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律はスライムと向き合うと斧で素早く横に切りつける

ブゥン!

ビチャビチャ

斧の一撃を受けたスライムはしかし、こちらに向かってこようとしている

律(少し浅かったか)

ザザッ

律(でもこれで決める!)

ブゥン!

律は振り向きざまにスライムの頭上より斧を振り下ろした

律「ふっ!」

ダァン!

ビチャビチャ!

強力な一撃を受けスライムは跡形もなく飛び散った

律「ふぅ」

カチャ

律は斧を背負い直し汗を拭う

唯「楽勝だったね!」カチンッ

梓「唯先輩、ナイスコンビネーションでした」カチ

唯「えへへ」

唯と梓も武器をおさめる

紬「みんな!」タタッ

紬と澪がかけよってきた

律「おう!終わったぞ」

紬「怪我はない?」

律「ふっふっふ、これくらい楽勝!」

唯「もう全然怖くないね!」

澪「三人ともすごいな!」

梓「スライムごときに負けてらんないです!」

律「よし、気を取り直して進むぞ」

澪「そうだな」

一行は早々にその場を後にした


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テクテク

一行がさらに街道を行くとついに前方に大きな建造物が見えてきた


唯「あ、遺跡ってあれだよね!」

真っ先に遺跡を発見した唯がふりかえる

律「うん、間違いないだろ」

澪「はぁ、やっとついた……」グッタリ

梓「早速、探索を開始しましょう!」

梓は張り切っている

紬「あら、梓ちゃんノリノリね」

律「まあ、でも梓の言う通りだな、さっさと終わらせよう!」

紬「確か、遺跡の二階層まで調査すればいいのよね?」

律「そうそう、あんまり時間はかからなそうだな」


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一行は遺跡の一階層入り口にいた
苔むした壁面が年代を感じさせる

唯「さあ、遺跡調査かいしだよ~!」

梓「行きましょう!」フンフン

スタスタ

澪「あ、ちょっと!梓!」

一行は先に進み出した梓を慌てて追いかける

律「私たちも行くぞ」

紬「おー♪」


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コツコツコツコツ

一行は石造りの遺跡内の通路を歩いている

澪「意外と広い通路だな」

紬「それに明るいし」

紬の言う通り、遺跡内部はあちこちに窓の様なものが設けられ内部に光を取り込むことのできる造りになっている


梓「」カサカサ

梓「」カサカサ

梓はあちこちに素早く動き回っている


律「……なあ、梓」

律の問いかけに先を歩いていた梓がふりかえる

クルリ

梓「なんですか、律先輩?」フンフン

律「さっきから気になってたんだが、なんでそんなに積極的なんだ?」

澪「そういえば、梓はなんだかさっきから楽しそうだな」

梓「そ、そんなのおたかr……じゃなくて!」ブンブン!

梓は首を大きくふって言い直す

梓「はやく調査を終わらせるためです!」キリッ

律「いや、もうそれほとんど言っちゃってるじゃん……」

紬「でもこの遺跡って何回も調査されてるのよね?いまさらお宝は見つからないと思うけど……」

梓「な!そんなことないです!絶対なにかありそうです!」フンフン

澪「なんなの、その自信は……」


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一行は通路を抜け途中で三箇所の小部屋に入ったが、いずれの部屋にもモンスターは生息しておらず異常も見当たらなかった

コツコツコツコツ

一行が奥へと進んで行くと目の前に大きな階段があらわれた

律「ここから二階層へいくんだな」

紬「そうね」

唯「なんにも出ないねー、ちょっとつまんないかも」

澪「おいおい、油断は禁物だぞ?」

梓「お宝……」フンフン

カツカツカツカツ

一行は二階層へと足を運ぶ

階段をのぼりきり更に奥へと向かった一行は小部屋へと入る

律「また小部屋か」

カツカツ

律はぼやきながら歩を進める

澪「……それにしても、この遺跡ってなんの目的でつくられたんだろう」

澪が小部屋の壁面に指を這わせながら呟いた

梓「確かに不思議ですよね、壁には文字とか絵とかの彫刻が凄いですし」

紬「たぶん、ここって神殿だったんじゃないかしら、ほら見て、この先の部屋」

紬が小部屋の先を指差す

紬「この先が大きな広間なってるでしょう?」

唯「本当だ、凄い広いし、天井も高いね!」

唯は小部屋の出口から広間を覗き込んでいる

紬「それに、中央に一段高い場所があるじゃない?」

澪「祭壇……ってことか」

紬「たぶんそうじゃないかしら?」

梓「よし、どんどん行きましょう!」

梓はずんずん進んで行く


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一行は大広間に入った

大広間には四方に出入口があり一行が入ってきたのはそのうちの一つである

律「ほぇ~、本当に広いな」

唯「ここをみればほとんどおわりだね!」

グルルルルルル……


一行が話していると左の小部屋からうなり声が聞こえてきた

梓「なにかいます!」ピーン!

律「ああ、気をつけろ!」ザッ

カチャ

全員が武器を出し構える

そのまましばらくすると、唸り声の主が姿をあらわした

グルルルルルル……

ザッザッ


澪「オ、オオカミ!?」



コボルトがあらわれた!▼


ザッザッザ

コボルトは一行の三メートル程手前で動きを止め、唸り声をあげている

律達はゆっくりと近づいていく

律「危険そうだけど、相手は一匹だ、落ち着いていこう……」

唯「うん!」

梓「行きます!」

タタタッ

ザザッ!

梓「えい!」

ザシュ!

ブシッ

梓はコボルトに側面から斬りつけ、素早く走り抜ける

コボルト「キャウン!」ザッ

斬りつけられたコボルトは大きく後退するも倒れない

梓(浅かったか)

グルルルルルル

コボルトは体勢を立て直し素早く梓に飛びかかる

コボルト「グアァァァ!」ガバッ!

気を抜いていた梓は反応が遅れてしまった

梓(まずい!)

律「梓!危ない!」

ガキィィィン!

梓「!!唯先輩!」

唯が梓をかばい盾で攻撃を受け止めている

唯「あ、あずにゃん、はやくさがって!」ハァハァ

紬「唯ちゃん!」

コボルト「ガウゥゥゥ!」ガチガチ

コボルトに盾を激しく噛み付かれ唯が苦しそうに顔を歪めている

ダダダッ!

律「うぉぉぉ!」ブゥン!

ダァン!

コボルト「ギャインギャイン!」

ダン!ボスッ!

律がコボルトの背後から一撃を加えた

コボルトは大きく吹っ飛び地面に倒れ伏す

律「やったか!?」

……ムクリ

コボルトが起き上がり鳴き声をあげはじめた

コボルト「ウォーンウォーン」

ウォーン……ウォーン……

遺跡内にコボルトの鳴き声が反響する

澪「なにをしているんだ……?」

律は肌がピリピリと緊張していくの感じていた、感覚が危険を告げている

律「ま、まずいぞ」

梓「な、なにかきます……」

梓も顔が青ざめている


コボルトは仲 間 を 呼 ん だ!▼


四方の小部屋から幾重もの唸り声が響いてきた

グルルルルルル

ガフガフガフガフ

グルルルルルル

コボルトBがあらわれた!▼
コボルトCがあらわれた!▼
コボルトJがあらわれた!▼

律「や、やば……」

澪「に、逃げよう!数が多すぎる!」ガタガタ

梓「無理です!後ろからもきてます!」

梓の言葉通りいつのまにか背後にもコボルトたちがいる


律達は回り込まれてしまった!▼


律「……」


律「絶対に誰も死なせない……」チャキ


ジリ……


ガゥゥゥゥ!

睨み合っていると一匹のコボルトが律に向かって飛びかかってくる

律「くっ!」

ガキン!

律は足をふんばり斧で攻撃を受け止めた

梓「律先輩!」

ザシュッ!

すかさず梓が律の横から斬りつける


コボルト「ガフゥ……」

ドサッ!

梓の一撃でコボルトは後ろへ下がる

ガルルルルル……

仲間が傷つけられたのをみて、コボルトたちが一斉に襲い掛かってきた


律「くるぞ!」

ガァァァァ!

唯「えいっ!」ブン!

ザシュッ!

唯が一匹のコボルトに斬りかかると別の一匹が襲い掛かる

ガキィィィン!

唯「きゃっ!」

コボルトの攻撃を唯は必死に盾で受け止める

律「はっ!」

ブゥン!ダン!

スカッ

律「かわされた!?」

唯に襲い掛かった一匹に律が斬りかかるが、避けられてしまう

唯「りっちゃん!」

律「唯!」

タタタッ!

律と唯の横を梓が駆け抜けていく

梓「やあ!」

ザシュザシュザシュ!

梓が連続で斬りつけるも、コボルトになかなか深手を負わせられない

梓「はあはあ、倒れない……」

律「梓、危ない!」

梓「え?……きゃあ!」

コボルト「グァァ!」

ザシッ

梓は律の言葉に素早く反応し身をかわしたが、避けきれずコボルトの鋭い爪で傷を負う

梓「うぅぅぅ!」

ボタボタ

切り裂かれた足から血が流れる

紬「梓ちゃん!大丈夫?」

すかさず紬が駆け寄り、呪文を唱える

紬はキュアを唱えた!▼

パァァァ!

梓の傷がみるみるふさがっていく

梓「はあはあ、ムギ先輩、ありがとうございます」

紬「さあ、立って!梓ちゃん前にですぎよ」

律達は陣形を崩さぬようにうまく立ち回っていたがコボルトの数に、徐々に押し負けていく

ザシッザシッ!

律「くそっ!数が多すぎる!」

唯「わっ!」

ブシッ!

唯はコボルトの攻撃をうけ、腕から血を流す

梓「唯先輩!」タタタッ

ガキン!ガキン!

梓は傷を負った唯の元に駆け寄り、コボルトの攻撃を受け止めた


唯「いてて……」

梓「大丈夫ですか!」

唯「うん、そんなに深くないみたい」

ガルルルルル……

律達は懸命に応戦するもののコボルトの数を余り減らすことができない

律「くそ!これじゃ、埒があかない!」

ダダ!

梓「あ、律先輩!」

唯「りっちゃんだめ!」


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