唯「そお? でも、何だか揉めそうなくらいには膨らんでるお年頃だよねぇ~?」

律「無理、揉めないって。ここだけの話、試したけど自分で悲しくなったもん」

唯「それはりっちゃんの感想であって、私が揉んだら違うかもしんないよ?」

 わきわきと指を動かしながら、ちょっと身構えるりっちゃんに近付く。

唯「減るもんじゃなしぃ。だいじょーぶ、痛かったらすぐ止めるから」

律「違うって! その、あ、や、唯ぃ!? 止めろって、まだ冗談で済むからぁ!?」

 ふよんと入って、指先を優しく膨らみに這わせてく。
 ううん、りっちゃんってば謙遜しちゃって……なかなかいい揉み心地ですぞよ?

律「んっ……は、はう……止めっ……唯ぃ……」

唯「……やぁらかい。りっちゃん、揉んでていい感触だよ!」

律「ば、馬鹿ぁ……んなこと言われたって、嬉しくないってーの……んぅ、んっ、くふぅ……!」

 ぴくくって肩を震わせちゃって、りっちゃん。もしかして感じてるのかな?

唯「痛かったらゆってね、すぐ止めるから」

 私の手を止めるには、『痛い』って言えばいい。
 痛いのは勿論、私に揉まれるのが嫌だとか、そういう取って付けたような理由でもいいのに……りっちゃんは、言わない。

律「ん、んんっ……ふううっ、ふ……あ、あ……あっ」

唯「今の声、可愛かったよ? りっちゃん」

律「そんなこと言うなよぉ、唯……や、やらしいじゃないかあっ」

唯「でも、やらしいことしてるんだもん。ちゃんと感想を言わないと失礼だと思うんだよね」

 ふにふにふに、むにむにって。
 やっこくて、揉んでて楽しいし気持ちいいし、何よりりっちゃんが感じて甘い声を上げてくれてるのが嬉しいよ?

律「んぅっ……ゆ、唯の馬鹿っ……ん、んっ、くふっ」

唯「どうせ馬鹿だもん。だから、もっとりっちゃんのおっぱい揉んじゃう」

 馬鹿でいいよ、こうやってりっちゃんを抱き締めて、胸をふにふに出来るんだったら。
 みんなが来たって、冗談だよーって済ませられるし、先にりっちゃんがそう言うだろうし。

律「んぅ、んっ……唯……どおしてそんな、私の胸を触るんだ? 私じゃなくったって……」

唯「触るんじゃなくって、揉んでるんだよ。ほら、むにむにって。りっちゃんのおっぱい、ふにゅーってすると触ってるだけで気持ちいーよ?」

律「んんっ!?」

 びくん、って跳ねて、りっちゃんが震える。
 とりあえず痛いわけじゃなさそうだったから、抱き寄せて、ぎゅっとして。

唯「もしかして……今くらい強くした方が、気持ちよかった?」

律「んなっ、な、そんなわけないし! あたしの胸が気持ち、いい、とかっ……ふあああん」

 ふにふにふにふに。

唯「……気持ち、いーんだよね?」

 小さい小さいっていうけど、ちゃんとこうやって揉めてるよ。
 だから、何も感じないっていうことは有り得ないんだよね。
 そしてりっちゃんは、ぴくくんって小刻みに身体を揺らして反応してくれて。

律「……っうん、ん……気持ち、いいのかも……っつーか唯、おっぱい揉むの上手くね?」

唯「そんなことないよ。私もりっちゃんに揉まれたら、ふにゃあって身体中の力が抜けちゃうよ?」

 私は、本当にそう思ってる。
 そういう経験があるわけじゃないのに、りっちゃんが私の手で感じてくれてるっていうことは……逆も当然あるわけだよね。
 あ、考えただけで、ちょっとぞくんって感じちゃった。

律「ん、んあ……そっ、そろそろ……止めないと、澪達が来るぅ……」

唯「来たら困っちゃう? だったら、今すぐ止めるけど」

 りっちゃんの胸を揉んでいた指先の動きを緩める。
 膨らみのてっぺんが固くなってて、これからいよいよ、ってところだったんだけどなあ。

律「んっ……ゆ、唯がいいなら、別に……あいつらが来るまでなら……いい、よ?」

唯「ん。じゃ、このままふにふにしてるね?」

律「唯の胸もふにふにしたいけど。揉んでてすごく楽しそうだけど」

唯「んー。お互いこんな風に好き放題おっぱい揉める体勢って難しいしね。残念だけど」

律「ふ、んんっ、ふぁ……残念だわ……一緒に揉み合ったら、絶対に唯を負かしてやるのになー」

 うん。負かしてもらいたいよ、りっちゃん。
 今は私に抱っこされて胸を触られて、可愛く小刻みに震えてるけどね。

唯「ね、りっちゃん?」

律「んう?」

唯「触る以上のこともしたいんだけど、りっちゃんさえよければ」

律「んー……あたしは、その、今のまんまでも……ふわふわターイム?」

唯「んじゃ、もっとやらしー触り方しなくてもいいんだ?」

律「唯は意外と意地悪だな……やらしー触り方する気満々なのに、そんな言い方するんだ?」

 うん、胸を触って、りっちゃんの反応を見るのは楽しいんだけどね。
 本当はね、逆の立場がいいんだよ、甘えさせて欲しいんだよ?

唯「……りっちゃーん」

律「ふぎゅむ!?」

唯「私、おっぱいの感触とか、触り心地とか、顔を埋めた時の感じが大好きなんだよ」

律「……それ、全部同じだし」

唯「同じじゃないよ。例えば……こう」

律「ふぷっ」

 りっちゃんの頭を抱きかかえて、鼻先から私の胸の谷間に押し付ける、
 ちょっと強めに、でも息苦しくないくらいに。

律「んー……ん、んむ……ゆ、唯……?」

唯「私も、りっちゃんにこうして欲しいんだよ……胸に、ぎゅーって」

 その想いを込めて、優しく腕に力を入れる。
 あ……何か、しやわせな感じ。

律「ふぎゅ……」

唯「私はおっぱいが好きなわけじゃないんだよ? 大事なのは、誰のおっぱいかってことなんだよ?」

律「んふ、ふう、ふむ……唯も、あたしにこうして欲しいのか?」

唯「うん」

 私からアピールするのはここまでが限界だから。
 りっちゃんに断られたら、どうしようもないし。
 断れれても、他のみんながいない今なら……きっと、心のダメージも最小限で済むと思うし。
 りっちゃんなら、上手くあしらってくれると思うし。

律「……なあ、唯」

唯「うん?」

律「姉のくせに、甘え上手だよな。ズルいと思うよ」

唯「そっ……そおかな?」

律「あたしは甘える相手がいなかった、わかるよな」

唯「うん」

律「だか、だからっ……その、何だ。こういう風に、甘えさせてくれたら、嬉しいかも」

 ぎゅって、りっちゃんが私の背中に腕を回してくる。
 私がびっくりしても、離れないくらいに強く。

律「ん~……♪」

唯「り、りっちゃん?」

律「『姉ちゃん』って、いいよな。弟や妹がいるから、普段は誰にも甘えられないけどさ」

唯「うっ、うんっ」

律「でも、お互いに『姉』なら……ある意味、甘えられ慣れてるわけだ。その点でいうと、甘えたり甘えられたりしても……いいと、思うんだ」

 ふぎゅむっ、って。
 りっちゃんは顔を軽く左右に振りながら、甘えるように抱き着いてきた。
 ううん、本気で甘えてるのかもしんない。

律「ゆーいっ♪」

唯「ん……りっちゃん♪」

律「あのさ、今まで言えなかったこと、正直に言うけどさ」

唯「なぁに?」

 聞いたことがないような甘ったるい声で、ぎゅうって私を抱き締めながら。

律「……同じだけおやつ食ってるのに、全然太ってないのは許せないぞ?」

 ぎゅうう。

唯「あ、あはっ……もしかして、最近ちょっと太ったの?」

律「言うなっ」

 ぎゅむっ。

唯「んんっ……あ、じゃ、確かめてみようよ、りっちゃんが太ってるかどうか」

律「へ?」

唯「えいっ」

 私は名残惜しいけど、一旦りっちゃんを突き放した。
 そして、今度は逆に私がりっちゃんに抱き締められる形になって。

唯「んーうー♪」

律「や、ちょ……唯ぃ!?」

唯「……ずっと抱き着いてたいよ、りっちゃん。あったかいし、無駄なお肉ないのに、やぁらかくて気持ちいーよ?」

律「そっ、そう……なの?」

唯「うんっ!」

 あ。
 強張ってた感じが、少しだけ緩んだよ?

律「……そっか。やぁらかくて気持ちいーのか」

唯「嘘じゃないよ?」

律「嘘とか言ってない。いや、嘘だったら絶対に許さねー」

唯「怖いよー。りっちゃんのお胸に隠れさせてよー」

 きゅ。

律「ん……」

唯「ねぇ、りっちゃん。怖い雷が収まるまで、こうして抱き着いててもいい?」

律「あ、ああ……すげえ低気圧を伴った激しい雷雲らしいからな! きっと、ずっと、私から離れられないぞ!?」

唯「うん」

 抱き着き直す私の背中を、りっちゃんも優しくさすってくれる。
 ちょっと、その……力が抜けちゃいそうなくらい、気持ちいいよ?

唯「んふ……」

律「だらしない顔すんな! そんな顔してたら、いつまでもあたしの低気圧は飛んでかないぞ!?」

唯「だ、だって……りっちゃんに抱き着くの、ほんとに気持ちいんだもん……♪」

 本当、予想外。
 私がりっちゃんを抱っこして、めろめろにさせるつもりだったのに、これじゃ逆だよぉ。
 抱っこしたかったのに、このままずっと抱っこされていたいなんて。

律「唯?」

唯「う……うんっ?」

律「その、何だ……可愛いよな、唯ってばさ」

唯「ふわ……!?」

 はやや……まさか、こんなことを言われるなんて。
 男前だね、惚れちゃっても仕方ないよね、りっちゃん?

唯「りっちゃん……好き……」

律「なあっ!? 何言ってんだよ、唯ぃ!?」

唯「今の……私を『可愛い』って言ったとこで、もう確定的に惚れちゃいました」

律「そんなの、特別な意味があったわけじゃ……」

唯「特別な意味……なかったの……?」

律「うう」

 あ、困ってる。
 嫌な風じゃなくって、どんな文句で答えようかって感じで。

唯「……好き。こうして抱き着いて改めてわかったよ。私、りっちゃんが好き」

律「まぁ……同じ気持ちかも。唯に抱き締められてた時も、嫌じゃなかったし……今も、嬉しいってーか幸せってーか……悪くない、かな」

唯「えへへ」

律「馬鹿、だらしない顔すんなよ。誰かに見られたら勿体ないだろ」

唯「あ。りっちゃんって、相手を独占したいタイプ?」

律「あーあーそうだよ、独占したいよ! だから、そんな嬉しそうな表情は他の誰にも見せんな!」

 恥ずかしそうに顔を背けて、でも、私を抱く腕は放さない。
 りっちゃんってば、そうなんだ……えへへ。
 じゃあ、私は頷くしかないよね。
 顔は緩んでるかもしれないけど、こればっかりは仕方ないよね。

唯「うん! りっちゃん大好き!」

律「うっ……い、今はふたりっきりだからいいけど……みんなにはその顔見せるなよ! 約束だぞ!?」

唯「うんっ! その分、ふたりっきりの時はものすごくゆるゆるになっちゃうかもしんないけど……」

律「それは別にいい! だから真面目な顔しろ、そろそろみんな来るから!」

唯「えへ……難しいなあ、りっちゃんってば」

 頑張ってみるけど、みんなにバレちゃうのは時間の問題っぽいです。
 多分、私の反応に連鎖して慌てたりっちゃんのせいで、ね。


~おしまい!~