――――――――――――――――――――
新月島


ゲンガー「ゲン…」ばたっ

ゲンガーは倒れた

キクコ「!!」

さわ子「」ふらっ

紬「!
リン、さわ子先生を受け止めて!」ぽん!

リン(レントラー)「リン!」たっ

ぼすっ

さわ子「う…ん?」ぱちっ

紬「さわ子先生!」

さわ子「ん…ムギちゃん?」

リョウ「ヘラクロス、インファイト!」

ヘラクロス「」だだだだだだだ!!

ダークライ「!?」

リョウ「」だっ

リョウ「さわ子さん!」

さわ子「リョウまで…
ん?」ちらっ

キクコ・キクノ「…」

さわ子「!
そっか…私、キクコさんとキックーノに…」

キクコ「まったく…」

リョウ「!」

キクコ「計画が狂っちまったじゃないか
迷惑な連中だねえ…」

イツキ「……」

キクコ「いいだろう、ダークライ!」

ダークライ「…」

キクコ「ダークライの真の力…見せてあげるよ!!」

キクコ「さあダークライ、こいつらを蹴散らし…」

ゆらああああっ!!ぎゅうううう!!

キクコ「!?」

キクノ「ぐ…」

紬「な、なに…?」

リョウ「ま、まるで空間が歪んでいるような…なんだ、これは!?」

さわ子「なにが…起こってるの……?」

イツキ「……っ!」

ぎゅるぎゅる…

イツキ(時計の様子もおかしい…
まさか…!)

―――――――――――――――――――
やりのはしら


アカギ「……」

梓「…やっと追いつきました」

和「…」きょろきょろ

和(ゴヨウさんは…?)

アカギ「……」くるっ

梓「……」

アカギ「これからこの世界は消える…
今一度問おう、この山を見て…すべての終わりとなり始まりとなるこのテンガン山を見て、

何かを感じないか?」

梓「……」

アカギ「感じないのなら、お前はその程度ということだ
私は感じる…」

アカギ「山の声、音、鼓動…すべてが私が完全であると言っている
完全なる私が創る完全なる世界…」

梓「…あなたはどうして世界を壊そうとしているんですか?」

アカギ「この世界が不完全だからだ」

梓「不完全?」

アカギ「そう、この世界は不完全だ
人間もポケモンもいつまでも醜く争いあい、互いを傷つけ、苦しみ、悲しみ、嘆き、それを

繰り返す
無意味だと思わないか?愚かだと思わないか?
私はこの不完全である世界を憎む、全力でな
だからこそ、完全なる世界を創るのだ
争いのない、苦しみのない、悲しみのない、愚かな人間も、野蛮なポケモンもいない、完全

なる世界を!…この今の世界を壊してな」

アカギ「さあ、いよいよだ」

アカギ「ユクシー・アグノム・エムリットを捕まえ、ようやく完成した赤い鎖…」

???「これを使い、ディアルガとパルキアを呼び起こす…」

アカギ「そうとも」

和「ゴヨウさん…!」

ゴヨウ「赤い鎖は設置完了だ」

アカギ「……」ばっ

アカギ「現れよ!!
時を司るディアルガよ!!!空間を司るパルキアよ!!!」

ごごごごごご……

???「ギイイヤアアアアアアア……!!」

???「グオオオオオオオオオオ……!!」

梓和「!!」

ゴヨウ「くく…」

アカギ「現れたな!ディアルガ!!パルキア!!」

ディアルガ「グギュグバァッ!!!」

パルキア「ガギャギャァッ!!!」

―22章完―



最終章前編


キッサキ神殿

ごごごごごご…

キョウ「ぬう…!」

純「いきなりこの揺れ…
なんだってのよー!」

プルート「…ふっふ、ようやく現れたか」

キョウ「?」

プルート「…ディアルガ、パルキア」

キョウ「!
なに?」

プルート「この空間の乱れ…
パルキアによるものだ
それに時計を見ればわかるが…」さっ

ぎゅるぎゅる…

プルート「時間もおかしくなっている
これはディアルガによるものだ」

キョウ「…!」

純「そんなっ…ディアルガとパルキアが!」

キョウ「ぬう…」

プルート「ディアルガとパルキアが現れた、つまり……ジンダイ!」

ジンダイ「おうよ!本来の作戦だな!
そら、レジギガス!」ぽん!

レジギガス「ズッ…ズッ…」どんっ

キョウ「!
なんだ、そのポケモンは!?」

プルート「ここキッサキ神殿に眠っていた大陸の王、レジギガス
大昔、大陸を動かしたとも言われる伝説のポケモンだ…!」

キョウ「そんなポケモンが…」

純「レジギガス…!」

プルート「さあ、行くぞ!ジンダイ!」

ジンダイ「ああ!」だっ

キョウ「むっ!?どこへ行く気だ!」

プルート「もちろん、テンガン山の頂上、やりのはしら…ディアルガとパルキアの元へだ!


キョウ「なに!?」

ジンダイ「お前達もついて来るならついて来な!
新世界の始まりを拝めるぜ!」だだっ

純「あっ!」

キョウ「待て!」だっ

―――――――――――――――――――
梓「あれが…ディアルガとパルキア…!!」

アカギ「さあ、ディアルガとパルキアよ
時間を狂わせ、空間を歪ませ、この世界を壊すのだ!!」

ディアルガ「グギュグバァッ!!!」

パルキア「ガギャギャァッ!!!」

ぎゅおおおおおおお!!

梓「!?」

和「立ってられない…!平衡間隔が…」

ゴヨウ「ふふ、これでこの不完全な世界も終わるな」

アカギ「…ああ
だが、これで終わりじゃない」

梓(まさか…!)

ずんっ…ずんっ…

和「…!?
黒い影…?」

アカギ「この世界を乱せば、反転世界に住む者が怒り狂い、姿を現す…
そいつの名は…」

ばっ!

「ギゴガゴーゴーッ!!」

アカギ「ギラティナ!!」

梓「!!
やっぱり…シロナさんが言った通り、アカギは知っていた!ギラティナのことを!」

アカギ「ふ、当然だ
神話のことは調べに調べ尽くした
貴様も全て知っているようだな?」

梓「…詳しい人に聞きました」

アカギ「…そうか
では、最終的に私は何が狙いか…分かるな?」

梓「……」

アカギ「ゴヨウは知らない」ぼそっ

梓「え…?」

アカギ「ふ…」たっ

アカギ「せっかく、ギラティナが姿を現したのだ!
行こうじゃないか!反転世界に!!」

アカギ「案内してくれ!ギラティナ!!」

ギラティナ「ギゴガゴーゴーッ!!」ぶわあああっ

梓和「!?」

―――――――――――――――――――
新月島


リョウ「……」

さわ子「ひとまず収まったようね…」

紬「なんだったのかしら?」

イツキ「おそらく、ディアルガとパルキアが現れたんでしょう
それで空間が歪んだんでしょう
なぜ収まったのかは分かりませんが」

紬「!
ディアルガとパルキアが…!」

イツキ「まあどちらにせよ、目の前の敵に集中しましょう」

キクコ「フェフェフェ…」

キクノ「ふ…」

ダークライ「…」

キクコ「…ディアルガとパルキアか、聞いたことがあるね」

イツキ「…」

キクノ「時間と空間を作り出したポケモンだったっけ?」

キクコ「そうだ
…どうやら私達の他にも世界を手に入れようとしてる奴らがいるようだね」

キクノ「どうする?」

キクコ「…もちろん」

キクコ「ダークライ!」

ダークライ「…」

キクコ「そいつらを倒すしかないね
世界は私達のものだ」

しゅん!

さわ子「!!」

紬「消えた…!?」

リョウ「しまった…」

紬「は、早く追い掛けなきゃ…」

ばっ

紬「!」

イツキ「みなさん、落ち着いてください」

イツキ「今の会話からして…彼女達はディアルガとパルキアのいる場所、やりのはしらに向

かったんでしょう」

リョウ「…」

さわ子「…追い掛けるしかないわね」

紬「はい」

リョウ「じゃあ急ぎましょう!一刻も早く…
僕は先に行ってます!」だっ

さわ子「リョウ!待ちなさい!」たたっ

紬「…」

イツキ「僕達も行きましょう」

紬「はい!」

???「待って!」

紬イツキ「!」

―――――――――――――――――――
やぶれたせかい


和「梓ちゃん!」ゆさっ

梓「うっ…」ぴくっ

和「気が付いた?」

梓「和先輩…
……ここは…?」

和「わからないわ、私もさっき気が付いたばかりで…」

???「ここはやぶれたせかいですよ」

梓和「!」

和「ゴヨウさん!」

ゴヨウ「ごきげんよう、お二人とも」

梓「」かちゃっ

ゴヨウ「おっと」ぱっ

梓「…!」

ゴヨウ「まあまあ、今は一時休戦ということにしましょう」

梓「なにを言って…」

ゴヨウ「私もまだここに慣れていませんのでね
そんな時にバトルなど危険です
そう思いませんか?」

梓「…」

和「…」

ゴヨウ「では、奥に進みましょうか」たっ

梓「…」ちら

和「」こくっ

和「…」たっ

梓「…」

梓「」たっ

――――――――――――――――――
たっ

ゴヨウ「こっちです」

和「え…」

梓「壁に歩いて…!?」

和「…」たっ

すたっ

梓「!」

梓「…」

たっ

すたっ

梓「あっ…着地できた…」

ゴヨウ「ここは私達の世界とは全く別の世界です
あらゆる物理法則もこの世界には通用しません
故に壁に着地できたりします
人間もポケモンもいません」

梓「!
やけに静かだと思ったら、だからだったんですね」

和「人間もポケモンもいない世界…」

ゴヨウ「まあただ一匹だけ、ポケモンは存在しますがね」

ギラティナ「「ギゴガゴーゴーッ!!」」

梓「!」

ゴヨウ「ギラティナ…
ギラティナはこのやぶれたせかいの主ですから」

和「…ゴヨウさん、あなたはそのギラティナを利用して何をしようとしているんですか?」

ゴヨウ「……」

和「四天王のあなたが、ギンガ団に入ってまでしようとしていること…それはなんですか?


ゴヨウ「…私は四天王になるまでポケモンを鍛えてきました
その間に見てきたもの、それは不完全なものばかりでした
無能なトレーナー、そのトレーナーにいいように使われる無能なポケモン、人間達の醜くい

争い、ポケモン同士の無意味な喧嘩…」

ゴヨウ「私は失望しましたよ、この世界そのものにね
そして、次第にこう思うようになりました」

ゴヨウ「…こんな不完全な世界などいっそ壊して、完全な世界にしてしまおうと」

梓「…そんな!間違ってますよ、そんなの!」

ゴヨウ「…ふ、では世界に失望…いえ絶望した私にどうすればよいと?」

梓「!
………」

和「ゴヨウさん…
聞きたいんです
前にも同じようなことを聞いたんですけど…私に四天王になるように言ってきたのはどうし

てなんですか?」

ゴヨウ「……世界に絶望した私にあるとき、声をかけてきたのがギンガ団…アカギさんでし

た」

和「…」

ゴヨウ「彼の考えは私と同じだった
彼もこの不完全な世界に不満を抱いていた
そして、この世界を壊したいとも思っていた」

ゴヨウ「私はそれからすぐにギンガ団に入団しました
そして団員の増加のため、バトルフロンティアでスカウトをしているところ…
あなたを見つけました」

和「……バトルファクトリーでですね」

ゴヨウ「はい
いやはや凄い実力のあるトレーナーだと思いましたよ
あのネジキさんに勝つとはね
ちなみに、ネジキさんに勝ったのは私と和さんだけです」

和「じゃあ、私に四天王になるように言ってきたのは…」

ゴヨウ「それは建前で、本当はギンガ団のスカウトだったんです
前にも言いましたが、あなたをギンガ団の幹部にしようと考えていました」

梓「…!」

和「…分かりました
全部、真実ですね?」

ゴヨウ「はい、真実です」

和「……」

ゴヨウ「どうしました?
今まで信じていた師に裏切られて、私に失望しました?
それが私が世界に感じている嫌悪感ですよ」

???「いや、私達…だな」ざっ

梓「!
アカギ…!」

アカギ「さあ、ギラティナよ!
思う存分暴れるがいい!そして世界を壊せ!
私達の夢のために!!」

ギラティナ「ギゴガゴーゴーッ!!」

梓和「!!」


30