梓「んにゅぅ……んくっ、んふぁあ……あ、あぅ……」
唯「……気持ちよくなってくれた?」
梓「はい、とっても……んんっ! んあ、ふあっ……ま、まだ、震えるの、止まりませんっ」
唯「えへ……あーずにゃんっ♪」
また、ぎゅうって抱き締められる。
今まで数えきれないくらいされたけど、今回は特別で、最っ高に気持ちよくって、そして丁度、私も『抱き締めて欲しい』っていうタイミングだった。
梓「……好きです、唯先輩。ずっと言えなかったですけど、今夜は何か素直に言えます」
唯「ありがと。私も大好きだよ、そうでなきゃ女の子同士でこんなことしないよ」
梓「んんっ……! んぁ、は……唯先輩ぃ……私も、好き、ですっ」
言葉のひとつやふたつじゃ気持ちを伝えきれない。
だから、私も快感で麻痺した腕をどうにか動かして、唯先輩を抱き締め返す。
梓「大好き、です……唯先輩っ」
唯「んへー……とおっても嬉しい。ありがと、あずにゃんっ」
自分で自分を慰めたことは何回もあるけれど。
この、唯先輩に脚でしてもらったよりも気持ちよくなれた経験は、なかったと思う。
~おやすみ!~
梓「ちゅぎ……わらひの番れひゅ……んくー……しゅぴ~……」
唯「……ありり。寝ちゃったのかな、あずにゃん?」
梓「ゆぃしぇんぱいも、気持ちーくしてあげましゅ……んにゅぅ……♪」
唯「次、でいいよ。私も気持ちよくして欲しいけど、今はそれより、あずにゃんの幸せそうな顔を見ていたいもん」
梓「んふー……しゅぴ……くひゅー……」
唯「おやすみ、あずにゃん……んちゅ♪」
梓「んにゅぅ♪」
~よくあさ!~
梓「…………」
ああ。
私、どうして寝ちゃったんだろ。
唯先輩を放っておいて、自分だけ満足して眠ったみたいな。
唯「すゅー……」
梓「…………」
唯先輩の寝顔は、とっても嬉しそう。
っていうか、真っ正面から抱き着かれて目の前なんですけど。
全然覚えてないけど、それなりに唯先輩へお返し出来たってこと?
ううん、それより何より……今! 少し唇を突き出せばキス出来るってゆーこの状況をどうするか!
唯「あずにゃむ……にゅむにゅむ」
梓「は、はい……私、ここにいますよ?」
唯先輩に呼ばれたから、思わず返事をしちゃう。
眠ってるから意識はないんだろうけど、ちょっとだけ。
梓「ん……」
唯「んふ、ふぅ……ちゅ……」
梓「は、はぅ……寝込みを襲うなんて、でっかい罪悪感です……」
唯「……じゃあ、もっかいキスしてくれる?」
梓「にゃあっ!?」
唯「私は起きてたんだから、寝込みじゃないよ。罪悪感なしなら、もっと……」
梓「そっ、そんな理屈、通りませんっ!」
何て人が悪いんですか。
もしかしてずっと先に起きてて、私がどおゆう反応するか薄目で見物してたんですか。
唯「まだ朝の五時だよ。時間はたっぷりあるから、昨夜の続き……今度は私を気持ちよくして欲しいなあ……ねっ、朝ご飯の前にね!」
梓「そんな朝飯前で済ませられるような、簡単なことじゃありませんから!」
唯「ええぇ~」
イくだのイかせるだの、朝っぱらから話すようなことじゃないですよね。
それに経験もないですし、やっぱりじっくり取り組める夜の方がいいんじゃないかと。
……うん、夜。その方がそおゆう気分になりやすいですもんね?
梓「も、もおちょっと寝ましょう! それと、唯先輩の都合がよかったら、今夜もうちに泊まってください!」
唯「……そりは、今夜はあずにゃんが主導権を握ってくれるってゆーことかな?」
梓「……心の準備はしておきます。私はともかく、唯先輩がとっても悶々としてると思いますんで、なるべく頑張るつもりで」
唯「うぅん、期待しちゃう……じゃ、ふあぁ……もおちょっとだけ、寝よっか……?」
梓「はい」
裸同士で抱き合ってて、あったかいことこの上なしですもんね。
いつの間にかお布団被せてもらってて、心地よくて、すぐに睡魔が襲ってきましたしね。
ほんと、こんな気持ちよくて幸せな気分で眠れるなんて、私……生まれて初めてですよ?
唯「じゃ、もちょっとだけおやすみ、あずにゃん」
はい。
少しだけ眠ったら、目覚ましに起こされちゃいますけど。
それまでは、こうして抱き合ったまま一緒に寝ていましょうね。
梓「おやすみなさい」
ぎゅ、ってほとんど同時に抱き締め合いつつ、目蓋を閉じる。
唯先輩の、すべすべなぬくもりのせいかな。
意識が落ちるまで、そんなに時間はかからなかった。
~とうこうちゅう!~
唯「ね、あずにゃん」
梓「はい?」
唯「みんなにバラしちゃってもいいかな。私達がえろっちぃことした、って」
事実ですけど、そういう言い方はどうかと思いますよ。
梓「お付き合いすることにした、って感じでお願いします。あらぬ噂を立てられないように」
唯「え~? あらぬ噂じゃないよー」
梓「本当のところを宣伝したら、お付き合いしづらくなるじゃないですか! 指導室に呼ばれたりしちゃいますよっ!?」
唯「……んじゃ、あくまでも健全なお付き合いってことで?」
梓「はい」
唯「でも、私達がもっとらぶらぶちゅーになったら、バラしちゃってもいいよね?」
梓「は……いぃえ! だからそれは駄目なんですってば!」
唯「えー」
もお。
正直なのはいいことなんですけど、少しは考えてくれないと。
唯「じゃあさ、あずにゃん」
梓「はいはい?」
唯「ん」
唯先輩が目をつむって、ちょっとだけ屈んでる。
丁度、私とキスをしやすいくらいに。
梓「……はう」
慌てて周りを見回すけども、都合がいいのか悪いのか、誰もいない。
……ここでキスしなかったら、どんな気分で今日を過ごすのか。
私だったら、ずうっと落ち込んだままでいるんだろうな……って思っちゃったから。
梓「ん……んっ……ちゅぅ」
唯「ちゅっ♪」
梓「あっ、あんまり外でこういうことはどうかと思いますよっ」
唯「うん♪ 今度からは気を付けるねっ」
ああ、つい数秒前までよりすっごく嬉しそう。
この表情を見られただけでも……ううん、私も顔が緩んでる自覚あるけど、キスしてよかった。
唯「手を繋ぐのは別にいいよね、あずにゃん! 学校までお手々繋いでいこー!」
梓「はいはい……もー、手だなんて子供っぽいんですから……」
とか文句を言いつつも、ぎゅっとしっかり唯先輩の手を握る。
唯「だったら私、ずっと子供でいたいなあ」
梓「子供なのと、子供っぽいのは違いますから」
唯「そっかー」
唯先輩は少しだけ恥ずかしそうに、ぽっと頬をそめつつ指を絡めるように握り返してきてくれた。
梓「あ……」
唯「……えへへ。こおすると、恋人になったっていう実感がわくね」
梓「そっ、そおですねっ」
……どきどきする。
こんなに無邪気な笑顔を向けられると、余計に。
昨夜のえっちの時もすっごくどきどきしたけど、今はまた別のどきどき感が、素敵な心地。
唯「んじゃあ、いこっか? あずにゃん」
梓「は……い……」
あー、もう。
私、真っ赤な顔してるんだろうな。
唯先輩が言いふらさなくたって、すぐバレちゃうよ、きっと。
~おしまい!~
最終更新:2011年01月26日 01:31