風呂蓋


断る筈だったのに…爽やかに了承してしまった…ここは前言を撤回して…いやいや…

憂「?」

憂が怪訝そうに見つめています。妹を心配させる訳にはいきません!!

唯「憂!!一緒に入ろう♪」
お風呂で憂の誘惑に耐える!!こちらの方が憂離れをするには最適の筈!!一緒のお風呂を断るよりも遥かにハイレベルな憂離れが出来る筈です。

唯「じゃあ、換えの下着用意するから憂、先に入ってて!!憂のも持ってくから♪」

憂「うん、分かった。」

ちょっと焦っていたようなので下着を用意する時間で一旦落ち着く、完璧な作戦です。

唯「憂と心や魂を共有したい」

唯「そのためには憂の趣味嗜好を探る必要があると思う!」

唯「と、いうわけでまずは憂の部屋に侵入してみよう」

純「それで私まで連れてくる意味がわからないです」

唯「純ちゃんがいたら不自然じゃないかなー、と」

純「私がいても十分不自然ですよ」スタスタ

唯「あ、まって、帰らないで! 憂のパンツ持って帰っていいから!」

純「私もお供します」


同日同時刻

憂「お姉ちゃんと心や魂を共有したい」

憂「そのためにはお姉ちゃんの趣味嗜好を探る必要があると思う」

憂「というわけでやってきましたお姉ちゃんの部屋! お姉ちゃんは用があるとか言って現在外出中!」

梓「唯先輩のパンツがもらえるらしいから来てみたら……」

憂「ほら、早く梓ちゃんも部屋荒らしして!」

梓「なんで唯先輩のパンツをかぶってるのよ……」

憂「はい、梓ちゃんのかぶるパンツ」

梓「私はそっちの水色の方がいいな」

憂「駄目だよー、水色は私のだもん!」

梓「あ、ずるい! 憂私にパンツくれるって言ったじゃん!」


唯「さて、憂には『出かけてくるよ』と言っているけど……あれ、憂いないのかな?」

純「憂も出かけてるんじゃないでしょうか」

唯「そうかもねー、じゃあ、とっとと憂の部屋を荒らしに行こっか」

唯「…………と、いうわけでやってきました憂の部屋! ソフランの香りがすごい!」

純「趣味嗜好を探るって、具体的にどんなことするんですか?」

唯「ベッドの下や机の中を探ったり、パンツの色をしらべたリ」

純「あ、憂のブラが入ってるんですね、この箪笥の中」

唯「へー、どれも私よりサイズが大きい……」

純「とか言いながらナチュラルにブラを頭に装着しないでください」

唯「純ちゃんもしてみたら? 疲れが取れるよ」

純「あ、じゃあ私も……」

唯「赤いブラ……大人っぽいの選ぶねえ」


梓「あれ、この箱は何だろう……」

憂「なに、それ?」

梓「……写真? 憂の?」

憂「あ、これお風呂の写真だね」

梓「……盗撮?」

憂「ああ、私お姉ちゃんに見られてたんだ……えへへ」

梓「うわぁ……」

憂「あ、こっちにも箱がある……」

梓「どれどれ……って、憂の全裸!?」

憂「あ、これお姉ちゃんだよ、私の髪型にした」

梓「あぁ、なんだ良かった……いや良くないけど」

憂「これをオカズにしてくれてたのかぁ、お姉ちゃん…………言ったら見せてあげるのに」


唯「あれ、桐箱? なんか高そうだね、これ」

純「何が入ってるんですか?」

唯「開けてみるよ……って、変なにおい」

純「なんかが、発酵してるじゃないですか」

唯「……米粒? それに、昆布巻き」

純「食べ物、ですか?」

唯「あ、これ私が残したお弁当のおかずとかご飯だよ」

純「……なんか、スプーンが付属してますけど」

唯「……憂が食べてたんだと思うよ」

純「箱の隅が腐食してますね」

唯「私って憂に愛されてるんだなぁ……えへへ」

純「うわぁ……」


憂「あ、胸パッド」

梓「amazonで買ってるのか……」

クンクン  憂「お姉ちゃんの胸の匂いがする……」

梓「わかるの?」

憂「毎日お姉ちゃんのブラ洗ってるからね」

梓「いいなぁ……嗅げるなんて」

憂「えへへ、あ、この胸パッド梓ちゃんにあげようか?」

梓「え、いいの?」

憂「うん、はい、カップ数が二つ大きくなる胸パッド」

梓「……おおおおおおお!」  スーハースーハー  「唯先輩の、乳のにおい……」


唯「なにこれ?」

カチッ   ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴ

純「……バイブ、ですね」

唯「へえ、なんか太い……胡麻をするやつかと思ったよ」

純「……何に使うか知らないんですか?」

唯「? うん」

純「あ、じゃあください」

唯「?? いいけど、何に使うの? これ」

純「えー、えーと、それはあれですよ、胡麻をするんです」

唯「あ、調理器具なんだ」

純「はい、だから、ください」

唯「はい、純ちゃん」

純「……おおおおおおおおおおおおおおおおおお! 憂のにおいがする! 憂のにおいがする!」


憂「あ、ベッドの下からDVDが出てきた」

『お姉さまと一緒』『お姉さまと一緒 続』『穢して……』『豊胸テクニック』『お姉さまと一緒 セカンドシーズン』『レズ×姉妹』

梓「……他のも全部妹ものだね」

憂「流石お姉ちゃん……こういう趣味も私にちなんでいる……」

梓「後輩モノは? ねえ後輩モノは?」

憂「…………あ、これかな? 『先輩に脱がされたい』っていうアニメ」

梓「あ、ちょっと憂なんで折るの、割れる、割れるから憂!」

パキィッ

憂「さて、部屋探索を続けようね」

梓「うう……」


唯「……上手く机の引き出しを開けなきゃ爆発するところだったね……」

純「危なかったですね……よかった、昨日デスノート見て」

唯「さて、ここには何が入ってるのかな……、あった! エロ本!」

純「全部姉妹のレズ物ですね、幼馴染モノがないのだろうか……」

唯「うん、幼馴染モノはないね……、ごめん」

純「…………そっかぁ……、もういい、帰ります」

唯「あ、待って! その――憂の全裸写真あげるから!」

純「えっ、あるんですか?」

唯「うん、私の部屋に! だからちょっと待ってて!」


憂「お姉ちゃんがぺニバン持ってた」

梓「唯先輩、まさかそこまでとは……」

憂「……未使用なのかな? まだ汚れてないし」

梓「憂、つけてみれば?」

憂「え、うん、でもどうやってつけるのかわからないよ?」

梓「このクリップみたいなところをこうして……あ、じっとしててね、よし、出来た」

憂「えへへ……男の子になった気分だよ」

ガチャ

憂「!」

梓「…………唯先輩? え、あれ?」


唯「……憂がぺニバン付けてる」

憂「こ、これは違うの! 梓ちゃんにつけられたの!」

梓「なにそれ? 間違ってはいないけど違う!」

唯「……パンツを頭にかぶってる」

憂「これも梓ちゃんにやられたの!」

梓「それは違う!」

唯「……あずにゃんが巨乳になってる」

梓「唯先輩の胸パッドを憂がくれたんです! 私の意志ではありません!」

憂「自分から装着したくせに!」

唯「憂はそんなことしないこだと思ってたのに……」

憂「違うよ、手が勝手に……って、あれ?」

梓「唯先輩、なんでブラジャー頭にかぶってるんですか?」

ガチャ

純「あ、唯先輩、遅かったですね……なんで憂がここに」

唯「……すべてを吐かされました」

梓「純までこんなことしてたなんて……」

純「パンツかぶってる人に言われたくない……」

憂「あ、純ちゃん! 私のバイブなんで持ってるの? しかもいま股間に充ててる!」

純「あ、あ、あ、こ、これは、手が、手が勝手に!」

梓「純サイテー」

純「…………パンツかぶってる人に何も言い返せない」

憂「純ちゃんがそんなことするなんて」

純「パンツかぶってる人に軽蔑された……」

憂「これからお姉ちゃんと二人で話し合いたいからさ、悪いけど梓ちゃんも純ちゃんも帰ってほしいな」

梓「じゃあね、憂ー」

憂「パンツと胸パッドは返してね」

梓「え、なんで? くれるって言ったじゃん!」

憂「だってお姉ちゃんに見つかっちゃったもん! 約束は反故だよ!」

梓「ずるい! あ、純がブラかぶったまま玄関に逃げてく!」

憂「純ちゃんもブラとバイブ返して! 高かったんだから!」

純「返さない! 私はこのまま逃げる!」

憂「……さて、梓ちゃんからはパンツと胸パッドを取り返し、純ちゃんは羽交い絞めにして、今物置の中に閉じ込めておいたわけですが」

唯「……違うんだよ、憂のブラジャーを見たら心を抑えることが出来なくなったんだよ」

憂「わかるよ、私もお姉ちゃんのパンツを見たら変になっちゃったんだ」

唯「仕方ないよね、あははー」

憂「そうそう、仕方ないよね、お互い様だよね」

唯「……許してくれる?」

憂「うん。仲直りに一緒にお風呂入ってこようか」

唯「そうしよっか」

憂「それからさ、お姉ちゃん、ぺニバン、持ってたんだよね」

唯「……えへへ、amazonで買っちゃった」

憂「私もさ、バイブあるから……一緒に、シよ?」

唯「うん!」

今日も平沢家は平和だった。

純「出してー、寒いよー体痛いよー」  

                            おしまい



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