律「むっ、今この人料理なんて出来なさそうって思ったな!」

憂「え?いや、そんなことありませんよ!思ってませんよ!」

律「怪しい・・・ならばりっちゃんの腕前、とくと見よ!」

憂「ふふっ・・・律さんって面白いですね」

律「そんなに褒めるなよー照れるよー」

憂「じゃぁ野菜切ってもらえます?」

律「お任せあれ!」

トントントントン

憂「わぁ・・・すっごく上手ですね」

律「だろう?」フフン

律「憂ちゃんも手際いいよなぁ・・・」

憂「律さんこそ、凄いです!普段からやってるんですか?」

律「まぁまぁやってるかな、憂ちゃんほどじゃないと思うけど」

憂「私、こうやって誰かと料理したりするのちょっと夢だったんです」

憂「お姉ちゃんも手伝ってくれるけど、やっぱりほとんど私1人でやっちゃうから・・・」

憂「だから、今とっても嬉しいんです」ニコッ

律「!」ドキッ

律「あはは・・・りっちゃん照れちゃうぞー」

憂「あ、ごめんなさい変なこと言っちゃって」

律「いや、何か嬉しかったよ、ありがとう憂ちゃん」

憂「ふふ、良かったです」

憂「あと・・・その・・・」

憂「ついでっていうわけじゃないんですが・・・もう1個願いがあって・・・」

律「どした?」

憂「り、りっちゃんって呼んでみたいなぁ・・・なんて・・・」

律「・・・へ?」

憂「あわわ、失礼ですよねっ、今のは忘れてください!」

律「・・・よくわかんないけど、憂ちゃんが望むなら何とでも呼んでいいよ!」

憂「律さん・・・」

律「りっちゃんじゃなかったの?」

憂「・・・りっちゃん!」ギュー

律「なっ!?」ドキドキドキドキ

憂「えへへ・・・これもお願いのうちです」

律「だ、だったらしょうがないな、うん」ドキドキ

憂「何だかお姉ちゃんになった気分・・・」


~~

回想終了

律「思い出してみても・・・憂ちゃんが料理得意だっていうことぐらいしか出てこないな」

律「料理・・・」

律「そうか!」

律「私の料理を憂ちゃんに食べてもらおう」

律「憂ちゃんに美味しいって言ってもらえたら、そのときは告白・・・」

律「は無理だけど、仲良くなれるはずだ」

律「そうと決まったら早速行くぞ!」

バタンッ

聡「あれ、こんな時間にどっか行くの?」

律「あぁ聡、今日の晩飯は無しだ!」

聡「そっか・・・って待てよ姉ちゃん!」

律「いってきます!」



唯の家

ピーンポーン

憂「はーい」

ガチャッ

憂「あ、律さん」

憂「お姉ちゃん呼んで来ますね、あがっててください」

律「待って憂ちゃん、今日は憂ちゃんに用事があって来たんだ」

憂「私に・・・ですか?」

律「夕食はもう食べた?」

憂「今から準備しようと思ってたところです」

律「よかった・・・」ホッ

憂「と、とりあえず上がってください」

律「うん、ありがとう」


リビング

律「突然ごめん・・・唯は?」

憂「部屋でギー太を弾いてると思います」

律「そっか」

憂「それで、用事って・・・」

律「えっと、この前の勉強会のときさ・・・憂ちゃんと一緒に料理作ったでしょ?」

憂「はい、あの時はありがとうございました」

律「それで思ったんだ」

律「私の作った料理を、憂ちゃんに食べてもらいたい・・・って」

憂「私に・・・ですか」

律「どうかな・・・?」

憂「もちろん良いですけど、どうして私に・・・?」

律「憂ちゃんが料理上手っていうのもあるし、純粋に憂ちゃんのために料理を作りたかったんだ」

憂「わ、私のために・・・」

律「あ、もちろん唯の分も作るから・・・それで良いかな?」

憂「はい!律さんの料理、楽しみです」

律「あと、1つだけお願いがあるんだ」

憂「何ですか?」

律「食べた後は絶対にお世辞抜きで、真剣な感想を教えてもらいたいんだ」

憂「はい!もちろんですよ」

律「おっし!じゃぁ張り切って作っちゃうよー」

トテトテトテ

唯「う~い~ご~は~ん~」

唯「って、あれ?りっちゃん?」

律「おう唯、お邪魔してるよん」

唯「ようこそ!って、こんな時間にどうしたのー?」

律「ふっふっふ・・・平沢姉妹のために料理を作ってやろうと思って飛んで来たんだぜ!」

唯「おぉっ、りっちゃんの手料理が食べられるのですか!」

律「楽しみに待っておれぃ!」


キッチン

律(ここは1番の得意料理・・・)

律(ハンバーグしかない!)

律(まずは玉ねぎを・・・)

トントントントン

律(そして炒めて・・・)

ジュージュー

律(ひき肉とかを混ぜて・・・)

マゼマゼ

律(仕上げにりっちゃん特製スパイスを入れて)

サッサッ

律(あとは焼いて・・・)

ジュージュー

律「完成だ!」

律「あとは盛り付けてっと・・・」

唯「おぉ・・・いい香りですなぁ」

憂「楽しみだね、お姉ちゃん」

律「りっちゃん特製ハンバーグ、召し上がれ!」コトッ

唯「ほぉぉぉ、すごいよりっちゃん!すごく美味しそうだよ!」

憂「うん、美味しそうだね」

律「早速食べてみてくれ!」

唯憂「いただきます」

パクッ

モグモグ・・・

唯「・・・美味しいよりっちゃん!さすがりっちゃんのハンバーグだよ!」モグモグ

律「ありがとう、唯・・・憂ちゃんは、どうかな?」

憂「美味しいです!」

憂「けど・・・」

律「けど・・・?」

憂「パン粉の割合が多くて、ジューシーさに欠けてます」

憂「隠し味はたぶん、カレー粉ですよね?」

律「う、うん」

憂「発想はすごく良いと思います、けど量が多くてカレーの風味が強すぎますね・・・」

律「そっか・・・」シュン

律「うん、正直に言ってくれてありがとう憂ちゃん」

唯「憂どうしたの・・・?こんなに美味しいのに」ポカーン

律「いいんだ唯、私が頼んで言ってもらってるんだ」

律「美味しいって言ってもらえたけど、これじゃまだまだだなぁ・・・」

律「今日はありがとう、憂ちゃん、唯」

唯「あれ?もう帰っちゃうの?」

律「うん、明日も早いしな・・・また明日な!」

唯「そっか・・・ハンバーグありがとね!美味しかったよ!」

憂「私、玄関まで送りますね」


玄関

律「ごめんね憂ちゃん、突然来て変なこと頼んじゃって」

憂「いえいえ、楽しかったです」

律「じゃぁ、また・・・」

憂「あ、律さん」

憂「もし良かったら・・・なんですけど」

憂「暇があるときでいいので、一緒に料理作りませんか?」

律「・・・え?」

憂「あ、えーっと・・・なんていうか・・・律さんと一緒に料理したいというか・・・」

憂「だ、だめですか?」

律「いいよ、いいに決まってるよ!」

律「・・・でも、1個だけ条件があるかな」

憂「な、何ですか?」

律「私のこと・・・り・・・りっちゃんって呼んでくれ!」カーッ

憂「・・・へ?」

律「いや、その、憂ちゃんと仲良くなるっていうか、なんていうか」

憂「りっちゃん!」ギューッ

律「う、憂ちゃん?」

憂「えへへ・・・りっちゃん、あったかい」

律「お、おう・・・りっちゃんは元気だからあったかいぞー」

憂「ふふっ、りっちゃんと一緒に料理が出来るようになって良かったぁ」

律「そんな、こっちこそ憂ちゃんに教えてもらったりできるなんて・・・」

憂「ううん、本当は・・・料理とかじゃなくて・・・」

憂「りっちゃんと一緒にいる時間があればなぁって・・・思ってて・・・」

憂「またりっちゃんに願いを叶えてもらっちゃった」ニコーッ

律「う、憂ちゃん・・・それって・・・」

憂「ふふ、これからよろしくお願いします・・・」

憂「りっちゃん!」

おしまい



4  ←※りつむぎ!