…………

キュイイイィィィィン



唯「はっ!これは……予知、妄想!」


唯(解説しよう!予知、妄想とはなんやかんやで物事をネガティブにシュミレーションできる能力である!)


唯(あのコンビニで立ち読みしてる、いかにもそうな軽そうな男……あいつが私なら……)


『ぐえっへっへ~あずにゃん分を補給だ~』ダキッ

『いやぁ~んゆいせんぱいだあいすき~///』


唯(えへへへへ……あずにゃあん///)

唯「はっ!」

梓「今度はなんですか……あっ、コンビニ入りたいんですか?」

唯「だっ、ダメだよ!あんな軽い男なんか死んでも近づけないよ!」

梓「何言って……あっ唯先輩見てください」

唯「えっ!?なっ、なに?」キョロキョロ

梓「あのコンビニの中にいる軽そうな男の人……」

唯「……!」

梓「あの人、コンビニの募金箱に財布から出したお札全部突っ込んでましたよ!」

唯「……へ?」

ガァーッ

「ふうっ……少しでも被災者の皆様の力になれますように……」ナムナム

「あっ、お婆ちゃん、一緒に横断歩道渡りましょ」

「はいはい、どちらさんもあわてないあわてない。狭い日本そんなに急いでどこに行く、ってね。」

「さ、お婆ちゃん。もう大丈夫ですよ。気をつけてね!」

「おっ、どうしたんだボク。あ、百円拾って届るところなのか。偉いなぁ」ナデナデ

「じゃあ……はいこれ。これ兄ちゃんが交番に届けておくから。え?良いんだよ。これな、超法規的措置っていうんだ」

「いいか、「正しいことをしたくば偉くなれ」だ。じゃあ気をつけてな!」


唯「……」

梓「うわあ……すごい良い人ですね。あの人」

唯「……そうだね」


梓「……私たちも募金してきましょうか……?」

唯「うん……そうだね……」

梓「ついでにアイスでも買ってきましょう」

唯「えっ、あいすぅ!?」パァァァ

梓「もう……ホントにアイス好きなんですね……」クスッ


唯(わーい♪あずにゃんとアイスー、あいすーぅ、愛すぅ♪)ルンルン


…………


唯(むう……さっきから危機という危機がまったく起こらないよ……)ムゥ

梓「ゆいせんぱーい、足大丈夫ですか?」

唯(このままじゃいざと言うときにあずにゃんを守れないよ……)

梓「ゆいせんぱーい、聞いてますか?」

唯(何かこう……ビシッとあずにゃんを守るような展開が……)

梓「唯先輩っ!」

唯「うわっ!あ、あずにゃん、どうしたの!?」

梓「どうしたのじゃありませんよ、さっきから話しかけてるのに……」

唯「ご、ごめ……」

キュイイイィィィィン


唯「はっ!シンクロ!」

梓「はい?シンクロ?」

唯「あずにゃん……こんどこそ何かおこるよ……気をつけ」


ガシャーン!


唯「……へ?」

梓「ゆ、唯先輩!足元に鉢植えが!」アワアワ

「きゃーっ!ごめんなさい!大丈夫ですかー!?」

唯「は……はは……だいじょぶだいじょぶ……ははは……グスッ」ピクピク

梓「あまりに突然のことに放心してる……」

…………

唯「もう!あずにゃんが危機に陥ってくれないから私が全然活躍しないよ……」

梓「まだ続いてたんですか……SPごっこ」

唯「ごっこじゃないよ!私はあずにゃんのSPになりたいの!」

梓「だから唯先輩には無理ですって……」

唯「無理じゃないよ!あずにゃんは私が守りたいの!」

梓「もう……唯先輩はそんなに……」

唯「見ててよあずにゃん!わたしがずっとあずにゃんの傍であずにゃんをまも」


梓「っ!ゆいせんぱいあぶなあい!」

唯「え?」


キキィィッ!


唯(あ……車?曲がり角からいきなりきた)

唯(なんとか自動車学校て書いてあったなあ。まあでもいいや)

唯(これ……死ぬのかなあ……)

唯(……あずにゃあん……)


ガシン!ブスッ!


唯「……あれっ?」


「バカヤロオ!!巻き込み確認しろっつっただろうが!!」

「ひいっ……すいません!」

ウイィィン

「すいません!大丈夫でしたか!?」

唯「は……はい」

「ホントすいませんでしたあ……おらいくぞごらあ!」

「は……はいい゛!」


ガコッ……ブヴウウン


唯「……」

梓「唯先輩!大丈夫ですか!?」

唯「あ……あずにゃあん……こわかったよお……」ポロ…ポロ…

梓「……」

唯「……うえっ……グスッ……あずにゃあん……?」

梓「いい加減にしてください!!」

唯「うえっ!?」ビクッ

梓「何がSPですか!そんなに私に危険な目にあえってことですか!」

梓「人のことばっかり気にして……自分の身も守れないくせに!」

唯「あ……あずにゃん?」ビクビク

梓「ふんっ!」

ツカツカツカ

唯「あっ……待って……あずにゃん……」

タッタッタ…

…………


梓「……」

ツカツカ

唯「……」

トボトボ



唯(……あずにゃん、さっきから一言も喋ってくれない……)

唯(あずにゃん……こっち向いてよお……)


唯「……あずにゃあん?」

梓「……」

ツカツカツカ


唯「……」

唯(……やだ)

唯(こんなんじゃ……)

…………

唯『どうしたの?何か言いたいことあるの?」

梓『い……いえ別に……』

唯『そう……』

梓『……あの!』

唯『……なに』

梓『わ……私、唯先輩に……何か怒らせるような事したでしょうか……?』

唯『……中野さん』

梓『……はい』

唯『……言いたいこと、あったんじゃん』

梓『え……あっ……』

唯『嘘ついてたんだ……最低だね』

…………

唯(……あの時と、いっしょ)

唯(いや、立場が逆か……あはは……)

唯(……やだよお……)

唯(もうあんなの……いやあ……)ジワッ



梓「……唯先輩」

唯「……っ!」ビクッ

梓「……着きましたよ」

唯「えっ……?」

梓「……私の家です」

唯「あっ……」

梓「靴、乾かすんでしょ?」

唯「……うん」


…………

ガチャ


唯「……おじゃましまーす」

梓「……」

唯「あ、あのね、あずにゃん?」

梓「……」

唯「ごめんね……あずにゃんしつこかったよね?」

梓「……」

唯「私ね……あずにゃんが大好きで、でもあずにゃんのことがすごい心配で……」

唯「あずにゃんの傍で、ずっとあずにゃんを守っていたくて……」

唯「でも、迷惑だったよね……私……もうやめるよ」

唯「あずにゃんは私なんかいなくても……」


ダキッ

唯「っ!?」

ドン!

唯「あ……あず」


チュッ


唯「ん……」

梓「ん……ぁ」

唯(……あ)


唯(あずにゃん……ちゅう……///)


唯「あ…ふぅ……///」

梓「……んぅ……ゆいせんぱあい……」

チュッ

唯「ふわ……///」

梓「ゆいせんぱあいい……」チュッ

梓「ほんとよかったあ……」

梓「どこも……けがないですかあ?」ギューッ


唯「あず……にゃあん///」ポー

唯「わたしのこと……きらいになってないの?///」


梓「……だれがなるもんですか」

チュッ

唯「ふうっ……!///」


梓「ゆいせんぱいったら……」チュッ

梓「あずにゃんあずにゃんって」チュッ

梓「わたしのことばっかり……」チュッ

梓「すこしは自分のことも考えてくださいよお」チュッ


唯「で……でも、わたしはあずにゃんの、えすぴぃだもん///」チュッ

梓「ふぁ……///」

梓「んぅ……///」

チュッ

唯「あぅ……///」


梓「でもだめです」チュッ

梓「わたしにばかりきをつかって」チュッ

梓「ゆいせんぱいが……」


ピタッ


梓「……」

唯「……あずにゃあん?」

梓「……ゆいせんぱいがあ゛……」ジワッ

唯「あ、あずにゃん!?」


梓「んえ゛っ……グスッ……この前いったばかりじゃないですがあ……」ボロ…ボロ…

梓「わだしのせいで……ゆいせんぱいがあ……だいすきなゆいせんぱいがあ……グスッ……きずつくなんてえ……」ボロ…ボロ…

梓「わだじ……やだあ……」


唯「あずにゃあん……」

梓「だが、だがら……ゆいせんぱいが……わたしをまもるっでくらいならあ……グスッ……わだしが……」


チュッ


梓「んぅ……はなし、おわっでませんよお……」

唯「……あずにゃあん」

唯「……やっぱり、あずにゃんは私が護ってあげなくちゃね」


梓「え……?」


唯「……これから先、何があろうとも」

唯「私が、あずにゃんを護ってみせるよ」ギューッ


梓「ん……ゆいせんぱあい……///」ポワーン

唯「あずにゃん……だーいすきっ」ギューッ

チュッ

梓「あぅ……///」

梓「……わたしも、大好きです」

チュッ

唯「……えへへ///」

梓「……ふふふ///」


梓「……でも、唯先輩には無理です」

唯「無理じゃないよお。私はあずにゃんのためなら……」

チュッ

唯「……んぅ///」

梓「……言ったでしょ」


梓「……唯先輩は黙って私というテロリストに狙撃され続ければ良いんです」

チュッ

唯「ふあっ……///」


梓「ふふっ、唯先輩が私専用のSPって言うんなら……」

梓「私は、唯先輩専用のテロリストですっ!」

チュッ

チュッ

チュッ

チュッ

唯「んあぁ……あずう……///」ポー

梓「ふふっ……どうしたんですか?SPさん?こんなもんですか」

チュッ

唯「あうっ……ふわぁ……///」ピクンッ

唯「んぅ……まだまだあ!///」

チュッ

梓「ふうっ!///」ピクン


唯「へへっ……悪いテロリストをやっつけるのもSPの仕事だもんね///」

チュッ

チュッ

チュッ

チュッ

梓「あぅ……にゃあ゛あぁ……///」

梓「……んぅ……ドラマの見すぎですよお……SPの仕事は要人の警護でしょお?///」

チュッ

唯「んっ……仕方ないよ……大義のためだもん///」

チュッ

梓「ふぇ……なんですか……大義って……///」

チュッ

唯「ふわぁ……あずにゃんを……幸せにすることだよお///」

チュッ

梓「んに゛ゃ……そんなの……もうかなってますっ///」

チュッ

唯「んみぃ……そう……?でもまだまだだよっ///」

チュッ

梓「うなぁ……じゃあ……私の大義は唯先輩を幸せにすることですっ///」

チュッ

唯「くうんっ……それももう……かなってるよお……///」

チュッ

梓「ゆいせんぱいだいすきい……///」

チュッ

唯「あずにゃんだあいすきい……///」

チュッ

お、わり だよん?



最終更新:2011年05月08日 21:04