とあるテレビ曲 楽屋 PM3:00
唯「トーク番組って、バリバリ、なんか、モグモグ、緊張するね」
律「そんなお菓子バリバリ食べながらなーに言ってんだぁ」
澪「・・・」
紬「衣装ってこれなのね~」
梓「私はこの衣装大好きですよ」
唯「私も~」
澪「・・・」
律「なーに緊張してんだみーおっ!」バシッ
澪「ひゃぁ!何すんだよ律ぅ!」
唯「澪ちゃんの恥ずかしがり屋は今だ健在かぁ~」
AD「HTTさーん。スタジオ準備完了したので、お願いしまーす」
律「じゃ、行くか」
メジャーデビューを果たし、今やその名を全国にとどろかせるHTTの5人にあるトーク番組から出演のオファーが来た。
収録の為、局を訪れた5人は、ファンから要望の高かったListenの衣装に着替えスタジオに向う。
黒と白のモノクロを基調としたセットで、中央にはテーブルが置かれそれを囲むように半円状のソファがあった。
5人が指定された席(向かって右から律・唯・澪・紬・梓の順)に座った。
準備が終わるとADの指示で照明が落とされた。
カメラが回り、ほどなくして頭上のスピーカーからナレーターの声(天の声)がほの暗いスタジオの響き始める
天の声「さて!今日のゲストは一昨年のメジャーデビュー以来飛ぶ鳥を落とす勢いで日本音楽界の階段を3段飛ばしで昇ってきた
異色の5人組ガールズバンド!その名も放課後ティーターイムッ!」
パッと照明がつき5人が照らされる。
律「リーダーでドラムのRitsuです!」
唯「ギター&ボーカルのYuiです!」
澪「ベース&ボーカルのMio・・・です」
紬「キーボードのMugiでーす」
梓「ギターのAzです」
全員「5人合わせて!HTTです!」
天の声「はーい、ありがとうございます。この番組ご覧になったことは?」
律「あります。視聴者から寄せられた質問に対して好きにトークしていくんですよね」
天の声「そうです。ありがとうございます。それはそうと、あれ?Mioさん緊張してる?」
澪「ふぇ!?あ、え、あ、ああ」
唯「澪ちゃんテンパりすぎwwwwww」
天の声「リラックスしていってください。では早速まいりましょう!最初のQ!」
Q、5人はどういう関係でバンドを組んだんですか?東京都17歳
律「アレは高校に入学したばかりの時、軽音部が廃部寸前で沈んでいた私の目の前に、眩いばかりに光り輝く神様が私の前に現れて私にこの4人 を集めるようにというお告げを授けてくださったのです」
澪「ねつ造すな!てか長い」
律「うぇへへwwwwww」
梓「そういえば私も、私が入部する前の話あまり聞いたことなかったです」
紬「そういえばそうね。高校かぁ~懐かしいわね~」
唯「簡単に言うと同じ高校、桜高の軽音部の仲間なんだよね」
澪「そうだな。掘り下げると、私たちが桜高に入学した時、軽音部が廃部寸前だったのはホントのこと」
律「そこで今なら部長になれると思った私が文芸部に入りそうになってた澪を勧誘して~」
澪「ほぼ強制だったけどな」
律「まあなwwwwwwそして部室である音楽室に澪と2人で居る所に」
紬「私が来てりっちゃんに勧誘されたのよね」
澪「そういえばムギ、最初は合唱部の見学のつもりだったんだけどなwwwwww」
紬「そうなの。音楽室いったら2人しかいなくてビックリしちゃった」
梓「どうしてそこで合唱部じゃなくて軽音部を選んだんですか?」
紬「私めったに出会えないとっても楽しくて愉快な人たちの仲間になりたかったの~」
律「珍獣扱いかよ~wwwwww」
梓「ムギ先輩らしいです」
律「その時点で部員は3人」
澪「4月中に部員を4人集めなきゃ廃部って条件だったんだよな」
紬「そうそう。ファストフードのお店で会議したり、ポスター貼ったりしたんだけど、何の進展も無くて」
律「そのまま4月も残り一週間」
澪「バンドも組めずに廃部か、ってところで」
唯「私が入部したんだよね~」
律「ホンット嬉しかったんだよなぁ。あの時
唯「まあ、感謝したまへ~」
律「けーどー」
梓「けど?」
律「唯の奴、初めて部室来た時『辞める』って言いに来たんだぜ?」
梓「そうだったんですか!?」
唯「もう、りっちゃ~ん、バラしちゃダメじゃ~ん」
梓「でもどうして?」
唯「私ね、初め、『軽』音部っていうから口笛やカスタネットでうんたんするところだと思って入ったんだよね~」
梓「何て言うかおバカですね。けど、どうしてそこで軽音部に留まったんですか?」
唯「バカってしどい・・・私が『辞める』って言ったらね、りっちゃんが『せめて私たちの演奏だけでも聞いてっ!』って引きとめたの」
澪「そうそう!あの時は3人で『翼をください』を演奏したんだよな」
唯「そう!その演奏があんまり上手くなくてね~これなら私でも出来るぞ!っと思いまして~」
律「うるせー」
梓「それで残ったんですか・・・」ハァ
唯「ちょっとはね。入ろうと思ったホント決め手はね、3人の演奏してるときの表情がほんとーに!楽しそうで、キラキラってしてたんだ~」
梓「へぇ~」
紬「なんか恥ずかしいわね///」
律「そして唯の加入で晴れて軽音部は廃部を免れたのであった!」
澪「けどこのときはまだ桜高の『軽音部』だったんだよな」
唯「そうそう。それからいろいろあって2年生の新歓ライヴがあったんだよね」
紬「なかなか新入生が入ってくれなくて」
澪「落ち込んでた時に」
梓「私が入部したってわけですね」
律「そういえば梓の入部動機ってなんだったっけ?」
梓「ワスレマシタ」
律「あれ~?そんなこと言っていいのか~?」
梓「くっ、新歓ライヴの演奏観て感動したからです。私も同じステージに立ちたい。みなさんと演奏がしたい。そう思ったからです」
澪「そういえば梓も最初退部しそうになったよな?」
梓「澪先輩その話は・・・」
律「そうそう!『わからなくなって』って泣いてな!」
梓「律先輩!」
律「おっと。けど、結局戻ってきてくれたんだよな。ありがとな梓」
梓「そ、そんな、お礼だなんて。あの時はホントに軽音部のまったりとした空気に馴染めなくて、こうなったらライヴハウスに行ってほかの人
たちとバンド組もうって思ってたんです」
唯「私たちホントお茶ばっかりしてたもんね~」
紬「フフッだってHTTだもの~」
梓「出演したどのバンドを見ても軽音部よりははるかにうまかったんです。けど、『何か』が無かったんですよね。技術とかじゃない、私を引 きつける『何か』が。それを求めて私は軽音部にもどったんです」
唯「あの時はあずにゃんが戻って来てくれてホントに嬉しかったんだよ?ガリガリくんの当たり棒が出た時以上に」
梓「例えが微妙です・・・」
律「そんなこんなでこの5人が集まって」
澪「『放課後ティータイム』になったんだよな」
紬「ええ」
唯「なんか思いだしてみるとさ」
律「ん?」
唯「りっちゃんが最初に言った『神様からのお告げ』ってあながち嘘じゃないように思えるね」
律「!」
澪「そうだな」
紬「そうねえ」
梓「そうですね」
天の声「はーい。みんなありがとう。じゃぁ続いて次の質問に行くよ~」
Q、私はHTTの大ファンです!みなさん同じ桜高校出身ですが高校時代一番の思い出は?
大阪府19歳女性 匿名希望
律「匿名希望さんありがとう!これからも応援よろしく!」
澪「一番の思い出か~。うーん・・・」
紬「難しいわね」
梓「私はやっぱり新歓ライヴですね。ある意味私の始まりの日でしたから」
律「私はあの日!3年最後の文化祭でのライヴ!」
唯「ああ、アレはホントに良かったよね!」
梓「さわ子先生が密かにメンバーとおそろいのTシャツを生徒に配ってくれて」
紬「そのTシャツ同じものを今でもライヴで何回か着てるわよね」
律「さわちゃん今でもライヴするって言うとダンボールいっぱいに送ってくるよな」
澪「Tシャツもだけど、この日を選んだのは他にも理由があるんだろ?」
律「くっ、さすが澪」
唯「あのライヴの日初めてりっちゃんが涙したのです!」
律「あ!言うなよ唯ぃ!」
梓「まぁまぁ、あの日はみんな泣きましたから」
澪「ライヴ終わって部室でな」
紬「みんなで抱き合ったっけ」
唯「そしてそのまま寝ちゃったんだよね」
律「なんか卒業式以上に感動したよ」
澪「みんな同じ大学進むって決まってたからな」
梓「まぁ卒業式は、卒業式で感動的でしたけどね」
律「まぁ、その話はまた今度」
梓「ムギ先輩は?」
紬「んー。私は2年生の文化祭かしら」
唯「あの時はホントにご迷惑を・・・」
律「あー謝らなくていい!謝らなくて!」
梓「文化祭前日まで風邪ひいて、当日ギター忘れて遅れてステージに登場したんですよね」
唯「あぅ」
澪「唯が登場して、最後の曲を歌い終わった後、もう終わりかなって思った矢先にムギがもう一回キーボード弾きはじめてな!」
紬「だって、すっごく気持ちよかったの!どうしてもあのまま終わらせたくなくて。手が勝手に」
梓「けど、最高でしたよ!」
紬「ありがとうあずさちゃん」
律「あのライヴから、学校中にHTTのファンが増えたよなぁ」
梓「アクシデントはありましたが、とっても良いライヴでしたからね」
律「澪はぁ~?」
澪「私は、あの日かな。合宿で夏フェスいった日。特にその夜」
律「あの日か」
梓「澪先輩がダダこねまくったやつですよね」
澪「うっ」
律「ムギも終始『焼きそば食べる!』だったよな」
紬「えへ、どうしても食べたかったの。けど、澪ちゃんどうしてその日なの?」
澪「私の中では、あの日、あの夜がHTTのホントに意味での始まりだった気がするんだ」
唯「あーあの夜だね。星空見上げてながら5人で」
律「『ずっとバンドしよう』って言った夜だよな」
澪「こんなに早くここまで来るとは思わなかったけどな」
紬「実を言うとね、私あの日、あの瞬間『あっ、多分私これからこの先、この人たちと一緒に一生音楽やって過ごすな』って感じたの」
澪「ムギ・・・」
唯「実を言うと私も」
梓「私もです」
律「もちろん」
澪「みんな・・・」
梓「最後に、唯先輩はどの日ですか?」
唯「私?私はね。無いよ」
律「あ?」
澪「え?」
紬「へ?」
梓「どーしてですか!?いっぱい楽しいことあったじゃないですか!」
律「失望したぞ唯!」
唯「ごめんごめん~。言い方が悪かったよ。有るにはあるよ」
澪「どの日?」
唯「毎日!」
紬「一番よ?」
唯「だから毎日!あの時は毎日が1番だったし、それは今でも変わらないよ」
唯「みんなでお茶したり、勉強したり、練習したり、ライヴしたり。全部、ぜーんぶ楽しかったよ!時には喧嘩もしたけど、そんな毎日があっ
て今の私がいるんだと思うんだ~」
律「唯・・・」
澪「そうだ・・・な。そうだよな」
紬「ふふふ」
梓「そうでね!けど・・・なんか具体的な日だした私たちがなんか恥ずかしいじゃないですか!」
律「そうだそうだー!空気嫁~!」
唯「そ、そんな、しどい・・・」グスン
天の声「はいはーい。ではお次が視聴者からの最後の質問でーす」
唯「えー!まだトークしたい~」
天の声「だって最初のQからトーク長いんだよーwwwwww編集するの考えろ―」
澪「す、すいません」
天の声「うそうそ!じゃあQ!」
Q、HTTのメインボーカルはMioとYuiですが、どうして1人に決めなかったんですか
またソロ名義ではなくHTTとして、他のメンバーもボーカルをつとめている曲があるのはなぜですか
広島県24歳 PN☆プラチナ
律「最後だけやけに音楽的だな」
梓「またから後ろのって私の「じゃじゃ馬」や律先輩の「girly storm」とかのことですよね」
唯「これにはちゃんと理由があるんだよね、澪ちゃん!」
澪「ああ!2人のメインボーカルとソロ名義じゃなくそれぞれがボーカル担当する曲だある理由どちらにもな」
律「この質問はよくファンレターにも書かれてるんです。賛否両論あるんですが、私たちが敢えてこの体制をとっているのは、簡単に言うと 『新しい』からです」
紬「最初は唯ちゃん一人をメインに置いていこうって話になってたのよね」
律「けど、何回か話し合ううちに私たちは、HTTは、HTTにしか出来ないことをしたい!って思い始めたんだよな!」
澪「他のバンドがしていないこと、それでいてそのパフォーマンスに潰されず、HTTの個性が強く出ること。そしてたどり着いたのが今の体制っ
てことなんです」
唯「結局高校時代のままなんだけどね~」
梓「私たちがソロ名義じゃなくて個々にボーカルをしている曲があるのもこれが理由なんですよね」
律「そう!新しさを求めて、いろいろな事に挑戦していく。けどHTTという共通の意志は壊さないっていう。何て言うか言葉にすると難しいんで
すけど」
唯「まぁ、今のこのスタイルがHTTってことだよね~」
梓「そうですね」
律「これからもメンバー全員で新しい発見を探して頑張るので応援よろしくお願いします!」
AD「はーいOKです」
全員「ありがとうございましたー」
律「終わった~」
唯「楽しかったね」
澪「そうだな」
紬「もっと話したかったわ~」
梓「なんか疲れました」
AD「じゃあこちらのドアからお一人ずつでてください」
律「一人ずつ?」
AD「律さんからどうぞ~」
律「はーい。じゃ、おっさき~」
律はスタッフにお礼のあいさつをしながら案内されるドアへと向かった。
ドアると、そこには一台の、すでに回っているカメラとカンペが置かれていた
QあなたにとってHTTという存在は?
律「ほー、いきなりだな~。そうだな~」
律「私にとってHTTは――」
最終更新:2011年03月12日 01:29