平沢家!

唯「はあ……今日は疲れたなぁ」

唯「ていうか……お腹減った……」ゲッソリ…

唯「ただいまぁ~」

 ガチャリ

憂「おかえり、お姉ちゃん」

唯(あ! 忘れてた……!)

憂「遅かったね。なにしてたの?」

唯「ち、違うんだよ、憂……」

唯(あずにゃんと会ってたって言ったら怪しまれる……? なんて言い訳しよう……!)

憂「あ! そ、そうか/// お店に行ってたんだよね///」

唯「違うよぉ……! 憂は誤解してるよぉ! そういうお店には行ってないよぉ!」

憂「……クスッ、フフフッ……ごめんね、お姉ちゃん。大丈夫、わかってるよ」

唯「え? あ、あれ? わかってるの?」

唯(そうだよね! 私がそんなとこ行くわけ無いって、憂ならわかってくれてるよね!)

憂「15禁のお店……って事だよね? それならお姉ちゃんの年齢でも問題無いもんね?」

唯「いや違う! 違うよ! わかってないよ!」

憂「確かに……わかってない、かな」

憂「15禁の方が直接的な描写が無い分、いろいろ想像できるから、

  むしろ興奮するって言いたいんでしょ? ……確かに私には、その感情はわからない」

唯「違うよぉ! 何でそんな難しく考えちゃうの!?」

唯「ほ、ほら! 河川敷! 河川敷を散歩してたんだよぉ……!」

憂「えっと……どういう事? お姉ちゃんにとって河川敷は性の対象でしかないってこと?」

唯「違……って、ええ!? もう憂の言ってる事がわかんないよ!」

憂「私の方がわかんないよ! つまりどういう事なの!? 私と付き合いたいって事!?」

唯「ええぇ!? 違うよ! 何でそうなるの!?」

梓「ぅぅう~~ん? ういー……うるさくて眠れないよー……」

唯「だから何でいるの!? 私のパジャマ着ないでよ!」ガーン

憂「梓ちゃあん! お姉ちゃん、私とは付き合えないって……!」ウルッ

梓「ひ、酷い! ……いや、待って憂! 唯先輩はそんな事言わないよ!」

梓「たぶん、何かに憑かれてるんだよ!」

憂「ええっ!?」

唯「話をややこしくしないでよ!!」

梓「河川敷……そうか! 水辺には集まり易いって聞くし……間違いない! 完全に憑かれてるよ!」

唯「なにその乱暴な推理!?」

憂「そ、そんな……どうすればいいの??」

梓「大丈夫! 私が除霊する!」

唯「ええぇ~~……」

梓「唯先輩! 今助けます! 取り合えず眠って下さい!」

唯「いや、今すぐは無理だよぉ……」

梓「じゃあ目を閉じるだけでいいです!」

憂「お姉ちゃん! 梓ちゃんの言う通りにして! 持っていかれちゃうよ!?」

唯「うう~……わかったよぉ……」

梓「では、始めます! 除霊中は喋らないで下さいよ!?」

唯(何されちゃうんだろ……?)( ̄へ ̄;)

梓「憂、対魔装束ある?」

憂「待ってて! 探してくる!」トタタ

唯(……)

憂「梓ちゃん……巫女さんコスプレセットしか無かった……」

梓「え!? う~ん、まあ何とかなるか。ありがとう!」

唯(ええぇー……)

梓「よいしょっと……」ゴソゴソ

憂「梓ちゃん可愛い~!」ピロリン

梓「も~、写メ撮らないでよ~!」キャッキャッ

憂「梓ちゃんだって、しっかりポーズ取ってるでしょ~!」ウフフ

唯(除霊してる空気じゃないよぉ……)

梓「よし……じゃあ、いくよ」

憂「頑張って! 梓ちゃん!」

梓「霊さん! いや、霊大先生! 唯先輩の体から出て来て下さい!

  是非お願いします! 何でもしますから! すいません! 出て来て下さい!」

唯(すっごい下からだなぁ……)

 しばらく後

梓「……く、来る!」

憂「梓ちゃん! 何か出て来たよ!?」

唯(なに出てきたのーーー!?)ガーン

梓「よし! 退治するから憂は離れてて!」

憂「わ、わかった!」

唯(ヒィィィ……!)

梓「フッ……ハッ! セイ!」ドゴッ!

憂「梓ちゃんナイス! いい蹴り入ったよ!」

唯(肉弾戦……!?)

 バシッ! バコッ!

梓「ハアッ! ゥオラッシャァ!!」バシコーン!

憂「やったーー!」

唯(……)

梓「ゼェ……ハァ……」

憂「お姉ちゃん? 終わったみたいだよ!」

唯「そ、そうなの……? お疲れ様……」

憂「梓ちゃん、ありがとう! 大丈夫?」

梓「ヒャヒャ! ヒャヒャーヒャッヒャァー!」ヒャヒャーン

唯「……」

唯「何か大丈夫じゃなさそうーー!!」ガーン

あずにゃんに秘められた対魔能力のおかげで、どうにか憂の誤解を解くことができました。

あずにゃんは夕ご飯を食べた後、「呼んでるから」と言い残し帰宅しました。帰して良かったのかなぁ……

そんなこんなで、長かった1日が終わりました……


数日後!

部室!

ムギちゃんストーキング後、初の活動日です

私とあずにゃんは作戦会議のため、少し早く部室に集まりました

梓「では、他の先輩方が来る前に、作戦会議しておきましょう」

唯「りょーかい!」

梓「まずは普通にトークします。あくまで自然に」

梓「その後はムギ先輩がカミングアウトするまで見守りましょう」

梓「以上です」

唯「早いなぁ……もう会議終わっちゃったよ」

梓「あとは、いろんな状況を想定した対応マニュアルを作ったので見ておいて下さい」

 ドサッ

唯「分厚っ!? 無理無理、時間無いよ!」

梓「ええ!? ど、どうしよう! こういう状況の時の対処方法は……えーっと」ペラッペラッ

唯「載ってるの!?」

梓「あった!」

『トラブルNo.226 もし唯先輩に速読スキルが無かったら』

唯(何であること前提な書き方なの……)

梓「えっと、なになに~……“時間が無いので、心得1だけ実践する”」

唯「心得1……? えーっと、どこだろ」ペラペラッ

唯「あった!」

『心得1 何らかのトラブルになった場合、取りあえず唯先輩が江頭2:50のモノマネをして場を和ます』

唯「……」

梓「……何とかいけそうですね」

唯「いけないよ! より悪化しそうだよ! どういう事なのこれ!?」

 コラー リツー

梓「あ! 外から話し声が聞こえます! もう時間がありません!」

唯「なんて悪いタイミング……!」

唯「いい!? 絶対やらないからね!?」

梓「大丈夫です! トラブルにならなければいいんです!」

唯「それはそうだけどさ……」

梓「もう足音聞こえます! 作戦開始です!」

唯「もう……わかったよぉ」

梓「あ、そうだ、忘れてた……マジックハンドを用意しました。使って下さい」

唯「え? これどうするの?」ギチギチ

梓「私へのツッコミ時に使ってください。声に出すと怪しまれるので」

唯「いや、いらないよ……突っ込まれる様な事をしないでよ!」

 ガチャリ

律「おーーっす!」

澪「お、二人とも早いな」

紬「遅れちゃってごめんね~」

梓「全然大丈夫です」

唯「あ、えと……み、みんな! 何か久しぶりだね! さあ入って入って~」

律「ここはお前の部屋かっての!」ドカッ(着席)

紬「そういえば、そうね~3日ぶりくらいかしら」スッ(着席)

澪「ごめんな~この前、部活休んじゃって」ストッ(着席)

梓「いえ、気にしないで下さい」

紬「2人ともごめんね? あの日はどうしても外せない用事があったの」

梓「大丈夫ですって! 気にせず、やらかしちゃって下さい」

律「ははっ、何をだよ! 私もごめんな~」

梓「律先輩は駄目です」

唯「そうだね。りっちゃんは罪深いね」

律「なんでだよ!?」

 アハハ ウフフ

紬(……)

紬(今日……みんなに打ち明けよう)

紬(お茶の時間に……打ち明けよう)

律「ていうか、あの日は2人で何してたんだ~? 練習してたのか?」

紬「放課後の部室……2人っきり……」

律「おーい……たぶん違うぞー」

唯「え……えーっとねー、あの日は」

梓「PSPしてました」

唯(!?)

澪「なんだよ、ゲームしてたのか」

唯(ホッ……)


そんなこんなで、しばらく後

律「よっし! んじゃ~そろそろ」

律「お茶にするかー!」

唯「お茶にしよう!」

梓「お茶にしましょう」

紬「はぁ~い。用意するね~♪」

澪「ついに梓まで……」

律「まあまあ、いいじゃんか」

梓「そうだ! 私、今日おやつ作ってきたんですよ~」

律「おお~? 珍しいな!」

唯(??)

唯(え……何か嫌な予感がする)

梓「これです」ゴトッ! ドカッ!

唯(箱でか!)

紬「じゃあ一緒に出しちゃいましょうか。開けていい?」

梓「はい、どうぞ!」

紬「何かな~?」

パカッ

紬「!!!」

梓「豚骨ラーメンです」

唯(ちょっ!? バッ!? バカっ! 何てもん作ってんの!?)ガーン

紬「…………」カタカタ

澪「ムギ……? どうした?」

律「あれ? おーい、ムギー?」

唯「ちょっと! あずにゃん!? こっち来なさい!!」ヒソヒソ

 ギチ! ギュム!

梓「いたたたっ、挟み過ぎですよぅ!」

律澪「?」

 コソコソ

唯「何やってんの!? 豚骨ラーメンなんて出したら駄目でしょ!?」プンプン

梓「違うんですよぉ! 良かれと思ってやったんです!」

唯「何が良いの!? 見なよ! ムギちゃん固まっちゃってるよ!」プンプン

紬「…………」カタカタ

律「ム~ギ~? 震えてるぞー?」ツンツン

澪「……凄い汗だぞ? どうしたんだムギ?」

 コソコソ

唯「ムギちゃんのナイーブな部分にダイレクトアタック仕掛けてどうするの!?」プンプン

梓「聞いてくださいよ! これは作戦なんです!」

唯「……どういうこと?」

梓「おやつが豚骨ラーメンでも大丈夫! むしろウェルカム! バッチこい! ってアピールするんです!」

梓「そうした方がムギ先輩も打ち明けやすいでしょう!?」

唯「ううーん、一理あるような無いような……」

唯「大丈夫かなぁ……私達はともかく、りっちゃん達が乗ってくるかどうか……」

梓「こうなってしまった以上、やるしかありません!」

唯「……わかった! もう後には引けないよ!」

唯「それより、この状況どうするの!? もう、ムギちゃん3分ぐらい固まってるよ?」

梓「唯先輩、これをどうぞ!」

唯「黒スパッツ!?」ガーン

唯「……えっと、一応聞くけど、これでどうしろと……?」

梓「この空気ではもう、エガやるしかないです!」ワクワク

唯「やっぱり!? 嫌だよ! なんの意味あるの!?」

唯「いろんなコスプレしてきたけど、エガは嫌だよ!」

梓「何でですか! 普段穿いてる、あの黒っぽいやつとあんまり変わんないじゃないですか!」

唯「じゃあもう穿かない! 私、一生ストッキング穿かないっ!」

梓「駄目です! 唯一の外見的個性なんですから!」

唯「唯一!? そんな事ないでしょ!?」

唯「ていうか夏場は穿いてないけど……夏場の私って無個性なの!?」

梓「そうです! だから夏場は唯先輩と憂の区別が付かなくて大変なんです!」

梓「何で唯先輩が2年の教室で授業受けてるのかなーっと思って、良く見たら憂だったって事、頻繁にありますもん!」

唯「2年の教室にいる時点で憂でしょ……」

梓「何か憂が興奮しながらストッキングのだし汁取ってるなぁ~と思って、良く見たら唯先輩だったり」

唯「私そんな事しないんだけど!? それは憂だったんじゃない? え!? 何か混乱してきた」

梓「今日のお弁当は唯先輩かぁ~……と思って、良く見たらストッキングだったり」

唯「私とストッキングを見間違えたの!? いや待って、その前にどういう状況なのそれ!?」

梓「ストッキングかと思えばスパッツだったり」

唯「ええ?」

梓「スパッツかと思えばレギンスって言ったりトレンカって言ったり」

唯「待って、私関係無くない?」

梓「レギンスとか! レミングスとか! 呼び方なんてどうでもいいんですよ!!」

梓「似たような物なんだからッ!! 全部スパッツでいいんですよ!! オシャレぶりやがって!」プンプン

唯「誰に怒ってんの!?」

梓「とにかく! エガのモノマネして下さいよぉ!」

梓「ドーン! って感じでお願いします!」

唯「嫌だよ! エガでこの状況を打破できるとは思えないよ!」

梓「いいからこのスパッツを穿いて下さい~……!!」グググ

唯「ちょっ、やめ……て……! やだっ……!」グググ

 グググ ギギギ

澪「……よくわからないけど」

澪「唯が梓に無理矢理スパッツを穿かされようとしている……」

律「まあ、助けてやるか……」

唯が救出された時、偶然にも時計の針は午後2時49分を指していた…………

そう……2時50分になりかけていたのである……

唯(助かった……)

律「ていうか、さっきお前らは、なーにをコソコソ話してたんだ?」

唯梓(!!)

梓「え!? ちがっ、あの、えーっと」アワワ

唯(落ち着いて!)

梓「あの、 唯先輩が何で醤油ラーメンじゃないのって延々と言ってきて……」

唯(もっとマシな言い訳してよぉ……)

律「そうなのか……こら唯! 食い意地張り過ぎだぞっ!」

唯「ち、違っ!」

律「それより、このラーメンは何なんだ? ギャグか? ギャグなのか?」

梓「いや、それは……クッキーと間違えちゃって!」

唯「うん! よくあるよね! クッキーとラーメンて似てるもんね!」

唯「ホント! よくある! 私もお醤油とお砂糖を間違えちゃうもん!」

律「……まあいいや。あと、何かムギが固まっちゃってさー」

唯(よし、ここは私が!)

唯「む~ぎ~ちゃんっ!」ダキッ

紬「あっ……」ギュギュウウ

唯「あずにゃんね? 手違いでクッキーとラーメン間違えちゃったみたいなんだ?」

紬「え!? そ、そうなの……?」

梓「すみません、ホント偶然、たまたま、思い掛けずラーメンができたんです」

紬「ああ……そうだったのね。ごめんなさい! 私ったら深読みしちゃって」

澪「深読み?」

紬「あ、何でもないのっ! ほら、折角だから頂きましょう!?」

唯「うん! 食べよう!」


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