澪「律!おはよ!」

澪「何で昨日勝手に帰るんだよ」

澪「律?」

澪「おい律!」

澪「もしかして怒ってるのか?カレーのこと」

澪「子供じゃないんだから」

澪「…もう勝手にしろよ」

澪「…りーつう」

澪「律ってばー」

澪「馬鹿律!」ゴチン

律「いてっ」

こんな感じのを朝にして、それ以来近寄ってすら来ませんわ。

朝、いつまでたっても澪来ないからひとりで学校行ったら澪がいた。
和と喋ってた。

和「あら律、おはよう」

律「はよー」

澪「…」

和「喧嘩でもしたの?」

澪「別に」

和「そう?」

朝のHR始まって席着いて振り返って澪ガン見してた。
澪は真面目ちゃんだからさわちゃんの話しっかり聞いてる。
さすが私の澪だ。

しばらくしてから欠伸した。
ばれない様にうつ向いて手口に当てて。
かわいいよううう。
欠伸ぐらいじゃ先生怒りませんよ

澪が顔あげたら涙目になってた。
うるわしーし。やべー。で、目があった。
逸らされた。
いつまでツン続くんだろうね

逸らされても私はめげないのですよ。
ずっと澪凝視。
澪もちらちら見てくるんだけど、またすぐ逸らす。
で、両手で顔覆っちゃった。
そんなことしたら可愛い顔が見えないじゃないかベイベー。

澪と同じように私も両手で顔覆って指の隙間から覗いたら澪が慌てて両手離した。
ちょ 澪さんものぞきですか
両手とって、にかって笑うと澪が睨んだ。
可愛いなぁ睨んでも澪可愛いなぁ。
ずっとニヤニヤしながら澪見てても、澪は睨みっぱなしだった。
見つめあっちゃった
それにしてもずっと睨んでて飽きないのかな?あいつは。
私は飽きたから途中で白眼をしてみた。

普通の顔に戻しても澪は睨んでた。
どうしたらあの鉄仮面を崩せるのだろうか。

律「…」パクパク

カ・レ・ーと口パクで澪に話しかける。
伝わらなかったようなのでもう一回。
今度も駄目だったけど澪が首かしげた。
リアクションキターーーーー!!!
にへーって笑ったら眉間にしわ寄せられてどん引きの表情された。

その後、ちゅってキス真似したら顔真っ赤にした。
これか?これがいいのかー?
何度もちゅっちゅする。

澪が口を手でふさいだ。
これは欠伸が出そうになったのでもなく、私の投げチューをガードしたわけでもなく。
にやけそうになったときの澪の癖だ。

もうちょい攻撃すれば堕ちるな。
そう判断した私はバッグから秘密兵器をとりだした。

さわ子「田井中さん。いい加減前向きましょうね」

律「うわっ。いきなり何!?」

さわ子「いきなりじゃないありません。今はHR中ですよー?」

律「…へーい」

さわ子「その箱は何かしら?」

律「なんでもないっ」

慌てて机の中に隠す。
さわちゃんにばれたら没収されて食われてしまう。
死守せねば!!!

昼休みに部室に澪連れてきた。
いつもの指定席座って再び澪凝視。

澪「…何」

律「えへへっ」

澪「何だよ」

律「ポスト」

澪「…」プイ

澪が顔逸らせたから立ちあがって後ろから首に手まわして抱きしめた。

律「ごめんね」

澪「…ばか」

律「へへっ」

澪「何笑ってんだよ」

律「だってーへへー」

澪「…寂しかったんだぞ?」

律「ん。ごめん」

澪「…私もごめん」

律「せっかく澪が作ってくれたのにごめん」

澪「レトルトだよ」

律「それでも」

澪「うん」

律「澪の食べ方とか、私の食べ方とかいろいろ違う部分っていっぱいあるじゃん?」

澪「もう律の嫌な食べ方させないよ」

律「いや、そうじゃなくて」

澪「ん?」

律「一緒に過ごしてく内に二人の違う部分が同じになると良いな。妥協したり強要したりしながらでも」

澪「律…」

律「それが夫婦だろ?」

澪「ふふっ。夫婦って何だよそれ」

律「笑うところじゃありまっせーん」

澪の椅子引いて膝の上に座った。
澪の目が私よりも下にある。
なんか新鮮だ。

澪「重い」

律「ま。レディーに向かってなんてこと」

澪「ごめーんね」ツン

澪がほっぺたつんつんしてくる。

律「やめろよー」

澪「いーやーだー」ツンツン

律「澪は可愛いなぁ」

澪「律のほうが可愛い」

律「いやいや。澪のほうが可愛いって」

澪「律だよ」

律「澪だ」

澪「ああもうムキになっちゃって可愛すぎる」グリグリ

ほっぺたツンツンしてた人差し指を押し込まれる。

律「こんにゃろっ」ギュ

澪の鼻摘まんだった

澪「なにすんだよー」

鼻声の澪かわいい。やっぱ澪のほうが100倍可愛い。
ほっぺたの人差し指そのままで、反対側のほうに親指あてられてぎゅむってされる。
上手く言葉で表現できない行為だが、なんとなく分かってくれるとありがたい。

澪「変な顔。あははっ」

律「やめい」

鼻摘まんだ手離して、ほっぺにある澪の手もぎりとる。
そのまま指絡めて握ると、澪がまた笑った。

澪「そろそろ教室戻ろうか。お弁当食べる時間なくなる」

律「えー」

澪「えーじゃない」

握った手と反対側の手で澪の髪の毛くるくるといじりながら抗議する。

澪「6限体育あるからお腹すいちゃうぞ?」

律「お弁当よりもカレーよりもこっちが食べたい」

澪の唇に手押し付けて天井向かせて、露わになった首元を舐めた。
手のひらに熱い息がかかる。

また正面向かせて、澪の目見つめる。
親指を澪の唇の間に少し差し込んで下唇で遊んだ。
顔を赤らめて涙目で見上げるなんて反則だよーん。
澪のばかーん。

律「こんなに美味しそうなのに…我慢できない」

澪「…ここ学校」

律「関係ないし」

澪「あるよ。ばか」

律「…だめ?」

澪「だめ」

律「けち」

澪「けちで結構」

つれないぜベイベー…。

律「もういいよーだ」

澪の膝から降りてスタスタとドアに向かう。
ドアノブに手かけたところで後ろから思い切り抱きしめられた。
声をあげる暇もなく、頭鷲掴みにされて無理やり顔だけ後ろ向かされて唇にキス。
最初は軽くチュってしてなんて良い雰囲気のムード作りなんてもんはなく、おもいっきり舌吸われた。

いきなりすぎてパニックね、もう。
体勢きついし、呼吸できないし、苦しいことだらけ。
逃げようと思っても澪が頭がっちりホールドしてるから無理。

ドアと澪に挟まれてるし、思いっきり身体押してもびくともしないし。
絶体絶命です。

舌吸われた後、澪の口の中で絡められて。
逃げようと必死に舌引っ込めたら澪の舌も一緒に入ってきた。
上顎舐められて、歯ぐき舐められて、頬の内側も舐められた。
舐められるところ全部舐め終わったところで、また舌絡めようとしてきたから、思いっきり舌突き出して押し返した。
澪の舌が私の口の中から出た。
そのタイミングで澪が唇離すから、二人とも舌出して、お互いの舌舐めあうかたちになった。
いや、私は望んでないけどね。今は。

澪が目開けてきたから、なんか動けなくなって澪が舌舐めてることも忘れて、ずっと澪の目見てた。
また澪が目瞑って、唇くっつけたから、苦しかったこと思い出して、さっき息しとけばよかったって後悔した。

相変わらず澪の激しさは止まらない。
せわしなく私の口の中で蠢いている。
こいつ息しなくても平気なのか?
私はというともうすでに力も段々入らなくなっきていて、膝からガクンと落ちた。

お、息が出来る!
そう思ったのも束の間、さっき澪にしたみたいに今度は私が天井向かされて、真上から澪に唇塞がれた。

しつけーよ なんて今なら笑いながらかけるけど、このときはまじで死ぬかと思った。
真上向いてるから首変な風に折れてるし、まじでもげるんじゃないかと。
膝床にぶつけて痛いし、最悪。
頭と腰それぞれ澪の手で支えられてるから、どうにもこうにも動けない。

上唇と下唇全部一気に澪の口の中に入れられて吸われる。
その後に上唇だけ噛まれて、舐められて、また噛まれて。
舌中に入れられて絡ませられると思いきや、さっき私がしたみたいに舌を押し付けてきた。
口の中で私の舌が奥に入れられる感じね。

これやばい。今までの苦しさなんて目じゃない位やばい。
ってか痛い。舌ちぎれる。死ぬ。無理。もう嫌。
涙出てきた。こんちくしょう。
澪のくせに。

いい加減にしろって、渾身の力使って澪押し飛ばそうとしたときに、舌にくる圧力が無くなった。
今度は労わるように優しく舌を舐められる。
荒いままだけど何とか鼻から呼吸出来るようになったから、落ち着いてきた。
私の身体の横にぶら下がっていた手を澪のブレザーの裾を握った。
澪の舌が私の舌の上に置かれて、動かなくなって、澪がまた眼を開けた。
ニヤって笑う顔がむかつく。

今度は私が仕返ししてやろうと、舌を動かした瞬間、澪が唇も頭も腰も全部離した。
澪の力に頼りきっていた私はすとんとその場に座り込む。

律「な、なんで」

澪「ここ学校だろ?」

律「澪の馬鹿やろっ」

澪「馬鹿なのは律だ」

律「なんでだよ」

澪「我慢してるのは律だけじゃないって分かってる?」

澪が私の乱れた髪の毛とかしながら、いつの間にか落ちていたカチューシャを付けてくれる。

澪「ごめんね?」

澪もしゃがんで目線同じにして、ぎゅっと優しく抱きしめてくれた。
今度はどこも痛くない触れ方だった。

澪「痛かった?苦しかった?」

頭撫でながら澪が耳元で囁く。

澪「止められなかったんだよ…律が可愛すぎるのがいけないんだぞ?」

身体少し離して、一回見つめあって、おでここつんってくっつけられた。

澪「なんとか言ってよ…」

律「なんとか」

澪「ばか」

律「ばかってなんだよー。ああ首いてー」

澪「うぅ…ごめん」

律「腰も痛いなー。よいしょっと」

立ちあがって、澪に手を貸す。

澪「ごめんねありがと」

澪が手握ったところで、上に引っ張り上げた。

律「でもさっきので」

澪「何?」

律「ちょっと濡れた」

澪「やっぱりばかだ。ばかだ」

律「2回も言うなよー」

澪「でも嫌いじゃないよ」

律「嫌いじゃないってこーとーはー?」

澪「…ばか」

律「す?」

澪「…き」

律「うふん」

澪「律は?」

律「どうだと思う?」

澪「いじわる」

律「言わなきゃ分かんない?」

澪「分かんないよ」

律「仕方ないなー」

握ったままの澪の手の甲に、もう片方の手の人差し指で字を書いた。

澪「分かんない」

律「字も読めないのか」

澪「律の口から聞きたい」

澪が両手で私の両手握りこむ。

律「私もだよ」

澪「そんなんじゃ駄目」

律「澪がね?」

澪「うん」

律「あれなのよ」

澪「どれだよ」

律「すー」

ガチャ。
突然ドア開いた。

梓「あれ?先輩?」

澪「あああああずさー!?」

慌てて澪が手振り払った。
慌て過ぎだし。
そんなに見られるのが嫌かー?
でもまぁ澪ちゃん二人っきりのときは皆といるときと全然違うし、見たら梓驚くだろうな。

澪「どうしたんだーい!?」

梓「数学のノート昨日忘れて帰ってしまったので」

澪「そうか!」

梓「先輩方はどうされたんですか?」

澪「なんでもないよっ!」

梓「そうですか?」

澪「ああっと!そろそろお弁当食べなきゃいけないから教室戻らないと!」

梓「あと10分しかないですよ!何してたんですか!?」

澪「なっ何にもしてないよ!戻るぞ律!」

部活終わって帰ってきて、私の家の前で立ち止まった。

澪「今、多分私の家ママいる」

律「じゃぁ、うち?」

澪「平気?」

律「んー聡いるかも」

澪がしょんぼりした顔で自分の髪を弄る。
今まで運よく誰も家にいない時間があったことが奇跡みたいで、普通は家に誰かいるのが当たり前だ。
でもまぁ聡なら追い出しゃいいわけで、とりあえず確認がてら玄関開けたらやっぱり鍵掛かってなかった。

律「まぁあがりんしゃい」

澪「おじゃまします」

バババンとゲームの音が聞こえる。
リビング行ったら寝転がりながらだらしない恰好でコントローラー動かしてた。

律「ただいま」

聡「おー。ちょっと待ってて今いいとこ」

律「いや、待つこともないから。澪と部屋行くし」

澪「おじゃまします」

聡「また澪姉に宿題写させてもらうのかよ」

律「またってなんだ、またって。お前はそこでゲームしてな」

聡「言われなくてもする」


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