梓「え? 一人アソビ?」

梓(って何だろう……あ! まさか……)

梓(オ、オオオッ、ナ……アレだよアレ)

梓(自分を慰めるアレ……だよね)

唯「一人遊びだよ? しないの? 夜とか」

梓「す、するわけないじゃないですかっ!!」

唯「えー、してそうなのにー」

梓「し、しませんよそんな……惨めな」

唯「惨めかなぁ……?」

梓「ていうかどうしてそういうこと聞くんですか!?」

唯「うーん、なんでだろう。あずにゃんのプライベートが気になってさ」

梓「ぷ、ぷぷぷプライベートだなんて言わないでください!」

唯「何で焦ってるの?」

梓「そりゃ焦りますよ!」

唯「顔真っ赤だよ? もしかして怒ってる?」

梓「唯先輩がおかしいんです! 人の……その……ねぇ」

唯「はて? 私はけっこうするよ一人遊び」

梓「えぇ!?」

唯「だって夜寝る前とか暇じゃない? 時間を持て余すっていうか」

梓「暇だったらするんですか……てか持て余してるの時間じゃなくて欲求でしょ!」

唯「うん! 一人遊び最高だよ!」

梓「恥ずかしくないんですか……」

唯「恥ずかしい? あーそうだね、確かに高校生にもなって一人遊びはないよね」

唯(さすがに一人でお人形遊びとかはないかぁ……アハハ)

唯(澪ちゃんも結構ひとりおままごとはするって言ってたけど……)

梓「うっ……えぇ、そうですよね……アハハ」

唯「じゃああずにゃんはしないんだー」

梓「あ、当たり前ですよ! ……音楽とか聞いたりひたすら練習したりしてます」

唯「偉いねー。私も最近一人遊び飽きてきちゃった」

梓「じゃあやめたらいいじゃないですか」

唯「えー、でも毎日誰かとできたら楽しいだろうなー」

梓「なっ!」

唯「結構楽しんだよー、ウチ結構おもちゃあるし」

梓「おもちゃ!? おもちゃっておもちゃ!?」

唯「うん! 昔買ってもらったんだー」

梓「昔買ってもらったんですか!? おもちゃを!!?」

唯「な、なんで驚いてるの……だって私、当時お小遣いとかなかったし」

梓「おかしいですよ……唯先輩の家はその、随分とオープンというか……」

唯「憂も結構一人遊びするよー」

梓「聞きたくないですそんな情報」

唯「ちょっと前まで一緒にしてたんだけどねー」

唯(おままごととかーお人形ごっことかー)

梓「一緒にシてたんですか!? だめですよ姉妹でそんなことしちゃ!」

唯「えっ……二人遊びの何がだめなの……」

梓「二人……ちょ、ちょっと! なんでしれっというんですか!」

唯「憂がさー、寂しいしつまらないから今晩一緒にしようって誘ってくるんだよ」

梓「あ、あ、ありえません! 実の妹とそんなことするなんて!!」

唯「えぇ~、楽しいのに。二人でおもちゃ持ち寄って」

梓「あ、もしかして姉妹なら背徳感があって良いとかそんなイカれた欲望を!」

唯「どこの家庭もやってるよー」

梓「ヤってません!! それ近親相姦ですよ!!」

唯「参勤交代……? なんだかあずにゃん怖い……」

梓「だめですよ唯先輩。清く正しく生きましょう」

唯「ぷー! 私はおかしな事してないもん!」

梓「いえ、きっとおかしなコトしすぎで頭変になってしまったんですよ」

唯「あずにゃんだって私としたら絶対楽しいと思うけどなー」

梓「えっ! 唯先輩と……えぇ!!?」

唯「する? 二人遊び」

梓「あ、あのその……それはつまり、そういうことですよね」

唯「うん! 憂とするときみたいにね!」

梓「えっと……それは、えっと」

唯「ねぇ? しよ?」

梓「そんな無邪気な顔で誘っても……」

唯「ねーあずにゃ~ん、しようよ~」

梓「うううっ……! ダメですー!!!」

唯「えー、私あずにゃんともっとおもちゃとか使って遊びたいよ」

梓「ダメですダメですダメです! 不純です!!」

唯「あ、やっぱ恥ずかしいか」

梓「恥ずかしいとか恥ずかしくないとかじゃありません!」

唯「そっかぁ……」

梓「それに女の子同士でそういうことするのって……」

唯「変かなぁ?」

梓「変ですよ」

唯「じゃああずにゃんは昔っから男の人としてたの……?」

梓「し、してませんって!! まだ誰ともしたことないです!!」

唯「うそぉー寂しいねぇ」

唯(あずにゃん可哀想……小中とずっと一人ぼっちだったんだ……)

梓「はいはい! 寂しい女ですよ!!」

唯「じゃあやっぱり私としようよ! 楽しいよ!」

梓「だ、だから……あ~もう!」

唯「なんで照れてるの。おもちゃつかって遊ぶだけだよ?」

梓「だけって……うぅ。これだから経験者は……」

唯「たぶん未体験なんてあずにゃんだけだよ」

梓「そんなことないですよ! 唯先輩がおかしいんです!」

唯「りっちゃんもよく一人遊びするってさ」

梓「うそでしょ!?」

唯「うん、ごそごそ手遊びとかしてるよ」

梓「手遊びぃ!? それって手遊び……えっと、手でするってことですよね!?」

唯「授業中暇なときとかにしてるみたいだよ」

梓「授業中にやってるんですか!!? 手で!!? 手でっていうか指で!?」

唯「だからそう言ったじゃん」

梓「なにやってるんですかあのひと!? 猿ですか!?」

唯「りっちゃんはたまに猿に似てるよねー、うっきー」

梓「か、仮に授業中にするとしたら、小さいその、おもちゃ……とか使いません?」

唯「え? おもちゃなんて出してたら怒られるじゃん、何言ってるの?」

梓「だからばれないようにこっそり……その、入れ……」

唯「小さいおもちゃで遊ぶってこと?」

梓「は、はい。そうどっかで見たような……雑誌とか」

唯「そういうのもあるのかな? 私は手とか鉛筆とかで遊ぶだけで充分だけど」

梓「鉛筆とはまたマニアックな……」

唯「そっかなー、結構ちいさいころからしてたよ」

梓「小さい頃から!? ちょ、ちょっとまってください唯先輩」

唯「あずにゃんテンション高いね」

梓「違うんです! さすがにそんな暴露話、気が動転しますって!」

唯「あずにゃんは鉛筆よりシャーペンで遊ぶ派? ものさしペチンペチン鳴らすのも楽しいよねー」

梓「しませんから! 真面目に授業うけてます!」

梓「なによりものさしでするとかホント想像もつきません! プロですか!?」

唯「そっかぁ。私一人遊びのプロなんだー、えへへー」

梓「というかそれだとバレたらとんでもないことになりませんか?」

唯「そうかなー、あ、でもりっちゃん前怒られてたー」

梓「怒られるだけで済むんですね……そっちのほうがびっくりです」

唯「うん、まぁ一番前の席で手遊びしてたらそりゃ怒られるよね」

梓「律先輩それでどうなりましたか……」

唯「確か『いやーばれちまったかーすんません!』って言ってたよりっちゃん」

梓「軽っ!! その後しばらく噂されるレベルですよ普通。てかその前に停学です」

唯「そんなに厳しくないよウチは」

梓「三年生ともなるといろいろ違うんでしょうか……」

唯「そうかもねーみんなストレスたまってるし、結構うつむいていじいじしてる子いるよ」

梓「うっ……私の倫理観が崩壊しそうです」

唯「ほらね? そんな恥ずかしいことじゃないんだからあずにゃんも一緒にしようよ!」

梓「……それは」

唯「大丈夫、絶対絶対楽しいよ! 私もあずにゃんと二人きりで遊んでみたかったんだ!」

梓「唯先輩と……イケナイ遊び……うわあああっ!!」

唯「なんで顔真っ赤なの? 緊張してる? 難しいことはしないよ?」

梓「か、簡単なんですね唯先輩にとったら……ううぅ」

唯「それとも憂もいれて三人でする? あ、純ちゃんとかも!」

梓「いや絶対二人がいいです! てか初めてで三人ってありえないですから!」

唯「おっけー。じゃあ今度暇な日ウチへおいでよ」

梓「は、はい……」

梓(うぅ、流されるままに……)

唯「たのしみだなー」

梓「と、ところで唯先輩…‥」

唯「ほえ?」

梓「その、できれば私そういうことは段階を踏んでからしたいんです」

唯「段階?」

梓「だってほら……私たちってまだ、ただの先輩後輩じゃないですか」

唯「先輩後輩……うん、でも友達だし仲間だよ?」

梓「友達ならなんでもするっていうんですか!」

唯「えーいいじゃん見ず知らずの人ならともかく友達だよ?」

梓「いえ、そういうのは友達程度でシたら絶対だめです! そういうもんなんです!」

唯「和ちゃんとも昔よくやったなー」

梓「えっ……昔って……」

唯「ムギちゃんとは部室でしたことある」

梓「は……部室……? えっ? えっ!?」

唯「澪ちゃんはまだあんまりないかなぁ……りっちゃんはふざけてよくするよ」

梓「うそ……うっ……うううう!!」

唯「どしたの?」

梓「もうだめです」フラリ

ドサッ

唯「あずにゃん!? あずにゃーん!!!」


……


梓「……んっ……んぅ」

梓「あれ、私……」

梓「ここ、どこだろう……」

梓「これベッドだ……保健室……?」

梓「なんか……背中あったかいな……」

唯「ムニュ……スピー……zzz」

梓「え?」

唯「クコー……スピー……zzz」

梓「えぇ!? ちょ、ちょちょなんでくっついて寝て」

唯「フニャ……zzz」

梓「唯先輩!」

唯「ん……あ?」

梓「起きてください!」

唯「あーあずにゃんオハヨ……zzz」

梓「起きてくださいって!」

唯「ムニャ……あずにゃんあったかーい」

ギュウウ

梓「だ、だめですって! 離して!」

唯「えへへへー恥ずかしいのー? 耳真っ赤だよー?」

梓「あたりまえです! あ、あんな話をした後ですし……!」

唯「え? あぁ、一人遊び?」

梓「じゃなくて、二人のほうです……」

唯「あーそっかぁ! そうだよね! もう高校生だもんね!」

梓「そういう意味じゃなくて……てか高校生でも早いですよ」

唯「そうなの? いまどき高校生になってまでやってる人なんているかなー」

梓「ほんとにどんな倫理観してるんですか……てかなんで添い寝してるんですか!」

唯「なんか気持ちよさそうだったからー」

梓「恥ずかしいですって……見られたらどうするんですか」

唯「えー? 仲良しなんだよーって言うけど」

梓「仲良しっていうかなんか……恋びゴホン! えほっ、すいません」

唯「ね? さっそくウチでする? さっき言ってた遊び」

梓「いっ!? 本気で言ってるんですか!?」

唯「うん!」

梓「唯先輩……ちょ、あのとりあえず……一旦離してくれませんか?」

唯「えーあったかいのにー」

梓「起きましょう! もう大丈夫ですから」

唯「へーい……」

梓「すいません……介抱してくれてたんですよね」

唯「急に倒れちゃったからねーびっくりした」

梓「一人で運んでくれたんですか?」

唯「うん。あずにゃん軽いから」

梓「そ、それはありがとうございました……」

唯「どうして倒れちゃったの? 疲れてる?」

梓「それはそれは、きっと唯先輩には計り知れないほどのショックを受けて」

唯「どこでショックを受けたのかわかんないや」

梓「おんなったらし……」

唯「へ?」

梓「最低です! 誰かれ構わずしちゃうなんて!」

唯「そ、そんな……」

梓「わ、私だって……唯先輩と……」

唯「あずにゃん?」

梓「したい気持ちはあったんですから……」

唯「ほんと!?」

梓「あーあーそうですそうです。あんな風に抱きつかれて甘えられて」

梓「したくならないわけないじゃないですか」

唯「あずにゃん!」

梓「吹っ切れました。唯先輩、いまからしましょうここで」

唯「えっ!? ここでぇ?」

梓「おもちゃなんていりません」

唯「えー、おもちゃあったほうがたのしいけどなぁー」

梓「いりません! 唯先輩が他の先輩たちで身につけたテク、見せてくださいよ」

唯「なんで怒ってるの……」

梓「わからないんですか?」

唯「むぅ……今日のあずにゃんは変だよ」

梓「唯先輩のほうが変です。ていうか変態です」

唯「みんなと遊んだだけで変態!?」

梓「充分変態です! 変態だから……私ともできますよね?」

唯「そ、それはもちろんだよ!」

梓「じゃあ聞きます。本命は誰ですか?」

唯「本命?」

梓「一番好きな人です。一緒にして楽しい、もしくは楽しかろう人です」

唯「うーん、みんな楽しいけど……」

梓「……」

唯「うそうそっ! あずにゃんさんが一番楽しい、はずです!!」

梓「じゃあここで宣言してください! 憂や他の先輩方は……ふっ、遊びだったと」

唯「えっ! だから遊びだってば!」

梓「遊びなんですか? 私も遊びですか!?」

唯「うえーんあずにゃんがよくわからないことばっかり言うよー」

梓「もう泣いたって許しません。私をその気にさせた唯先輩が悪いんです」

唯「えぇーもうほんとわけわからない」

梓「さぁ、早速しましょう。過去の記憶なんて消し飛ぶくらいに!」

唯「あずにゃーん……でもでも、ここじゃ何も無いし」

梓「何もなくても私がいます! この体があります、貧相ですけど」

唯「保健室でやるといったら……うーんお医者さんごっことか?」

梓「いきなりそんなマニアックなプレイできますか!!」

唯「びええええあずにゃんが怖いよおおおお」

梓「泣かない!」

唯「たかが遊びでどうしてそんなに必死なの……」

梓「たかが遊びですってぇええええ!!?」

唯「うわああああん!!」

梓「私は遊びなんかじゃないです……みせてやります!」

唯「遊びで……んぅ!?」

ヂュウウ

唯「んフッ……チュプ、ふ」

梓「ぷは、どうです? 私、本気ですから」

唯「……あずにゃん」

梓「……唯先輩……これが、私の気持ち……えへへ」

唯「あ、あ」

梓「あーなんですか? 愛してますか? えへっえへへ」

唯「あずにゃんのばかあああああああああああああ!!!!」

梓「……ええええぇ!?」

唯「うわーんあずにゃんのばかーばかーびええええええ!!」

梓「ちょ、ちょ、百戦錬磨の唯先輩ともあろう方がなにいまさらキスくらいで」

唯「キスくらい!? わたしのはじめて返してよ!!」

梓「はじ!? うえぇ!?」

唯「もう知らない! 帰る!! ばかああああああ!!」

ガタガタ バタン!


梓「……あ??」


梓「…………」


梓「……あ、そうか私ったらなんてことを///」



お し ま い 



2