~そのご!~
唯「はー……」
梓「想像以上にすごかったですね……」
唯「うん……」
私は唯先輩のお膝の間に抱かれて、その腕に手を添えるようにして。
お互いに興奮でじっとり汗ばんでいて、私は膝をもじもじ出来るけど、唯先輩は出来ないから、切なそうに身体をすり寄せてきている。
唯「んぅ……ん……」
梓「唯先輩……私、ちょっとジュース取ってきます」
唯「駄目だよ。今離れたら駄目だよ。喉渇いてるかもしんないけど、もうちょっと、治まるまで待って……」
いえ、喉は渇いてません。
間がもたないかな、と思っただけです。
唯「んうっ、んふ……ふあ……」
私を抱き締めながら、肩を揺すったり腰を動かしたり。
唯先輩が何をしたいのか……ええ、多分私も同じ気持ちですから、よくわかりますよ?
梓「じゃあ……ベッドに行きます?」
唯「ふぅ、んく……い、いいの? 私、あずにゃんに、すっごくえろっちぃことしちゃうよ?」
……最初からそのつもりだったんですよね?
じゃなきゃ、あんな本を無理矢理貸したり、読んだと知ったら押しかけてきたり。
ちゃんと私がそおゆう……女の子同士でもえっちぃ気分になっちゃうって確かめたから、なんですよね?
梓「よくなければ言いません。えろっちぃことされたいですし、私もしたいですし……ベッドの方が都合いいですよね」
唯「ふおお……まさかの告白! それとも肉体かんけーだけが目的!?」
梓「それは私のセリフですが!?」
唯「やんやん、冗談だよぉ。あずにゃんがそんな子じゃないってことは、よーく知ってるもんね!」
ぎゅうっ。
梓「はわっ……!?」
唯「……好き。私、あずにゃんがだーい好きだよ。気持ち悪いって思われたくなくて、怖くて……今まで言えなくてごめんね?」
梓「いっ、いえ……」
唯「最初は抱っこしてるだけで満足だったんだよ……でも、段々我慢出来なくなって、そのうち女の子同士なのに、えろっちぃことしたくなって……」
梓「インターネットの弊害ですね。我慢出来なくなったのは、そおゆうことを調べているうちに、実は同好の士が結構多いって知ったからですよね」
唯「うん……」
誰でもどんな情報でも手に入れられるのが、インターネッツの怖いところです。
いえ……この場合は、素敵なところなんですかね?
何たって、唯先輩と私を結びつけてくれたんですから。
梓「じゃ、じゃあ……エスコートしてもらえますか? 私、圧倒的に知識不足だと思うので……それに、唯先輩となら……」
唯「わっ、私とならっ!?」
梓「……えっちぃこと、一緒にしたい、です……」
唯「うんっ!」
唯先輩は紅潮した満面の笑みで頷いて、私を抱え上げる。
そして、自分も一緒にベッドへ飛び込むように。
梓「んにゃああああっ!?」
ばふんっ。
唯「あーずにゃーんっ! ちょお可愛いよ! もお私、あずにゃんに夢中だよっ!」
梓「は、はううう……私も、唯先輩のことが好きで……夢中、ですぅ……」
唯先輩に、何をされるんだろう。どうされるんだろう。
私は何をするんだろう。どうするんだろう。
わかんないけど、考えれば考える程にわからなくなってくるけど……初めてなんだし、唯先輩に身を委ねる方向で……!
~いんざべっど!~
唯「最初は、やっぱしキスだよね?」
梓「はい……」
唯「えへ……上手に出来るかなぁ」
私のほっぺを優しくなでながら、唯先輩が照れたように言う。
力加減はとっても素敵だと思いますよ?
ほっぺ、とっても気持ちいーですもん。
梓「とりあえず、ほっぺで練習してみるとゆーのは如何でしょお?」
唯「そっ、そおだね、練習……勢いで歯がぶつかったら大変だもんねっ」
梓「……もしかして、インターネット知識ですか?」
唯「……その通りなんです。こおゆうの、実は初めてで……あずにゃんに笑われるかもしんないけど」
梓「私だって初めてですっ! むしろ初めて同士でお互いに肩の力が抜けるっていうか、初モノは縁起がいいっていうか、その、恵方を向いて、あのっ」
うわあん、私ってばどさくさに何言ってるんだろ。
でも、変に知ったかぶりしてもすぐにバレるだろうし、唯先輩だって正直に言ってくれたし、私も嘘をつくわけにはいかないし。
唯「そっか、私達は縁起がいいんだね!」
あれ、反応するのそこですか。
唯「んじゃあ……まずは、練習させてね、あずにゃん……んふ、ちゅうっ、ちゅっ、ちゅちゅ」
梓「はぅ……ん、んぅっ……ふぁぁ、あ、やんっ、唯先輩ぃっ……くすぐったいですっ」
唯「痛くないなら、お口でキスしても大丈夫……かな? んむっ、んっ、ちうっ」
さっきまでアイス食べてたせいかな、結構うるるんってした感触……♪
梓「お口に……してください。早く、唯先輩とキスしたいですっ……キスしながら、身体触ってくださぁい……♪」
唯「ん……うんっ、それじゃ、えっと……い、いただきまふ!」
梓「んふ……ちゅっ、んぅ……はぅ……」
唯先輩に、身体ごとのしかかられながら、唇も重ねられる。
私の唇が乾いてないかな、ってちろっと舐めて湿らせたけど、心配無用だったみたい。
唯先輩の唇はやーらかくって、あったかくって、気持ちいかった。
唯「んんんっ、ふあぁ、あふ……ちょ、ちょっとあずにゃん!? キスだけなのにこんなに気持ちいーってどおゆうことかな!?」
何秒かな、十秒くらいだと思うんだけども、私なんかの唇で、理不尽な文句を言うくらいに気持ちよくなってくれたのかな。
梓「唯先輩の唇も、とーっても、気持ちよかったです……ほ、ほら、もっとキスしてくださいよっ。そんでもって、色んなとこ触ってくださいっ」
唯「ん……うん、触る……よぉ?」
ついばむようなキスで私の心をとろけさせながら、恐る恐る私の胸に唯先輩の指先が触れる。
もう少し強くしてもいいのに、と思うけど、こういう感じで触られるのも気持ちいい。
梓「んぅっ、んぅ……ちゅっ、くむ……んふ……唯先輩、結構いい感じですよぉ?」
唯「気持ちーの?」
梓「はい」
最初は片手で胸をさすっていたのが、落ち着いてきたのか、両手でお尻をなでてきたりする。
でも……うん。
強すぎなくて、私の反応を確かめながら力加減して、単に欲望の赴くままじゃないってのが伝わってきて嬉しい。
私ならきっと唯先輩の身体の感触をひとりで勝手に楽しんでいただろうに、そうじゃなくって、唯先輩が私のことを気遣ってくれているのが、とっても嬉しい。
唯「あずにゃんはお尻もやーらかいね。触ってて気持ちいくて楽しいよ」
梓「そ、そおですか? 唯先輩だって、その……えいっ」
むにっ。
唯「ふああ!?」
梓「ゆ、唯先輩のお尻……こんなにむちむちしてて、太ももだって……すべすべでやぁらかくって、ずっと触っていたいですよぉ?」
ちょっとだけ、反撃。
唯先輩が私にしたように、お尻から太ももの後ろへそっと掌を滑らせる。
パジャマ越しだけども、体温と柔らかさは充分以上に伝わってくるし。
唯「んっ、あん、駄目だよあずにゃん……私があずにゃんを気持ちーくしてあげるんだからっ」
梓「……私は、ふたりで一緒に気持ちくなった方が素敵だと思います」
上ずった声で言いながら、むにむにと両手で左右から唯先輩のお尻を責める。
私は、まぁ……真っ平らな胸とお尻を触られてるんだから、お相子だよね。
唯「んんん……ふぅ、ふくう……やぁ、お尻は駄目だよぉ……」
梓「……唯先輩、お尻が弱いんですか?」
って言うと、語弊がありそうだけど。
むっちりしたお尻を触っていると、唯先輩の身体がぴくぴくっと震える。
唯「そんっ……なこと、ないっ……よぉ?」
梓「……感じやすいんですね、唯先輩?」
唯「あ、あは……そお言われると、あずにゃんがとってもえろっちぃ人に見えるよ、不思議……」
梓「んひゃ……唯先輩こそ、そんなえろっちぃ触り方してっ……きゅぅぅんっ!?」
私だって、胸をなでられているだけで仰け反るくらいに感じているんですが。
こんなに、自分でするより気持ちよくしてくれる唯先輩の方が、よっぽどえろっちぃ人だと思うんですが。
唯「あれ? あずにゃん、ここが感じるんだ?」
梓「はっ、はひ……お手柔らかにお願いします……ね?」
唯「……脱ごう! パジャマも下着も全部! そしたらきっと、あずにゃんはびくんびくんって涎垂らしてあえぐに違いないよ!」
どんな妄想ですか、それは。
……でも、布越しの感触よりは気持ちいーに違いないですよね。
梓「脱がせっこなら、いいですよ。んっ……と、はい。次は唯先輩の番です」
唯先輩の脇の下から手を差し入れて、背中のホックを外す。
ぽゆん、ってブラが落ちると同時に揺れた膨らみが羨ましくって触りたくって揉みたくってもう、仕方がなかったけど。
唯「あー……外されちった。じゃ、あずにゃんも少し身体浮かせてくれる?」
はい、ものすごく仰け反ってますけど。
もっと感じさせてくれたら、背すじを限界まで反らしちゃいますよ?
梓「んあ……き、キス、触れるだけじゃなくって……お、お口を、もごもごするやつ……して欲しいですっ」
唯「……いいんだね!? ずっと我慢してたけど、本当にもごもごしちゃっていいんだね!?」
だって、さっきのDVDでもとっても気持ちよさそうだったじゃないですか。
お触りの真似事をしてるだけでこんなに感じるんだから、もっと、本格的にしてもらいたいですよ。
梓「ん……っ」
どうぞ、と顔を上向ける。
唯先輩がキスしやすいように、ね。
唯「い……いただきまーすっ!」
声の威勢だけはよかったんだけど。
やっぱりキスは恐る恐るで、でも、今回はゆっくりと舌先が私の唇を舐めるように弱々しく動いて。
梓「んっ……んう、んむっ……んるっ……」
誘うように、或いは導くように、私も舌を差し出す。
先端がねろりと絡み合って、とろりと唾液が混じり合って、私のお口の中へ唯先輩が入り込んでくる。
梓「あふ、んぷ、くちゅっ……んるっ、んぬぷ、りゅぷ……」
唯「れるるっ、んふ……♪ ちゅるっ、りゅるるっ、んく……んっ、んるっ」
……ああ。
頭の奥の奥まで、唯先輩の舌の熱さでとろけちゃいそう。
梓「んっ、ふぁ、あぷ、くちゅる……んあむ、はぷっ、ちゅう……♪」
気持ちいい。
唯先輩のブラを外した腕に、そのまま力を込めてもっとキスをおねだりする。
カップから自由になった膨らみが、ぱゆんと私の胸に、私のブラ越しに押し付けられる。
……私のブラも先に外してもらった方がよかったかも。
唯「んちゅ、りゅれ……んは、はあっ。何かこれ、私、耐えられないよぉ」
梓「ちゅく……は、はぅ……唯先輩? あの、私のブラも外してくれますか?」
唯「ん、うんっ……私に脱がせて欲しいんだよね。んで、んでんで……裸で抱き合いたいんだよね?」
梓「その通りですけど、もおちょっとオブラートを使う感じでお願い出来ますか?」
唯「一枚のオブラートすらも私達の間に挟みたくないからっ!」
いえ、そうなんですけど、そうじゃないっていうか、何か違います。
でも、そういう唯先輩の妙な勢いも好きですよ?
梓「んっ、んじゃあ……脱がせてください……」
唯「うん」
舌の入るキスまでされて、私はこんなにめろめろになってるのに。
唯先輩は相変わらず、焦らすようにゆっくりとパジャマを脱がせてくれて。
唯「え、えっと……下も脱いじゃった方がいいのかなっ?」
梓「唯先輩のしたいようにしてください」
脱がされたら、脱がします。
全裸にされたら、唯先輩にも一糸まとわぬ姿になってもらいます。
唯「んっ、うう……じゃ、じゃあ……ブラから、ね」
ぷちん、ってホックが外された。
私は身体を起こして、パジャマごと脱がせてもらいやすいようにする。
唯「んしょ……はい、脱ぎ脱ぎしましょーねー」
梓「何か余計に恥ずかしくなるから止めてください」
唯「んー、だって……きっと、照れ隠しが出来るの、今のうちだよ?」
するりとパジャマとブラが脱がされる。
上半身はもう裸。
続いて、唯先輩の手が腰に触れた。
梓「あぅ……」
唯「……お尻、ちょっと浮かせてくれる?」
梓「は、はいっ」
もう、決めたんだ。
唯先輩に私を捧げるって。
だから、こう、んしょ……っと。
唯「とお!」
梓「にゃあ!?」
わざと変なかけ声出すと、逆に照れ隠しなのがバレバレですよ、唯先輩。
私も誤魔化せて都合がいいんですけど、でも、まっぱで恥ずかしいのは恥ずかしいんですよ?
唯「ふおおおう……! 生まれたまんまのあずにゃんだ! 可愛いし綺麗!」
いえ……ううん、今言っても無駄かもしんない。
ちゃんと、言うべきタイミングを見計らわないと。
梓「つっ、次! 唯先輩の番ですからねっ!」
恥ずかしい場所を見られないように、唯先輩の肌と触れ合う寸前まで身体を寄せる。
パジャマの上を脱がせて、膝立ちになっていた下半身もすりっと引き下げて。
唯「やぁん♪」
可愛らしくてそそる……っていうのかな、ですが、嬉しそうなとこが少しだけマイナスポイントですよ?
梓「はい。唯先輩も、生まれたまんまの姿です」
唯「んぅぅ……タオルもなしの裸を誰かに見せたのって、何年ぶりかなぁ? うーん、はっきり思い出せないけど」
梓「こ、こ、子供の頃は、ノーカンです。そもそも大抵は親にファーストキスを赤ちゃんの頃に奪われてますしねっ」
唯「だよねー」
見苦しい言い訳も甚だしい、と自分で思う。
でも、そうしないと唯先輩の裸に見惚れてしまって、何も言えなくなりそうだったから。
梓「んぷ……は、はの、ゆぃへんはい」
唯「……あ。あずにゃん、またハナチ出そうなの? 私の裸見て、そんなに興奮しちゃったの?」
梓「はう……」
常識的に考えたら、女の子同士なんて明らかに変なのに。
唯先輩ってば、どうしてそんなに嬉しそうなんですか。
唯「えっ、えっとね? 抱き着いてもいい、かな? 裸だから、いつもよりすんごく気持ちいーかもしんないけど!」
梓「はっ、はい……いいですよ」
はあ、そういうことですか。
制服越しでも気持ちいいんなら、それこそオブラートすら挟まない素肌同士なら、もっとずうっと気持ちいいに決まってますもんね?
梓「でも、でもでも! ちゃんと、勢い任せじゃなくって、優しく抱き着いてくださいね?」
唯「うん、もっちろんだよ!」
抱かれる寸前に、裸の唯先輩の姿を脳裏に焼き付ける。
悔しいことにとっても綺麗で、贅肉なんかどこにもなくって、私に言わせれば完璧な体型。
えち本のモデルさんより、DVDで絡んでた女の人達より、ずうっと魅力的ですよ。
最終更新:2011年01月26日 00:14