唯「やっぱりギターは良いねー♪」 じゃじゃーん

律「ドラム最高ー♪スティックだけどさ」 トンタタ、トンタタ

紬「あらあら♪」

唯「いゃっ、・・・ほぁっ?」 びーん

紬「あら?」

唯「うわっ、弦が切れちゃった」

律「興奮して、激しく弾きすぎだ。早く交換しろよ」

唯「いやー。それこの私、意外と弦の交換が苦手でして」

律「何一つ、意外性は無いけどな」

   10分後

律「弦、全部外れたじゃん」

唯「正直、外すのは簡単なんだよね。ただ、元通りにするのが大変なんだよ」

紬「りっちゃんはどう?」

律「何一つ、全く分からん。ムギはどうだ」

紬「私もギターは専門外だから」

唯「だったら、どうしようか」 ずずー

律「完全に投げやがったな、おい」



澪「・・・ちょっと休憩。手、洗ってくる」

梓「あ、はい」

澪「すぐ戻るからな」 すたすた

梓「はぁ」

澪「すぐ戻るんだからな」  ぱたん

梓「・・・行っちゃった」


唯「あずにゃん、あずにゃんっ。は、早く来てっ」

梓「はいはい♪」 とたとた


梓「弦の交換くらい、自分で出来るようになって下さいよ」

唯「時間を掛ければ、何とか出来るんだけどね。ギー太は手の掛かる子だよ、全く」

律「お前が言うな、お前が。・・・ムギ、あれは」

紬「はいはい♪梓ちゃん、さっきのバナナパイ。包んでおいたから、澪ちゃんと一緒に食べてね」

梓「ありがとうございます」

律「全、く澪の奴は素直じゃないんだからよ。早く謝って、こっちに戻ってくれば良いんだよ」

紬「澪ちゃんも、そう思ってるんじゃなくて?」

律「むぐっ。そ、その。それはそれ、これはこれ。私にも私の都合というか、なんというか」

唯「りっちゃんも素直じゃないね」

梓「澪先輩もそう言ってました」

律「あんにゃろー。もー、許さねー」 じたばた

紬「あらあら♪」 

梓「・・・全部張り替えましたから、チューニングをお願いします」

唯「それは任せて」 キュコ、キュコ、キュコ

紬「唯ちゃんは、いつもどうやって音を合わせてるの?」

唯「あんまり考えた事無いな。気付いたら、音の方が合ってくれるんだよ」

律「結構イラッとする台詞だな、おい」

梓「律先輩、変なストレスがたまってるんじゃないんですか」

律「だったら梓は、今の台詞を聞いてどうだった?」

梓「私は、少しイラッとしただけですから」

唯「しどいよ、二人とも」

律、紬「あはは♪」


   カチャッ

澪「・・・待たせたな」

梓「い、いえ」 はぁはぁ

澪「どうしてニッパー持ってるんだ」

梓「そ、その。メトロノームの代わりに」 カチッカチッ

澪「随分斬新なアイディアだな。でも、今は止めておこうか」

梓「は、はい。そうですね。私もそう思ってました」

澪「そっちは」

梓「バナナパイです。・・・先輩が、澪先輩に是非と」

澪「そうか。・・・良いな、仲間っていうのは」 もぐもぐ

梓「はいです♪」 もぐもぐ


律「・・・このまままだと、埒が開かん。ここは一つ、勝負をするか」

唯「PK合戦みたいな事やるの?」

紬「シュート合戦は?」

唯「ああ。前田日明とアンドレみたいな」

紬「うわー。膝への前蹴りは危険よねーー♪」

律「HTTからUWFに改名するのかよ、おい」

律「とにかく勝負だ。・・・澪ーっ」

澪「聞こえてる。それで、何をする気だ」

律「ここはフェアに行こうぜ。・・・ムギ、なんか決めてくれ」

紬「そうねー。例えば、お互いの良い所を沢山挙げた方が勝ちとか」

律「いや。そういうほのぼのしたのじゃなくて」

澪「一つも挙がらなかったら、言われる方も辛いしな」 どよーん

唯「そかな。私はみんなの事なら、幾つでも挙げられるよ」

梓「例えば?」

唯「・・・あずにゃんは笑顔が素敵で、笑うと可愛くて。いつもきらきらしてて」

梓「も、もう良いですよ」

律「やらなくて正解だったな」 ぶるっ

澪「ああ」  ぶるっ

紬「うふふ♪」


   カチャ

和「ムギ、いる?」

紬「はーい。何かご用?」

和「合唱部の子が、ちょっと相談に乗って欲しいんだって。悪いけど付き合ってくれる?」

紬「分かったわ。・・・少し出かけるから、みんな仲良くね」

和「何かあったの?」

澪「ああ。女のプライドを賭けた戦いがな」

和「ふーん。私はリングスルールの方が、スポーツライクで良いと思うけど」

律「うん。団体名の話じゃないから」

律「改めて、何をするかだな。・・・ムギが行っちゃったし、唯が決めてくれ」

唯「そだね。・・・だったら、しりとりは?」

澪「・・・簡単でルールもみんな分かってるし、悪く無いかもな。梓は」

梓「私はそれで構いません」

律「よし、決定だ。唯、私、澪、梓の順で回るからな」

唯、澪、梓「おーっ」


律「じゃ、唯からだ」

唯「えーと。・・・いぶりがっこ」

律「・・・小物入れ」


澪「・・・レコード」

梓「・・・ドボルザーク」


唯「・・・クレージーソルト」

律「・・・屯田兵」


澪「・・・イントロ」

梓「・・・ロック」


律「結構性格が出るな、これは」

唯「そかな」

律「特に、お前に対して言ってるんだよ」 ぽふっ


唯「たはは。えーと。く、だったよね。・・・くず餅」

律「・・・チャオー」


澪「・・・オペラ」

梓「ら?」


律「・・・悩む部分じゃないだろ」

唯「あずにゃん真面目だから。もしかして、音楽用語とか考えてるのかも」

律「さっと流せ。さっと。考えるな、梓。悩んだら負けだ」

唯「りっちゃん、応援してるの?」

律「ま、まさか。梓は敵だぞ。どうして、そんな。だはは」 

唯「りっちゃん♪」

梓「ら、ら、ら」


律「もう、ラララで良いだろ。音階のラでも」

唯「あずにゃん、頑張って」

律「お前こそ、応援してるじゃんよ」

唯「てへへ♪」

律「全く」 くすっ


梓「ら、ら」

澪「梓、無理するな。何でも良いんだぞ」

梓「ら、ら、ら。・・・あっ」


律「思い付いたみたいだな」

唯「ふぅ。一時はどうなるかと思ったよ」

律「で、何なんだろ」


梓「・・・ら、らくがんっ」

しーん


梓「あ・・・」

澪「い、いや。今のはその。あれだ」


律「もう、どれなんだよ。大体、らくがんってなんだよ。さわちゃんでも言わないぞ、そんなの」

唯「・・・」

律「しゃーない。ここは切り替えて、もう一度初めから・・・。唯?」

唯「・・・ん、ん、ん。・・・んまいっ」

律「えーっ?」


唯「りっちゃん。い、だよ。いっ」

律「こ、この野郎っ。・・・い、い、い」

唯「りっちゃんっ。ここは絶対つなげないとっ」

律「わ、分かってる。い、い、い。・・・いぇーいっ」 

唯「えーっ?」


澪「・・・い、、い、い。いぇーいっ」 ぴょーん


律「澪が。あの澪が、自分から飛び跳ねやがった」 うるうる

唯「あずにゃん、お願い。澪ちゃんの頑張りに応えてあげてっ」


澪「いぇーいっ、いぇーい、いぇーいっ」 ぴょーん、ぴょーん、ぴょーん


梓「・・・い、い、い。いぇーいっ」 ぴょーん


唯「あはっ。いぇーいっ」

律「いぇーいっ」 

澪「いぇーいっ」

唯、律、澪、梓「いぇーいっ♪」 ぴょーん


   カチャッ

紬「ごめんなさーい。結構時間が掛かっちゃって」 はぁはぁはぁ

唯、律、澪、梓「いぇーっいっ♪」

紬「い?いぇーい?」

律「お、おう。ムギか」

紬「一体、何があったの?」

律「いや。大した事は何も」

紬「良く分からないけれど。これ、お土産」

律「お菓子か?・・・げっ」

唯「どしたの・・・。わっ」

澪「何やってるんだ・・・。えっ」

梓「一体、何が・・・。ひゃっ」

紬「ちょっと珍しいわよね、らくがんなんて」

律「まあ、女子高生が食べる物じゃないよな」

唯「あずにゃんは好きみたいだけどね」

澪「そうだ。梓は、らくがん大好きだ」

梓「もう。勘弁して下さいよ」

唯「たはは」

律「大体、澪がオペラなんて言うから悪いんだよ」

澪「お前の屯田兵よりはましだ」

梓「あはっ」

紬「・・・私、お茶淹れるわね♪」 とたとた


   カチャッ

さわ子「あー、疲れた。ムギちゃん、私はホットレモネードお願い」

ムギ「はーい♪」 とたとた

さわ子「全く。突然らくがんが食べたいなんて言い出すから」

澪「え?」

さわ子「さっき職員室にムギちゃんが駆け込んできて、「らくがん下さいっ」て。たまたま、父兄からの差し入れがあったから良かったんだけど」

律「という事は」

唯「あれは偶然じゃなくて」

梓「ムギ先輩♪」

ムギ「お待たせしましたー。・・・みんな、どうかした?」 

律「ムギ」

紬「はい?」

律「泣いても良いですか、その胸で」

澪「真顔で言うな。・・・ムギ、ありがとう」

唯「ムギちゃーん♪」 きゅっ

紬「あらあら。みんなどうしたの?」

梓「ムギ先輩、済みませんでしたっ」

紬「・・・私こそごめんなさいね。梓ちゃんを辛い目に遭わせてしまって」

梓「いえ。私、思いました。軽音部で、本当に良かったって♪」

紬「梓ちゃん♪」 きゅっ

梓(本当、良いよなー♪良い匂いだよなー♪) くんかくんか

さわ子「全く。どこの青春ドラマなのよ」 くすっ

律「ノリが悪いな、もう。・・・よーし、だったら陣地分けしようぜ」

唯「私達は、こっからこっち」

律「さわちゃんは、その席から手が届く範囲な」

さわ子「な、何の話よー」

澪「済みません、さわ子先生。そこ、私達の陣地なので」

梓「5秒までは、入って来てもOKですから」

さわ子「えーっ?」

紬「お茶のお代わりは、いつでもどうぞー。今ならジョッキでのサービス期間中でーす♪」

さわ子「私は顧問なのよ。仲間外れにしないでよー」

律「冗談だって、冗談」

澪「済みません、さわ子先生」

さわ子「もう、大人をからかわないでよね。それと、何かお菓子ある?」

唯「はい、さわちゃん」

さわ子「ありがとう・・・。って、らくがんじゃない。ホットレモネードにらくがんって、何の嫌がらせよー」

梓「ち、違うんです。それはその」

さわ子「だったら何なのよ、このらくがん」


唯「・・・んまいっ」   ぱくっ

梓「いぇーいっ」

律、澪、紬「いぇーいっ」

さわ子「えー?一体何なのー」

唯「いいから、さわちゃんも一緒に」

さわ子「・・・い、いぇーい?」

唯、律、澪、紬、梓「いぇーいっ♪」

さわ子「いぇーいっ♪・・・って、どういう事?」


律「それだけ私達が仲良しって事だよ。な、澪」

澪「ああ、律」

紬「うふふ♪」

さわ子「やっぱりあなた達は、青春してるわね」

唯「さわちゃんも、まだまだ青春真っ盛りだよ」

律「いやー。それは無い無い。私達の陣地以上に、高い年齢の壁があるからな」

さわ子「りっちゃん、あなたねー」 ぐりぐり

律「ひぃーっ」 

唯、澪、紬、梓「あはは♪」



     終わり