17章


リョウ「世界征服って…」

さわ子「…なんでそんなこと」

キクコ「……」

さわ子「…冗談でしょ?悪い冗談よ…」

キクノ「冗談じゃないさ
私達は本気さ」

さわ子・リョウ「……」

キクコ「あんた達と会う前から決めていたことだよ」

さわ子「嘘…」

リョウ「そ、そんなの…そんなの嘘だ!」

キクコ「なんだい?
あんた達…私達の仲間じゃないのかい?」

さわ子「……」

キクノ「ずっと昔からの付き合いじゃないか」

リョウ「無理ですよ…
僕は四天王なんですよ
悪の味方なんて…」

キクノ「ほう、私達を裏切るってわけかい」

リョウ「裏切るなんて…裏切ったのはそっちの方でしょ…」

キクコ「大体、悪って決め付けるなんてひどいじゃないか
偏見じゃないかい?」

リョウ「世界を征服するなんて、悪に決まってる!
僕は悪を許さない!たとえそれが…信頼してた人だとしても!」かちゃ

リョウ「ドラピオン!」ぽん!

ドラピオン「ギヤー!」

キクコ「…私達とやり合おうっていうのかい
かーっ、泣けてくるね
慕ってくれた後輩が私に牙を剥くとは
………面白いじゃないか」

キクコ「ゲンガー!」ぽん!

ゲンガー「ゲーンガー!」

キクノ「ドサイドン!」ぽん!

ドサイドン「ガオー!」

リョウ「さわ子さん!一緒に戦ってください!」

さわ子「え…あ、ええ…
…マリア!」ぽん!

マリア(ムウマージ)「マージ!」

さわ子「……」

さわ子「……」ぎゅっ

――――――――――――――――――
ギンガ団倉庫


ジンダイ「でよー、いつになったら動くんだよ?」

プルート「わしはギンガ団の研究員だ
ギンガ団の研究のことは全て知っている」

ジンダイ「?」

プルート「…やつらが今作っている赤い鎖というもの、それを作るには一週間はかかるんだ
だから一週間後に動くぞ」

ジンダイ「はあ?一週間後って、間に合わねえじゃねえか!ギンガ団が世界を崩壊させるの

に!
お前、ギンガ団が新世界を創る前に世界を崩壊させるって言ってなかったか!?」

プルート「ふん、だからわしには考えがあると言ったじゃろう
ギンガ団がディアルガとパルキアを呼び出す…ならそれを倒せばいいだけのこと
……大陸の王・レジギガスでな」

ジンダイ「…くく、なるほどな」

―――――――――――――――――――
カンナギタウン


ナナカマド「懐かしいな、長老は元気か?」

シロナ「ええ、相変わらず元気ですよ
でもまあ、今は会うより優先するべきことがありますけど」

ナナカマド「ああ
それで、分かったのか?
私達がなにをすればよいか」

シロナ「はい
…みんなが行った後、スプーンが突然曲がったんですよ
このカンナギの方向に」

ナナカマド「……」がさがさ

ナナカマド「今は、カンナギにいるから曲がってはいないか…
ん?」ばきっ

ナナカマド「!」

シロナ「…やっぱり、そうなんだ」

ナナカマド「む?」

シロナ「そのスプーンが向いている方向…
そこに、カンナギの遺跡が…」

ナナカマド「ふむ」

シロナ「シンオウ神話をもっと知ることがスプーンに導かれた私達の運命じゃないのかと」

ナナカマド「確かに、シロナ君はともかくとして博士の私がバトルの運命などおかしいもの


博士の私と神話を研究しているシロナ君、この二人だからこその運命と言ってもいいのだろ

うな」

シロナ「…とりあえず中へ入ってみましょうか」

―――――――――――――――――――
閉鎖空間


どおおおん!

神獣「ギャアアア…」しゅうう

フーディン「」たっ

イツキ「…まあ、こんなものですね」

紬「」ぽかーん

イツキ「どうしました?」

紬「ふんも…?」

イツキ「…えー、あれはその掛け声みたいな感じです」

紬「……」

イツキ「…今度はどうしました?」

紬「……です」

イツキ「はい?」

紬「すごいいいです!」ぱああ…!

紬「ぜひ!教えてください!!」ずいっ

イツキ「あ…はい、まあ最初からそのつもりでしたがね」

紬「わ~っ♪
ふんっ!ふんもふ!ふんもふ!」ぶんっ ぶんっ

イツキ「もう少し腕の角度をこうして…
そして“ふんもふ”ではなく、“ふんもっふ”ですね」

紬「ふんっ!ふんもっふ!!」ぶんっ

イツキ「んっふ、“ふんっ”は要りませんよ
でもいい調子ですよ」

紬「はい!」

イツキ「…そういえば、紬さんはどのようなポケモンをお持ちでした?」

紬「ルクシオは今はいませんけど…
あとはこの2匹です!」ぽん!

レン(ドンファン)「バオー!」

ルカ(オクタン)「オークタン」

イツキ「…ふむ、オクタンならあの技(ふんもっふ)をできそうですが
ドンファンはどうしましょうか…」

イツキ「せめてエスパータイプがいればよいのですが…」

???「マネネ、サイコキネシス!」

マネネ「マーネネ!」うおおおん

神獣「ゴオオオ…!」しゅうう

イツキ「!」

???「ふう…
いいわよ、マネネ…ええと、ドルアゲスだったっけ?」

ドルアゲス「マーネネ!」

イツキ「…ナツメさん!」

ナツメ「ん?
あら、イツキじゃない」

ナツメ「紬さんも」

紬「紬でいいですよ♪」

ナツメ「そう」

イツキ「どうも、ナツメさん
あなたも修行を?」

ナツメ「ええ、純のマネネを鍛えてるのよ」

紬「わあ、ホントね♪純ちゃんのマネネ!」

ドルアゲス「マーネネ!」

ナツメ「あなた達もここで?」

イツキ「ええ、そうですとも」

ナツメ「…そういうこと、なら手を貸せるわ」

紬「?」

イツキ「んっふ、流石ナツメさんですね」

紬「?」

ナツメ「エスパータイプなら私があげるわ
必要なんでしょ?」

紬「??
なんでそのことを…?」

イツキ「おっと、言い忘れてましたね
ナツメさんはエスパータイプのエキスパートでありながら、自身も超能力者なんです」

紬「そうなんですか!?」

ナツメ「ふふ、驚いた?
だから私は相手の考えてることが分かるのよ、ちょっとだけね」

紬「わあ~…」ぱああ…!

ナツメ「随分嬉しそうね」

紬「私、一度超能力者さんに会うのが夢だったんです~♪」

ナツメ「そうだったの」

紬「あれ?これは分からなかったんですか?」

ナツメ「私が知ろうとしたものしか知れないのよ」

紬「そうなんですか?」

イツキ「話はここまでにしましょう
ナツメさん、エスパータイプのポケモンをくださる…とは?」

ナツメ「そのままの意味よ」かちゃ

ナツメ「ユンゲラー、あなたにあげるわ」すっ

紬「え!?い、いいんですか?」

ナツメ「もちろん、それに遠慮するほど事態はいいものじゃないわ」

紬「で、でも…」

ナツメ「…しょうがないわね」ぽん!

ユンゲラー「ユン…!」

ナツメ「これを見て」

紬「?」

ユンゲラー「」ばきっ

紬「!
スプーンが…?」

ナツメ「ええ、曲がってるわね
あなたの方に」

紬「それって…」

ナツメ「スプーンが示しているのよ
ユンゲラーをあなたに授けなさいってね
ユンゲラーも運命もそれを望んでるのよ」

紬「……」

ナツメ「これは決められたことなのよ
するべきじゃなくて、しなければならない」

イツキ「んっふ、どうします?紬さん」

紬「……
じゃあ……喜んで♪」

ナツメ「ふふ…
イツキが言ったことは確かかもね」

紬「?」

ナツメ「あなたと純、梓…3人が世界を救う
ユンゲラーのことからも分かるわ
…楽しみにしているわ、頑張ってね
じゃあ私はこれで」

紬「ありがとうございました♪」

イツキ「……んっふ」

―――――――――――――――――――
イツキ「では、ユンゲラーももらったことですし修行を再開しましょうかね」

紬「んー…」

イツキ「どうなされました?」

紬「…ユンゲラーのニックネームを決めようと思って~」

イツキ「ほう、それで決めたんですか?」

紬「ユリゲr」

イツキ「却下で」

―――――――――――――――――――
ちかつうろ


キョウ「まず、合成技とは…」

純「ふむふむ」かきかき

キョウ「……」

純「?」

キョウ「メモするとは意外だな」

純「どういう意味ですか!?
私はこう見えて、大事なことはメモするんです!
もうメモ帳なんて3冊にまで及びましたよ!」

キョウ「威張るほどでもないではないか
というか何をそんなに書いているのだ?」ぱらっ…

純「ああ!?見ちゃダメですって!!」

キョウ「…」ぴらっぴらっ

キョウ「…落書きばかりだな」

純「うっ…」

キョウ「…」ぴらっ

キョウ「む!?」じっ

純「…?」

キョウ「これは…?」

純「ん?
ああ、トレーニング内容ですよ」

キョウ「これを毎日やっているのか?」

純「…やってないですけど」

がくっ

キョウ「やってないのか!!
メモの意味がないだろう!」

純「いや~、書いとけって言われてしかたなく」

キョウ「…誰にだ?」

純「父親にですけど…」

キョウ「父親?
お前の父は何者なのだ?こんなしっかりとしたトレーニングを考える者など…」

純「ええと…よく分からないんですけど、フロンティアブレーン?って聞いてますけど」

キョウ「!!」

キョウ(フロンティアブレーン…!
ポケモンバトル専門の実力者!
なるほど…だからこのバトルセンス…)

キョウ「純!」

純「はい?」

キョウ「今からこのトレーニングを実行するぞ!」

純「ええ!?」

――――――――――――――――――――
トバリジム


梓「はあああああ…
はあ!!ピヨピヨパンチ!」

ミミちゃん「ミミー!」しゅっ

シバ「……」

どおおおん!!

カイリキー「カイ…」ぐぐ…

ミミちゃん「!?」

カイリキー「」ぶんっ

ミミちゃん「ミッ…!」

どがん!!

梓「ミミちゃん!」

ミミちゃん「ミミ…」

シバ「…今のはあてみなげだ
あてみなげは相手の力を利用して投げ飛ばす
言わば、柔の奥義」

梓「柔の奥義…?」

シバ「剛の奥義と対をなすものだ
まあ、今は剛の奥義に集中しろ」

シバ「休憩に入るぞ
ほら、キズぐすりだ
ミミロルに使ってやれ」

梓「ありがとうございます!」

シバ「……」ざっざっ

梓「大丈夫?ミミちゃん
今治してあげるからね」

ミミちゃん「ミミ…」

しゅうううう

オーバ(暇だ……
……何か俺にできることはないのか?俺、ただここにいるだけだし…
というより今は空気…
誰も気に留めないぜ?
くそ……
!…そうだ!
よし、とりあえず修行が終わったら…)たっ

オーバ「シバ!」

シバ「ん?」

オーバ「あのな…」

――――――――――――
シバ「なるほど…
よし、分かった」

シバ「梓は飲み込みが速い
すぐに修行も終わるだろう」

オーバ「オッケー!
あとは俺に任せときな!」

――――――――――――――――――――
カンナギ遺跡


ナナカマド「ふむ…特に知らないことはないな」

シロナ「そうですね…」

???「おや?ナナカマドにシロナじゃないか」

ナナカマド「!」

シロナ「おばあちゃん!」

ナナカマド「お久しぶりですな、長老」

シロナ婆「ああ
…こんなところでなにをしてるんだい?」

シロナ「実は、シンオウ神話についてね」

シロナ婆「神話?」

―――――――――――――――――――――
シロナ婆「なんだ…そういうことなら早く言えばいいのにね」

ナナカマド「知っておられるんですか?もっと詳しく」

シロナ婆「ああ、もちろん」

シロナ婆「…アルセウスって知っているかい?」

―17章完―



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