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         _ =´_, - ': : : :/ 7 /: : : : :/: : : : Li--'J--‐/: : : : : :i‐ヽ_ , - _´_ .-.´ レ---`,ヽ
        _ -‐`7´,/'__: : ', Y ,' : : : : :/::/´    ヾ,, /: : :/: : : :| ` ── ´ _ .-‐ ´    ヽ
      /    /'i/    ` ヽ,,': : : : :/, ' __      ,' : : /: : : :i |    , - '  _ .-,      ヽ
    /´     /     _   ヽ: : l´   `ヾ    i :/: : : :/: :l      ,-'、ヽ ',        '
- --´      /        ` ‐ 、',: :|  //       /´: :/: /: :i |      /- 、ヽ ,.'         i
       ',              ヽ´ _.        /_:/ ,': / リヽ',     /iヽ  /          l
        ヽi              ヽ' .ヽ    /´  /´    .`    .,' ´  /、       ,'
. ,          l               ヽ-´   /             /i   / l        l
. ヽ、                  _ -─ヽ-- .'             '、ヽ- -.´  '-,       |
    ヽ、    ヽ、       , - ´     `‐‐-  _           丶       '、     ,'
      ヽ     ヽ      /             `ヽ、         i        ヽ、    .|
       ヽ、     i    /                 ヽ.、.  -‐ ´   .l,         ヽ,  |
         ヽ‐-‐´ヽ_ / _, - _                 ヽ、      ヽ            , |
           ヽ、   ̄´    ` ‐- _              ヽ_      ',          i .|


ゆい「わたし、大人になったらのどかちゃんのお嫁さんになるー!」

のどか「ええー?」

ゆい「えへへー、のどかちゃんはわたしのお婿さんだよー♪」

のどか「ゆいちゃんだけずるいよー、わたしもお嫁さんがいい!」

ゆい「わたしのほうがお嫁さんに向いてるもんっ」

のどか「ゆいちゃんお料理出来ないでしょー?わたしこの前、ジャガイモの皮をむくの手伝ってお母さんにほめられたんだよ?」

ゆい「そ、そんなのかんけーないよっ!」

のどか「関係あるよ。お料理出来ないお嫁さんなんていらないもん」

ゆい「ぇ……」

のどか「お嫁さんは、お婿さんにまいにちお料理を作ってあげないといけないんだよ?ゆいちゃん、無理でしょ?」

ゆい「む、むりじゃないもん……」

のどか「無理だよー。ゆいちゃんじゃお嫁さんにはなれないよ」

ゆい「……」

のどか「だからわたしがゆいちゃんのお嫁さんに……」

ゆい「う……」ジワア

ゆい「うわああああああんっ!」

のどか「ひゃっ!?」ビクッ

ゆい「やだやだあっ!ひっく、わ、わたしはのどかちゃんのお嫁さんになりたいのー!わああああああんっ!」

のどか「ゆ、ゆいちゃん……」

ゆい「ひっく、ぐす……やだあ……」

のどか「……」オロオロ

のどか「……!」

のどか「あっ、そうだ!ふたりともお嫁さんになればいいんだよ!」

ゆい「ぐす……ふぇ?」

のどか「だからー、わたしがゆいちゃんのお嫁さんになって、ゆいちゃんはわたしのお嫁さん!」

ゆい「……お婿さんはいなくていいの?」

のどか「いいんだよー、わたしたちってふたりとも女の子なんだし。わたしがゆいちゃんのためにまいにち美味しいお料理作ってあげる!」

ゆい「わ、わたしは……?」

のどか「ゆいちゃんはねー、まいにち笑顔でいてほしいなー」

ゆい「えがお……?」

のどか「わたしゆいちゃんの笑顔がすごく好きだから、ずっと見てたいんだー」

ゆい「そ、それだけでいいの?」

のどか「うん、だから泣かないで?ね、ゆいちゃん」

ゆい「……うんっ!えへへー」ニパッ

のどか「えへへ、笑ってくれた」

ゆい「のどかちゃんだいすきっ!」ギュッ

のどか「くるしいよー」

ゆい「のどかちゃ~ん♪」スリスリ

のどか「あっ、そうだ。ゆいちゃん、笑顔のほかにもう一つお願いしていい?」

ゆい「なーに?」

のどか「わたしお料理頑張るから……ずっと、わたしといっしょにいてください!」

ゆい「もっちろん!だってわたしは、のどかちゃんのお嫁さんだからね!」

のどか「……」

ゆい「……」

のどか・ゆい「えへへ♪」ニコッ

……

唯「……ということが昔あったので、私は料理を覚えなくてもいいのです!」フンス!

律「威張るなっ!」

澪「もしかして和の料理が上手なのって……」

和「ええ、それ以来頑張って練習したおかげね」

唯「和ちゃんの料理はさいっこうに美味しいよ~♪」

和「はいはい、ありがと」

律「はあ~、和も大変だな~」

和「大変?どうして?」

律「いや、持ってくる弁当のほとんどを唯に食べられてるじゃん」

和「いいのよ、そのつもりで作ってきてるんだし。そもそも毎日料理を作ってあげるのもお嫁さんの仕事よ?」

律「え……」

澪「も、もしかして二人って」

和「それに……」チラッ

唯「もぐもぐ……ん?な~に、和ちゃん?」ニコッ

和「唯も、お嫁さんの仕事をいつもしてくれてるからね」ニコッ

おしまい




唯「あう~」プシュー

和「ほら唯、しっかりしなさい。テストは明日なのよ?」

唯「だって全然分かんないんだもん……」

和「どこが分からないの?教えてあげるから」

唯「どこが分からないのかも分からないよ」

和「重傷ね」

唯「やる気出な~い……」グター

和「一緒に勉強しようって言ったのは唯でしょ?全くもう……」

唯「だって和ちゃんと一緒にいたかったんだもん」

和「じゃあ勉強……」

唯「勉強は嫌~」

和「……」

唯「ねえねえ、何かして遊ばない?」

和「ダメ。テスト前日なんだからちゃんとやらないと」

唯「ぶ~、けちー」

和「はいはい。ほら唯もやらないと、補習受ける羽目になっちゃうわよ?補習になったら休みの日も遊べなくなるかも」

唯「それはやだなあ……」

和「じゃあ早く勉強するわよ」

唯「ん~……和ちゃんがちゅーしてくれたら勉強するー」

和「はあっ!?」

唯「和ちゃんがちゅーしてくれたらやる気出しちゃうよ?」

和「ダメよ」

唯「けちー」

和「ケチで結構。私は勉強続けるから、唯もとっとと始めなさい」

唯「む~……じゃあ明日のテストで80点以上ならちゅー!これでどう?」

和「何言って……」

唯「お願いだよ和ちゃん!ご褒美があれば私頑張れるし!」ズズイッ

和「ち、ちょっと……もう。ご褒美目当ての勉強なんか意味ないのよ?」

唯「……ダメ?」

和「う……。はあ、分かったわ。80点以上取れたら……その、き、キスしてあげるから」

唯「わ~い♪ありがとー和ちゃんっ!」ダキッ

和「こ、こらっ!抱き着かないの!」

唯「よ~し、やるぞー!」

和「ふう……」

唯「ふんすふんす!」カキカキ

和(現金な子ね……ま、唯がやる気出してくれたからいっか)

……

唯「……」

和「……」

唯「……」

和「それで?何点だったの?」

唯「…………ななじゅう、きゅうてん」

和「……」

唯「……ちゅーは?」

和「残念だったわね」

唯「そんな~!あと1点だったんだよ!?」

和「あと1点だったとしても、約束は80点だったでしょ?」

唯「あう~……」ヘナヘナ

和「もう、そんなに落ち込まないの」

唯「だってえ……」

和「はあ……」

唯「……」ズーン

和「唯」

唯「……な~に?」

和「私ね、90点だったの」

唯「えっ、自慢!?」

和「違うわよ。だからね、その……」

唯「???」

和「80点以上だから、ご褒美に……き、キスを……」

唯「えっ、いいの!?」パアアッ

和「い、いいも何も……私のご褒美だし」

唯「そっかそっかあ。えへへ……」

和「え、えっと……」

唯「和ちゃん、目閉じて?」

和「う、うん」

唯「和ちゃん……90点、おめでと」

和「ありがと……今度は唯ももっと頑張らないとダメよ?」

唯「分かってるよお。それじゃあ和ちゃん、ん~……」

和「ん、唯……」

チュッ

おしまい




和「……」カリカリ

唯「んん……和ちゃん、まだ起きてるの?」

和「うん、テストが心配だから」

唯「和ちゃんなら大丈夫だよお、いつも頑張ってるじゃん」

和「それでも……ね。やれるだけやっておきたいの」

唯「これ以上夜更かしすると体に悪いよ?」

和「うん……」カリカリ

唯「……」

和「えっと、この問題は……」ペラッ

唯「え~いっ!」ガバッ

和「ひゃあっ!?」

唯「さあさ和ちゃん、明日に備えて一緒に寝よー!」

和「わっ、あっ、ゆ、唯っ!引っ張らないで……きゃあっ!?」ドサッ

唯「にへへ、私のベッドにようこそ~♪」

和「も、もう!唯、ふざけてないで……」

唯「ふざけてなんかないよ。和ちゃんと一緒に寝たいんだよ~」モゾモゾ

和「ひあっ!?」ビクッ

唯「あったかあったか♪」モゾモゾ

和「わ、分かった分かった!一緒に寝るから、あんまり動き回らないで!」

唯「えへへ~、ありがとう和ちゃん」

和「はあ、もう……」

唯「和ちゃんぎゅ~」ギュー

和「ちょっと苦しいよ、唯……」

唯「だって和ちゃんの体冷たいんだもん。私があっためてあげる!」

和「はいはい。……ありがとね、唯」

唯「ん~?」

和「私のことを心配してくれてありがと」ナデナデ

唯「んふふ……いいよお、和ちゃんと一緒に寝れるし」

和「ふふっ、そうね」

唯「和ちゃんおやすみ~♪」

和「おやすみ、唯」


※よし100行った。おやすみ和ちゃん




キーンコーンカーンコーン

唯「和ちゃーん」

和「唯」

唯「和ちゃんもう帰るの?」

和「うん。今日は生徒会ないから」

唯「えへへ、それじゃあ一緒に帰ろう?」

和「いいけど、部活はいいの?」

唯「今日はお休みなんだぁ」

和「そうなんだ」


――
―――

唯「そういえば和ちゃんと二人で帰るの、なんだか久しぶりだね」

和「そうね。私は生徒会、唯は部活があったからね」

唯「えへへ、和ちゃーん」ギュー

和「わ、ちょ、ちょっと唯!」

唯「ぎゅー」

和「…もう、しょうがないわね」

テクテク テクテク

唯「…それでね、りっちゃんがねー」

和「ふうん」

唯「…そしたら澪ちゃんが『うわーっ』て!」

和「まったく、趣味が悪いわね」クスクス

唯「ほんとだよね。でも面白かったなぁ」

和「うん」

和「……そういえば唯、進路はもう提出したの?」

唯「うん、この間出してきたよ」

唯「軽音部のみんなと同じ大学にしたんだぁ」

和「…そうなんだ」

唯「和ちゃんは大学――」

唯「…あ」

和「?」

唯「……和ちゃんと、別々になっちゃうね……」

和「……そうね」

唯「……」

和「……」

唯「……ずっと、一緒だったのにね」

和「うん」

唯「幼稚園ではじめて仲良くなったのが和ちゃんで……」

和「そういえばそうだったかしらね」

唯「高校も、和ちゃんと同じがよかったから一生懸命勉強して……」

唯「部活入ればって、進めてくれたのも和ちゃんで……」

唯「今思えば…ずっと隣に居てくれたのに……」ジワァ

唯「グスッ…わたし……」

和「え?ちょ、ちょっと唯、泣いてるの?」

唯「わたし…なんにも恩返しもできないで……グスッ」

唯「ヒック…大学も別々で……」

和「唯……」

唯「うわーん!和ちゃーん!」ガバァ

和「わぁっ」

唯「和ぢゃんごめんねぇー!」ギュー

和「ちょっと、また…!」

唯「うぐぅー」グスグス ギュー

和「……もう」

和「唯、なにもそんなに泣かなくても……」

唯「だって、卒業したらもう一緒に学校行ったり、一緒に帰ったりできないんだよぅ…?」

和「別にもう会えないわけじゃないんだから」

唯「でもぉ……」グスグス

和「まったく……それじゃあこうしましょ」

和「唯、この手のカタチ、覚えてる?」パカッ

唯「?」

唯「……あ」

和「思い出した?昔唯が何かのテレビで見て真似してたやつ」

唯「たしか小学校のとき」

和「そうね」

唯「それで、二人だけのお別れの挨拶にしてたんだよね!」

和「いつの間にかやらなくなっちゃったけどね」

唯「でも、それがどうして?」

和「この挨拶を覚えている間は大丈夫」

和「卒業して大学生になっても、社会人になって働くようになっても」

和「この二人だけのサインがあれば、私達はずっと幼馴染で、ずっと親友」

和「そういうのはどう?」

唯「……ヨボヨボのおばあちゃんになっても?」

和「うん」

唯「二人だけのサイン……」パカッ

唯「……えへへ」

和「泣き止んだみたいね」

唯「うん!」

和「それじゃあ、私家こっちだから」

唯「の、和ちゃん!」

和「?」

唯「和ちゃん、この平沢唯、人生17年間本当にお世話になりました!」

唯「それで……えへへ、これからも、よろしくお願いします」

和「……こちらこそ、ありがとう」

和「これからもずっと、よろしくね」


おわり



2
最終更新:2011年02月13日 23:52