『本当に、優しくていい子なんだから。
ありがとう、憂。私に、ちゃんとチャンスを与えてくれて。』

憂「ん・・・///」

『目を閉じた、彼女。
その表情は、不安げで、儚げで。
頬に紅が差したその顔は、この世のどんなものよりも美しいと思えた。』

『そっと、彼女の手をとる。
私が触れた瞬間、彼女はぴくりと身体を震わせていた。』

『彼女の、手を見つめる。』

―手の甲

『私、料理だって上手で気遣いも自然に出来る憂のこと、心から<尊敬>してるのよ?
でも貴女に対して一番伝えたいことは、それじゃないの。』

『手にとった、彼女の腕を翻してじっと見つめる。』

―腕の首

『女同士だけど、私は貴女に歪んだ劣情を催してしまうこともあるわ。
貴女を私のものだけにしたい、貴女の全てを知りたいという<欲望>。
でもそれも、ある別の感情から来るものなのよね。』

『手にとった彼女の腕を放す。
今度は彼女の両肩をしっかりと掴み、彼女の顔を正面から見据える。』

―額

『不思議な関係よね、私達。
初めて会った時は、友達の妹としか思わなかったのに。
でも、気付いた時にはその気持ちは<友情>じゃなかったの。』

―頬

『何だかんだで、今日も背中を押してもらっちゃったわね。
いつも憂の<厚意>には、感謝してるわ。』

―瞼

『貴女は私のこと何でもそつなくこなしてすごいなんて、
憧れるなんて言ってくれるけど、私はあまりそう思わないの。
貴女だって何でも人並み以上にこなせるし、
それに何より、可愛くて優しくて、周りの人を笑顔にしてあげられる。
むしろ私が、そんな貴女に<憧憬>するわ。』

『でも、そんなことじゃないの。
私が貴女に一番伝えたいこと、私が貴女に伝えなければならない、
貴女に対する感情は―』

―唇

『好きよ、憂。本当に大好き。
貴女をこの世界の誰より愛してるわ。
気付いた時には持っていた、貴女に対するどうしようもないくらいの、<愛情>―』

和「これが、私の答えよ・・・憂」

『私は憂の唇に、そっと自分の唇を重ねる。』

ちゅっ

『唇を離すと、目を開けた憂はこれ以上ないくらいに顔を真っ赤にしていた。』

憂「和ちゃん、顔真っ赤だよ・・・?///」

『私も、人のことは言えないようだけどね。』

憂「ねぇ、和ちゃん・・・」

和「な、何かしら?」

憂「足りないよ、今のじゃ。それとも和ちゃんが伝えたい気持ちって、そのくらいだった?」

和「馬鹿言わないでよ、今のくらいで足りる訳ないでしょ」グイッ

『そう言って彼女を抱き寄せ、また唇を重ねる。』

憂「ん・・・っ」

『今度はさっきみたいに触れるだけじゃなく、長い間その唇を離さない。』

憂「・・・ぷはっ、和ちゃんって結構強引なところも・・・」

和「まだ終わりとは言ってないけど?」

『そして三度唇を重ねる。
今度は憂の口内に、私の舌をねじ込んだ。』

憂「んんんっ!?・・・はっ、ふあっ・・・」

『最初は口内にねじ込まれた異物に身を強張らせたみたいだったけど、
その後はすんなりと受け入れてくれた。』

ぴちゃ、ぺちゃ・・・じゅるっ・・・

憂「んっ・・・はぁっ・・・、ぷはっ」

和「・・・わかって、くれたかしら?」

憂「・・・和ちゃんって、普段は真面目で物静かなのに、こういう時は飢えた獣みたいだね」

和「それだけ、その・・・う、憂のことが好きってことよ・・・///」

憂「さっきはあんなに強引に奪った癖に・・・そこは照れるんだね、ふふっ」

和「な、何よ!笑わないでよ!///」

憂「あはははは、ごめんごめん。でも何か、和ちゃんらしいなぁって・・・」

憂「うん、やっぱり私の大好きな真鍋和ちゃんなんだなぁって・・・嬉しかったの」ニコッ

『・・・その笑顔は、反則じゃない?』



唯「うわーお、妹の女としての顔を見るっていうのは何か背徳感あるねぇ」

紬「このこそこそ隠れてっていうのがまた臨場感あって、最高のギグだったわ・・・」ボタボタ

純「そそそ、それよりいきなり舌入れてませんでした!?///」

律「え?私らも最初っから思いっきりディープキスしたけど?」

梓「普通はいきなりディープキスはしませんよ、よっぽどじゃない限り」ザー

澪「そ、そんな梓・・・私と律がよっぽどのお似合いカップルだなんて・・・///」モジモジ

梓「一言も言ってねーです」ザー

唯「私達も憂達もしたし、むしろあずにゃん達がまいのりてぃーだよ」

純「えええっ!?そういうものなんですか!?」

律「ていうか、私もう辛抱たまらん。澪ー」チュー

澪「んんっ!?」

唯「人の家で勝手におっぱじめないで欲しいよ?」

紬「より最高のライブ感を・・・」ボタボタ

梓「ちょっとムギ先輩!身を乗り出しすぎですって!」

紬「あ・・・、和ちゃんと目が合っちゃった・・・」ボタボタ


和「あ、あんた達!?一体何してるの!?」

憂「つ、紬さん!?お姉ちゃんに純ちゃん、梓ちゃんまで・・・!」

澪「り、律・・・駄目だってばぁ・・・///」

律「さっき自分からもキスしてきた癖に、そんなこと言うのか?」

和憂「・・・」

梓「あ、この二人は無視して話を続けてもらって結構です」

和「だ、大体あんた・・・!遅めに帰ってくるとか言ってたのに・・・!」

唯「あれは嘘です!」

憂「お姉ちゃん!?それは堂々と言い切ることじゃないよ!?」

梓「むしろ和先輩が行ってすぐ、純にも声かけて即後を追うことを提案してましたよ」

唯「あずにゃんの裏切り者!」

紬「梓ちゃんもノリノリだった癖に!「ほら急いで下さい!」とか言ってたじゃない!」

憂「梓ちゃん・・・?」

梓「ごめんなさい、つい」土下座

純「わ、私は止めたんだよ!?」

憂「うん、純ちゃんはそういうことする人じゃないもんね」

梓「何で純だけ!?ずるい!」

憂「日ごろの行いって、こういう時に大事になってくるんだよ?」

和「・・・で?トイレは済ませたかしら?」

憂「神様にお祈りはー?」

和憂「部屋の隅でガタガタ震えて命乞いをする、心の準備はOK?」


唯「あわわわわ・・・」ガタガタ

梓「まずいなんてものじゃないですよ!?桜ヶ丘最強の二人じゃないですか!」

紬「あら、何かしら?この紙」

[家に帰って、セッションしてます。 田井中律・澪]

紬「夜のセッションってことね?これもきっと、素晴らしいギグになっているのでしょうね・・・///」ツー

梓「あの二人、先に逃げやがったぁぁぁ!」

紬「待って、皆。琴吹家には、こんな時のために伝わる伝統的な戦法があるわ!」

純「な、何なんですか!?」

紬「それは・・・」

紬「逃げるのよ!!」ダッ

唯「それじゃ私、生徒会行くね!」ダッ

純「えええぇぇ!?」

梓「ほら純も!逃げるよ!」ガシッ ダッ

純「うえっ!?あ、お二人とも本当にごめんなさー・・・」ズルズル…

和「・・・冗談なのにね」

憂「和ちゃん、あんまりそういうこと言う人じゃないから本気に聞こえたんじゃない?」

和「まぁ、邪魔者も居なくなったことだしちょうどいいわ」

和「平沢憂さん、貴女に改めて言いたいことがあります」

憂「真鍋和さん、私も貴女に言いたいことがあります」

憂「だから、せーので一緒に言おう?」

和「そうね」

和憂「せーのっ!」

和憂「大好きです!」

ちゅっ

-fin-