澪「……グスッ」

ガチャッ

和「邪魔するわよ」

澪「……和」

和「あー、そのままそのまま。座ってていいから」

和「その代わり」

和「ちょっと私の話を聞いてくれる?」

和「知ってると思うけど」

和「あなた以外のHTTメンバーは重傷よ。意識もないわ」

澪「……」

和「でも」

和「どうしてそんなになるまで戦えたか、わかる?」

和「みんなもあなたと同じ人間よ」

和「今のあなたと同じように戦いが怖くなる一瞬だってあるはずなのに」

澪「……」

和「それはね」

和「みんな1人じゃなかったからよ」

和「強大な敵を前にして恐れなかったんじゃない」

和「怖くて恐ろしくて、それでも戦ったの」

和「1人じゃないから。自分の隣に大切な人がいたから」

和「戦えたのよ」

澪「……」

澪「……」

澪「……でも」

澪「今、私は1人だ」

澪「……そうだ。私は1人じゃないか」

澪「誰も助けてくれない……」

澪「たった1人で、……死にたくないっ」ポロポロ

和「あら? いつの間にあなたは1人になったの?」

和「さわ子先生が先行して戦地に行ったはずよ」

和「ここには私だっているじゃない」

和「それに」

和「側にいないだけで、HTTは今もあなたと一緒に戦っているわ」

和「あなたは一人じゃないわ、澪」

和「たとえ離れていても、あなたはいつも仲間と一緒にいるの」

和「仲間たちの思いをあなたは託されているんだから」

澪「離れていても、一緒……?」

和「そうよ」

和「私やさわ子先生を入れて7対1。負けるはずがないわ」

和「だから、澪。恐れてもいい、怖くたっていい……」

和「ただ、今はそれを乗り越えて!」

和「私たちが付いてるから!」

澪「……!」

和「お願い! みんなを守って!!」

澪「……!!」


―――――――――――――――――――――

――――やっぱり、怖い――――

――――律も、唯も、ムギも、梓もあいつにやられたんだ――――

――――私が行っても、きっと殺される……――――

――――……でも、私が行かないと、みんなが死ぬんだ――――

――――いやだ。そんなのいやだ――――


――――……大丈夫。私はやれる――――

――――律も、唯も、ムギも、梓も、和も、先生も、みんなが付いてるんだ――――

――――私はやれる――――

――だって私は……―――――

―私は……―――――

――




『ウルトラマン、ゼアス!!』




C地区

古くより工業地域として栄え、現在に至っても大都市圏を形成していた
ちょうどドラゴンボールの西の都みたいな感じでイメージしてほしい。その想起もまったく無意味なものではあるが

なぜなら、ゼットンによって破壊し尽くされたC地区に広がっていたのは、荒廃した都市の残骸だけだったから


バシュ―――――――ン

さわ子「……酷い。何も、何も残ってないじゃない」

さわ子「ゼットンは、……あそこか」


ゼットン「ピロロロロロ」


さわ子「……先手必勝! クアドラブラスター、シュート!!」

ビ―――――――ッ

ゼットン「ピロロロロロ」バリーア


バチィイイ


さわ子「なっ!? 反応が早すぎる!」

ゼットン「……ピロロロロロ」バッ

さわ子「!」

さわ子「回避! 回避を!!」グイッ

ゼットン「……ゼットン」バシュッ バシュッ


キィイイイイイイイイン

さわ子「ギリギリセーフ、か……」

さわ子「……このお!」

さわ子「クアドラブラスター、シュート! シュート!!」

ゼットン「……ピロロロロロ」バッ

 ド―――――――ン

         ド―――――――ン


さわ子「決まった!」


ゼットン「……ピロロロロロ」ビシッ

さわ子「あっ!?」

さわ子「敢えてバリアをせずに私に狙いを……!」

さわ子「…ぁ………あ……」

ゼットン「……ゼット


ゼアス(澪『やめろおおおおお!』


バキィイイイイイ


さわ子「澪ちゃん!」


ゼアス(澪『先生。遅れてすいません!』

さわ子「……」

さわ子「……なーに言ってんの。私は5分前行動で動いただけよ」

さわ子「澪ちゃんは、ちっとも遅れてないわ」

さわ子「だから、……胸張って戦ってきなさい!」

ゼアス(澪『……はい!』


ゼアス(澪「……」キッ

ゼットン「ピロロロロロ ……ゼットン」

ゼアス(澪『今度は、……私の番だ!』


ゼアス(澪「ぜあっ!」ダッ

ゼットン「ピロロロロロ……」

ピンッ


ゼアス(澪『あっ』スカッ


ピンッ

さわ子「澪ちゃん! 後ろ!」

ゼアス(澪「!」

ゼアス(澪「とぁっ!」バキッ

ゼットン「……ピロロロロロ」ドタッ

ゼアス(澪『まだまだぁ!』

ゼアス(澪「はあっ!」

ゼットン「……ゼットン」ドカッ

ゼアス(澪『うわっ!』

ゼットン「ピロロロロロ」バシュッ バシュッ


   ド―――――――ン
           ド―――――――ン

ゼアス(澪『うわあああああ!』

さわ子「澪ちゃん!」


ゼアス(澪『くうっ!』

ドカ―――――――ン
     ドカ―――――――ン

ゼアス(澪『ぐあっ!』

ゼットン「ピロロロロロ」


ビ――ッ ビ――――ッ


ゼットン「……ピロロロロロ」バリーア
ガキィイン


ゼアス(澪『えっ?』

さわ子「だ、誰が……」


キィ―――――――ン

和「ふふっ。私、後方支援は得意なのよ」

そう言って和はやって来た
桜高に残された最後のクロムチェスターαに乗って


ゼアス(澪『和!』

和「ちょっと気付いた事があってね。今の攻撃で確信したわ」

和「先生。残る攻撃力を全て、ゼットンに集中してください」

さわ子「で、でもあいつはバリアを……」

和「大丈夫です。とにかく攻撃を」

さわ子「……わかったわ」


さわ子「クアドラブラスター、シュート!」カチッ

和「……」カチッ



ビィイイイ―――――――ッ



ゼットン「……ピロロロロロ」バリーア

ガキィイイン


和「やっぱり!」

和「澪、今よ! ヤツは頭上にバリアを張っていないわ!!」

ゼアス(澪『……ホントだ!』


ゼアス(澪「とぁっ!」ダンッ

澪は空高く跳び上がった
空中で超高速回転し、赤熱したそのかかとをゼットンの脳天に叩き落とす

ウルトラマンゼアスの必殺技 ウルトラかかと落としだ!


バキィイイイイイイイ

ゼットン「!? ピロロ……! ピロロロロロ」


さわ子「よしっ!」

和「澪! そのまま押し切って!」

ゼアス(澪『わかった!』


ゼットン「ピロロロロ……」

ゼアス(澪「ぜあっ!」バシッ

ゼアス(澪「とぁっ!」バキッ

ゼットン「ピロロロロロ……」


さわ子「くらえっ!」カチッ

和「……」カチッ

ビィイイイ―――――――ッ


ド―――――――ン

ゼットン「ピロロピロロロロロロロ……」

ゼアス(澪「たぁっ!!」ドカッ

ゼットン「……ゼットン」ドタッ

和さわ子「今よ!!」

ゼアス(澪『うん!!』

ゼアス(澪「……」スッ

ゼットン「ピロ…… ピロロロロロ」

ゼアス(澪「……」スッ

ゼットン「ピロロピロロロロ」フラフラ

ゼアス(澪「……」バッ


ゼアス(澪「ぜあっ!」バッ


澪の腕から射出されたスペシュッシュラ光線の青い光が、ゼットンの黒い身体を直撃


ビィイイイイイイイイイイイイイイ


そして、貫いた


ゼットン「ピロロロロロ ……セ゛ット」


ドカ――――――――――――――ン


ゼアス(澪「……」

フッ

澪「……」

澪「……勝った」

澪「勝ったんだ!」

澪「生きてる!!」


和「お疲れ様」

さわ子「やったわね、澪ちゃん」

澪「和、先生!」

―――――――――――――――――――――

それから、HTTのみんなが回復するまでしばらくかかった
命が危ぶまれていた律も、どうにか助かった。回復した後、私がゼットンを倒したんだって言ってもちっとも信じてくれなかったけど

そして今日ついにみんなが退院して来て、いつも通りのティータイムが始まるんだ

なにもかも元通り、本当にハッピーエンドだ

―――――――――――――――――――――


こんな感じで

今日もみーんな救われた
ありがとう、放課後ティータイム!





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