもはやルックスと話題性だけじゃなくて、音だけで勝負するに十分なバンドになっているわね」

さわ子は5人の意思を尊重したのであった。こうして放課後ティータイムはライヴ活動を一時休止した。

幸いにも十分な気持ちと時間の余裕を持ってレコーディングにのみ専念した放課後ティータイムは名作を連発。
ヒットチャートにも相変わらず君臨し続けた。
特にこの時期発表した、架空のロックバンドがコスプレコンサートを行うというコンセプトアルバム『サージェント・ネコミミ・ロリ・ケイオン・クラブ・バンド』や
2枚組の力作『うんたんアルバム』は、20○○年にして、既に21世紀に名を残す名盤としての高評価を得た。

だが、メンバーにとってあまりにも自由すぎるこの期間は、同時にトラブルの種をも孕ませるキッカケとなったのであった。

梓「電話……唯先輩だ」

リハーサルの休憩時間、鳴りだしたケータイのディスプレイに表示された名前には、梓にとって複雑な思いを抱かざるを得なかった。

唯『やっほ~♪ あずにゃん、元気~?』
梓「元気ですよ。それにしても久しぶりですね」
唯『あれ~、そうだっけ?』
梓「放課後ティータイム解散の法的処理を話し合うために、弁護士を交えて5人で集まって以来……ですね」
唯『そっか~。それよりさ、あずにゃんギター弾いてくれない?』
梓「え、私がですか……」
唯『そうそう~。今作ってるソロアルバムでね~、どうしてもあずにゃんのギターが欲しい曲があるんだ~。
 “ザリガニ”っていう曲なんだけどね。「想像してごらん、ザリガニなんてこの世にいないと」っていう歌詞で……』

梓にとって、バンドが解散したとはいえ、唯は軽音部時代からの先輩として慕った存在だった。 そんな唯の頼みを断ることなど梓には出来ないはずだったが……。

梓「唯先輩、そのアルバムの制作には『あの人』も携わってるんですか?」
唯『あの人って誰のこと?』
梓「そんなの一人しかいないじゃないですか」
唯『あぁ~、私のダーリンのこと? 勿論、カレには今回のアルバムのコンセプトからジャケットデザインからサウンドディレクションまで全部……』
梓「それなら、その話はお受けできないです」
唯『え?』
梓「ごめんなさい。参加したい気持ちは山々ですけど……どうしても無理です」

梓はそう言い残して一方的に電話を切った。

梓「放課後ティータイムを壊したあの男と……どうして今更一緒に演れるっていうんですか、唯先輩……」

また時間は遡って、放課後ティータイムがライヴ活動を休止して1年ほどたった頃。
ある日、ニューアルバム用の楽曲セッションのため、
レコーディングスタジオに現れた唯が連れ添っていた人間を見て、律、紬、梓、澪は一様に驚愕した。

唯「こちら、最近知り合ってお付き合いすることになったオノさん。
アートの世界じゃかなり有名な人でね、この前、街でナンパされちゃったんだ~♪」
男「どうも、オノ・ヨースケと言います。フリーのアーティストやってます(キリッ)」

澪「ちょ、ま……」
律「マジかよ!」
梓「お付き合いって……あの唯先輩が!?」
紬「そんな……どうして男性なんかと……。そうなのね、ごめんね唯ちゃん、私が可愛がってあげなかったばっかりに……ううっ」

唯が連れてきた自称アーティストの恋人に、一同は戸惑いを隠せなかった。

律「恋愛は本来個人の自由だけどさ……私たちは人気商売なんだから、オトコはまずくないか?」
唯「やだな~、りっちゃん。私たちはもう音楽だけで勝負できる大物バンドだよ? ダーリンがいるくらいでどうってことないって♪」

そこまで言うのなら仕方ないと納得した一同(紬以外)は、渋々唯のお付き合いを黙認するつもりだったのだが……。

唯「みんな~、今、レコーディングしてる曲にウチのダーリンのボーカルを入れたいんだけど、いいよね?」

澪律紬梓「!!!!」

男「アートの世界でやってきた俺だけどさ、実は歌声にも自信があるんだZE!」

唯「さすが、ダーリンすご~い」

澪「いや、唯……これは私たち、放課後ティータイムの曲だからいきなりゲストボーカルでしかも男の人っていうのは……」
唯「そしたら早速レコーディングだね! さわちゃん、スタジオ押さえるの、お願いね!」
澪「お、おいっ! 唯……」

仕方なく歌わせてみたはいいものの、

男「ギョワワワーン♪」

律「うわ……めっちゃ下手だ」
梓「これならガラ声の唯先輩の歌の方がまだマシなレベルですね」
紬「聴いているだけで吐き気がします。まるで殺されかけの鶏の鳴き声みたい」
澪「というか最近あの唯の彼氏、私たちのレコーディングにずっと居座ってるよな……」

男「唯、今度のアルバムにさ、1曲全部唯のカスタネットソロの曲を入れるのはどう?」
唯「さっすがダーリン~。名案だね~!」
律「ちょ……私だってドラムソロすらやったことがないのに」

男「唯、今度はさ、1曲全部、俺と唯が愛を囁き合う会話をサウンドコラージュして9分くらい収録するのはどうかな?」
唯「さっすがダーリン~。名案だね~!」
梓「そ、そんなぶっ飛んだ曲をアルバムに収録するっていうんですか……!?」

男「唯、今度の曲のプロモーションビデオにさ、俺も出演していいかな?」
唯「さっすがダーリン~。名案だね~!」
紬「ライヴ活動を休止した私たちにとってPVは唯一のファンへの露出なのに……」

澪「………これはまずい」

状況は、徐々に悪化の一途を辿っていた。

澪「なぁ、皆正直なところを聞かせてくれないか。唯のあの彼氏、どう思う」
梓「ぶっちゃけウザいです」
律「確かに……。別に付き合うのはいいんだけどさぁ……あの男、やたら出しゃばって私たちのレコーディングにも介入してくるし……」
紬「付き合うだけでも殺す理由は十分なんですけどね。
事実、あの男と付き合うようになってから唯ちゃん、変わった気が……」

律「そう言えばこの前、ソロ名義で変なアルバム出してたなぁ……」
澪「そうなのか? メンバーで一番最初にソロ活動を始めたのがまさか唯とは……」 
梓「ああ、あの全裸の唯先輩とあの男がジャケットの、ノイズコラージュで全面埋め尽くされたアルバムのことですか」
紬「前衛音楽と言えば聞こえはいいですけど、あれはただの雑音でしたね。
あの作品の制作にも、あのオノとかいう男が全面的に協力していたそうです」

梓「それにこの前、とあるチャリティライヴイベントで唯先輩がソロで出るっていうんで、ゲストでギター弾いたんですよ」
律「おおっ! 1年ぶりのライヴ活動じゃないか」
梓「そうなんですけどね、唯先輩『ふわふわ時間』を演ろうって言って、演奏自体はすごく良かったんですけど……」
澪「なんとなく想像ついた……」

梓「そうなんですよ! あの男が唯先輩のボーカルにあのキモイ鶏声で絡んできて、
『ギョエーッ!!』とかシャウトするんですよ!?
終いにはステージを占領してわけのわからないポエムを……」
紬「それは梓ちゃん……お気の毒に……」
梓「せっかくいい気持ちで久しぶりの演奏を楽しんでたのに台無しですよ!
ほんと、ギターであの男の頭カチ割ってやろうかと一瞬思いましたもん」

澪「事態は思ったよりも深刻だな……」

4人が額を集めて、ウザい唯の彼氏とそれを良しとする唯の所業に頭を悩ませているうちはまだ愚痴を言いあうだけでよかった。
何だかんだで唯は澪と並び立つ放課後ティータイムのフロントマンであり、
近年ではギターの腕前もめきめきと上達し、作曲でもバンドに貢献していたからこそ、目を瞑る余裕があった。


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最終更新:2010年01月22日 04:04