唯「あずにゃんもあったかあったか大好きだねー」

梓「唯先輩の抱っこ大好きですー」

梓(なっ! 口がいうこと聞かない!?)

唯「おぉ。今日は素直だねぇー。えへへー、あずにゃんぎゅーっ」

梓「んぅー唯先輩もっとぉー」

梓(うわああ! 恥ずかしいいいい!)

唯「甘えんぼあずにゃんも可愛い~」

澪「お、おい! いつまでやってるんだ」

律「梓もあれだけ言っときながらなんで抵抗してないんだよ!!」

紬「梓ちゃん猫さんみたいね」

梓「えへへへー」

梓(これじゃ私がおねだりしてるみたいだよ……)

唯「あずにゃんすりすりー」

梓「にゃあぁん」

梓(うぅ、そっか……私、唯先輩に夢中になると本当の自分が隠せないんだ……)

唯「さぁて! 補給完了~♪」

梓「えっ、もう!?」

唯「ん?」

梓「ま、まだ……もうちょっと」

梓(おかしい! こんなの私じゃないいいい!)

唯「えーあずにゃん寒がりー」ギュウウ

梓「ふにゃん……あったかー……」

梓(あったかーじゃなくて!)

唯「なーんか最近あずにゃん変わったよねー」

律「だんだん唯に毒されてきたか」

澪「梓ぁ……練習するんじゃなかったのか……?」

梓(ふぅー、なんだかなー)

唯「えへぇ~♪ うりうりー」

梓「にゃあん♪ 唯先輩ったらぁ、やめてくださぁい♪」

梓(ま、いっか……幸せだし!)



また翌日


梓「あのね……私のおきにいりの唯先輩の写真がね……」

梓「……でね……が………………かわいくてね……」

梓「たまらないね……くう…………さらに……もう……」

梓「すごすぎ…………で……そうおもうでしょ……」

梓「どうして………… すき…………はー!」

梓「…………だきしめて……ねるときも……まくらのした」

梓「……でしょ…………すばらしい……!」

梓……うつくし………………あれ!  もうこんな時間だ!」

梓「ちょっとしゃべりすぎたね」

梓「私の写真の自慢をおとなしくきいてくれたお礼に ……これは気持ちだよ!」


憂「あ、ありがとう……」

純「よくわからない人形を手に入れたんだけど」

梓「私の手編み唯先輩人形だよ!」


純「なんかコレ呪われそうな顔してるね」

憂「こらぁっ! 純ちゃん!」

純「ご、ごめっ! 無神経でした!」

梓「……天使の笑顔」

憂「そ、そうだよね! かわいいよね! 梓ちゃん編み物も上手なんだね」

純「たしかにうまくけど、そもそものセンスが……」

憂「こらぁっ!」

梓「いいもん! これからどんどんうまくなるから!」

梓「だから会員のみんなは今後のグッズを楽しみにしててね!」

純「えぇ……もっと役に立つものがほしいなぁ……」

憂「純ちゃんは現物主義だね」

梓「これもすごく役に立つよ!」

純「何に使うのさ」

梓「…………にゃふ」

憂「……」


純「でもポイント得点はもっとすごいものなんでしょ?」

梓「うん! それはもう!」

憂「た、たのしみだなー!」

純「お金?」

梓「お金には変えられない素敵なものだよ……」ウットリ

憂「そんなすごいものをよく手放す気になれるね」

梓「うふふ、だから二人ともせっせとポイント集めにいそしんでね」

純「あ、そういや来るときちょこっと唯先輩の写真とってきたよ」

梓「えっ! 見せて!」

純「ん、携帯だけど。ほら」

梓「お、おぉお……なんて眠たそうな顔!! これは……すごい良い! 画質がおしいけど良い!」

憂「わ、私も持ってきた! 梓ちゃんが気に入りそうなの!」

純「あ、何対抗意識燃やしてんのさ」

憂「えへへ、なんだか面白くなってきて」

梓「みせてみせて! みせてみな!」

梓「うわぁ! どれもこれも……うわぁああ一軍メモリアルアルバムにふさわしいのばっか!!」

純「……」

憂「い、いちぐん……なに?」

梓「なにこれ! んんっ! ふにゃあ!」

憂「ちょ、ちょっと、何興奮してるの……」

純「憂、あんた一体どんな写真もってきたの?」

憂「ふ、ふつうにだらだらしてるとこをおさめた物だけど……」

純「いつもの光景だけでこのはしゃぎよう……」

梓「このシャツの馬鹿げた文字が唯先輩の可愛さに磨きをかけてるよね。さすが最高のセンスの持ち主」

梓「私も今度買ってみよう」

梓「あ、会員の指定服をこれにしようかな……あ、いいかもそれ……うふふ」

純「絶対そんなの着ないから」

憂「私もあのシャツはちょっと……」

梓「うーん、でも私が真にもとめる写真はないなぁ……」

憂「え、求める写真? どんなの?」

梓「え? 聞きたい? あーでもどうしよっかなー」

純「言いたそうだから聴いてあげていいよ」

梓「これ言っちゃうとポイント集めが楽になるしなー」

憂「教えて教えて!」

憂(早くポイント集めきって解放されたい……)

梓「そう、私が真に求める唯先輩写真。それは!」

梓「とってもカッコイイ唯先輩なんだよ!」

純「また難しいものを……」

憂「難易度Sだね」

梓「うん……滅多に見せない唯先輩の真面目でクールな一面。それを私は切り取りたい」

梓「そして写真立てに入れてにゃふふ、ずっと朝も昼も夜も眺めにゃふふふっ」

梓「えへへっ、かっこいい唯先輩は私のこときっと『梓』ってよぶんだよえへへへ」

梓「それでしなやかな指で私の顎をクイっとあげて、えへっ、えへへ」

梓「そのまま……そのまま……あぁぁん、だめですよぉ唯先ぱぁい!」

憂「……帰ろっか純ちゃん」

純「梓、もしそのカッコイイ唯先輩の写真とやらを撮ってきたら」

梓「うんうん! スタンプ好きなだけ押してあげる!」

憂「!」

憂(かっこいいお姉ちゃんを撮れば解放!)

純「へぇ……じゃあちょっと張り付いて……って唯先輩がかっこいい顔するわけないじゃん。あほくさー」

梓「……するもん」

憂「……するもん」

純「なにその顔」

梓「純はわかってないね」

憂「ほんとだよ。お姉ちゃんだってたまにはビシっと……キリっとクールに……あれ?」

梓「どったの?」

憂(これほんとに難しいかも……)

梓「とにかく、自然にかっこいい唯先輩だからね! 頼み込んで表情作ってもらうなんてなしだからね!」

梓「あと唯先輩と話す際は私をとおして」

憂「どっちみちお姉ちゃん演技なんて出来ないよ」

純「私はもう諦めた。地道にポイントあつめる」

梓「むぐ……ま、まぁそれもありかもね」

純(てかめんどくさいし……毎朝パシャっととらせてもらえばそれで終わるし……)

憂「私はスーパーショット頑張ってみるよ。もちろん普通の写真ももってくるけど」

梓「期待してるよ。じゃあ二人とも今日の分ポイントつけるね」

純「あ、そっか。もう一気に10ポイントくらいよこしなって」

憂「どきどき」

梓「ふむぅ~、純のはたしかに良い写真なんだけど。なにより画質がねー、手ぶれもダメダメ」

純「き、厳しいんだ。もっと絶賛するかと……」

憂「意外とね……マニアってそういうものらしいよ」

梓「うーん、まぁ~、おまけにおまけして1ポイントかなー、てかもっと撮ろうよ」

純「つ、次は頑張ります」

憂「どんまい純ちゃん!」

梓「で、次は憂ね」

純「憂はいいよねー撮り放題だし」

憂「これが環境の差ってやつだよ」

梓「ふにゃー可愛い~、にゃふ~ん」

憂「どうでしょうか会長」

純「これさっきも見たじゃん!」

梓「はにゃー……いいなー、これいいなー」

梓「あぁ、こっちも可愛い。ちゅっちゅ~」

純「しゃ、写真にキスしてる……」

梓「キス鑑定もしらないの?」

憂「……」

梓「キスしたときの幸福度で価値がきまるんだよ!」

梓「よってこの写真は単体で3ポイントはかたいね」

梓「さすが私の一軍候補だよ。」イソイソ

憂「こら、返しなさい。それ私にとっても結構大事な写真なんだけど」

梓「か、かえすっていうか! これはファンクラブ全体の財産だよ!」

梓「だから会長の私が責任をもって……」ゴソゴソ

純「がめついなー」

憂「……」

梓「と、とりあえずポイント換算!」

梓「……10個スタンプ押しときまーす!」


|=゜w゜=|=゜w゜=|=゜w゜=|=゜w゜=|=゜w゜=|=゜w゜=|=゜w゜=|=゜w゜=|=゜w゜=|=゜w゜=|
|=゜w゜=|=゜w゜=|=゜w゜=|=゜w゜=|=゜w゜=|    |    |    |    |    |
|    |    |    |    |    |    |    |    |    |    |GOAL

憂「またこのスタンプ……」

純「すごっ! もう半分きてるじゃん!」

梓「憂は熱心なファンだからね」

憂「ま、まぁそういうことにしていて……」

梓「えへへ、明日が楽しみだなぁ」

憂(これ、よく考えなくても梓ちゃんしか得してない……)





憂「うーん、どうしよ」

憂「カッコイイお姉ちゃんなんて……」

唯「ういういー、どうしたの?」

憂「あ、うん。ちょっとね」

唯「あ、そうだ。きいて憂ー。最近あずにゃんがねー」

憂「梓ちゃん?」

唯「素直になったんだよー私になついてるんだよーあのツンツンなあずにゃんがだよーすごいよー!」

憂(懐いてるっていうかもう……狂信者だよお姉ちゃん)

唯「ごろごろーってしてあげたら喜ぶの!」

憂「そうなんだ」

憂(お姉ちゃん梓ちゃんのこと好きなのかな……好きだよね?)

唯「なにか考え事ー?」

憂「……ねぇ、お姉ちゃんは梓ちゃんのこと好き?」

唯「え? うん! 大好きだよー!」

憂「そっかぁ」

唯「え? 憂もあずにゃんのこと大好きだよね?」

憂「う、うん……」

唯「喧嘩でもしたの?」

憂「違うよ、ただ……」

憂(お姉ちゃんの言う好きと梓ちゃんの好きは違うかもしれない……)

憂(あれ、そういえば梓ちゃんの口から好きって言葉はきいてないなぁ)

唯「ういー?」

憂「ううん、なんでもないよ」

憂(ファンクラブのことは一応梓ちゃんにきいてから伝えよう)

唯「変な憂ー。あ、お腹すいた」

憂「うん! 待っててね!」

憂(はぁ……今晩も写真選びしなきゃ……)



数日後


梓「……むむっ!」

純「会長の目付きが変わった!」

憂「こ、これはどうですか!」

梓「すごい! 笑顔のパワーが溢れてる!」

梓「これ一枚でみんなの心にお天道様がのぼるね」

純「たしかにこの笑顔はえぐいね。瞬殺だよ」

梓「でしょ!」

純「憂のお姉ちゃんは誰に対しても笑顔なんだよ!」

純「そういうことができるのってほんとに心の底からぽかぽかな人だけだよね!」

憂(だんだん毒されてきてる……)

梓「じゃあそういう純の今日の成果は?」

純「じゃじゃん! 今日はデジカメもってきましたー! これでパチリといただいたよ」

梓「楽しみ! はやく見せて!」

純「まずこのおはようの先輩」

梓「むふっ! 今日も輝いてるなぁ唯先輩」

憂「朝御飯に好物たべるとこんな感じなんだよ」

純「そして休み時間に寝ている先輩!」

梓「ふにゃああ! 私の好きな寝顔だ! どうやってとったの!?」

純「他の先輩に頼んでみました!」

梓「さすがの行動力!」

憂「純ちゃんポイント稼ぎ必死だね」

純「そりゃあグッズとやらが気になるからね。気になって授業が身に入らない!」

憂「グッズは私が先にもらうから!」

純「負けないし!」

梓「純がその日その日の唯先輩を撮って、憂が唯先輩の過去の写真を持ってくる」

梓「私の布陣に死角なしだね。うんうん」

純「さぁ梓会長。ポイントを!」

憂「私も私も!」

梓「おっけーおっけー待ちなさい」

純「どきどき」

憂「どきどき」

梓「さて、会員No,2 あとちょっとだよ頑張れ」

純「!」


3
最終更新:2011年03月15日 21:45