作戦その7・澪先輩と映画!

律「そうだなあ……やっぱり映画に誘うのが一番なんじゃないか?澪って結構映画好きだし」

律「遊びに誘うのにそんなに深く考えなくていいんじゃない?『見たい映画があるんで一緒に見に行きませんか?』みたいな感じでさ」

純「ふんふん」メモメモ

梓「おお、律先輩にしてはまともな意見」

唯「なんか百選練磨の女って感じ!デートなんて一回もしたことないくせに!」

律「うるせえ!……そしてここに偶然もらった映画の無料招待券が2枚ある。これを大野さんに進呈しよう」

純「あ、ありがとうございます!……『サンタの服はなぜ赤い』?」

梓「ってこれホラーじゃないですか!却下です!」

唯「さあ和ちゃんの所に行こう」

紬「そうね」

律「あれ?」


生徒会室!

和「澪と仲良くなる方法?」

純「はい、私澪先輩とどうしても仲良くなりたくて、そこで澪先輩の友人でファンクラブ会長でもある和先輩のお力を借りに……」

和「会長は嫌々してるんだけど……そうね」

和「軽音部のみんなで澪をハブにして、そこにあなただけが優しくするってのはどうかしら?きっとイチコロよ」

和「よかったら私もクラスのみんなに掛け合ってみるけど……」

純「さ、さすがにそこまでしなくても……」

和「ふふ、冗談よ」

唯「和ちゃんが冗談言った……」


作戦その8・澪先輩と猫!

和「そうねえ……澪って動物好きなところもあるし、動物園とかペットショップに連れてったら喜ぶんじゃないかしら?」

純「なるほど…、でもこのあたりって動物園もペットショップもないしなぁ……。いきなり遠出するのもアレだし」メモメモ

憂「そういえば純ちゃんって猫飼ってたよね?」

律「へー、そうなんだ」

梓「そうだ!澪先輩にあずにゃん2号を見せてあげて、それを話のきっかけにしていけば……」

純「おお、なるほど!……あずにゃん2号?」

唯「あずにゃん2号って何だっけ?あずにゃん1号?」ニヤニヤ

梓「わ、忘れてください!///」


澪の家の近く!

純「あっ、澪先輩こんにちは」

澪「あ、こんにちは鈴木さん。こんなところで会うなんて珍しいね」

純「はい、今日はたまたま猫の散歩でこっちの方に寄ってみたんです」

澪「へぇ、そうなんだ……って猫?」

2号「にゃーん」

純「はい!かわいいでしょ?」

澪「うん、確かにかわいいけど……猫?」

純「はい!」

2号「うにゃーん」


物陰|律「よし、掴みはばっちり!」

物陰|梓「そうかなあ?」

物陰|憂「澪さん警戒してませんか?」

純「そうだ、せっかくなんで澪先輩も抱っこしてみませんか?」

澪「え!いいの?」パァアア


物陰|唯「おお、一気に澪ちゃんの表情があんなに明るく!」

物陰|紬「これは期待できそうね!」


純「ちょっと待ってください、今リードを離しますんで…」

澪「…」ワクワク


2号「にゃー!」ジタバタ

純「あ、コラ暴れるな!」

2号「にゃにゃにゃーん!!」ガリッ

物陰|梓「あ」

澪「……引っ掻かれた」

純「あ、あの……」

澪「いたい……」ポロポロ

純「あああああごめんなさい!!」

紬「結局全部駄目だったね」

律「悪いけど私らにはもう何も思いつかないな……ごめんな北別府さん」

梓「だから北別府じゃなくて……って何でさっきから広島カープの歴代エースなんですか」

純「……私、一人でやってみます!!」

律「おお!」

純「やっぱりコソコソと小細工なんて私らしくないです!やっぱり正々堂々直球勝負でいかないと!」

梓「ついこの前もストレートじゃ無理~ってめそめそしてたくせに」

純「明日の放課後、この部室で澪先輩を遊びに誘ってやりますよ!」

唯「おお、頼もしい」

律「……そっか、じゃあもう私らの出る幕はないな」

紬「でも純ちゃんのために舞台を整えるくらいのことはさせてね」

憂「私も陰ながら応援するよ!頑張ってね!」

純「任せてよ!よーし……!」


放課後!

純「制服OK、笑顔OK、髪は……まあOKってことで」

憂「純ちゃん、準備はいい?」

純「うん、いつでもOKだよ!」

梓「純が来るまでは先輩たちが澪先輩を引き止めてくれるってさ」

憂「私たちも部室の入口まで付いて行くからね」

純「うん……」


音楽準備室!

純「ついに来てしまった……あー緊張するー……」

梓「へぇー、純でも緊張するんだ?そういうのは無縁だと思ってたよ」

純「あー!また梓はそうやって人のことを馬鹿にして!」プンスカ

憂「あはは」

純「まったく……」

梓「あはは、ごめんごめん。でもこれで少しは緊張もほぐれたでしょ?」

純「あ…」

梓「頑張ってね純、きっとなんとかなるよ」

憂「部室の外からだけど応援してるからね」

純「うん……ありがと!」

純「失礼しまーす……」ガチャ

唯「あ、純ちゃんやっほー!」

澪「こんにちは鈴木さん。最近よく会うね」

純「そ、そうですね……」

紬「純ちゃん、準備はいいの?」ヒソヒソ

純「は、はい!ばっちりです!」ヒソヒソ

律「そうか、なら……」ヒソヒソ

律「あー!教室に弁当箱忘れたー!早く取りに行かなきゃー!(棒)」

紬「私もー!りっちゃん唯ちゃん、一緒にいきましょー!(棒)」

唯「え?私は別に……」

律「いいから早く来いって!」ボソッ

澪「あ、みんな行くんだったら私も……」

紬「澪ちゃんは残ってて。お客さんを一人にはできないし」

澪「あ、そういえばそうだな」

律「じゃあ私らちょっと行ってくるよ!」スタコラサッサ

純「律先輩……ムギ先輩……」

律「頑張ってな!」ニシシ

紬「きっとうまくいくわよ」ウフフ

唯「純ちゃん、ファイトだよ!」フンス

純「……はい!」

澪「まったく……律もムギも弁当箱くらい帰る時でもいいのに……」

純「そ、そうですよね……」

澪「…」

純「…」チラッ

澪「…?」


純「きょ、今日はいい天気ですねー」カチコチ

澪「そうだな……」

純「明日の天気はどうなるんですかねー?」

澪「明日も晴れるんじゃないかな?今朝の天気予報でも言ってたし」

純「明後日はどうですかねー?」

澪「……鈴木さん?」


扉|梓「純ってば緊張しすぎ……」

扉|紬「ストレートにいくんじゃなかったのかしら?」

扉|律「これじゃあまるで敬遠球だな」

唯「みんな扉にくっつきすぎだよ」

憂「あはは……」


純「……澪先輩、お話があります!」

澪「? どうしたの?」


扉|梓「!? ついに来た!?」

扉|憂「え!? ホント!?」ピタッ


純(頑張れ、頑張るんだ、純!!)

純「あの、私と……」


扉|律「がんばれ純ちゃん!」

扉|紬「ファイトよ純ちゃん!」

扉|唯「ゴクリンコ」


純「わ……私を弟子にしてください!」ドゲザー



        ∧∧
       ヽ(・ω・)/   ズコー
      \(.\ ノ
    、ハ,,、  ̄
     ̄

律「なんだそりゃあああ!!?」

梓「ちょっと純!?遊びに行くんじゃなかったの!?」ギャーギャー

唯「あ、あずにゃん落ち着いて!?」アワワ

憂「静かにしないと澪さんにばれちゃうよ!?」アセアセ

紬「とりあえずみんな落ち着いてお茶でも……ってティーセットは部室の中だったー!?」ガガーン

唯「ムギちゃんも落ち着いてー!?」


純(うう、私のヘタレ!いくじなし!でも私にはこれが限界だよー……)グスン

澪「…」

澪「えっと……、いきなり弟子にしてくれって言われてもちょっと難しいかな?」

純「……」グスッ

澪「私もまだ学生だし、それに弟子を取れる程ベースを上手く弾けるわけじゃないし……」

純「ぐすん、……ですよねー」

澪「でもさ、一緒に練習したり、たまにはどこかに出掛けたりっていうのだったら私も大歓迎だよ」

純「……へ?」

澪「弟子とかじゃなくて、友達としてならベースを教えてあげられるけど……どうかな?」

純「や……」

澪「や?」

純「やったあーーー!!!」

唯「純ちゃんおめでとう!!」ガチャ!

紬「おめでとー!」パチパチパチ

澪「うひゃあ!?な、なに!?」ドキドキ

唯「純ちゃんおめでとう!」ワッショイ

梓「おめでとー!」ワッショイ

純「ありがとう!!ありがとう!!私もう死んでもいいです!!」

憂「こ、こんなところで胴上げなんて危ないよー!?本当に死んじゃうー!?」アタフタ


紬「それにしても澪ちゃんはさすがね。かっこいいわ~」

澪「まあ、ずっと何か言いたそうだったし、さすがにあれだけされたらなんとなく気付くよ」クスッ

律「その気配りを少しは私にもしてほしいんだけどな~」

澪「はいはい、お前はもうちょっと真面目になれたらな」ポカッ

律「痛い!なぜ叩く!?」

………

みなさんこんにちは!鈴木純です!

色々あった末、なんだかんだで今日は念願だった澪先輩と一緒に遊びに行く日です!

澪「お待たせ純ちゃん、もしかして待たせちゃった?」

純「い、いえ!私も今来たところです!」

純「私変じゃないですよね?髪型とか…」

澪「そんなことないよ。とっても可愛いと思うよ」ニコッ

純「はう……///」

澪「それで今日はどこに行くの?」

純「はい、なぜか財布の中に映画のチケットがちょうど2枚あったんで、今日はそれを見ようかなと……」

澪「何の映画?どれどれ…………」

澪「………『サンタの服はなぜ赤い』……」

純「あ、これ律さんの……」

澪「ひ、ひぃゃあぁぁぁああああああああ!!!!??」ダダダッ

純「あっ!?ちょっと澪先輩!?どこ行くんですかー!?」

……澪先輩とのお近付き大作戦は、まだまだ時間がかかりそうです

おしまい!