律「ヘーイミオ。トゥデイイズベリービューテホー」

澪「あんまり嬉しくないんだけど。細くて薄いダメ男のイタリア人にナンパされてる気分だ」

唯「りっちゃん、早急にこれを食べるのだ」ほうり

澪「いけない! そんなものを与えてしまったら……」

ぱくぅっ

律「ンー」モグモグ

律「イーヤッハー。マンマミーアー」

梓「律先輩が一瞬にして国民的配管工に成り代わった!?」

律「イヤッホーウ。ウワァワァワァワァ」

紬「やっぱり私の予想通りね」

澪「なんてことしてくれたんだ。こうなると暫く部屋中を暴れまわった挙句に」

律「ホーウ、ホホーウ、イヤッホーウ!」

ガチャーン

梓「出て行ってしまいましたね。まぁ私達に迷惑が被らなかっただけ良しとしましょうか」



澪「成程キノコの山か。キノコ類ならまだしもこんな子供騙しで豹変してしまうなんて」

唯「澪ちゃんその台詞は聞き捨てならないよ。キノコの山は子供騙しなんて言葉で片付けられる低俗なお菓子じゃない」

梓「果たしてそうでしょうか。今や時代はたけのこですよ、それに比べたらキノコなんて所詮は下級品」

唯「たった今私の中でのあずにゃん高感度が最低になったよ! あんな卑猥なトンガリをナニに使おうってのさ」

梓「それを言うならキノコの方が嫌らしいです。先っちょに分厚いチョコ被らせて、何様のつもりなんですか!」

澪「まぁまぁ二人共落ち着け。どっちも似たようなお菓子なんだから別にいいじゃんか」

唯梓「どっちでもよくない(です)!!!」

澪「ひいぃ、二人にこんな剣幕で怒られたの初めてだ……」

紬「取りあえず現実逃避の論争はお終いね。窓ガラス割ったことを謝りに職員室に連行されましょうか」

澪「にしてもここ三階だよな。こんな高さから飛び降りて、あいつ生きれてばいいんだけど」

唯「キノコこそが正義」

梓「たけのここそが至高」



……

澪「また怒られた。怖かった……」しょぼん

紬「まぁまぁ弁償させられなかっただけ良しとしましょう」

梓「全くですよ。肝心の当人はどこかに逃亡しちゃいますし」

唯「今頃、街中で飛んだり跳ねたりしてるのかなぁ。三角蹴りとかリアルに披露してるのかなぁ」

唯「まっそれは置いといて。残ったのは二つだけど、どーしよっか?」

梓「折角なので全部見てみたいはしますが、さっきみたいな事態は御免被りたいです」

紬「澪ちゃんはある程度知ってるんでしょ。どっちがまだ緩い方?」

澪「んー、紫かなぁ。これもあんまり得意じゃないことは確かなんだけど」

唯「今更ちょっとくらい酷くても驚かないよ~」



よくじつ!

ガチャ「ドア」

律「イヤッハー。オーキードーキー」

唯「もっと英語勉強しなきゃね。みどりっちゃん!」

澪「果たして補修を受けた唯がそれを言って良いのか」

すぽっ かぽっ

律「えんだあああああああああああいやあああああああああああああああああ」

律「がろんがろん」ぷしゅー

―― ちーん

律「おいーっす」

梓「あ、普通っぽい」

澪「よう律。気分はどうだ?」

律「いや、別になんとも。それよりふと気になった事があるんだけどさ」

律「澪ってさ、普段から縞パンばっか穿いてるのか? それともあの時はライブだったから勝負下着としてだったのか?」

澪「んなっ!?」

澪「そんな事どうだっていいだろ、馬鹿律!」

唯「あ、それ正直私も気になるかも」

律「だろ? よし澪、ちょっとスカート捲ってみようか」

澪「すっするかそんなこと! 自分だって恥ずかしくてできる訳ないだろ!」

律「んー、別にいいけどホラ」

ぺろりんちょ

梓(黄色のレースッ!)

律「約束通りちゃんと見せたから今度は澪の番だな。ホレぬーげっ、ぬーげっ」

澪「ちょおっ、無理無理絶対に無理だから」

律「困るねぇ約束はきちんと守って貰わなくっちゃ。唯、梓、かかるのだ!」

唯梓「イイーッ!」

澪「いやあああああああああああ! 水玉、水玉だから! 白状したから脱がさないでええええええええええ」

紬「たまらないわ」


律「」ぷくー

唯「なんか微妙なデジャブ感」

澪「今度やったら本気で殴るからな」

梓「今ので手加減をしたと申しますか。なんとも恐ろしい」

律「ごめんごめん。まぁ澪のことは大体分かるしな。いざとなりゃ階段で下から覗けばいいだけの話だし」

澪「りぃーつぅー」むかむか

唯「紫はドスケベ星人、っと」めもめも

律「あっそうだ。もいっこ気になってたことがあるんだけど、梓ってちゃんとブラしてるのか?」

梓「ななっ!? 全く失礼しちゃいますね、もう高校生なんですから当たり前じゃないですか」

律「フーン。で、肝心なのはそれがスポブラかどうかという話になるのだけど」

梓「そろそろティータイムでも始めましょうか。今凄く紅茶が飲みたいお年頃真っ最中なんですよ」

律「唯、準備はいいか」

唯「がってん承知しております」

律唯「確かめさせろー!」

梓「ひいいいいいいいいいいいやああああああああああああああああ」


律「」じんじん

紬「まぁ、見事な引っ掻き傷だことで」

律「どうして唯には一切手を出さないんだ。澪といい、これは明らかに差別じゃないのか」

梓「主犯格だから責任が一番重いのですよ。反省して喪に伏していて下さい」いらいら

律「しゃーないな。仕方なく妄想で補っておくか」

梓「唯先輩、とっとと紫カチューシャ剥がしやがっちゃって下さい」

唯「りょーかい、最後は青だね。変態りっちゃんさらば~」

すぽっ

澪「駄目だ唯! 青だけは絶対に駄目なんだ」がしぃ

唯「えっそしたら何色にすれば――ってアレ?」

律「んんん」もじもじ

梓(カチューシャを外した律先輩ってかなり……)

唯「りっちゃんかわい~♪」

律「うっうるさい。可愛いとかゆーなし//」


澪「成程こういう手もあったのか」

梓「あの律先輩。ちょっとだけでいいですから前髪降ろして貰えませんかね」

律「べ、別にいいけど。変じゃない、かな?」ささっ

唯「りっちゃん凄く愛らしいよ! この瞬間からぬいぐるみをあずにゃんからりっちゃんに乗り換える!」ぎゅう

梓「ガガーン」

紬「急に女の子らしくなっちゃったもんね」

唯「なるほどぉ。カチューシャを外すと乙女になる、っと」めもめも

律「コラ唯、くっつきながら体を動かすな。ホラ、色々と、擦れちゃってるからさぁ//」

澪「そうだぞ。いい加減に離れるんだ、唯」

唯「えー、やだー。りっちゃんの側がいいんだもーん」

澪「あ゛ー、イライラする……」

梓「嫉妬心丸見えでなんとも滑稽ですね」

紬「昼ドラ展開もなかなかにソソルわ」



澪「とりあえず律は連れて帰ります」

梓「ハイ。文章に脈略がありません、理由を提示してからにして下さい」

律「連れて帰る、って……それから一体どうしようっていうんだよ」

澪「それはその時のお楽しみだ。それじゃ今日はお先に失礼するから」

ばたーん

紬「もしもし斉藤? 至急秋山家に隠しカメラを」

梓「あのぉ、それ犯罪ですからやめて下さいね」

唯「ううぅ。りっちゃんが悪者に遠くまで連れ去られてしまったぁ」

梓(唯先輩のばか。私という者が近くにいながら……)

梓「とりあえず明日、律先輩が現れたら速攻で青をかぶせて下さいね。分かりましたか?」

梓「青に変えようとした時の澪先輩の慌て様、あれは絶対に何か秘密があるに違いないです」

唯「なんで私が毎回そーいう役回りなの?」

梓「それは、私じゃ届かないで弾かれる可能性もあるわけで……」ぶつぶつ

紬「ええ勿論音声も。職権というのは乱用してこそなのよ。それじゃ頼むわ」ぴっ




よくじつ!

澪「ふふ、昨日の律は最高に可愛かったぞ」

律「学校に来てまで言うなよ。皆に聞かれたら恥ずかしいじゃんか//」

ガチャ「ドア」

梓「お楽しみはそこまでです。GOです唯先輩!」

唯「ラブラブのところご免ね~」

かぽっ

律「あんどれえええええええええええええええええええええええええええええ」

律「がろんがろん」ぷしゅー

澪「あああ、青はマズイんだ本当にヤバイんだ!」

―― ちーん

唯「りっちゃんご機嫌いかーが?」

律「……」

梓「いきなり無口に? どうしたんですか律先輩。凄い顔色が悪いですよ」

律「……」


澪「早く律を取り押さえるんだ。今ならまだ間に合う。野放しにすれば確実に後悔することになるぞ!」

唯「でも別に危ないことしそうな雰囲気じゃないよ。ね、りっちゃん」

律「……」

律「死にたい」

梓「今何ておっしゃりました?」

律「私なんて生きていたって価値のない、いわゆる駄目人間ってやつだよな」ぶつぶつ

紬「どうしてこうなった」

澪「ともかく皆、律のカチューシャを全力で外すんだ」がばあっ

律「触んなし!」ばしーん

梓「こ、これは確かに大変です。明日にも槍が降ってくる勢いです」

律「死ぬ、死ぬんだ、死んでやるんだ。もう旅に出ます。探さないで下さい」

だだだだだっ

唯「りっちゃん何処に行くの? そっちに行ったら……屋上だよ!」



おくじょう!

びゅーびゅー

澪「律! 律! 何てことだ、気づけばもうフェンスの向こう側に」

唯「青ならメンヘラ欝モードになる、っと」めもめも

梓「そんな流暢に構えてる場合じゃありません!」

紬「りっちゃん、命を断つなんて、絶対にそんなことしないで。今日は美味しいケーキを用意してきたの」

律「うるさい! 私は唯みたいに甘いもので釣られるような単純な脳みそをしてないぞ」

唯「ガーン」

律「私がいなくなっても軽音部自体は存続できるだろ。代わりの梓が入ったんだから、人数的にそれで問題ないじゃないか」

梓「ムカムカ」

律「そうでなくてもムギっていう金持ちがいるんだからさ。裏の力でこれからどうとでもなるだろ」

紬「イライラ」

澪「おい律、それはいくらなんでも言い過ぎなんじゃ……」

唯紬梓「落ちてもいーよー」

澪「こーらー!!」

律「じゃあな皆、短い人生だったけど楽しかったぜ。来世で会えたら、ちょっぴり嬉しい」ふらぁ

澪「律っ律うううううう!」だだっ

がしいっ

律「離せよ澪! 無理するなって。お前まで落ちちゃうだろ」

澪「ああ、そうだ。お前と一緒ならどこまでも落ちてやる。例え地獄の底にまで堕ちるとしても一緒だ」

澪「それが、それが私達の関係、親友っていうもんじゃないのか?」きらきら

律「澪。お前そこまで私のことを考えて……」きらきら

紬「キテマスワー」

梓「いや、いい加減に真面目に助けましょうよ。本当に死んじゃいそうですよ」

唯澪紬梓「せーのっ!」

どさぁ

澪「馬鹿律ぅ!」

律「阿呆澪ぉ!」

梓「あぁ疲れる。とっとと黄色いカチューシャの普段の律先輩に戻してあげましょうよ」



ぶしつへ!

律「うーん、何かここ数日の記憶が抜けてるような気がするんだよなぁ」

澪「えーっと、気のせいじゃないのかな」

律「いやな、最近ちょっとおかしいんだよ。異様に疲れてる時もあれば何も考えられないような時もあって」

律「シーツに血がついてたりきのこの山が買い溜めしてあったり新しいワックスが買ってあったり」

律「どうも無意識的に何かやらかしてるらしいんだよな。悪い病気じゃあるまいし」

唯「何かの思い違いだよ。悪い夢だと思っておけばいいんだよ」

梓「その通りです。そういう事にしておいた方がこれからの後自分の為ですよ」

律「うーん、まぁそういうことにしておくか。そんじゃだらだらと練習しますか」

澪「ふふ。やっぱりいつものお前が一番だよ」

紬「映像と音声はバッチリ保管してあるけどね」

梓「気が変わらないうちに早く練習始めましょう」

唯「やっといつもの軽音部に戻ったね~」



それからすうじつ!

憂「お姉ちゃん起きて、遅刻しちゃうよ」

唯「うーんむにゃむにゃ。もうちょっとだけぇ」

憂「んもう。朝ごはん出来てるから暖かいうちに食べちゃって」

唯「んー、ほああい。そいえば憂、ちょっと聞きたいことがあるんだけど」

憂「なぁに?」

唯「あのさ、身につける物次第で性格変わる人ってどれ位いるのかな?」

憂「どうなんだろう。漫画とかだと乗り物に乗った途端に凶暴になるパターンがあるよね。現実には有り得ないと思うよ」

唯「そっかぁ。まぁ普通に考えればそうなるよね」

ぴんぽーん

憂「はーい、今でまーす。お姉ちゃん着替えておいてね」

憂「あれ、どうしたんですかこんな朝早くに来るなんて珍しいですね」

和「おはよう唯。パンツ何色?」

憂「朝から何言ってんですか。あと私、憂です」

唯(あー! 和ちゃんのメガネが紫色になってるー!)



おわり




和「おはよう唯。パンツ何色?」を書いたとは別人なんでパクって御免なさい
本編には黄白橙緑黒無の6パターンがある模様
正月暇でけいおん見返すなら探してみるといいかも
特に難しいのは緑で1秒しか出番が無い、そいじゃ



最終更新:2010年01月02日 14:22