純「そろそろどこに入部するか決めた?」

梓「ううん、まだ。純は?」

純「私はジャズ研かなー、憂は?」

憂「わ、私は家の手伝いとかあるから部活はちょっと」

梓「そっかー、どこにしようかなー」

純「あ! 梓はあそこでいいじゃんあそこ、にひひ」

梓「あそこ?」

純「廃部寸前のほら!」

梓「なんだっけ?」

憂「……」

純「前に一度みにいったじゃん! もう忘れたの?」

梓「んー、あー……ああ、あれか」

梓「思い出したよ。もしかしてセックス部のこと?」

純「そうそう、セックス部」

梓「セックスかー、なにするところなんだろうね?」

憂「えっと……」

純「そりゃセックスするんじゃない? セックス部ってくらいだし」

梓「セックスするんだ……ところでさ」

純「ん?」

梓「セックスって何?」

純「……えーっと、憂、パス」

憂「えぇ!? あ、あのね、セックスっていうのはー……」

梓「サックスみたいな?」

憂「ううん、全然違う。どっちかっていうとスポーツみたいな感じかな」

梓「ラクロスみたいな?」

憂「ちがうよ。まぁ知らなくても仕方ないかもね」

梓「教えてくれないの?」

憂「ごめんね、話すと長くなるから今日のところは私帰るね」


梓「純ー」

純「わ、私は実はしらないんだーあはは……」

梓「えー、何それ」

純「気になってるなら体験入部してきたらいいじゃん」

梓「うーん……」

純「じゃあジャズ研いってきまーっす、ばいばーい」

梓「えー……私一人でー? もぉー」

梓「……はぁ、ならちょっとだけ覗いてみようかな。覗くだけ」




梓「きちゃった……ここがセックス部……怪しい匂いがプンプンするね」

梓「これ……勝手に入っていいのかな。まぁいっか」

カチャリ

梓「すいませーん……」

梓「あれ、誰もいないのかな」


……


梓「え、廃部したんですか」

先生「そうなのよ、去年いた先輩たちはみんなプロ入りしちゃってね」

梓「つ、つまり……」

先生「もう学校にも来てないの」

梓「強豪校なんですね!」

先生「そうね」

梓「失礼しました」



梓「廃部か……」

梓「あーあ、部活どうしよう。入らないと内申に響くらしいしなー」

梓「私も何かでプロ入りできたらそもそも学校なんて来ずにすむのに」

梓「みんなプロになるってくらいなんだからセックスって簡単なのかな」

梓「……よし、ちょっと調べてみよう」

テクテク

梓「どこへいけば調べられるんだろう」

梓「図書館かな?」

梓「いってみよう」



図書館

梓「んー、何処を探しても見つからない」

梓「すいませーん、セックスについて書かれた本ってありますかー?」

受付「ご、ごめんなさい、ウチには置いてないの」

梓「そうですか……あの、セックスについて調べたかったらどこへ行けばいいですか?」

受付「そうね、実際にセックスサロンとかセックスカフェに行ってみたらどうかな」

梓「セックスサロン? そんなのがあるんですか?」

受付「この街の裏通りにいくつかあったはず」

梓「そうなんですか、ありがとうございます」スタスタ

受付「でもあんまりおすすめは……あ、行っちゃった」



梓「裏通り裏通り……あ、ここかな?」

梓「うわー、なんか怪しげなトコにでちゃったぞ」

梓「……」キョロキョロ

梓「確かにここだよねー」

梓「うーん……パッと見それっぽいのがみつからない」

梓「今日のところは諦めようかな」

梓「……ん、あの後ろ姿は……憂だ!」

梓「ど、どこいくんだろう……家こっちじゃないよね」

梓「迷いもなく突き進んでいく……あ、見失わないようにしなきゃ」

梓「うわ、私いま探偵みたい!」

梓「……お」

梓「あれ、建物に……入っていっちゃった」

梓「おぉ、こ、ここは……!!」

梓「セックスサロン……平沢? あれ? 憂の家?」


梓「お店っぽいけど入っていいのかな」

梓「……ええい、かまうもんか!」

トコトコ

カランカラン


憂「いらっしゃいませー……って、あぁー」

梓「憂! 働いてるの!?」

憂「やっぱり来ちゃったんだ」

梓「やっぱりって?」

憂「なんとなく予想はしてたよ、梓ちゃんがここにくるって」

梓「あの、憂。私、なにもしらないんだけど」

憂「知らなくても大丈夫だよ。とりあえずセックスしていく?」

梓「初心者なんだけど私にもできるの?」

憂「大丈夫だよ、ちゃんと教えてもらえるよ」

梓「ふーん、じゃあ試しに……あ、ここもしかしてお金いる?」


憂「はじめてだからお代はいいよ、友達だし」

梓「ありがとう!」

憂「じゃあそこでお茶飲んで待ってて。対戦相手さがしてきてあげる」

梓「う、うん……」


梓「はー、セックスかー。一体どんなスポーツなんだろう」

梓「一対一でやるのかなー」

梓「なんかルールブックとか置いてないかな」ゴソゴソ

梓「お、あるじゃん」

梓「なになにー」

梓「セックスは、えっと、今の我々の社会では不要となったコミュニケーション手段の一つである」

梓「基本は一対一で行われ、先に相手を絶頂に導くことで勝利が決定する」

梓「この娯楽は原来、過去から未来へと歴史を紡ぐ高尚なものであったと言われているが」

梓「生命革命以来、人の世から徐々に姿を消していった」

梓「んあ? な、なんかよくわからないな。てかルールかいてないし!」


憂「梓ちゃん、相手がみつかったよ」

梓「あ、ほんと?」

憂「ラッキーな相手だよ」

梓「え?」

唯「どもどもー憂の姉の唯で~す」

梓「ど、どもです。梓っていいます」

唯「おっけーかたくならないでいいよ。私がやさしく教えてあげるから」

憂「お姉ちゃんはね、プロのセックスファイターなんだよ!」

唯「ふふん」

梓「ぷ、プロ!? あ、もしかしてウチのセックス部の」

唯「うん! あずにゃんにとっては先輩だね! 唯先輩って呼んでいいよ」

梓「あの、すいませんはじめてなのにプロの方に教えていただけるなんて……恐縮です」

唯「いいよいいよ、かわいーもん。才能ありそう」

梓「可愛い? なにかかんけーあるんですか……?」

唯「とりあえず奥の部屋いこ?」


プレイルーム

梓「あの……なんでベッドが」

唯「この上でやるんだよ」

梓「そうなんですか」

唯「じゃあ道具の説明するよ?」

梓「はい」

唯「まず一番大事なのはこれ」

梓「なんですかコレ。変な形」

唯「これはPENISって呼ばれてるセックスに使う道具だよ、どっちかっていうとパーツかな?」

梓「へぇー、これをどうやって使うんですか?」

唯「攻める側が装着するんだよ」

梓「装着?」

唯「まぁみてて」

スチャ

ウィーン ドウィーン

梓「わわっ! 色と大きさが変わった!!」

唯「中にDNA解析プログラムが組み込まれてて装着した人によって姿形が大きく変わるんだー」

梓「すごい……すごいおっきくなった……」ツンツン

唯「あっ、ちょ、ちょっとまって」

梓「え?」

唯「ダイレクトフィードバックシステムのおかげでまるでホントの自分の体のように感覚があるんだよ」

梓「触られてるのがわかるってことですか?」

唯「そういうことだね。それに普通の肌よりかなり敏感なんだよ」

梓「へぇー、時代は進歩したものですねー」

唯「まぁこんなの何百年も前からあるらしいけどね」

梓「私がしらなかっただけですか」

唯「セックスに興じる人もずいぶん減ったってことかな。寂しいね」

梓「憂のおねえさ……唯先輩はもうセックスをしはじめて長いんですか?」

唯「ううん、まだそんなに」

梓「でもプロなんですよね! すごいです!」

唯「そうだね。まぁちょっと人より才能があったっていうか……ね?」

梓「きょ、今日はよろしくお願いいたします!」

唯「そんな腰低くしなくてもいいよー、いっぱいセックスを楽しも?」

梓「は、はい!」

唯「じゃあ説明つづけるね? あ、コレより後は実際にセックスしながらにしよっか」

梓「それがいいかもですね! わかりました! で、私はどうすれば」

唯「おっけー、まずは衣服を脱いで」

梓「え?」

唯「服を脱ぐんだよ」

梓「どうしてですか? ユニフォームに着替えるんですか?」

唯「裸になるの。裸がユニフォーム」

梓「へぇー……っていやです!」

唯「え? どうして?」

梓「それは……あれ? あ、別に嫌じゃありませんでした」

唯「びっくりしたよ。さぁ脱いで脱いで。私も脱ぐから」ヌギヌギ

梓「は、はい……」ヌギヌギ

梓(あれ? なんかおかしい……ッ……頭痛が……)

唯「どうしたの? 体調が悪かったらセックスはしないほうがいいけど大丈夫?」

梓「だ、大丈夫です」

梓(収まった……なんだろう)

梓(はじめてセックス部を知ったときと同じ痛み……)

梓「脱ぎました」

唯「うん、いい子だね。お肌もつるつるで可愛いよ」

梓「え、可愛いなんて人に対して失礼ですよ」

唯「ごめんごめん、でもこれ以外に形容する言葉がなくてさ」

梓「変なの」

唯「あれ、お腹怪我してる? バンソーコー……大丈夫」

梓「あぁ、そうなんです。ちょっと……」

唯「まぁいいや。さっそくそこのベッドに寝て!」

梓「なんだか妙な気分になりますね」

唯「うふふー、いまからすっごくいいことするんだよー」

梓「やっぱり相当楽しいんですか?」

唯「たのしいしー、きもちいしー、幸せだしー、最高だよー」

梓「そうですか」

唯「じゃあ私に体あずけて。うん、そんな感じ。えへへ、優しく教えてあげるから」

梓「は、はい……」

唯「そういえば、名前、なんて呼んだらいい?」

梓「なんでもいいですよ」

唯「うーん、じゃああずにゃんにしようね。なんだか機械猫っぽいし」

梓「わ、わかりました」

唯「あずにゃん……最初はチョコーっと痛い人もいるみたいだけど我慢してね?」

梓「はい……痛いんですか?」

唯「人によるかな」サワサワ

梓「ひゃっ!? な、なんてとこ触るんですか!! んっ、ちょっ、唯先輩!!」

唯「ね、きもちいでしょ?」ムニムニ

梓「あ、だめっ……あのっ、そこは汚いですから」

唯「綺麗な色だね……可愛い、チュ」

梓「ちょっと! んぅ……あっ、あぁ、ふっ」

唯「わかる? きもちいでしょ?」

梓「あっ、あっ、ん……これがきもちい? ……あっ」

唯「そう、私たちが遥か過去に置き去りにしてきた感覚」

梓「あっ、あ、んぅ、やぁあ……」

唯「いまからあずにゃんは目覚めるよ」

唯「DNAに刻み込まれた、快楽への欲求と欲望が表にでてくるの」

梓「あぅ……んあ、はっ、ああぁ」

唯「私と思う存分セックスしようね。したくなるよ。そしてたくさん気持ちよくなろうね」

梓「んぅ、ああああっ、唯先ぱ……ああ」

唯「ほら、もっともっときもちよくなっちゃえ!」クリクリ

梓「ああああああっ!!!! んあぁあああ!!  ああっ!!」

梓「……はぁ、ハア……な、なに……これ」

唯「頭の中きもちよくなった?」

梓「……はぁ、はい……びっくりしました」

唯「自分の体に変化あるのわかる?」

梓「はい……すごく、火照ってるっていうか……なんか、変です」

唯「あずにゃん、いまのが絶頂って感覚だよ」

梓「ぜっちょ……あ、ってことはこれが負け……ってことですか?」

唯「まぁそうなるね。でも初めてだから仕方ないよ」

梓「そうですか……」

唯「相手を絶頂に導いたら勝ち! 私の勝ちー! えへへ」

梓「唯先輩もこんな風に気持ちよくなるんですか?」

唯「うん、なるよ。みんななれる」

梓「私、なんか……いま、幸せでいっぱいです」

唯「次はもっともっと気持ちよくなれるよ。やったねあずにゃん」

梓「そうなんですか……やったぁ……やったぁ」

唯「えへへ、気に入ってくれて嬉しいな」


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