憂「……」
和「……」
憂「……」
和「……」
憂「……暇だね~」
和「そうね。唯もいないし、静か過ぎるくらいに静かだわ」
憂「お姉ちゃん、明々後日まで帰って来ないんだよね……はぅ」
和「こらこら、落ち込まないの。軽音部の合宿で唯がいないなんて初めてのことじゃないでしょう?」
憂「そうだけど……やっぱり寂しいよ」
和「はあ……憂も相変わらずのお姉ちゃんっ子ね」
憂「えへへ~」
和「褒めてないからね?」
憂「え~……」
和「拗ねないの」
憂「……ところで和ちゃんはいいの?」
和「何が?」
憂「和ちゃんだって忙しいんでしょ?それなのに家に来てくれて……別に大した用事もないのに」
和「う~ん、まあ生徒会もあるし勉強もしなきゃいけないし、暇ではないわね」
憂「やっぱり……」
和「でもね」
憂「え?」
和「憂が寂しい思いをしないように側にいてあげる……これは私にとってはとても大切な用事だから、気にしなくていいのよ」ナデナデ
憂「あ……。え、えへへ……何だか照れちゃうなあ」
和「ふふっ」
憂「和ちゃ~ん♪」ギュウッ
和「あらあら、甘えん坊ね憂は」
……
憂「……」ギュウ
和「……いつまで抱き着く気なの?」
憂「……」ウトウト
和「憂?」
憂「はっ!?ね、寝てないよ?」アセアセ
和「嘘。明らかに目を閉じようとしてたじゃない」
憂「うう、だって和ちゃんって温かいし……」
和「はいはい……あら?憂、携帯鳴ってるわよ」
憂「えっ?」
ダイスキー、ダイスキー、ダイスキーヲーアーリーガートウ♪
憂「お姉ちゃんっ!?」パカッ
和「唯から?」
憂「うんっ!お姉ちゃん、無事に向こうに着いたって!」
和「嬉しそうね……あら」
憂「どうしたの?」
和「私にも唯からメール来てたわ。マナーモードにしてたから気付かなかった」
憂「む……」
和「あはは、憂をよろしくねだって。唯はいいお姉さんね」
憂「……」
和「憂?」
ゴーハーンーハ、スーゴイーヨ♪
憂「梓ちゃんからメールだ!」パカッ
和(この子の着信は全部唯の歌なのかしら……らしいといえばらしいけど)
憂「お姉ちゃん、すっごく楽しそうにはしゃいでるんだって!よかった~♪」
和「その様子が目に浮かぶようだわ……梓ちゃんも大変ね」
憂「お姉ちゃんをよろしくねっと……」メルメル
和「後輩に世話を託される唯って……あら、またメール」
憂「えっ?」
和「澪からね。唯と律が暴れて手がつけられない、助けてくれ。何でそれを私に言うのよ……」
憂「むむっ」ポチポチ
和「何してるの?」
憂「べ、別に何も。あっ、またメール!律さんと紬さんからだっ」
和「あの二人が憂に?」
憂「えへへ、私は4人からで和ちゃんは2人からだから、私の勝ちだね!」
和「何の勝負よ。律たちは何て?」
憂「えっ?えっと……その、お姉ちゃんのことは私たちに任せろって」アセアセ
和「……ちょっと携帯見せて」
憂「あっ、ダメ!」
『憂ちゃんからメールなんて珍しいな!唯のことだけじゃなくて私たちも気遣ってくれるなんて、本当に出来た子だ……!』
『憂ちゃん、心配しなくても大丈夫よ♪お土産楽しみにしててねっ!』
和「憂、あなた……」
憂「だってえ……」
和「まったく、変なところで張り合おうとするわね」
憂「ごめんなさい……でも、相手が和ちゃんの時だけだよ?」
和「あら。それは私が特別って言ってくれてるのかしら?」
憂「う、うん……///」
和「ふふっ、みんなが知らない憂の一面を見せてもらえるなんて光栄ね」ナデナデ
憂「あ……和ちゃん……♪」
……
憂「でもいいなあ、お姉ちゃん楽しそうで」
和「……憂は私といて楽しくないの?」
憂「そ、そんなことないよっ!和ちゃんと一緒にいるとすっごく楽しいよ!」
和「ふふっ、冗談よ」
憂「ええっ!?……和ちゃんの意地悪」
和「ごめんね、私も憂と一緒にいれて楽しいわ」
憂「む~……」
和「唸らないの。そういうところは唯にそっくりなんだから……」
憂「姉妹だもん」ベー
和「あらあら、嫌われちゃったかしら」
憂「……和ちゃんを嫌いになるわけないじゃん。でも……」
和「でも?」
憂「意地悪した分、私に……その……」
和「ん、分かったわ。どこか行きましょうか。エスコートさせてもらうわね」
憂「うんっ!和ちゃん大好き!」
和「あらあら……私も憂のこと大好きよ」
憂「う……。ま、真顔でそういうこと言うの反則……///」
和「ふふっ、それじゃあ行きましょうか?」
憂「どこに行くの?」
和「憂の行きたい場所ならどこでも。あ、それとも唯たちに対抗して合宿にでも行く?」
憂「え?」
和「二人っきりで、泊まりがけで、ね……」ボソッ
憂「そ、それって……///」
和「どうするの?憂はどこに行きたい?」
憂「も、もう……和ちゃんのバカっ!」
おしまい
最終更新:2011年01月28日 21:31