澪「・・・」

紬「えっと、澪ちゃん?」

澪「・・・まさか、あの二人じゃないだろうな?」ゴゴゴゴ

紬「・・・正直、あの二人だと思うわ」

澪「あいつら・・・」

紬「あ、あの・・・」

写真部「あら、琴吹さん、こんにちは」

紬「ええ、ごきげんよう。・・・あの、今の話だけど・・・」

写真部「はい?」

紬「写真、撮った?」

写真部「え、ううん。慌てて扉閉めちゃったから・・・」

紬「何してんだてめぇぇ!!!そういう写真こそとるべきだろーがぁ!!!」

澪「ムギ!落ち着け!」

紬「チュッチュウフフな写真撮らないで何の写真撮るんだよ!」

澪「いいから落ち着けって!!」

紬「はっ!ご、ごめんなさい。私は写真という手がかりがあればあの二人だと特定できるんじゃないかと思って・・・」

澪(嘘だな、ムギが欲しかったのは手がかりじゃない、オカズだ)

紬「ほ、本当よ?」モジモジ

澪「・・・わかったわかった」

写真部「あれ、ちょっと待って」

合唱部「今度はなんだよー」

写真部「あの二人、軽音部の人だったような・・・」

華道部「・・・!?」

ジャズ研「うっそ・・・で、この二人じゃないんだよね?」

写真部「ええ、この二人ではないわ」

吹奏楽部・合唱部「ほっよかったぁ」

澪「へ?」

吹奏楽部「いやー私、澪ちゃんのファンだからさ、よかったーと思って」

合唱部「私も、紬さんのファンだから安心したわ」

紬「は、はぁ・・・」

ジャズ研「いやいや、まさか・・・軽音部って5人でしょ・・・?まさか・・・」

写真部「誰かはわからなかったけど・・・一人は一年生だったわね」

ジャズ研「きゃぁぁぁぁぁ!!軽音部に一年生って一人しかいないじゃない!!!」

澪(この人、梓のファンか。わかりやすいなー)

写真部「もう一人はカチューシャしてたわ、黄色いの」

華道部「なんですってぇぇぇ!!」

紬「りっちゃんってば、罪作りな女ね。そしてここにもう一人・・・」

澪「りぃぃつぅぅぅ!!!」

紬「怒り狂った乙女が」ホゥ

澪「律の奴!梓と浮気だなんて、何考えてんだアイツ!!!」

紬「澪ちゃん落ち着いて(これはこれでおいしい展開だわ)」

合唱部「そうだよ!落ち着きなって!・・・って、へ?う、浮気?」



吹奏楽部「」

澪「あったま来た!ムギ!行くぞ!」ゴゴゴゴゴゴゴゴ

紬「行くって、どこに?」

澪「わからない!」

紬「おい」

澪「こうなったら律に電話だ!」ピッ


プルルルル・・・


律「ん?なんだ?」

澪「律ー!!!!」

律「わ!」キーン

律「うううるっさいなー!いきなりなんだよ!」

澪「私というものがありながら!何考えてんだ!」

律「・・・っはぁ!?」

澪「お前、浮気は悪いことだって知らないのか!」

律「いや知ってるけど!それがどうしたんだよ!?」


澪「どうしたんだよ、だと!?開き直りか!最低だな!」

紬「澪ちゃん、落ち着いて」

澪「これが落ち着いていられるか!律!お前今どこにいるんだよ!」

律「何処って・・・屋上だよ」

澪「今から行くから待ってろ!」ズンズン

紬「えっと・・・みなさん、さようなら」トテトテ



吹奏楽部「えーと・・・」

ジャズ研「なんていうか・・・」

写真部「ええ・・・」

文化系部員「・・・澪ちゃん怖っ」


…紬「ねえ澪ちゃん?りっちゃんと梓ちゃんがそういうことをしていたって、誤解よきっと」

澪「そんなの確かめてみないとわからないだろ!」プンスカ

紬「そんなことも確かめてみないとわからないの?」

澪「・・・へ?」

紬「もっとりっちゃんを信頼してあげたら?」

澪「・・・信じてるもん」

紬「じゃあそんなに怒ることないじゃない」

澪「だって、律が・・・梓と二人きりで・・・」グスッ

紬「澪ちゃんはりっちゃんの彼女でしょう?もっと大きく構えてなさいよ」

澪「うぅ・・・」グスン

紬「ほら、ね?」ギュー

澪「ありがとう、ムギ・・・」

紬「いいのよ・・・(ひゃほー!澪ちゃんにギューってしちゃったよぅ!)」

律「なあ梓」

梓「なんですか」

律「澪がここに来るってさ」

梓「そうですか・・・」

律「あのさ」

梓「はい?」

律「トランクスの履き心地・・・どうだ?」

梓「・・・悪くないです」

律「もっと自分に正直になれよ」

梓「・・・いい、かもです。・・・すっごく」

律「だろー!?」

梓「うぅぅ・・・でもいくら履き心地が良いからって女の子がトランクス履くのは駄目です!」

律「えー」ブーブー

梓「駄目ったら駄目!」

梓「それよりも、私のパンツはどうですか?」

律「ああ、これ?」ピラッ

梓「って、おぉぉぉい!!!なんで履いてないんだよ!」

律「ああ、履こうと思ったら写真部の子が入ってきちゃってさー結局履けず仕舞いだったんだ」

梓「ってことは・・・」

律「ああ、ノーパンだ」

梓「・・・ノーパンは、どうですか?」

律「・・悔しいが、素晴らしいな」

梓「・・・」ニヤッ

律「しかし屋上でノーパン・・・この上なく危険だ」

梓「ええ、風が吹いたら一発でしょうね・・・」

律「ふふふ・・・しかし、私は今、そのスリルすらも楽しんでいる・・・」ニヤリ

梓「・・・ノーパン初心者のくせに、なかなかやるじゃないですか・・・」ニヤリ

律「梓、今・・・私たちはお互いに未知の世界を体感している・・・」フッ

梓「ええ、常人には理解することすら出来ない、更なる高みへ・・・」クスッ

律「そしてここは屋上・・・これがどういうことだか、わかるな?」ニヤリ

梓「もちろん・・・先輩こそ、怖気づかないで下さいね?」ニヤリ


バタン!


澪「律!」

紬「梓ちゃん!」ツヤツヤ

律「!?二人とも・・・!」

梓「っていうかなんでムギ先輩ツヤツヤしてるんですか」

紬「気にしないで!」ツヤツヤ

梓「わかりました・・・って、めっちゃ気になる!」

澪「律!梓と、梓とセックスしたなんて嘘だよな!?」

律梓「・・・はいぃぃぃ!?!?!?」


澪「どうなんだ!答えてくれ!」

律「そんなことするわけないだろ!///なんで梓とそんなことしなきゃならないんだ!」

梓「私たちはただパンツの交換をしていただけです!」

澪「そうか、よかった・・・って、何の儀式だそれぇぇ!!」

律「儀式・・・言い得て妙だな」クックック

澪「おーい、律?」

梓「確かに、あれは一種の儀式のような意味を成しましたね」クスクス

紬「澪ちゃんっ二人の様子が変だわ!」

澪「私たちがいない間に・・・何があったんだ・・・!あの暗室で、一体何があったんだ!」

律「それはd」

ビュー

紬「きゃっ!・・・突風!?」

澪「目にゴミが・・・って、お前ら何やってんだぁぁぁ!!!」

律「・・・フッ、つまりはこういうことだよ」

澪「どういうことだ!!なんでノーパンなんだ!梓に至ってはなんでトランクスなんだ!?」


梓「ふふっ、やはり常人には理解できないようですね・・・」ペローン

紬「スカートがトレンチコートやー!」

澪「ムギ!落ち着け!口調が彦摩呂みたいになってるぞ!」

律「いい。いますぐでなくても。・・・ただ、いつか澪なら理解してくれる日がくると信じている・・・」ペローン

澪「そんな信頼いらねぇ!っていうか・・・お前らはなんでそんなに得意げなんだぁぁぁ!!」

紬「待って澪ちゃん!!!」

澪「なんだ!」

紬「これはこれで・・・有り!!」

澪「無しだぁぁぁ!!!」


…澪「全く、お前らは何を考えてるんだ!」ガミガミ

律「ごめんってばー」ヒリヒリ

梓「でも、本当にトランクス良かったんですよ?」

澪「知るかー!」

律「あ!そうだ!澪も履いてみろよ!」

澪「は、はぁぁ?///」

律「きっと似合うぜ!」

澪「馬鹿も休み休み言え!」

律「・・・」オヤスミー

梓「・・・」オヤスミー

紬「・・・」オヤスミー

澪「」

律梓紬「似合うと思う!!!」

澪「馬鹿が増えた、だと・・・!」

律「なーいいだろー?」

澪「いや。いやだ」

梓「えー駄目ですか?」

紬「きっと似合うわ!」

澪「なんでお前らは揃いも揃って面白いもの好きなんだ・・・」

律「なーいいだろ!?」

澪「えー・・・」

梓「お願いです!」コノトーリ!

紬「お願いします!」ハァハァ

律「澪!頼む!」

澪「・・・お前らは・・・この必死さを音楽に生かせ、マジで」
律「澪ぉ~!!」

澪「(う、まずい、このまま押し切られそうだ・・・)そ、そうだ!唯は?唯はどこだ?」

梓「あれ・・・そういえば、どこでしょうね?」

紬「音楽室だったりして」

澪「うーん、有り得るな。行ってみよう」

律「おうっ!」



唯「・・・」スースー

澪「・・・寝てる」

紬「あらあら、可愛い寝顔ね」クスクス

梓「全く、唯先輩らしいですね」

律「おーい、唯!おっきろー!」

澪「こら!馬鹿!起こすなよっ、可哀想だろ!?」

律「ちぇー」

唯「う・・・ん・・・あれ?」

梓「目、覚めました?」

唯「うん、みんなおはよう?」

紬「寝ぼけてるわね?」クスクス

唯「えへへー。あ!りっちゃんだ!」

律「よっ!」

唯「よかったぁ、仲直りできたんだぁ・・・」

律「いいや、まだだ」

澪「」

梓「」

紬「」

唯「・・・へ?」



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最終更新:2010年01月07日 14:36