―――――――――――――――――
タンバシティ

唯「ブイ太、ありがとう!」しゅうう

律「スカイもサンキュー!」しゅうう

唯「着いたね、タンバシティ!」

律「じゃあ、薬屋に行くか~」

唯「よーし…勝負だよ、りっちゃん!速く着いた方が勝ちだよ!」

律「小学生かっ!」

唯「よーい、ドン!!」だっ

律「だから待てっ…」ずるっ

律「…てっ!?」どたんっ!

律「痛っ~…転んじまったよ、唯……」すたっ

律「…あれ?唯……?」

しーん…

律「しまった…はぐれた……」

律「どうしよう……」

???「おー、なにしているんだ!?」

律「ん?…あんたは?」

シジマ「わしはシジマ!お前は!?」

律「田井中律だけど…」

シジマ「律か!なんだ、迷子になったのか!?」

律「うぐ……」

シジマ「はっはっは!そうか、よろしい!!わしが連れを探してやる!」

律「本当か!?」

シジマ「おう!男に二言はない!!とりあえず、それまでわしの家で休んでいきなさい」

律「恩に着るぜ、おっさん!」

―――――――――――――――――
唯「うぐ…えぐ……ここどこ………りっちゃ~ん…」とぼとぼ

すたっ

???「グオオオ!」

唯「!ぽ、ポケモン!?」

ぴっ

ポケモン図鑑『エンテイ、かざんポケモン
エンテイがほえると世界のどこかの火山が噴火すると言われている』

唯「エンテイ?」

エンテイ「グオオオ…!」

唯「うう…メリ太!」ぽん!

メリ太「メエー!」

エンテイ「グオオオ!!!」

メリ太「」びくっ

しゅうう…

唯「あれ!?戻っちゃった!!」

エンテイ「グオオオ!」くいっ

唯「……へ?」

エンテイ「グオオオ!」くいくいっ

唯「ついて来いって…?」

エンテイ「」こくっ

たたっ

唯「あっ、待ってよう!」


――――――――――――――――――
エンテイ「グオオオ!」

唯「ここ?」ちら

唯「あっ、薬屋だあ!案内してくれたの?」

エンテイ「グオオオ!」

唯「ありがとう~♪」

エンテイ「グオオオ!!」たったった

唯「あ、行っちゃった…。とりあえず薬屋へ入ろう!」

がらっ

おじさん「いらっしゃーい」

唯「あの~…ひでんのくすりが欲しいんですけどお」

おじさん「ひでんのくすり?んー、ちょっとモンスターボールを見せてくれんか?」

唯「え?…はい」すっ

おじさん「ふむ…見たところ、君のポケモンはひでんのくすりが必要なほど弱っているとは思

えんが…」

唯「あっ、違うんです!アサギシティに……」かくかくしかじか

おじさん「なに!灯台のポケモンが衰弱してる!?それはいかん!!ほれ、これがひでんのく

すりだ!持っていってやりなさい!」

唯「ありがとうございます!」

がらっ

たった…ぴたっ

唯「あ…りっちゃん……。んーと、待ってればいいよね?」


―――――――――――――――――
シジマの家

シジマ「帰ったぞー!」

シジマ妻「あなたお帰りなさい」

律「お、お邪魔しまーす…」

シジマ妻「あら、この子は?」

シジマ「迷ってるところを連れて来たんだ」

シジマ妻「そうでしたの」

シジマ「連れが見つかるまで、しばらくうちに置いておくからな」

シジマ妻「わかりました。ゆっくりしていってくださいね。なにもありませんけど…」

律「いえいえ、そんな!」

シジマ「む?それはモンスターボールか?」

律「へ?そうだけど…?」

シジマ「お前、ポケモントレーナーだったのか!なら話は別だ!!」

律「え?え?」

シジマ「わしはシジマ!」

律「いや、聞いt」

シジマ「ここ、タンバのジムリーダー、シジマだ!!」

律「……」

律「って、えええええ!!?」


―――――――――――――――――
フスベシティ

リラ「フスベシティ。ここで修行をするのか?」

ワタル「あ~ん?そうだよ~ん」

澪(どんな修行するんだろ…)

ニャース「ニャー、いい加減教えてくれニャ、リラ」

リラ「なにをだ?」

ニャース「そいつの正体をニャ!」

ワタル「……」

リラ「……仕方ないな。ここは人も少ないし、いいんじゃないか?ワタル」

ワタル「ああ…そうだな……」

ニャース(ニャ…?雰囲気(と口調)が変わった……?)

ワタル「俺の正体か…いいだろう。知りたいなら教えてあげよう…」

ワタル「カントー四天王の長…兼、ジョウトリーグチャンピオン…。それが俺の正体さ!!」

どんっ!

澪ニャース「チャンピオン!?」

―11章完―



12章


リラ「そう、彼はジョウトリーグチャンピオンだ」

ニャース「ニャニャ…でも、あのチャラチャラした態度はなんなのニャ?」

ワタル「俺は今、ロケット団を追っていてね…。だが俺はチャンピオンだ。チャンピオンが調

べていたらロケット団も警戒するだろう?だからチャンピオンには見えないように演技をして

いるのさ。もちろん、周りの人たちにもばれないようにね」

澪「それで……」

ワタル「危険な橋は渡るつもりはないよ。………ワタルだけにな」ふふっ

ニャース(…チャンピオンはみんな、洒落が好きなのニャ?)

リラ「そういうわけだ。チャンピオンに鍛えられるんだ、もっと強くなれる」

澪「…はい!」

澪(…まだ任務のことは聞かないでおこう)

ワタル「まず君の手持ちを把握しておきたい。見せてくれないか?」

澪「はい…」すっ

ワタル「……」じっ

ワタル「…リザードン、ドククラゲ、ドクケイル、ポワルン、ハブネーク、サボネア、ベロリ

ンガの七匹か」

リラ(増えたものだな)

ワタル「なかなかのチームだが……進化前がいるのが気になるな」

澪「あ、えと…」

ワタル「進化前の状態だと、どうしても不利な場合があるのは分かるよな?」

澪「は、はい」

ワタル「……。それでも進化させない理由があるのかい?」

澪「それは…」かちゃ

ぽん!

サボみん「サボネー!」

澪「…進化するタイミングとか……するしないは、トレーナーが決めることじゃないと思うん

です」

澪「ポケモン自身が決めることだと思います」

ワタル「……」

リラ「ふっ…」

ニャース(…澪らしいニャ)

澪「それに…私のサボみんは進化なんかしなくても、十分強いです!!ねっ、サボみん!」

サボみん「サボネー!」

ワタル「…ふふ、今ので君がどんなトレーナーか分かった気がするよ」

澪「……」

ぼんっ

澪(か、語りすぎた…//)

ニャース(やっぱり澪だニャー)

ワタル「では、それもふまえて修行をしていこうか」


―――――――――――――――――
タンバシティジム

シジマ「はっはっはー!では始めるかー!!」

律「おう!」

シジマ「形式は3対3の交替戦だ!!」

律(3対3か…)

シジマ「わしから行くぞ!!いでよ、オコリザル!」ぽん!

オコリザル「ウキー!!」

ぴっ

ポケモン図鑑『オコリザル、ぶたざるポケモン
視線が合っただけで怒り、逃げ出したらまた怒り、たたきのめしてもまだ怒る』

律「どんだけ怒るんだよ」

律「…オコリザルか。よし、ウィング出番だ!」ぽん!

ウィング「ハネー!」

シジマ「ハネッコかあ!!」

律「ウィング、メガドレイン!」

ウィング「ハネー!」ぴとっ

オコリザル「!?」

シジマ「振り払え、オコリザル!」

オコリザル「ウキー!!」ぶんぶんっ

ウィング「ハネッ!?」

シジマ「そのままメガトンパンチ!」

オコリザル「ウキー!」ぶんっ

どおおおおん!!

シジマ「…きまったか?」

律「」にっ

シジマ「!!」

ウィング「ハネー!」

シジマ「外れただと…?くっ、ならばもう一度だ!」

オコリザル「」ぶんっ

ウィング「ハネー」ふわっ

すかっ

シジマ「!!…なるほど。攻撃の風圧で避けられるのか」

律「へへっ。この能力のおかげで今までの戦いを乗り越えてこられたのさ!」

律「今度は逃がさないぜ!ウィング、ギガドレイン!!」

ウィング「ハネー!」ぴとっ

ぎゅおおおおお!!

オコリザル「ウキー…」ばたっ

オコリザルは倒れた

シジマ「…!オコリザル、もどれ!」しゅうう

律「どうだ!」

シジマ「はっはっは!久々に燃えてきたぞ!!次はコイツだ!カポエラー!!」ぽん!

カポエラー「カポー!」

律「!」ぴっ

ポケモン図鑑『カポエラー、さかだちポケモン
踊るように華麗で滑らかなキック技に見とれているときつい一撃をお見舞いされる』

律「カポエラーね…」

律「……もどれ、ウィング!」しゅうう

シジマ「!」

律「ヒート、頼むぜ!」ぽん!

ヒート「ヒヒーン!」

律「ヒート、かえんぐるま!」

ヒート「ヒヒーン!」だだだっ

シジマ「カポエラー、返り討ちにしてやれ!」

カポエラー「カポー!」

どがががっ!

ヒート「ヒヒーン!?」ずざざっ

律「…ヒート!!」

シジマ「追撃だ!!あなをほる!」

カポエラー「カポ!」しゅばっ

ずずず…

ヒート「ヒヒーン!?」

律「…!どこから出てくる……!?」

シジマ「ふふ」

ずっ!

ヒート「!」

カポエラー「カポー!!」ばっ

律「真下!!?」

どがああああん!!

ヒート「ヒヒーン!!」ばああん!

どたっ

ヒート「ヒヒーン…」がくっ

ヒートは倒れた

律「ぐっ…!」

シジマ「はっはっは!まだまだあ!!お前の力を見せてみろ!」

律「くそ……ウィング!」ぽん!

ウィング「ハネー!」

シジマ「またそいつか!相手にとって不足なしだ!!カポエラー、気合いいれていけ!」

カポエラー「カポー!」

律(ウィングにはあなをほるも物理技も効かない…。いけるか……?)

シジマ「ふ、そのハネッコの強みは攻撃を避けられること!しかし、わしのカポエラーの前で

は無意味だ!!」

律「なに……?」

シジマ「カポエラー、トリプルキック!」

カポエラー「カポカポー!」しゅしゅっ

ウィング「ハネー」ふわっ

どがっ!!

ウィング「!?」ぐらっ

律「当たった!?」

シジマ「はっはっは!どうだあ!!」

シジマ「カポエラーは一回の攻撃で三回のキックを繰り出すのだ!!」

シジマ「ハネッコが風圧を利用して攻撃を避けようとも、二回目で風圧を相殺し、三回目で攻

撃を当てる……。まあこれらを瞬間的に繰り出すことのできるカポエラーならではの対策だが

な」

律「く…だからか……」

律(まずいな…)

律「…ん?」ちら

ウィング「ハネー…」おろおろ…

律「!!」

律(馬鹿だな、私は…。私がしっかりしないでどうするんだ!)

ぺしっ

律「…よし!!」きっ

シジマ「ほう」

律「ウィング、ごめん。私が…」

ウィング「」ぴくっ

律「…ウィング?」


――――――――――――――――
薬屋

ぽん!

メリ太「メエー」

唯「?どしたの、メリ太」

メリ太「メエー…」めきめきめきめき…

唯「め、メリ太!?」

――――――――――――――――
ぴかああああっ!

ウィング(ポポッコ)「ポポー!!」

律「ウィング!!」

シジマ「なんと!」

――――――――――――――――
メリ太(モココ)「モココ!」

唯「進化した!!」

メリ太「モココ!」

唯「すっっごくかわいいよ、メリ太!すっっごく!!」ぱあああっ

唯「……でもなんでこんな時に?」ほげー


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最終更新:2011年03月07日 23:30