澪「おい勝手に殺すなバカ律」ムクリ

律「うわ!ゾンビ!」

澪「お前いい加減に……」

唯「澪ちゃーん!生きてたんだね!ごめんね!ごめんねぇ!」ガバッ

澪「……」

唯「うぅ……良かった……良かったよぉ」

澪「……」



唯「澪ちゃん?」

律「こいつ……気絶してるぞ」

律「おらー!起きろ澪ー!」バシバシ

紬「ちょ、ちょっと律っちゃん……本当に死んじゃう……」

澪「う、うーん……」クラクラ

律「ふぅ、蘇生成功だ」

澪「一発で十分だろ一発で」

憂「大丈夫ですか?」

澪「多分……ビックリしただけだから」

憂「良かった……」

唯「ほんとにごめんね」

澪「いいからいいから。気にするな」

唯「もうしないから」シュン

澪「え……」

梓「雑炊ウマー」パクパク

澪「しないって……唯……」

律「澪も生き返ったし、気を取り直して食うぞー!」

唯「おー!」



紬「減ってる……」

憂「あれ?」

律「あーずーさー」

梓「が、我慢出来ませんでした……」

律「食い物の恨み……覚えとけよ」

梓「にゃ、にゃあ……」

憂「まぁまぁ、まだありますから」

唯「あずにゃんは私が守る!」

紬「デザートにケーキ持ってきてるわよ」

唯「わーい!」

澪(そんなの……やだ)



律「満腹満腹」ゴロゴロ

唯「もう食べられない~」ゴロゴロ

梓「牛になりますよ」

律「牛ドラマーとして生きてく」

唯「牛ギタリスト~」

梓「ダメだこの人達」

憂「洗い物してきますね」

紬「手伝う?」

憂「大丈夫ですよ、ゆっくりしてて下さい」

律「お言葉に甘えてー」

澪「ったく」

唯「お腹いっぱいで眠い……」

梓「またですか?」

紬「はしゃぎ疲れたのもあるのよきっと」

唯「睡魔に負ける私じゃないよ……」ウトウト

唯「……zzz」

梓「陥落」

憂「もうお姉ちゃんたら……すいませんけど、布団敷いてもらって良いですか?」

紬「わかったわ」

澪「律、どけよ」

律「ふっ、そんなパワーじゃ私は動かせない」

澪「はいはい」ズルズル

律「畳がこすれるー!」
バタバタ

梓「寝る準備完了!」

紬「歯磨きしていつ寝ても良いようにしときましょうね」

律「ほんとにお母さんだな」

澪「唯、布団敷いたぞ」グイ

唯「ん……あ、自分で起きるよ」

澪「うん……」

律「さーてパジャマに着替えたところで枕投げだ!」

澪「近所迷惑」

律「う……じゃあ好きな人を赤裸々に話す」

梓「女子高なのに?」

律「うが……じゃあ……えーと……」

澪「無理に遊ばず寝ろよ」

憂「でもこの部屋に6人寝るのは……少し無理がありますね」

唯「皆丸まれば大丈夫だよ」

憂「それも良いけど……梓ちゃんは私の部屋来る?そしたら多分いけるよ」

梓「行く行く。ここは危険だもん」

律「どういう」

唯「意味かな?」

梓「その卑猥な手つきはなんですか!」

紬「電気消しますよー」

律「まだ眠くなーい」

唯「なーい」

紬「暗くてもお話は出来るでしょ。はい消灯」

パチン

唯「真っ暗」

律「ふー」

澪「うおお!?」

律「相変わらず首筋弱いのね澪ちゃん」

澪「この野郎……」

律「ちょ、ちょっと待て澪!そこは……」

澪「日頃の恨みだ!」

律「んっ……やぁ……」

唯「わー……」ドキドキ

紬「暗視カメラの出番だわ」

澪「はぁ……はぁ」

律「うぅ……もうお嫁にいけない」

澪「何言ってんだ」

紬「そうよ、澪ちゃんがお嫁にもらってくれるわ」

澪「これ以上つっこまさせないでくれ……」

律「唯ー、澪がいじめるよー」

澪「なっ!」

唯「おーよしよし、可哀想に」ナデナデ

律「うへへ」

唯「悪いお姉ちゃんですねー」

律「そうだーお仕置きが必要だー」

澪「……寝る」

律「ありゃ……拗ねちゃった」


澪「おやすみ」モフン

唯「あ……」

澪(なんだよ唯……律ばっかり……)

澪(嬉しかったのに……心配してくれて……)

澪(もうしないって……さっきから私の事微妙に避けてるし)

澪(やばい……泣きそうだ)

澪(寝よう。寝て忘れよう)

澪(……………)

澪(全然寝付けない)

澪「ふぅ」

律「お、起きたか?」

澪「ちょっと夜風に当たってくる」



律「この寒い中を!?」

紬「……」




ベランダァ!

澪「……寒い」

澪「やはりこの時期は無理だったか」

澪「まぁおかげで涙も出ないけど」

澪「……」

澪「私は一人で風に吹かれてるのがお似合いなんだ……」

澪「誰も温めてなんかくれない……」

澪「へくしゅ!」

澪「あぁもう最悪だ」

ギシ

澪「!?」

唯「澪ちゃん……風邪引いちゃうよ?」

澪「唯……」

唯「部屋戻ろう?」

澪「もう少ししたら……」

唯「ダメだよ!本当に風邪引いちゃうよ!」

澪「心配してくれてありがとう。でも大丈夫だから」

唯「嘘!」ギュ

澪「ゆ、唯!?」

唯「ほら、こんなに冷たいのに大丈夫なはずないよ」

澪「あ……う……」

唯「嫌がって離さないからね」フンス

澪「嫌……じゃない」

唯「ふえ?」

澪「わ、私も……律や梓みたいに……」

唯「みたいに?」

澪「唯と」

唯「私と」

澪「つつきあったり……じゃれあったり……したかった」

唯「あ……」

澪「でも唯はあんまり私と遊んでくれないし……私からしようにもどうすれば良いか解らないから」

澪「他の皆に嫉妬した」

澪「だからさっきのは唯は悪く無いんだ。嬉しくて……その……あぁ上手く言えない……とにかく嬉しかったんだ!」

澪「私も……私も唯と触れ合いたい!」

唯「え、えっと……」

澪「ごめん……急にこんな事」

唯「ううん、謝るのは私の方」

澪「え?」

唯「澪ちゃんってそういうのあんまり好きじゃなさそうだから……ちょっと避けてたかも」

唯「でもそれが余計なお世話だったんだね」

唯「ごめんね澪ちゃん」ギュ

澪(暖かい……)

澪(神様……私に勇気を下さい!)

澪「唯!」ギュウ

唯「わ、わ」

澪「唯……唯……」ギュウギュウ

唯「て、照れる」

唯「あんまり名前呼ばれたら照れるよ」ドキドキ

澪「そうか。私は唯の体温で溶けそうだ」ギュウギュウ

唯「そ、そんな事言わないでよぉ」

澪「照れてる唯も可愛い」

唯「あぅ」

澪「そういう素直なとこが好きなんだ」

唯「す、好きって……」

澪「あー、いや……と、友達としてだぞ」

唯「そ、そうだよね……ドキッてしちゃった」

澪「唯のほっぺたぷにぷにだな」ニョーン

唯「ひゃめてー」

澪(今はまだ……友達で良い)

唯「ただいまー」

澪「おー、律、さっきは態度悪くてごめん」

律「んあ?澪が態度悪いのは普段からだろ。気にしてねーよ」

澪「そっか、ありがとな」

律「あれ?怒らない?」

紬(なんだか澪ちゃん吹っ切れたみたい)

唯「うー寒い寒い。布団に入らなきゃ死んじゃう」

澪「確かに」

律「さて、4人揃ったし、改めて……」

全員「おやすみなさーい」


モゾモゾ

澪(ん……誰の手だ?寝ぼけてるのかな?まぁ……良いや……眠い……)



よくあさ!

梓「先輩達ー、朝ですよー」

グースーカーピー

憂「熟睡中だね」

梓「手繋いで寝てる人までいるし」

憂「…………ズルいなぁ」

梓「え?」

憂「な、なんでもないよ!私朝ご飯作るから皆を起こしといて!」

梓「アイサー」

憂(でも仕方ないか……あんな幸せそうな寝顔見せられたら、納得するしかないよね)

梓「おりゃおりゃー!起きるです!」

唯「……おはよ、澪ちゃん」

澪「おはよう、唯」



おしまい



最終更新:2010年01月08日 01:24